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 ブロッケン現象とグリーンフラッシュ
高山で起こる珍しい現象のページです(高山以外でも見られる場合があります)。

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ブロッケン現象 ブロッケン現象 (光輪、グローリー)は、太陽などの光が見る人を通り越した所にある雲や霧に散乱され(ミー散乱)、 見る人の影の周りに虹色の光輪となって現われる現象です。
 左の写真は秋の穂高・ザイテングラート上部で撮影したものです。他の写真
 山岳以外でも、航空機から見下ろした雲や川霧など、条件が揃えば見られます。

 ブロッケン現象は、後光を背負った仏像(阿弥陀如来)と似た形状から、ほとけが形而下に出現し、お迎えに来た様として、御来迎 (ごら いごう)とも呼ばれるそうです。 ちなみに御来光(ごらいこう)は高山で拝む日の出のことで、全く違うものです。 しかし、どちらも中心と放射状のエネルギーを感じさせるため、同じものの象徴として混用される場合があるようです。

 名前の由来となっているブロッケン(Brocken)山 はドイツのハルツ山脈最高峰(1,142m)です。 西洋ではブロッケンの妖怪・怪物として不吉なものと考えられていたようです。 山岳は西洋では悪魔の住処、日本では聖なる場所と考えられてきたためでしょう。 いずれにせよ谷底に突如出現したブロッケン現象は、いくら科学的に説明されても、 この世のものではない荘厳な印象を受けます。

播隆 念仏行者、 播隆(ばんりゅう)上 人の槍ケ岳開山(1828年)は、その五年前に笠ケ岳で経験した御来迎が一つの動機になったと言います。 右の写真はJR松本駅前にある像。
 上人は登山が禅定(ぜんじょう)に通じると考え、安全な登山の普及に尽しました。 私たちも登山やブロッケン現象を通して上人の心境を察する事ができるかもしれませんね。

 見る人と霧の距離が数mと近い場合、自分の影が霧の中を遠くまで伸びていくのがわかります。 その奥行き感は荘厳で、影が非常に大きく感じられます。 どの距離においても影の断面の大きさは自分と同じなのですが、その奥行きが非常に大きいのです。

 ブロッケン現象(ミー散乱)の散乱角分布を調べることで、漂っている粒子の大きさや濃度を推定するなどの分析に役立ちます。

 ブロッケン現象は、見る人の影が霧の中を伸びたり雲に写ったりする現象と、その周りに表れる虹色の輪の、二つをまとめて指しています。 以下では虹色の輪について説明しています。

【著作権】本HPの内容をコピーしないでください(リンクしてください)。
 写真をお使いになりたい場合はご連絡ください、用意をしています。 他にWikipediaからの写真や文章のコピーを見かけますが、これらはGNU FDLに従い、 誰もがあなたのページを編集できるようにする必要がありますので注意して下さい。

虹とブロッケン現象の違い
 ブロッケン現象の輪は、虹と似て影の側に現れますが、原理が違い、大きさ等の見え方や見える条件が違います。 虹は雨粒による屈折と内部反射によるものですが、ブロッケン現象は5μm程度の霧によるミー散乱(詳しい原理はこちらから)によるものです。 そのため、虹が雨(大きな水滴)に現れるのに対し、ブロッケン現象は雲や霧(小さな粒子)に現れます。 それぞれ別の霧や雨に現れたものを同時に見たことはありますが、両者が全く同じものに現われるのは珍しい
 見かけの大きさは、いくつかの写真から測ったところ、半径3〜4°程度で、一定はしません(虹は42°でほぼ一定)。 中心点からの反射が存在し、輪の数は何重にもなります。

 右の写真は虹とブロッケン現象の大きさを比較するために合成したものです(虹:神奈川工科大学 高橋正雄先生ご提供)。 写真いっぱいの円が虹で、撮影者の頭の影近くにある輪がブロッケン現象の光輪です(実際には霧がないと見えない)


虹とブロッケン
虹とブロッケン現象の比較(合成写真)

虹とブロッケン現象は同時に見られるか
 珍しい事ですが、同じ霧に虹とブロッケン現象が同時に見られる場合があります。 ただし、虹のほうは色の薄い白虹となってしまいます。
 (1)他の写真へ  両者が同じ霧に現れていました。
 (2)MOMOさん 同上でした。
 (3)山歩きの雑学  同上。
 (4)ブロッケンサイト この例では、ブロッケン現象は雲に、虹はその上に降っている雨に現われており、 同時ですが別のものに現れているようです。そのため色の付いた通常の虹となっています。

