訪れた町と温泉(1)  


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吉野山・十津川・湯の峰・川湯・龍神・白浜

 温泉と美味しいところ 見所などを詳しくご紹介しています


(奈良交通のHPより)

大阪から十津川村へ

 大阪からは近畿自動車道三原IC経由R309〜R170〜R310で河内長野から奈良県五条市へ。途中観心寺様式で知られる観心寺の門前の「阿修羅窟」で一休み(注:土日祝のみ営業と思います)。ぜんざい、わらび餅などが美味しい、年季の入った民家のような甘味処です。運が良ければご主人が吹く尺八の音を聞くことが出来ます。ちょっと険しい曲がりくねった山道を走って峠のトンネルを出るとそこは奈良県。
 山を下って、五條市街を抜け、吉野川(下流の和歌山県では紀ノ川)を渡り、大きな三叉路のところにある「たなかの柿の葉寿司」が好印象でした。大塔村の道の駅「星のくに」で一休み。温泉が好きな方は少し走って大塔温泉「夢の湯」で入浴も一方。ここの食堂は第三セクターの営業にありがちな”まずさ”では無く、珍しく”良い味”でした。小石を敷き詰めたような河原と青く澄みきった浅瀬、「河川敷公園」も良さそうです。
 もう一つの私のお気に入りは、R309をそのまま走って水越峠のトンネルを抜け、上市から「吉野山」へ、そして勝手神社の脇から裏道を通って黒滝村、天川村を経由して大塔村に至るルートです。吉野山については喫茶去で紹介した「花をたずねて吉野山」(集英社新書)をぜひ読んで下さい!。山を下って西吉野村から黒滝村にはいると森物語村「御吉野の湯」や道の駅「吉野路黒滝」があります。道の駅のピリ辛コンニャクは人気があります。途中から洞川へ抜ける山道があり、峠からの眺望は絶景!。岩肌がむき出しの細いトンネルを抜けて水垢離の寺「竜泉寺」の横にでます。洞川では名水ごろごろ水を使った豆腐が人気。店先で食べることが出来るところが2〜3軒あり,、中でも山口屋さんが有名。洞川から吉野や川上村へ抜ける山道があり、「天井の滝」を見ることが出来ます。天川村では紅葉の「ミタライ渓谷」と日本三大弁財天の一つで最近では推理小説の舞台としても知られ、能楽と縁が深い「天河弁財天」が見所。立ち寄り湯も2カ所有ります。途中、川合から大台ヶ原方面へ抜ける「行者還り林道」は新緑と紅葉がすばらしい。道は細くて険しいけれどドライブ好きには楽しいルートです。


阿修羅窟


夢の湯」の河川敷公園


吉野山 茶店から見た夏の「中の千本」


吉野山 涼しげな茶店のすだれ


黒滝・森物語村の河川敷公園


洞川の豆腐

十津川村 谷瀬の吊り橋

 R168の曲がりくねった道を走り、村として広さが日本一の十津川村に入れば、まず日本一(橋長297m)の鉄線橋(歩行者用など小規模な吊り橋の専門的な名称)「谷瀬の吊り橋」へ。その前にログハウス風のレストラン「スプルース」さんで昼食、サンドイッチをウッディーなテラスでいただくのが私流です。テラスからは雄大な吊り橋と川底の「吊り橋の里キャンプ場」が一望の下です。ちょっと遠くなりますが、ここの駐車場に車をおいて、吊り橋を渡ってみましょう。この吊り橋の魅力は”揺れること”です。新しい吊り橋は耐風索(風による横揺れを防止するため、橋の下に弓状に張るワイヤー)をピンと張っていて、ほとんど揺れません。この橋は戦後まもなく架けられて、今日までに某大手橋梁メーカー(私は知っている)が何度も補強や改修をしていますが、揺れは少なくなりません。橋梁技術者として好意的に考えれば、意図的に揺れるようにしているのかもしれない。
 女性が「きゃー」と嬌声を発しながら渡るのは、もしかしたらこれも意図的で、何かの効果を期待しているかもしれません。深遠な工夫を凝らした橋を渡るには深遠な策謀が必要やもしれません。お互いに心しましょう。考え過ぎかな。
 地元の方々の生活道路として今も利用されている(早朝バイクで渡っている人を見たことがあります)と聞きますが、真下にキャンプ場がありますので、夜は通行止めにしていきたいものです。揺れとともに恐怖心を増幅している”破れ”板張りがカタカタ鳴って眠れない夜を何度か経験しました。


スプルースの店内


谷瀬の吊り橋 スプルースのテラスから


揺れる板張りの吊り橋(谷底まで54m)

