その後の時代劇スペシャル


新春時代劇スペシャル
御存知 鞍馬天狗
〜天狗廻状の謎

昭和64年1月4日21:02〜22:52放送

原作=大佛次郎「天狗廻状」「角兵衛獅子」 脚本=日高真也、市川崑 演出=市川崑 撮影=小林節雄 企画=酒井彰 プロデューサー=中山和記 製作協力=共同テレビ 製作=フジテレビ

出演=中井貴一(倉田典膳=鞍馬天狗)、多岐川裕美(お登勢)、神田正輝(桂小五郎)、川谷拓三(隼の長七)、ビートたけし(近藤勇)、石坂浩二(月形半平太)、薬丸裕英(夏目忠雄)、國生さゆり(園)、大滝秀治(宗像近江守)、萬田久子(幾松)、加藤武(黒姫の吉兵衛)、中村勘太郎(杉作)、中村七之助(新吉)、橋本功(永倉新八)、保木本竜也(久坂玄瑞)、野川由美子(おらく)、竹井美佳(千代香)、清末裕之(加納宗助)、井上博一(高山十蔵)、田辺年秋(早坂俊太郎)、山口真司(同心星田)、阿藤海(舟曳休之助)、田武謙三、渡浩行、川崎博司、永元良樹、三國一朗(ナレーター)

【解説】黒紋付、黒頭巾に身を包み尊王の志士を助けて大暴れする鞍馬天狗の活躍を描く。
 尊王、佐幕入り乱れ物情騒然とする幕末の京都。尊王の志士狩りに躍起となる新選組は、志士に味方する神出鬼没の覆面の剣士鞍馬天狗(中井貴一)を捕まえるのに必死だった。【朝日】

◎VTR製作。
 「天狗廻状」の映画化には、
『天狗廻状 前篇/後篇』(32嵐寛壽郎プロ 山中貞雄/並木鏡太郎監督、嵐寛壽郎主演)、
『天狗廻状 魔刃の巻/続天狗廻状 刃影の巻』(39/40日活 田崎浩一監督、嵐寛壽郎主演)、
『鞍馬天狗 天狗廻状』(52松竹 大曽根辰夫監督、嵐寛壽郎主演)、
『鞍馬天狗 第一話 白馬の密使』(56東映 内出好吉監督、東千代之介主演)がある。


年末時代劇スペシャル
大岡政談 魔像
〜妻を死に追い込んだ18人 復讐に燃える男とうり二つの浪人、名奉行越前守の裁きは!?

平成元年12月27日19:00〜20:54放映

原作=林不忘「大岡政談 魔像」 映画脚本=伊藤大輔 脚本=古田求 監督=吉田啓一郎  音楽=渡辺俊幸 撮影=藤原三郎 企画=杉良太郎、能村庸一 プロデューサー=鈴木哲夫、伊原詢太郎、佐生哲雄 製作=松竹、株式会社杉友 

出演=杉良太郎(神尾喬之助、茨右近)、藤真利子(お絃)、洞口依子(お妙)、石橋蓮司、長門裕之(伊豆屋伍兵衛)、丹波哲郎(大岡忠相)、亀石征一郎(戸部近江之介)、伊藤美由紀(園絵)、河原崎建三、赤塚真人、菅貫太郎、山田吾一、光石研、宮内洋、江幡高志、牧冬吉、西田良、中田博久、木村栄、浜伸二、吉田豊明、沖隆二郎、狩野修平、柳原久仁夫、石倉英彦、岡村学、花岡秀樹、崎津隆介、佐藤雅夫、諸木淳郎、荻原郁三、丸尾好弘、松尾勝人、伊波一夫、亀井賢二、内田義明、田昌人、小西幹人、森松條次、甲斐道夫

【解説】陰と陽、見せる杉の二役
 画面いっぱいに揺れる御用提灯の波、飛び交う捕縄と棒、そして大八車と梯子を使っての大捕物。復活著しい時代劇だが、こんな場面は久しぶりに見たような気がする。時代劇のオールドファンとしては、何とも懐かしいシーンだった。
 これまで何度か映画やテレビに登場した林不忘原作の娯楽作で、今回は杉良太郎が主演して、スピード感のある豪快な殺陣を見せる。
 新参の御書院番となった神尾喬之助(杉)は、事あるごとに戸部近江之介(亀石征一郎)ら十八人の先輩にいじめられる。その裏には上司の派閥抗争も絡んでいるのだが、喬之助が宿直の夜、妻の園絵(伊藤美由紀)が戸部らに乱暴される事態に発展する。園絵は自害。喬之助は江戸城中で戸部を切って市中に逃れ、残り十七人に対しても復讐を誓う。
 日ごろ、直参の威光をかさにきた御書院番衆を嫌う市民は喬之助に同情的。南町奉行・大岡忠相(丹波哲郎)は苦慮する。そして喬之助とそっくりの茨右近(杉の二役)とその情婦・お絃(藤真利子)の助けを借りた喬之助の復讐が始まる。陰と陽、杉の二役も見ものだ。(翔)【朝日「試写室」より】


時代劇スペシャル
十三人の刺客
〜あの大名行列を狙え最強の騎馬軍団に必殺のワナを仕掛けた命知らずの侍達

平成2年3月28日19:00〜20:54放映

脚本=池上金男 監督=富永卓二 音楽=佐藤勝 撮影=内海正治 企画=能村庸一、天尾完次、松木征二、西岡善信 プロデューサー=香取雍史、鈴木哲夫、細井保伯 製作=仕事、映像京都

出演=仲代達矢(島田新左衛門)、夏八木勲(鬼頭半兵衛)、丹波哲郎(土井大炊頭利位)、田中健(島田新六郎)、萬田久子(おえん)、米倉斉加年(牧野靱負)、益岡徹(平山九十郎)、綿引勝彦(佐原平蔵)、古谷一行(間宮図書)、下川辰平(倉永左平太)、河原崎次郎(三橋軍次郎)、立川三貴(松平斉韶)、浜田晃、山本清、岡村嘉隆、早川純一、吉岡圭二、長森雅人、永野典勝、諸木淳郎、浜田雄史、花岡秀樹、出水憲、黒田隆哉、納谷悟朗(ナレーター)