  ブロッケン現象を起こす霧粒子の多くはは5μm程度ですが、 10μm程度の霧の場合、小さなブロッケンと色の付かない白い虹が同時に同じ霧に現れます(霧虹、白虹)。 もっと大きい粒子になると、ブロッケンは小さく見えなくなって行き、虹が鮮やかさを増していきます。
 下の動画は、息を吹きかけたガラスの曇りによるレーザー光の前方散乱像です。 曇るほど輪の大きさは小さくなっていきました。 水粒子の形や大きさ、後方と前方散乱の違いがありますが、粒子の大きさによる散乱角度の変化は確かめられました。

BB!その他の動画へ

 晴天時に十分な湯気のある露天風呂(これも珍しい)にめぐり会ったので確認したところ、 温泉から出てきたばかりの濃密な湯気に、色の付かない霧虹が見られました (立って頭の影を小さくすると見られた)。 ということは、虹とブロッケン現象が同時に見られる粒子サイズの霧は多く存在し、 霧の粒子がくっついたり析出して大きくなれば色の付いた虹だけが見られ、 乾いて小さくなればブロッケン現象だけが見られるようになる。 大きな粒子は重力で落下しますので、自然のふるいにかけられ、どちらか一方だけが見られる場合が多い・・・と考えます。
 TVで北極海の白い虹を見ましたが、温暖化によって水蒸気が増えて発生した霧によるものと思います。

ブロッケンと虹
霧虹(白虹)
霧虹(白虹)
粒子が丸くない場合
 雲や霧の水滴は表面張力によって球状となっていますが、小さな氷晶(球でない)でできた雲にもブロッケン現象が現れる場合があります。 しかし結晶が大きいと見えなくなるようです。 他の写真や 上記サイトにも氷晶の雲に現れた写真が掲載されています。

山以外でも見られます
 ブロッケン現象は、条件さえそろえば高山以外でも見られ、 2000年夏には福島県の只見町でブロッケン現象が日本で初めて平地で確認され、TVニュースにもなったそうです。 ダムからの冷たい放水によって発生した霧によるもので、実は今まで何度も起こっていたようです。 他に航空機から見おろした雲や、似た条件を人工的に作り出して見ることもできます。

発生する状況
  右の写真は奥穂高岳で撮影したものです。背後からの太陽光がガスで散乱されずに入射し、前方の雲や霧に当たってブロッケン現象が見えています。
 雲に映った山の影には、全くブロッケン現象が現れていません。多くの写真で地面のように見える暗い部分は、雲や霧に映った地面の影です。
ブロッケン現象
見かけの大きさについて
 この写真は北岳山荘のテント場から固定焦点距離35mmで撮影したブロッケン現象です。 2枚の写真は雲までの距離が違い、向かって左の写真は雲が近く、 右は遠い場合のものです。
 雲までの距離によって、雲に映る人の影は見かけの大きさ(角度)が変わりますが、 光の輪は見かけの大きさが変わらない事がわかります。
ブロッケン現象の見かけの大きさ
 このことを説明するため、 上の写真を横から見た模式図を用意しました。
向かって左から太陽の光がさしこみ、右の雲に自分や山の影が映ります。 虹のような輪を作る光は霧の中のいたるところで発生しており、 これらの光は太陽光に対して一定の角度で円錐状に反射します。 しかし、自分の目に入るのは図に示した点線の経路を通る円周上のものに限られます。 ですから霧までの距離によらず虹色の輪は見かけの大きさが変わらないのです。
 一方、自分の影の大きさは変わらないので、雲が遠いほど見かけの大きさ(角度)は小さく見えるのです。
ブロッケン現象の見かけの大きさ図解
左:影が大きく見える   右:影が小さく見える
図は横から見たもので、本人から見ると遠くの雲に写った影ほど小さく見える。輪は同じ大きさ(角度)に見える。
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 どうすればブロッケン現象を見ることができますか
(1)ブロッケン 現象が起こる条件
太陽光が見る人の背後から直接さしこみ、見る人の影が前方(下方)の雲や霧に映ること。