十津川村 湯泉地温泉

 ここは私の好きな温泉の一つです。泉質は”濃すぎない”硫黄泉。あまり強い”利きそうな”硫黄泉は苦手です。幅の広い河原のある清流沿いの、崖の上にへばり付くような鄙びた温泉宿。これがお私好みの「十津川荘」さんです。お風呂が5つ有り、そのうち露天風呂が2つ。全て混浴または貸し切りで入浴できます。美味しい朝食と家族的な雰囲気も好きです。日帰り湯は山側の露天風呂「十六夜」に入れてもらえますが、入浴できる時間に注意して下さい。前もって電話で確認した方が無難です。近くの公衆浴場「泉の湯」も人気があります。この下にキャンプ場がありますが、私の好みではありません。村役場の向こう側に「滝の湯」が出来ましたがまだ入っていません。評判は良さそうです。

十津川村 昴の郷

 私はなぜか十津川温泉には一度も入ったことがありません。下湯からの引き湯で公衆浴場も何軒か有ります。下湯のお湯が引かれている「昴の郷」は私のお気に入りスポットです。特に設備の行き届いた温泉プールはよく利用します。1年中利用できる上、いつも空いています。コンサートなどの催し物が開かれる多目的広場の芝生もすばらしい。子ども達は裸足で遊べます。広場の隣には野猿があり、ちょっとシンドイ思いをガマンすれば、結構楽しいものです。併設のレストランも時々利用します。

十津川村 上湯温泉

 私が関西でトップクラスにランクする名湯です。かの温泉作家(失礼)嵐山光三郎さんも絶賛しています。噴出場所によって硫黄分が多少変わるのでしょうか、重曹炭酸泉と書かれたり硫黄泉となっていたりします。関西では珍しく湯治場的な宿泊のスタイルがある、人気の「神湯荘」さんの湯は重曹炭酸泉ですが、わずかに硫黄の臭いもします。湯の峰温泉「あずまや」さんの若女将も「うちの湯とよく似ている」と言っていました。河原から自然湧出しているところでは硫黄の臭いが強いように思います。最近、村営の露天風呂があったところに公衆の「出谷温泉」が出来ましたがまだ入っていません。元の源泉を用いているのなら”とろっと”した良い湯を楽しめそうです。


十津川荘 「十六夜」


昴の郷 温泉プール


昴の郷 芝生広場


昴の郷 野猿


神湯荘 河原の露天風呂


上湯温泉 上湯川の河原

熊野本宮大社

 十津川からR168を新宮方面に走り二津野ダムを過ぎれば間もなく本宮町に入ります。ここは和歌山県です。途中道の駅「熊野古道ほんぐう」で一休み。この地域はNHKの「ほんまもん」の舞台になったところで、森の産物に見るものがあります。古代のロマンを秘めた「熊野本宮大社」は、身近にある一般の神社とは違った独特の雰囲気があります。昔は異次元の世界だったのでしょう。

湯の峰温泉

 本宮の街並みを過ぎて道を右に曲がり、ひと山越えると間もなく「湯の峰温泉」です。ここは、古から熊野詣での湯垢離場として、また湯治場としても栄えた関西を代表する良質の温泉です。高温の重曹硫化水素泉ですが、源泉ごとに多少差があるように思います。「つぼ湯」はここのシンボル的な存在で、非常に人気があります。一応公衆浴場ですが家族風呂として一組ごとに時間を限って(40分)利用されている関係でいつも待たされます。川原の岩をくりぬいた湯壺(湯船とは言えない大きさです)の底は玉砂利で、奥の方から熱い温泉が湧き出ています。信州の五色温泉のように湯の色が青や白に変化する不思議な温泉で、ここだけは硫黄分が多いようです。他に町営の公衆浴場がありこれも人気があります。湯の峰温泉のもう一つのシンボルは「あづまや」さん。フランスの文化相で作家のアンドレ・マルローが「これぞ日本の宿」と絶賛したことは有名です。高野槙の内風呂、高温泉を利用した蒸し風呂(別府鉄輪温泉や信州渋温泉の大湯と同じ)、庭園風の露天風呂はそれぞれ種々の工夫が「何気なく」施されています。見つけて下さい。温泉粥など食事も好評です。宿の方々の応対も好印象です。

川湯温泉

 湯の峰温泉からひと山越え、一つトンネルを抜けたところに川湯温泉があります。大塔川の川底から温泉が湧き、河原で「マイ露天風呂」が楽しめることで有名な温泉です。水量が少なくなった川を堰きとめて造る大露天風呂「仙人風呂」はここの冬の風物詩です。河原の露天風呂も良いですが、私はここの公衆浴場が好きです。少し下流にはキャンプのページに紹介している「川湯野営場木魂の里」があり、このキャンプ場の河原も掘れば温泉が出ます(本格的な露天風呂にするには大変な苦労が必要)。