【解説】壮絶な武士集団の激突
 豪快な本格派時代劇。サスペンスタッチのドラマ運びが面白く、最後の武士集団の壮絶な戦いぶりも見ごたえがある。昭和三十八年に東映で映画化されたとき、グループアクション時代劇として評判になった。原作、脚本は池上金男。今回は池上がテレビ向けに短縮、新しいアイデアを加えた。
 明石十万石の藩主・松平斉韶(立川三貴)は前将軍家斉の実子だが、性格が残忍で、乱行が絶えない。幕府の威信を守るため老中・土井利位(丹波哲郎)は斉韶の暗殺を目付・島田新左衛門(仲代達矢)に命じた。島田を含め、十三人の刺客が集まり、斉韶が明石に向かう参勤交代の帰途を、美濃の国・落合宿で襲う手はずが整った。しかし、斉韶の行列には島田の親友で切れ者の鬼頭半兵衛(夏八木勲)のほか、百人もの武士がいる。
 火花を散らすような島田と鬼頭の腹の探り合い。雪の中を疾走する騎馬軍団の迫力と最後の決戦場・落合宿に仕掛けられたワナの数々……時代劇の楽しさがしっかり盛り込まれている。最後の対決で、仲代と夏八木が見せる重厚な演技と立ち回りも見事だ。(鹿)【朝日「試写室」より】

◎VHSあり。
 『十三人の刺客』(63東映 工藤栄一監督、片岡千惠蔵主演)のリメイク。映画版でも、丹波哲郎が土井大炊頭を演じている。
 『十三人の刺客』(10『十三人の刺客』製作委員会 三池崇史監督、役所広司主演)のリメイク作あり。


時代劇スペシャル
十七人の忍者
〜幕府転覆の野望をくだけ!!謀反の連判状をめぐる忍び軍団決死の激突

平成2年10月10日19:00〜20:54放映

脚本=池上金男 監督=宮越澄 監督補=千葉真一 音楽=桜庭伸幸 撮影=坂根省三 企画=能村庸一、天尾完次 プロデューサー=河野雄一、清水敬三、加藤貢 製作=東映

出演=千葉真一(伊賀の甚伍左)、西村晃(阿部豊後守)、夏八木勲(才賀孫九郎)、伊藤かずえ(梢)、真矢武(柘植半四郎)、長門勇(上坂治兵衛)、下川辰平、神山繁(今村図書)、勝部演之(成田助八)、伊吹剛(見沼文蔵)、成瀬正孝(木村大作)、甲斐道夫、西田真吾、栗原敏、塩谷庄吾、権野年哉、辻本良紀、崎津隆介、西村陽一、青木哲也、松川幸樹、上戸章、岡田和範、加藤宏章、関根大学、関時男、司裕介、木谷邦臣、浅井誠、峰蘭太郎、木下通博、稲田龍雄、北村明男、杉山幸晴、福中勢至郎、重仲幸、河本忠夫、中川健次、山田永二

【解説】壮烈な忍者同士の対決
 忍者同士の壮烈な対決を見せる集団アクション時代劇で、とにかくテンポの速い立ち回りに“手に汗”の連続。時代劇俳優として存在感のある千葉真一と夏八木勲がそれぞれ伊賀忍者、根来忍者を率い、秘術の限りを尽くして戦うのだが、理屈抜きで楽しめる。
 物語は、徳川三代将軍の座をめぐる家光、忠長兄弟の争いが背景。伊賀三ノ組の頭領・甚伍左(千葉)は、忠長の手元にある謀反の連判状を奪うことを命じられた。
 甚伍左ら十七人の忍者が駿府城に向かったが、敵方、根来忍者の頭領・孫九郎(夏八木)らに阻まれ、甚伍左も捕らえられた。
 孫九郎は、駿府城に侵入した伊賀忍者は十七人と思い込み、甚伍左の娘・梢(伊藤かずえ)を捕らえ、さらに十七人目を倒したことで勝ち誇った。そこに孫九郎の誤算があったのだが……。
 地上十数bの木の上でのアクション、城の石垣を登る忍者たち。忍者をかりたてるよう訓練された“忍犬”も繰り出し、ハラハラさせる場面が続く。
 そして、頭領同士死力を尽くした最後の対決シーンへと一気に盛り上がる。(鹿)【朝日「試写室」より】

◎『十七人の忍者』(63東映 長谷川安人監督、池上金男脚本、里見浩太郎、大友柳太朗主演)のリメイク。


時代劇スペシャル
仕掛人・藤枝梅安
〜江戸の暗黒街に生きる“殺し”のプロ達

平成2年12月26日19:00〜20:54放映

原作=池波正太郎「春雪仕掛針」「梅安蟻地獄」「おんなごろし」 監修=市川久夫 脚本=安倍徹郎 監督=吉田啓一郎 音楽=桜庭伸幸 撮影=矢田行男 企画=能村庸一、香取雍史 プロデューサー=古屋克征、鈴木哲夫 製作=国際放映

出演=渡辺謙(藤枝梅安)、田中邦衛(音羽の半右衛門)、橋爪功(彦次郎)、中村橋之助(小杉十五郎)、美保純(おもん)、園佳也子(おせき)、清水綋治(伊豆屋長兵衛)、余貴美子(お吉)、岡本舞(お仲)、大谷朗、浜田晃、ピース、矢野いづみ、堀永子、梅津栄(羽沢の嘉兵衛)、森下哲夫、立川三貴、丸岡奨詞、やまび研、高井清史、小久保丈二、尾上辰夫、尾上小辰、北村和夫(ナレーター)