(2)山で見るには
・太陽光が差し込むには山頂や尾根が適しています。樹木で太陽光がさえぎられない見晴らしの良い山が必要です。 森林限界を超える山、過去の噴火等により草原となっている山、刈り払われた山などが考えられます。
・太陽の側は晴れ、反対側に霧や雲が発生するためには、よくガスのかかる山が適しています。 しかし天気が悪い場合は、山全体がガスで覆われ、太陽光が散乱されて平行光線とならず、 ブロッケン現象は見られません。 基本的に天気がよく、朝夕の気温変化や気流などで部分的にガスが湧くような状態が適しています。
・急峻な地形であるほど太陽が高くても眼下の霧や雲にブロッケン現象を見られる確率が高まります。 ブロッケン現象は虹のように大きくはなく、見る人の影の周辺に現れ、一般的には水平より下の方向に見えます
・晴れの日の、日の出、日没のころはガスが湧きやすいので、条件に恵まれています。 また、この時間帯では水平近くに現れますので、急峻な地形でなくても観察しやすいのです。

 私の体験では標高2500mを超える急峻な高い山の頂や尾根で、天気の良い夏や秋の、 日の出と日没ちかくで目撃しているものばかりです。 これらはほとんど山頂や尾根で一泊した時のものです。 例外的に崖の下にガスが湧いている場合は日が高くなっても見られる場合があります(例:写真色々の八ヶ岳・硫黄岳、大山・三鈷峰)。

(4)平地でも見られます
・例えば福島県の只見町では、ダムからの冷たい放水によって発生した霧に現れるブロッケン現象を橋の上から見られるそうです。 平地であっても条件がそろう貴重な例です。 冷たい雪解け水が流れる地域では同様の現象が期待されます。
・温泉地の噴出口などの蒸気に自分の影が映るよう、のぞきこむ方法でもブロッケン現象が見られます。 湯気の中に入ってしまうと入射光が散乱され、見えなくなりますので注意。
・お弁当屋さんの換気扇から出る湯気に現れたブロッケン現象を目撃しました。 下水処理場の暖かい排水から立ち上る霧にも目撃しました。

 このようにブロッケン現象は身近なところでたくさん起こっていますから、霧に自分の影を映してみてください(そのためには太陽が低い時間帯が有利)。

(5)航空機などから
 飛行機の影が低い雲に映るとき、たいていその周辺にブロッケン現象が見られるようで、 乗務員の人は見慣れているそうです。しかし高い雲(氷の雲)には現れにくいそうです。

(6)夜霧が出たら自動車のライトで
 夜に自動車を運転していて霧が出たら、ほぼ確実にブロッケン現象を見ることができます。 車内からは見えませんので、 車を止めて、ライトの光の中を10m以上前進して行きます。 霧が濃く、ワイパーが要るような場合は、周りに霧虹も見られました。 片方のライトを塞いで一灯にするとコントラストが高まります。
 子供の頃の雑誌に、二灯の場合2つの光輪となってUFOと見間違えられるとの記事を読みましたが、 車内からは見えない事が書かれていませんでした。 次の項や、ブロッケン現象の原理のページを読むとわかると思います。