湯の峰温泉 つぼ湯


つぼ湯の外観 入り口は裏側です


あづまや 高野槙の内風呂


あづまや 蒸し風呂


あづまや 庭園風露天風呂


川湯温泉 仙人風呂


見上げれば そこには森がありました

福定の大銀杏 新緑と紅葉が美しい

中辺路・龍神・高野山

 本宮町から白浜へ向かう途中に中辺路町があります。この町は「熊野古道」一色です。途中の福定には異様な樹景の「大銀杏」があります。その巨大な幹を触りながら見上げてみました。木霊を感じました。この大銀杏のことは、キャンプ場のページで紹介している「ほりきり茶屋」のご主人に聞きました。ピリ辛のコンニャク稲荷と茶がゆが美味。
 役場を過ぎて道を右に取れば「龍神温泉」から「高野山」へ。龍神温泉は日本三美人の湯として有名です。以前は妻の好きな温泉として、元湯横の露天風呂によく入りました。これが閉鎖され、元湯が新築されてからはあまり行かなくなりました。お湯が変わったような気がしますが、私の思い違いでしょうか。高野龍神スカイラインも好きな道ですが、ちょっと料金が高いと思います(2003/10 無料になりました)。
 郷里の偉人で日本史上類を見ない万能の天才「弘法大師空海」が眠る奥の院には年に一度は参拝します。ここは霊域です。写真は撮りません。


ほりきり茶屋のコンニャク稲荷?


ほりきり茶屋の茶がゆ


龍神温泉 元湯前のレリーフ


高野山 奥の院の参道

白浜温泉

 この方面の旅の終わりは、いつも「白浜」。万葉人が愛したこの温泉は、今も多くの人達に愛されています。ここはお湯ばかりでなく、美味しい山の幸、海の幸があり、辺り一帯何処でも絵になる、まさに安らぎの観光地なのです。以前は団体客でにぎわう歓楽街と趣味の悪い巨大温泉旅館が嫌であまり足が向かなかったのですが、最近この温泉地の奥の深さに気が付きました。温泉では、なんと言っても「崎の湯」。湯上がりが爽快な炭酸水素塩泉で、太平洋を眺めながら熱めの湯につかれば身も心も生き返るようです。うれしいことにこれが無料なのです!(が近頃有料化の話があります=絶対反対です)。ただし、海が荒れたときは入浴不可になります。風呂上がりには近くの「鎌倉商店」さんで温泉玉子をいただきましょう。黄身が堅くて白身が半熟の「反対玉子」はいくつでも食べられます。先日無粋なおじさんが作り方をひつこく聞いていました。微妙な温度差を最適な温度の温泉水が演出するのでしょうが、ここで食べるから美味しいのです。地方の名物を自宅で造るなど、浅ましく、以ての外です!。その他の温泉ではやはり古い歴史がある「牟婁の湯」でしょう。2種類の湯を楽しむことが出来ます。白浜温泉の泉質は源泉ごとに色々で、重曹泉、ナトリウム塩化物泉、硫化水素泉など多彩です。比べてみるのも楽しみです。
 白浜のもう一つのシンボルはそのなまえの由来でもある「白良浜」です。夏は海水浴でにぎわい、浜辺には無料の露天風呂が開設されます。冬もなかなか風情がありますが、四季を問わず、日没の太平洋に沈む(日本では一般的に太平洋は東にあるので、ちょっと不自然ですが、地図を見れば判ります)夕日は荘厳で、美しさは格別です。紀州の巨人南方熊楠の記念館は人間の多様性を、歓喜神社は人間の生命力の強さを知らされます。
 食べるところはいろいろありますが、このところよく立ち寄るのが「とれとれ市場」。ここでは刺身やにぎり寿司など魚介類が新鮮です。最近はあまり安いとは思わなくなりましたが、手軽さが人気を呼んでいると思います。最近オープンした隣接の立ち寄り湯は思いの外の”名湯”です。その他、老舗の寿司屋や評判のイタリアンまで、探せば大阪の郊外程度のグルメは十分味わえます。

 帰りは田辺市や南部町で、そして湯浅御坊道路に入ってからも、日曜祝日は必ず渋滞します。余裕を持って帰りましょう。


崎の湯の外観 すぐ外は太平洋


崎の湯の男湯 開放的です


鎌倉商店 茹で玉子の「亀型浴槽?」


平草原から白良浜方面を遠望


夏の白良浜 白砂は高価な輸入品です


冬の白良浜 砂を飛ばさない工夫が楽しい


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