【解説】梅安(渡辺謙)は元締の半右衛門(田中邦衛)から、ろうそく問屋の伊豆屋長兵衛(清水綋治)の仕掛けを依頼された。仲間の彦次郎(橋爪功)とともに伊豆屋の身辺を調べ、仕掛けに値する人物と見極めたが、伊豆屋の愛人お吉(余貴美子)が幼いころに別れた妹と知り驚く。【朝日】

◎VHS、DVDあり。


男と女のミステリー・特別企画 時代劇スペシャル
残月の決闘
〜無法な果たし合いに挑む男の決断!!武士の意地を通す夫と妻の苦悩とは

平成3年3月22日21:02〜22:52放映

原作=藤沢周平「孤立剣残月」 脚本=吉田剛 監督=小野田嘉幹 音楽=佐藤勝 撮影=石原興 企画=能村庸一 プロデューサー=佐生哲雄、古賀伸雄、河野雄一 製作=松竹、蟻プロダクション

出演=加藤剛(小鹿七兵衛)、音無美紀子(高江)、永島敏行(鵜飼半十郎)、財津一郎(増川八十右衛門)、目黒祐樹(鵜飼佐平太)、佐藤允(志賀又左衛門)、中谷一郎(奥沢権兵衛)、松本友里(静乃)、加藤武(三田弥五右衛門)、中野誠也、松本克平(稲毛宗近)、早川保、原田清人(土橋欽之助)、長谷川初範(八木甚平)、川口敦子(土橋の妻)、二宮さよ子、須藤正裕、豊原功補、高井清史、島英臣、丸山真穂(八木の妻・千代)

【解説】試練に揺れ動く夫婦
 小藩の重役同士の政権争いに巻き込まれ、一度は出世をしたものの、今度は逆に命をねらわれる武士。藤沢周平の原作は、まるで現代のサラリーマン社会の悲哀を時代劇の世界で再現しているようだ。
 足軽で山目付だった小鹿七兵衛(加藤剛)は、十年前、三人の仲間と上意討ちを果たし、士分に取り立てられた。しかし、妻・高江(音無美紀子)は、窮屈な武士の生活になじめず、自由だった昔を懐かしがっている。
 再び藩の政権争いが表面化し、小鹿を取り立てた家老が失脚した。かつて小鹿らが討った武士の弟・鵜飼半十郎(永島敏行)が、兄の敵討ちに藩主に従って国元に戻ってくる、という。
 藩主の行列が国元に近づくにつれ高まる藩内の緊張。小野田嘉幹監督の演出は、共に相手を気づかいながら揺れ動く小鹿夫妻の心をきちっと描いている。【朝日「みもの」より】


時代劇スペシャル
雲霧仁左衛門
〜江戸名古屋を結ぶ謎!?天下の大盗賊・命がけの大勝負

平成3年3月29日19:00〜20:54放映

原作=池波正太郎「雲霧仁左衛門」 監修=市川久夫 脚本=野上龍雄 監督=田中徳三 音楽=渡辺俊幸 撮影=羽田辰治 企画=能村庸一、深沢道尚 プロデューサー=河野雄一、清水敬三 製作=東映

出演=萬屋錦之介(雲霧仁左衛門)、十朱幸代(しの)、松方弘樹(安部式部)、若山富三郎(櫓の福右衛門)、平幹二朗(寺田一之進)、田村高廣(辻蔵之助)、石立鉄男(木鼠の吉五郎)、川谷拓三(山猫の三次)、花沢徳衛(島泊りの治平)、二宮さよ子(七化けのお千代)、桜木健一(お役者小僧六之助)、赤塚真人(洲走りの熊五郎)、山田吾一(富の市)、芹沢直美(黒塚のお松)、横光克彦(山田藤兵衛)、大橋吾郎(高瀬俵太郎)、綿引勝彦(岡田甚之助)、御木本伸介(松屋吉兵衛)、神山繁(越後屋善右衛門)、小林功、渡辺裕二、折尾吉郎、野口貴史、大前均、団巌、宮川不二夫、中島俊一、タンクロー、福本清三、真田健一郎、功刀明、砂川康弘、田中敬司、田中明美、有島淳平、波多野博、横内正(ナレーター)

【解説】強烈な錦之介の存在感
 「萬屋錦之介が七年ぶりに主演」。こう聞いて思わず肩に力が入った。が、画面の錦之介は別に力むわけでもなく、いつも通り。見る側が勝手に力んでいただけで、それに気づいて苦笑。こちらも肩の力を抜いていた。それにしても錦之介の存在感は相変わらず強烈だ。重症筋無力症、そして角膜剥離といった病気を克服しての主役復帰。今後も大いにファンを楽しませてくれそうだ。
 全国に組織を持つ大盗賊・雲霧仁左衛門(萬屋錦之介)は元藤堂藩士。同じ藩の勘定方をしていた兄・辻蔵之助(田村高廣)が藩の重役たちに新田開発の失敗の責任を押しつけられ、上意討ちにあったところを助けて、兄ともども武士を捨てた。こうした設定でドラマは、「盗みはすれど非道はせず」といった仁左衛門の姿を描いていく。 名古屋と江戸での盗みをめぐって、火盗改方長官・安部式部(松方弘樹)との知恵比べや対立する盗賊・櫓の福右衛門(若山富三郎)との勢力争いなどもあって波乱万丈。テンポも良く、見ていて飽きない。(翔)【朝日「試写室」より】

◎『雲霧仁左衛門』(78松竹=俳優座 五社英雄監督、仲代達矢、市川染五郎主演)、
「雲霧仁左衛門」(79KTV=松竹 渡邊祐介ほか監督、天知茂、田村高廣主演)、
「傑作時代劇 雲霧仁左衛門 江戸篇/名古屋篇」(87ANB=東映 池広一夫監督、松方弘樹主演)のリメイク。
後に
「雲霧仁左衛門」(95CX=松竹 工藤栄一ほか監督、山崎努、中村敦夫主演)がある。