(7)人工的にでも発生させるには(下の写真は違います)
 ・人工的にブロッケン現象の条件を作り出してやる方法として、ドライアイス等で作った霧に光を当てる方法があります。 夜間、液体窒素で冷やされて発生した霧に水銀灯の光で現れる事を確認済みです。 しかしブロッケン現象は虹よりかなり小さいので、霧との距離が近いと自分の頭の影が邪魔をするので注意してください。 最低2m(頭の半径15cm÷tan4°)離れてやっと見えはじめる。 自分より十分後ろから照明を当て、霧とも数m以上の距離をおく必要があります。
 光源が2つあると2つの重なった輪が見えますが、コントラストは極端に減少してしまいます。
 ・霧の代わりに、似たようなミー散乱を起こす誘電体(均質で微小な、ガラスやブラスティックの粉) をフィルムに一様に貼り付けて光を当てる方法もあります。 数m離れて形を見るには50cm平方以上の散乱面が必要です。
 但し、粒の大きさが大きいと、虹と同じことが起こってしまいます。 混同しないようにして下さい。
回折現象・回折現象とは
 ブロッケン現象は回折その他の、光が波である事に起因する、ミー散乱によって起こります。そのなかで大きな影響を与えるのが回折です。
 回折は粒子の周辺を通る光と、粒子による散乱光が重なり合って干渉した結果です。
 写真は、赤色レーザー光(単一波長)に対する、粒子(ホコリ)の回折像です。何重もの同心円の中心に粒子があります。ホコリがたくさんあるので、同心円 が何個も見えます。下記の干渉に似ています。粒子の周辺を通る光と散乱光が干渉した結果です。 詳しくは、ブロッケン現象の原理のページへどうぞ。
※実験する場合は、レーザー光や鏡面状物体からの反射光が目に入らないようにしてください。
ブロッケン現象の散乱実験・右の写真は カメラとは別のレンズに息を吹きかけて薄く曇らせ、反射した光源と周辺を撮影したものです。ミー散乱は起こっていますが、 これはブロッケン現象にはなっていません。 次のセクションで述べる光冠(光環)になってしまいます。
 レンズ面で反射しているのを折り返して考えれば、霧や雲を通過してきた前方散乱を見ているのと同じです。 ブロッケン現象は後方散乱であり、これと同時に起こっているはずですが、 部屋が狭く頭の影で見えない、また散乱面も小さすぎる。
ニュートンリング・ 見た目が似たものにニュートンリングがあります(右の写真)。 2枚のレンズを重ねると中心から離れるほどレンズ間の距離が増えるため、光の干渉縞が同心円状に観察されます。 干渉は回折と同じく波動光学で説明される現象に属し、虹などの幾何光学とは異なりますが、 粒子によるミー散乱とも異なり、膜による干渉です。 シャボン玉の色、水溜りの油膜、透明なフィルムを2枚密着した時に出る色に相当します。
 レンズの反射防止膜などにも応用されています。

 以上のように、ブロッケン現象は、起こっていても簡単には見ることのできない現象なのです。

  どうすれば、上手くブロッケン現象の写真を撮影できますか
(1)露光条件
・一眼レフカメラの場合
 ブロッケン現象自体をポイント測光などで最適露光するのが 良いでしょう。 実際より暗い感じに撮影されますが、写真ではこの露光条件が最もコントラストや色を強く出せるので、 淡い色を印象的に撮影するには最適です。 明るめに露光した場合、白飛びなどで色を失う事が多くなりますので注意しましょう。
・コンパクトカメラの場合
 そのまま撮影すればOKです。 多くの場合、ブロッケン現象の周辺にも同じ明るさのガスが漂っているので、 たいていは自動露光で最適露光に近い撮影ができます。 撮影範囲内に、明るい空や暗い谷など露光を狂わせる要因がある場合は、多少ズレると思われますが、 ネガフィルムで撮影するなら特に問題はないと思います。

(2)焦点距離
 もともと鮮明な輪郭が無い現象なので、 ブロッケン現象の起こっている近くのものにピントを合わせれば 良いでしょう。

 要は、最近のカメラなら、あまり気にしなくても、露光と焦点を自動に任せて撮影できるということです。
 なお、飛行機の中から撮影する場合、窓枠が暗いので、広角オート(AE)では明るめに露光され、 色がわかりにくくなっている写真を見受けます。(法律により、離着陸時には電子機器が使用できません、電波を発する携帯電話は機内で常に OFFとしてください。)
 暗めに補正するか、ズームしてブロッケン現象だけが写るようにすると良いでしょう。 暗い谷が近くにある場合も同様です。

→現象の写真色々 →現象の原理 →ブロッケン山  


気象光学現象(水平環・日暈・幻日・太陽柱・彩雲)
環水平アーク
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環水平アーク 環水平アーク(水平環)
 五月の立山、正午の写真です。六角板状の氷が水平に揃った 雲による屈折で虹色になるそうです。 氷の板の側面から入射した光が底面から出るルートを通るため、プリズムのように色付く。 太陽との角度関係から、日が高い必要がある。
  最初は白い雲に淡い色がついていましたが、白い雲が消え、虹色だけが残った瞬間です。 →もう一枚の写真 →平地からの写真



環天頂アーク 環天頂アーク 環天頂アーク(天頂環)
 この場合は、低い太陽より上側に見え、図のように氷晶上面から側面へ抜けるルートを通ります。
 写真の下側に太陽があります。
 水平環と共に、濃くきれいな色になりやすい。
太陽柱
太陽柱 太陽柱(五月の爺ヶ岳直下、日の出)です。
 見かけ上、太陽の上方へ伸びる光の柱で、 六角板状の氷がおよそ水平に揃った雲による板底面による反射だそうです。 (写真は左手前の雲がじゃまですね。)
 反射のため、色が付かない。太陽が昇り、柱が下方に伸びた場合は板上面の反射。 ダイヤモンドダストは板の反射が氷晶ごとに見える近さ にある場合キラキラ瞬く現象。 氷晶の向きがバラバラでも起きるが、揃うとダイアモンドダストの太陽柱になる。
 水平に揃いやすい理由は、滞空時間が長いためだと思います。
日暈

日暈(内暈)
日暈 日暈{ひがさ・にちうん}
 太陽を中心にした光の円弧(半径22°)です(内暈)。 六角柱状の氷の雲による屈折だそうです。柱の向きはあまり揃っていない様で、円周上に屈折光が見える。 観察される頻度は他のものに比べて多い。

 下の写真(爺ヶ岳直下)の例では、太陽の両脇に幻日が少し見えています。 また太陽柱も少し残っています。
 稀に暈の上端や下端に接する弧(タンジェントアーク)が見られ、極めて稀に幻日の横から伸びる輪(幻日環)が全天を一周する場合があるそうだ。
幻日
幻日  幻日{げんじつ}
 写真は五月の立山、日の入りです。 太陽は画面から外れた左にあります。六角板状の雲が水平に揃った雲の屈折によるものだそうです。 暈と同じ光のルートで、曲がる角度は22°ですが、板が薄いため、板の水平方向から入射した光だけが幻日を作る。 そのため太陽が水平に近いとき、太陽の水平両側に現れる。 幻日が横に広がって伸びる事もあるそうだ。
→もう一つの例

 これらの気象光学現象は平地でもよく見られるますが、高い山では空気が澄んでいる分、 きれいに観察でき、空を遮るものが少ない。
気象光学現象の位置関係 気がつくと 同時にたくさんの現象が起こっていたので、 とっさに持ち合わせた携帯電話のカメラで撮影しました。
 ラテラルアークらしきものや、120°幻日、幻日環も写っています。 (暈の上部にあるのはタンジェントアークではなく雲です)  2008年2月2日、横浜市内にて
彩雲
 彩雲
 薄雲に色がついている事があります。薄雲による回折によるもので、霧の粒子サイズが不均一なため散乱の方向がまちまちで次の光環のように丸くなっていま せん。
光冠、光環
月の暈
光冠、光環
氷の粒子による回折
花粉による光冠
花粉による回折
 光冠(光環)
 ブロッケン現象に似た散乱ですが、方向が逆の前方散乱です。この場合、光源の周囲に環が見られます。

 上の写真は真冬の月で、色のついた暈{かさ}をかぶっています。薄雲による回折によるものです。雲の上からであればブロッケン現象が見られる可能性が高 いと思います。
 (光冠はブロッケン現象ではありません。)

 中央の写真は正月の西穂高独標で、ガス(氷)によって生じた光冠です。 中央の人影は、太陽側にいた登山者で、私の影ではありません (光冠は回折による前方散乱で、後方散乱のブロッケン現象とは現れる向きが逆です)。
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 下側の写真は2011年3月中旬の午後、花粉が非常に多い時に見られた光環です。ブロッケン現象に比べて環が小さいです(花粉の粒子が大きいため)。

 気象光学現象は高層の気象を反映しているので、天気予報などに役立てることができます。
地球照  地球照
 気象光学とは違いますが、地球照によって、月の夜の部分がぼんやり見える現象です(決して月の裏側が見えているわけではありません、 常に月は同じ面を地球に向けています)。
 写真は2,000倍違う露光の写真を重ね合わせています(月の昼と夜の部分は10,000倍明るさが違うそうです)。

 薄い三日月に、澄んだ空であれば、目の良い人なら肉眼でも何とか見え、 明るい双眼鏡があれば更に良い。地球による散乱と言えます。
部分日食  部分日食
 これも気象光学とは違いますが、太陽の手前に月が重なり、太陽が隠れる現象です(写真上:2009年7月22日、11:20JST@横浜市)。
 地球の月と太陽は見かけの大きさが酷似しているので、金環食や皆既日食が見られます。他の惑星の衛星では、このような事は少なく珍しいそうです。
(目を守るため、太陽を直視せず、規格を満たす観察用サングラスを使用しましょう。望遠鏡やカメラ撮影(一眼)は失明のリスクがあるので要注意)
金環日食  写真下は金環日食です(2012年5月21日、07:33JST@横浜市)。月も地球も楕円軌道なので地球から見た大きさが太陽も月も変化し、金環になったり皆既になったりするのだそうです。
 どちらの写真も雲によって光が弱まっていました(周囲の光は雲です)。上は子供たちがコンパクトデジカメで撮影したもの、下は私が望遠鏡をアルミフォイルで覆い、針で穴をあけて撮影したものです。
飛行機雲の影
 飛行機雲の影(電柱は無視して下さい)。
  私がちょうど影に包まれた位置で気付いたのですが、 カメラを出したら、既に雲は左下へ流され、近くにある陰は更に左下へ。
 飛行機雲より下の大気による散乱で空が霞んでいますが、雲の影は散乱光が少ないため、暗く見える訳です。