年末時代劇スペシャル
忠臣蔵
〜語りつがれて290年、年に一度、日本が帰ってくる

平成3年12月13日19:30〜23:16放送

脚本=古田求 監督=富永卓二 音楽=佐藤勝 撮影=森田修 企画=能村庸一、山田良明、前田和也、松木征二 プロデューサー=松下千秋、鈴木哲夫 製作=フジテレビ

出演=仲代達矢(大石内蔵助)、中井貴一(浅野内匠頭)、古手川祐子(瑤泉院)、野際陽子(戸田局)、高橋悦史(片岡源五右衛門)、大滝秀治(吉良上野介)、地井武男(堀部安兵衛)、左とん平(文吉)、北大路欣也(脇坂淡路守)、夏八木勲(多門伝八郎)、勝野洋(武林唯七)、田中実(岡野金右衛門)、吉岡秀隆(矢頭右衛門七)、鈴木瑞穂(吉田忠左衛門)、山本陽子(大石りく)、若村麻由美(浮橋太夫)、中村橋之助(上杉綱憲)、神山繁(色部又四郎)、乙羽信子(大石くま)、樫山文枝(矢頭なみ)、中村梅之助(垣見五郎兵衛)、北島三郎(天野屋利兵衛)、渡辺謙(赤垣源蔵)、南野陽子(お艶)、ハナ肇(平兵衛)、古谷一行(土屋主税)、小林聰美(お杉)、西岡徳馬(塩山伊左衛門)、中村吉右衛門(服部市郎右衛門)、江原真二郎(柳沢出羽守)、益岡徹(大高源五)、浅利香津代(おとき)、片桐光洋(大石主税)、三ツ木清隆(神崎与五郎)、小林昭二(大野九郎兵衛)、草薙幸二郎(小野寺十内)、花沢徳衛(堀部弥兵衛)、綿引勝彦(不破数右衛門)、平泉成(清水一学)、下川辰平(清兵衛)、下元勉(宝井其角)、江戸屋猫八(重兵衛)、勝部演之(梶川与惣兵衛)、山本清、早川純一(藤井又左衛門)、高川裕也(礒貝十郎左衛門)、青山裕一(浅野大学)、新田昌玄(大久保権左衛門)、鈴木智(田村右京太夫)、佐々木梅治(山田平右衛門)、小林尚臣(岡島八十右衛門)、斉藤林子(梅)、真田健一郎、堀永子(おまき)、福原学(大石吉千代)、吉沢梨絵(大石くう)、山本奈々(大石るり)、滝沢修(ナレーター)

【解説】たっぷり見せる名場面
 江戸城松の廊下の刃傷から赤穂城明け渡しまでの前半を「風の巻」、吉良邸討ち入りまでの後半を「雲の巻」として放送。計四時間近い大作だが、テンポよく一気に見せる。
 この「忠臣蔵」では、大石内蔵助(仲代達矢)はあくまで思慮深く統率力のある知将。吉良上野介(大滝秀治)は徹底的に欲深く憎らしい。最近は事件の背景や大石、吉良の人間像を多面的に描く「忠臣蔵」が多い中で、これは単純明解。昔から語り継がれた「忠臣蔵」の正統派ともいえる内容なのだがむしろそれが新鮮にさえ感じられる。
 浅野内匠頭(中井貴一)の吉良への刃傷、切腹から、お家断絶となった大石ら家臣たちの、辛苦の末の吉良邸討ち入り。あまりにも知られた筋書きだけに、ファンにとっては、だれがどの役をどう演じるかが興味の焦点となってくる。北大路欣也、古谷一行、中村吉右衛門、渡辺謙、山本陽子、古手川祐子といった豪華配役陣。それにご存じ名場面をたっぷりと織り込んだ構成は、理屈抜きで楽しませてくれる。滝沢修の語りに独特の味。(翔)【朝日「試写室」より】

◎VTR製作。VHS(完全版)あり。


新春時代劇スペシャル
森の石松
〜すし食いねェご存じ暴れん坊一代

平成4年1月8日19:30〜21:24放映

脚本=金子成人 監督=井上昭 音楽=比呂公一 撮影=藤原三郎 企画=能村庸一 プロデューサー=佐生哲雄、鈴木哲夫、小川晋一 製作協力=京都映画 製作=松竹

出演=中村勘九郎(森の石松)、火野正平(三保の松五郎)、野村真美(お春)、中村玉緒(石松の母 およね)、岸部一徳(石松の兄 武市)、清水健太郎(お春の兄 市三)、石橋蓮司(都田吉兵衛)、阿藤海(都田常吉)、安藤一夫(都田梅吉)、横光克彦(布橋の兼吉)、荒勢(保下田の久六)、平泉成(大政)、近藤正臣(大場の久八)、中村橋之助(身受山の鎌太郎)、光本幸子(女房)、柄本明(小松村七五郎)、波乃久里子(女房お民)、古今亭志ん朝(江戸っ子佐吉)、中村勘太郎(千松)、笑福亭鶴瓶(金丸座の客)、古谷一行(清水次郎長)

【解説】ひと味違う石松に挑戦
 中村勘九郎が、これまでの“石松”像とは、ひと味違った森の石松に挑戦した。仲良しの松五郎を火野正平、二人が思いを寄せる娘・お春に野村真美という顔ぶれで、勘九郎の軽妙な演技が見ものだ。
 遠州・森の生まれで、片目がトレードマークの石松は、清水一家の人気者。酒好きで、けんか早いが、大変なお人よしだ。
 親分・次郎長のお供で、松五郎と共に旅に出て、つらい浮世の風や熱い人の情けにふれる。ドラマの中での、勘九郎と正平のテンポの早いやりとりが面白い。
 石松を知らない若者たちも多いだろうが、石松と松五郎の友情や、まじめで一本気な石松の姿がすがすがしく見えることだろう。
 懐かしい広沢虎造の浪花節にのって、四国・金比羅宮へ親分・次郎長の代参旅。帰り道での都鳥一家によるだまし討ちのシーンは雷雨の中。泥まみれになった勘九郎の大熱演は見ごたえがある。
 また、芝居上手な中村玉緒、近藤正臣、柄本明、中村橋之助らの共演者たちがドラマを盛り上げている。(鹿)【朝日「試写室」より】