光芒(こうぼう)薄明光線
 平行な太陽光線が雲などで陰影を付けられたとき通り道が放射状に見える壮大な風景です。放射状に見えるのは、例えば平行な通路であるトンネルの中の直線がそう見えるのと同じです(下の画像はクリックすると拡大)。
光芒
太陽
光芒
光芒
 左の写真は光芒の一種だと思いますが、太陽側から反対側まで180°に渡っているものです(2枚の写真をつないであります)。左下の消失点に太陽は無く、私の真後ろに夕焼けと雲があり光芒が続いていました。高いところに立てませんでしたが、おそらく遠くにある積乱雲の影だと思います。
虹

虹
虹の色には諸説あるが、私の肉眼では
赤、橙、黄、緑、青(暗い)、菫
(写真は緑より水色が強くなっている)

ハイマツ
虹 
 
虹は大きくて、きれいですね。雨に日が差したとき、雨粒に光が入り、 内部反射して出てゆく時に受ける2回の屈折で色が分かれます。
 内部反射が1回で42°の主虹が現れ、残った光がもう1回反射して51°の暗い副虹が現れます。 両者は色の並びが逆です(水滴中で回る向きが逆のため)。 両者に挟まれた部位は暗く、アレクサンダーの暗帯と呼ばれるそうです。
 主虹の内側には、干渉によって生じる縞模様(干渉虹・過剰虹)が見られます。
 (虹はブロッケン現象と同じく、光を後方に散乱します。暈などと同じ散乱角度の定義では180°から差し引き、 それぞれ138°,129°となります。)

 主虹の内側は青色の次に菫(すみれ)色(または紫)となっています。 人間の目は青より短い波長を菫色として感じますが、虹の菫色は、主虹の青と干渉虹の赤が混ざった効果も含まれます。 ですから肉眼とは異なるカメラでも菫色として撮影できているのだと考えています。
 デジカメの赤画素のフィルターを、菫色が多少通るようにしたら、屋外でも寒々しい青にならず、 すがすがしい色になると思うのですが、メーカーさんいかがでしょうか?


 これらのようにブロッケン現象以外にも 非等方的な散乱は色々あります。 空だけでなく、日を背に朝露の草を見れば、同じように自分の頭の影を中心にした輪ができます。 それにハイマツの林もわずかながら非等方的な後方散乱をすると思うのは私だけでしょうか? (左下の写真:凸凹の大きなものは影ができま すが、真正面のみ影が見えないためと思います。)

 どうでも良いことばかり書いていますが、何でも表面的にではなく理解する事が大切だと思っています。

 気象光学現象の虹・暈・幻日・彩雲・環水平アークなどについては、こちらのY.AYAさんと、自然の気象科学館でじっくりどうぞ。
 
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 グリーンフラッシュ (下の写真ではありません) Wikipedia百科事典
 これを 見たものは真実の愛に目覚めるという。

 確かによほど注意深く見ていないと気づかない現象です。
 丸い地球の大気による屈折により、太陽の光がプリズムを通したように波長分散し、 太陽が沈む直前に緑色を帯びた光だけが残るものと考えられています。 実際は屈折の効果だけでなく、反転層(蜃気楼のように反射・屈折する層)や水平方向の密度ゆらぎも加わって複雑な見え方をするようです。
 グリーンフラッシュが現れやすい条件は、黄金色の夕日、つまり緑色が十分残るほど空気が澄んでいて、 更に夕日が水平線ぎりぎりまで残る場所から見ることです。高山はこの条件に恵まれています。

  現象はほんの10分の1秒程度でした。 太陽が完全に沈む直前、光は急激に暗くなって行くのですが、緑色だけが僅かに遅く残り、かつ一瞬チカッと輝いた様に感じました。 明るさの劇的な変化の中で一瞬感じられる現象なので、カメラに収めたり、日の出で見ようとするのはずいぶん難しいと思います。 目撃した場所は「高い山」の最初の写真、白馬の時です。
 右図はグリーンフラッシュの瞬間を表した図です。  太陽からの光はあらゆる方向に進みますが、図にはこの中で目に届くルートだけを示してあります。
 地球の丸みに沿って大気も丸くなっているので、大気がプリズムの働きをして、 青い光ほど強く屈折し、その結果、青い光の方が上側にずれて見える事になります。
 黄金色の夕日は眩しくて、肉眼ではとても見ていられないのですが、 水平線すれすれに夕日が沈む瞬間であれば、強い赤や黄の光が地球や雲に遮られ、 最後に一瞬緑色だけを残して消えて行くのを目撃できる場合があるのです。 (青色やすみれ色は見通し可能ですが、大気による散乱で失われ、緑が残る。極稀にブルーフラッシュも見られるそうだ。)

 「フラッシュ」と言う様に、キラッと輝いたように見えるのは、大気のゆらぎによって本当に輝いたのだと思います。 ちょうど蜃気楼や陽炎がゆらめく様に、運良く沈む瞬間に色ずれの光が強くなったと思われます。 ゆらぎによっては黄色もフラッシュするはずですが、太陽の色なので誰も珍重しない。
グリーンフラッシュ

大気は上空ほど希薄なため、
実際はカーブしながら屈折します。

大気のプリズム効果(大気分散)は非常に弱く、
水平線近くの星を望遠鏡で見てわかる程度です。
太陽の場合、反転層をはじめ屈折率のゆらぎの
助けがあって肉眼で観察されるものと思われます。

【注意】図は観察者からの見かけの向きで、
障害物が無ければ見える各色のルートです。
逆に、太陽から一本の光を辿った場合は、
大気に入ってから波長分散で分かれます。
  初日の出の写真があったので拡大・色強調してみると右のように緑色の色ずれが出ていました。 大気分散現象が大気の屈折率ゆらぎによって、部分的に強調された結果と思われます (焦点距離500mm、F5.6、マクストフカセグレン、2倍テレコンバータ使用、フジReala、ISO100)。
 なお撮影機器の色ずれも否定できないので、この写真が類似の現象を捉えているとは断定できません。 今後機会があれば写真を更新したいと思います。 なお丸い太陽ではなかなか色ずれが見られません、写真のようにひしゃげるほど屈折率の変化がある場合に起こりやすいのかもしれません。
大気分散・グリーンフラッシュ 
 グリーンフラッシュが見られる場所は数多くあるはずです、例えば山形県酒田市の展望台などがあります。できるだけ空気が澄んで、遠くが見渡せる場所が向いています。 特に極地では季節を選ぶと太陽が低い角度にいる時間が長いため、見られる機会が非常に多くなる訳です(2012年の気象カレンダー表紙がそうでした)。

 以上のように、大気分散現象は低い仰角で見る星などによく現れますが、 グリーンフラッシュは大気分散に重ねて、太陽が沈む瞬間に、ゆらぎ等でフラッシュするという、かなり珍しい現象です。
 他の要因に、人の目は暗いと緑色の感度が高くなるという効果もあるそうです。 しかし、私の体験では、グリーンフラッシュは十分明るく、写真撮影例もある事から、 大気分散とゆらぎが支配的な原因だと考えています。


 セントエルモの火
これを目 で見たことはありませんが、近い体験をしたことがあります。

 富士山のお釜を回っていたとき、ガスが吹き上げる斜面で仲間が言いました。 「虫が鳴いている。近づくと鳴き止むけど、離れるとまた鳴き出すよ。すぐ鳴きだすとは警戒心の無い虫だ。」
 私は珍しがって交代してみました。確かにチッチッチと周期的な音がしている。 そして音のほうへ近づいたら、かぶっていたフードに髪の毛がパリパリッと引き付けられました。 音は止みました。