◎DVDあり。


時代劇スペシャル
御金蔵破り

平成4年1月15日19:30〜20:54放映

脚本=野上龍雄 監督=松尾昭典 音楽=横山菁児 撮影=木村誠司 企画=能村庸一、河野雄一 プロデューサー=田中憲吾、加藤貢、上阪久和 製作=東映

出演=五木ひろし(半次)、萬屋錦之介(煙の富蔵)、若村麻由美(おこう)、坂上香織(おくみ)、中村嘉葎雄(神谷帯刀)、長門裕之(弥太五郎)、三木のり平(勘兵衛)、御木本伸介(林肥後守)、宮尾すすむ、内田勝正(嘉助)、常泉忠通、折尾哲郎、大村賢次、大東良、森岡いづみ

【解説】老盗賊、煙の富蔵(萬屋錦之介)は伝馬町の牢で知り合った半次(五木ひろし)の度胸の良さを知り、盗賊としてかねてからの夢をかなえたいと決意した。それは江戸城に忍び入り、御金蔵から金を盗むことだった。【朝日】


時代劇スペシャル
影狩り
〜幕府隠密との壮絶な死闘、3人のプロを待っていた意外などんでん返し

平成4年4月8日19:00〜20:54放映

原作=さいとう・たかを「伊笛藩の大砲」 脚本=古田求 監督=吉田啓一郎 音楽=桜庭伸幸 撮影=矢田行男 企画=能村庸一 プロデューサー=鈴木哲夫、古屋克征 製作=国際放映

出演=村上弘明(室戸十兵衛)、地井武男(乾武之進=日光)、石橋蓮司(日下弦之介=月光)、柴俊夫(小柳兵馬)、鳥越マリ(楓の方)、江原真二郎(飯岡頼母)、長門裕之(篝玄斎)、風祭ゆき、勝部演之(酒井税所)、佐野浅夫(土岐将監)、竹井みどり、梅津栄、奥村公延、日置将士(水沢義清)、早瀬翼、宗近晴見、伴直弥、安尾正人、大杉漣、崎津隆介、高都幸子、五代哲、渡辺成紀、児玉頼信、桝田徳寿、祭三郎、新富重夫、茂木和範、白戸正一、畑山信義、福岡哲雄、三輪優子、遊馬恵美子、萩原由美子、和田結花、浅野富士子、岩木さおり、関根大学、井上清和、卯木浩二、西田真吾、中村健人、岡元次郎、清家利一、西村陽一、夏山剛一、村上利恵

【解説】仕掛け豊富な立ち回り
 かつて劇画の主人公が映画やテレビドラマに登場、活躍したことがあったが、この作品もその一つ。今回は、村上弘明が、過酷な人生体験の影を引きずった主人公の室戸十兵衛を演じている。
 最近、時代劇出演が多い村上が、新しいタイプの室戸十兵衛に挑戦すれば、十兵衛の仲間の日光を地井武男、月光には石橋蓮司という適役。三人は仕掛けたっぷりの華麗な立ち回りを見せる。
 物語の舞台は、ひそかに大砲を製造している奥州・伊南藩。幕府の隠密が潜入したことを知った藩の首脳は、幼い主君と藩を守るため、藩士の小柳兵馬(柴俊夫)に命じて「影狩り」の室戸十兵衛らを捜し出した。
 十兵衛は、かつて使えた藩の幼君が、幕府隠密の陰謀で切腹させられたとき、その介錯をして以来、幕府隠密を狩り出す「影狩り」になった。
 伊南藩に入り込んだ隠密たちと十兵衛たちの壮絶な戦いが始まったが、伊南藩内部には、幕府が昔から送り込んでいた別の隠密がいた。その人物はだれなのか。(鹿)【朝日「試写室」より】

◎DVDあり。
 『影狩り ほえろ大砲』(72石原プロ 舛田利雄監督、石原裕次郎、内田良平、成田三樹夫主演)のリメイク。


時代劇スペシャル
金山大爆破
〜囚人たちを救え炎熱地獄を駆け回る無頼旗本の心意気

平成4年10月7日19:00〜20:54放映

原作=竹内勇太郎「甲府勤番帖」 脚本=古田求 監督=小笠原佳文 音楽=桜庭伸幸 撮影=矢田行男 企画=能村庸一、香取雍史 プロデューサー=古屋克征、小川晋一 製作=国際放映

出演=高橋英樹(神保長十郎)、美保純(お仙)、石橋蓮司(秋山兵庫)、林与一(稲葉将監)、橋爪淳(安藤主馬)、水野真紀、左とん平、鈴木瑞穂(大久保忠真)、船越栄一郎(権八)、三ツ木清隆(弥平)、小林昭二、関敬六、河原崎建三、鈴木ヒロミツ、青木卓司、沼田爆、倉田健、狩野修平、松本幸三、原田和彦、藤井暎子、三角有季子、北斗辰典、遠藤晃生、加取かなめ、巻口久美子、寺山さい子、沖田泰子、杉中彩、小澤文明、木谷匡勝、谷野圭介、米倉斉加年(ナレーター)

【解説】“遊び人”長十郎の活躍
 遊びに身をもち崩し、閉門謹慎中の旗本・神保長十郎(高橋英樹)が突然、甲府勤番支配を命じられた。その裏には、甲府の金山で発生している人夫たちの暴動を、小野派一刀流の使い手でもある長十郎に鎮圧させるという、老中・大久保忠真(鈴木瑞穂)の思惑もあったのだが……。
 甲府勤番といえば当時、札つきの旗本が追いやられた島流し同然の役職。のんきな長十郎もさすがにあわてる。 こうした幕開けから、やがて甲府に赴いた長十郎の活躍が画面いっぱいに展開されるが、江戸から追ってきた芸者・お仙(美保純)に頭があがらず、相変わらず遊び人風の長十郎と、稲葉将監(林与一)ら無気力な勤番武士を束ねて暴動の真相に迫っていく正義感あふれる長十郎との対比が面白い。
 武田の残党・秋山兵庫(石橋蓮司)との対決など見せ場も多いが、圧巻はラストの金山の大爆破シーン。
 竹内勇太郎の原作。古田求の脚本、小笠原佳文の演出は徹底した娯楽作品に仕上げる中で、どこか官僚主義を皮肉っているように見える。(翔)【朝日「試写室」より】
 