伏せろ!!!
私たちは突出した地形から離れ、雷に打たれないよう地面にはいつくばりました。

 セントエルモの火とは、雷などを起こす大気中の強い電界や、飛行船などにたまった静電気による、 青白い放電現象(コロナ放電)です。 特に尖った部分に現れやすく、ジーとかシューという音を伴うそうです。 飛行機では放電が無線装置に与える影響を低減するため、羽にたくさん放電電極が取り付けてありますね。
 上記の「虫の音」の正体は大気にたまった電気が富士山との間で放電していた音だったのです。 近づくと音が止むというのは、実は近づいた人間に電流が流れるなどして電場が変化し、 私の場合、たまった高電圧によって髪の毛がフードに張り付いた訳です。 もっと電気がたまると人間との間でパチパチ放電し始めたことでしょう。

 これが夜だったら、ひょっとしてセントエルモの火を目撃できたかもしれません。 クワバラ クワバラ。

 なお、この現象は船のマストでも起こりやすく、この現象の後に天候が大荒れになる事が多いため、船乗り達に恐れられていたそうです。

コロナ放電 写真は送電線の碍子に発生した放電現象で す(古いカメラでノイズが多い)。
  自然の中で起こる放電現象といえば雷のほかに色々あります。 水晶など圧電効果のある岩石を含む尖った山頂に、地震などの振動が高電圧を生じてコロナ放電を起こすとか、  同じようにして発生した強い電磁波が側頭葉に影響を与えて幻覚を見る場合があるとか (電磁波による急性症状)、 冷戦時代に米ソが敵国上空へ強力なマイクロ波を複数方向から照射して、 アンダーソン局在による放電や電離層への影響で天候や通信等への悪影響をねらったため、 偶然通りかかった航空機に定在波が生じてプラズマ放電が起こり、ピッタリ追従してくるUFOとして、 または定在波上に何個も並んだ放電域が葉巻型UFOととして目撃された事などを聞いたことがあります。 航空機の飛ぶ10,000m程度は放電が起こり安い気圧です。

 このように、放電現象はファンタジックな割には安全なものではありません。

 その他の現象
UFO? ■謎の飛行物体
 放電現象やブロッケン現象は光として目撃されますが、 自分では光らず、光に照らされて見える「物体」は右の写真のようになります。
 この写真は2008年7月9日、18:04に神奈川県横浜市栄区飯島町にある幼稚園上空近辺を 浮遊し上昇しているものを偶然目撃したものです (クリックしてYouTube動画再生)
飛行物体が飛び始めた場所の緯度経度は次の通りです。
N 35.3761°(北緯 35°22分 34秒)
E139.5331°(東経139°31分 59秒)
(撮影は、気付いて肉眼で観察しカメラを取り出すまで時間がかかった)。

 しかし、このTシャツ型の飛行物体はいったい何でしょうか? 凧ではなく丸みを帯びています。 最初は林の辺りにいるのを発見し、向かって斜め左へ傾きながら、風船が風下(北北東)へ流されるような動きでした。 姿勢は垂直を保ったまま1分間で40°ほど回転、非常に安定でした。 下側に重りの様な棒が奥行き方向にあるようですが、ひょっとすると磁気トルカーで、地磁気により南北向きに安定したのかも。 気球の一種なんでしょうか?(気象観測用は白くて丸い) 光学6倍ズーム(35mmカメラ換算210mm相当)で撮影。
 距離不明なるも小山の上空で距離200mと仮定すると、右下のアンテナ縦30cm・距離40mと比較して縦1.0m程度の物体かと思われます。

 飛行物体のオリジナル写真もダウンロードして見て下さい 写真1 写真2 写真3 。


謎の光 謎の飛行物体(と謎の光)
 このファイルでは上記の飛行物体に翻弄(ほんろう)されるコックちゃんを滑稽に描き、ついでに右の写真のような不思議な光についても原因まで解説してあります。ぜひご覧ください。


■落雷の目撃
 放電といえば雷です。子供の頃、縁側に座っていたら、 30m先の電線から地面にバリバリッと放電したのを目撃しました。田舎だったので犠牲者はなかったようですが、 別の場所でも放電したそうで、近所の乳牛が暴れたりしたそうです。
 一番すごかったのは、頭上7mへの落雷でした。コンクリート製の建物の最上階に住んでいた頃、 屋上の貯水タンクに落雷したのです。 わずかに黄色味を帯びたフラッシュ光に包まれたと共に、ダーンという爆弾のようなものすごい音がし、 その後、周囲から雷鳴の残響が押し寄せてきました。 貯水タンクのフタに落ちたらしく、翌日にフタが飛ばされて下に落ちているのを発見しました。
 とにかく、すごいエネルギーです。

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