時代劇スペシャル
町奉行日記
〜陰謀渦巻く暗黒街に挑む男の命をかけた悪党退治

平成4年12月23日19:00〜20:54放映

原作=山本周五郎「町奉行日記」 脚本=志村正浩 監督=工藤栄一 音楽=埜邑紀見男 撮影=北坂清 企画=能村庸一、加藤貢 プロデューサー=河野雄一、上阪久和 製作=東映

出演=渡辺謙(望月小平太)、池上季実子(小勢)、岸部一徳(堀郷之助)、名高達郎(赤鰯黒兵衛=小野寺左内)、江波杏子(花乃屋お政)、高品格(灘屋八郎左衛門)、神山繁(今村掃部)、いかりや長介(中井勝之助)、沢向要士(柾木剛)、大門正明(安川雄之介)、鶴田忍(継町の才兵衛)、深水三章、有川博、勝部演之、河井のどか、原口剛、魁三太郎、山西道広、冷泉公裕、柿崎澄子、遠藤真理子

【解説】“構造腐敗”の浄化
 丹後・田辺藩三万五千石の城下町。一本の橋がかけられた堀の向こう側に、「堀外」と呼ばれる歓楽街がある。酒、バクチ、遊芸……。三人の親分が仕切り、悪のたまり場でもある。
 その堀外の浄化を命じられて、望月小平太(渡辺謙)が新任奉行となった。望月は専任の奉行たちが手を焼いた堀外の実態を知り、義憤にかられる。親分たちからのワイロは藩の重役たちのすべてに行き渡っているらしい。このあたり、何やら“構造腐敗”なんて言葉を思い起こさせて面白い。
 親分たちに“裸”でぶつかる望月の姿に、周辺の人間模様を絡めながらドラマは進むが、恋あり活劇ありで痛快娯楽時代劇としてのサービス満点。渡辺が何ともカッコいい。(翔)【朝日夕刊「プレビュー」より】


新春時代劇スペシャル
運命峠
〜伝説の剣豪秋月六郎太が柳生軍団を撃破ついに宿命の敵宮本武蔵と炎の決闘

平成5年1月6日19:03〜21:48放映

原作=柴田錬三郎「運命峠」 脚本=古田求 監督=斎藤光正 音楽=佐藤允彦 撮影=矢田行男 企画=能村庸一、鈴木哲夫 プロデューサー=古谷克征、小川晋一 製作=国際放映

出演=松平健(秋月六郎太)、三浦友和(宮本武蔵)、風間杜夫(徳川家光)、有森也実(千早)、松原千明(蓮子)、大滝秀治(天下道人)、中村梅之助(天海)、火野正平(千里運天)、林与一(服部半蔵)、露口茂(柳生但馬守)、夏八木勲(加藤宗十郎)、阿部寛(柳生十兵衛)、清水綋治(甲賀七兵衛)、左とん平(炎の勘兵衛)、本田博太郎(花房東吾)、西田健(寺沢新十郎)、綿引勝彦、内田勝正、唐沢民賢、崎津隆介、大方斐紗子、上野めぐみ、山田哲平(豊臣秀也)

【解説】随所に見せ場織り込む
 作家・柴田錬三郎が生んだ孤高の剣士・秋月六郎太。徳川家康の血を引きながら、野に育ち、流浪する六郎太(松平健)が、ふとめぐり合った豊臣秀頼の遺児・秀也(山田哲平)とその母・蓮子(松原千明)を助ける、波乱万丈の物語だ。秀也を追う幕府方の柳生一門と服部半蔵(林与一)、秀也を奉じてひと旗挙げようとたくらむ豊臣の残党らが入り乱れて、時代劇の醍醐味を満喫させてくれる。
 とくに六郎太と宮本武蔵(三浦友和)の対決を中心とするラストの殺陣は迫力十分、思わず手に汗握る。それに六郎太を慕う蓮子の侍女・千早(有森也実)の儚げなたたずまい──。
 徳川の幕藩体制がようやく固まろうとする三代将軍・家光(風間杜夫)の時代。九州・平戸から江戸までを舞台に物語が展開されるが、要所要所に見せ場を織り込んで三時間を飽きさせない。どこか孤独の影を漂わす松平の演技も、ファンにとっては新しい魅力のひとつだろう。(翔)【朝日「試写室」より】

◎「運命峠」(74KTV=東映 河野寿一ほか監督、田村正和主演)のリメイク。
 皇太子妃内定報道のため、20:45から23:45まで放映が中断された。終了は24:48。
 VHS、DVD(ともに完全版)あり。


第5回ヤングシナリオ大賞 特別賞受賞作品
七衛門の首

平成5年3月3日20:00〜20:54放映

脚本=早野清治 監督=原田徹 挿入曲=ライ・クーダー 撮影=矢田行男 プロデューサー=小川晋一、高橋松徳、酒井実 製作=映像京都

出演=南原清隆(孫)、石橋蓮司(柄本又七)、火野正平(三輪正則)、井川比佐志(井細田三郎四郎)、花沢徳衛(井村朝次)、加藤武(小清水伝八郎)、三谷昇(村岡宗右衛門)、塩見三省(佐々助八左衛門)、佐川満男(皆川兵庫)、渡辺哲(横田宗十)、趙方豪(藤三郎太)、山本耕史(伊藤九郎)、神戸浩、國村隼(原田賀茂)、妹尾和夫(兵F)、久賀大雅、諸木淳郎、荻原郁三、小船秋夫、八下田智和、北斗辰典

【解説】面白いとぼけた雰囲気
 フジテレビ主催の第5回ヤングシナリオ大賞特別賞を受賞した作品をドラマにしたもので、はつらつとした新感覚の時代劇に仕上がった。
 農民で戦に駆り出された主人公・孫を演じるのが「ウッチャン・ナンチャン」のナンチャン・南原清隆。
 時代劇は初めての南原だが、何となくこっけい味を感じさせるストーリーが合ったようで、下級武士役の石橋蓮司を相手にのびのびとした演技を見せてくれる。
 時は戦国時代。三輪正則(火野正平)は、禿七衛門の山城を攻めた。禿の抵抗は予想以上でいらだつが、ついに落城させた。
 正則は、七衛門の首をとった者を第一の手柄としていたために、部下たちが二つの「七衛門の首」を持ち込んできた。
 禿方の雑兵・孫(南原)は、三輪方の柄本又七(石橋)に捕らえられ、本物の七衛門の居場所を三輪方に教えたのだが──。
 禿方には、大変な奇策があり、さらに農民・孫のほうが一枚上手だったことが最後にわかる。リアルでありながらどことなくとぼけた雰囲気が面白い。(鹿)【朝日「試写室」より】

◎「ドラマ」(1992年9月号)に脚本掲載。


時代劇スペシャル
乾いて候
〜母は生きていた!?その背後に潜む陰謀を田村三兄弟が斬る!!

平成5年4月7日19:30〜21:24放映

原作=小池一夫「乾いて候」 脚本=宮川一郎、伊坂博 監督=井上昭 監督補佐=西垣吉春 音楽=川崎真弘 撮影=井口勇 企画=能村庸一、佐伯明、江平光男 プロデューサー=小川晋一、伊駒伊織、上阪久和 製作=東映

出演=田村正和(腕下主丞)、八千草薫(おしの)、田村高廣(徳川吉宗)、池上季実子(おえん)、田村亮(大岡越前)、宮崎ますみ、長門裕之、芦川よしみ、綿引勝彦(土屋相模守)、清水綋治、二宮さよ子(妙桂院)、未來貴子、本田博太郎(松平忠正)、川口敦子、岩本千春、大東俊治、崎津隆介、荘田優志、桂川京子、太田和余、浜崎涼子、丹羽美奈子、前川恵美子、和気千枝、久奈慈、分寺裕美、勇家寛子、西岡ちあき、泉千夏、細谷千絵、宮永淳子、大木晤郎、疋田泰盛、波多野博、笹木俊志、浜田雄史、藤沢徹夫、木谷邦臣、壬生新太郎、諸鍛冶裕太、青木哲也、浅田祐二、伊藤和真、小笠原裕之、橋爪功(ナレーター)

【解説】舞台劇の雰囲気が漂う
 フジテレビの春の特別番組。高廣、正和、亮の田村三兄弟が、久々に共演している。
 主演の腕下主丞に正和、父でもある八代将軍・吉宗が高廣、大岡越前を亮。そして、主丞を毒味役として育てた母・おしのに八千草薫。
 吉宗の高廣が軽妙な中に、重厚な味を出せば、主丞の正和は陰影に富む孤独な剣士を。また、越前の亮は吉宗の忠実な臣下をしっかり演じ、それぞれ持ち味を生かしている。
 紀州藩主から転じた吉宗が、将軍の座をめぐって対立した尾張藩と手を結んだ幕閣の要人に命を狙われる。それを、毒味役として江戸城に呼ばれた主丞が身をもって守り抜く、といった筋を縦軸に、主丞とおしのの母と子の情愛を織り込んでいる。
 主丞の立ち回りシーンは華麗。死んだと思っていた母と主丞が出会う場面では、舞台劇のような雰囲気が漂う。井上監督の演出のねらいはそんなところにあったようで、正和の演技が見ものだ。(鹿)【朝日「試写室」より】


金曜エンタテイメント 秋の特別企画第3弾
松本清張の
異変街道
〜江戸と甲州を結ぶ欲望の点と線金をめぐる大陰謀

平成5年10月29日21:02〜22:52放映

原作=松本清張「異変街道」 脚本=野上龍雄 監督=斎藤光正 音楽=佐藤勝 撮影=伊佐山巌 企画=能村庸一、林悦子 プロデューサー=佐生哲雄、松下千秋 制作協力=京都映画株式会社 製作=[霧]企画  

出演=古谷一行(三浦銀之助)、藤真利子(お蔦)、丹波哲郎(隠居)、近藤正臣(鈴木栄吾)、蟹江敬三(薬研堀の常吉)、火野正平(河村百介)、森口瑤子(幸江)、神山繁(松波筑後守)、綿引勝彦(山根伯耆守)、織本順吉(杉浦治郎作)、河原崎建三(平作)、長谷川明男(与四郎)、浜田晃(弥助)、三谷昇(甚兵衛)、沼田爆(花屋利助)、内田勝正(鹿谷伊織)、赤塚真人(庄太)、上野めぐみ(お文)、高峰圭二(神官)、嵯峨周平(留造)、崎津隆介(山岡)、岩尾正隆(勘助)、小船秋夫(三蔵)、小林正希(嘉助)、木谷邦臣(先棒)、青木哲也(後棒)、上田こずえ(水茶屋の女)、鈴川法子(水茶屋の女)、疋田泰盛(水茶屋の客)、田辺ひとみ(屋台の女)、吉田浩之(下手人)、塩川建二(植木屋の職人)

【解説】時代劇の面白さ堪能
 推理とサスペンスがいっぱいの清張の伝奇時代小説が原作。甲州・武田一族が隠し持つ黄金をめぐって善人、悪人が入り乱れ、ワクワク、ドキドキしながら娯楽時代劇の面白さを堪能できる。
 主役の旗本・三浦銀之助を古谷一行、そして親友の旗本・鈴木栄吾に近藤正臣というぴったりのキャスティングだ。
 旗本にとっては不名誉な甲府勤番に出された栄吾(近藤)の病死の知らせが、銀之助(古谷)に届いた。しかし、江戸の水茶屋の亭主・利助(沼田爆)が、最近甲州の七面山で栄吾を見かけたという。その利助が、ある夜殺された。
 そんなことから、銀之助や、栄吾に思いを寄せていたなじみ芸者・お蔦(藤真利子)は、栄吾の死を信じられない。
 利助の事件を調べている目明かしの常吉(蟹江敬三)と銀之助は、いつしか協力し合うようになった。
 銀之助は真相を確かめに甲州に向かい、甲府勤番の組長屋で、栄吾の隣に住んでいた河村百介(火野正平)から事情を聴いた──後半、ドラマは一気に盛り上がる。(鹿)【朝日「試写室」より】

◎10月13日に放映が予定されていたが、急遽野球中継が放送されたため、29日に延期された。


金曜エンタテイメント 時代劇スペシャル
帰って来た木枯し紋次郎
〜あっしには関わりねえ…伝説の渡世人がよみがえる

平成6年11月25日21:02〜22:52放映

原作=笹沢左保 脚本=市川崑、中村敦夫、中村勝行 監督=市川崑 音楽=谷川賢作 撮影=五十畑幸勇 企画=能村庸一、松前洋一 プロデューサー=鈴木哲夫、本間信行、小嶋伸介 製作協力=映像京都 製作=C・A・L

出演=中村敦夫(木枯し紋次郎)、坂口良子(お真知)、岸部一徳(木崎の五郎蔵)、鈴木京香(おたみ)、金山一彦(弁天の小平次)、加藤武(木曽の伝吉)、石橋蓮司(浅香盛助)、牧よし子(お常)、小林昭二(上江田の十兵衛)、中原丈雄(同・八兵衛)、神山繁(富岡屋惣左衛門)、尾藤イサオ(虎之助)、井上博一(捨吉)、保木本竜也(源八郎)、加藤満(丑松)、宇治川理斉(熊太郎)、永妻晃(多助)、小沢象(足利屋利三郎)、浦信太郎(犬伏屋重助)、橘優美(お真知の少女時代)、藤あけみ(その母)、上條恒彦(酔いどれ浪人)、日下武史(掛け茶屋の親爺・ナレーター)

【解説】木曽川で死んだと思われた渡世人の紋次郎(中村敦夫)は、尾張藩御用林伐採の頭、伝吉(加藤武)に助けられ、木曽の山中で働いていた。伝吉の息子、小平次(金山一彦)は上州の貸元、五郎蔵(岸部一徳)の手先として悪事を働いていた。紋次郎は伝吉の胸中を察し、小平次を連れ戻すため上州へ向かう。【朝日】

◎製作は平成4年。テレビ放映に先だって劇場公開(都内単館上映)された。VHSあり。
 先行作品に
「市川崑劇場 木枯し紋次郎」(72CX=C・A・L 市川崑ほか監督、中村敦夫主演)、
『木枯し紋次郎』『木枯し紋次郎 関わりござんせん』(72東映 中島貞夫監督、菅原文太主演)、
「新木枯し紋次郎」(77TX=C・A・L=映像京都 藤田敏八ほか監督、中村敦夫主演)、
「木枯し紋次郎スペシャル 年に一度の手向け草」(90TBS=キネマ東京 大洲齊監督、岩城滉一主演)がある。
後に映画「木枯し紋次郎 最後の戦い」(松竹 奥山和由製作、市川崑監督、中村敦夫主演)が企画されたが、頓挫している。
「木枯し紋次郎」(09CX=C・A・L=映像京都 河毛俊作演出、江口洋介主演)のリメイクあり。


開局記念・金曜エンタテイメント
清水次郎長物語

平成7年3月3日21:02〜22:52放映

原作=村上元三「次郎長三国志」 脚本=古田求 監督=富永卓二 音楽=桜庭伸幸 撮影=矢田行男 企画=能村庸一 プロデューサー=古屋克征、西岡善信、西村維樹 制作協力=映像京都 製作=国際放映

出演=松平健(清水次郎長)、役所広司(小川の勝五郎)、諸星和己(森の石松)、若村麻由美(お蝶)、八代亜紀(お民)、林与一(大政)、西岡徳馬(深見長兵衛)、夏八木勲(大前田英五郎)、石橋蓮司(黒駒の勝蔵)、音無美紀子(お縫)、寺尾聰(小政)、渡辺哲(保下田の久六)、島木譲二(相撲常)、火野正平(都鳥吉兵衛)、塩見三省(同 梅吉)、崎津隆介(同 常吉)、堤大二郎(追分三五郎)、田中実(桶屋の鬼吉)、沖田浩之(関東綱五郎)、赤塚真人(法印大五郎)、橋本潤(増川仙右衛門)、真砂皓太(大野鶴吉)、中原果南(おけい)、平泉成(吾作)、三ツ木清隆(茂吉)、樋浦勉(百姓)、花沢徳衛(武蔵屋周太郎)、山本清(和田島太左衛門)、益岡徹(友蔵)、立川三貴(竹垣三郎兵衛)、益城宏(布橋の兼吉)、谷口高史(小島の松五郎)、青木卓二(万平)、諸木淳郎(留吉)、池谷太郎(由蔵)、紅萬子(おとし)、岬寛太、中西宣夫、松尾勝人、塩川健司、阪本漢山、芦田惑、石田章、野々村仁、平映子(語り手)

【解説】妙味たっぷりの清涼剤
 松平健というと「暴れん坊将軍」(テレビ朝日)の印象が強いだけに、「どんな次郎長が見られるのか……」と楽しみだが、松平は、折り目正しい「男の中の男」をきっちり演じている。
 ドラマは、ご存じの物語から。ある事情で病気がちの恋女房・お蝶(若村麻由美)や子分を連れて旅に出た次郎長が、悪代官と、その手先のバクチ打ちを退治するまでが前半。
 後半は、やっと清水港に帰った次郎長が、今度は都鳥一家に殺された森の石松の敵討ちのために、都鳥一家をかばった宿敵・黒駒の勝蔵(石橋蓮司)と壮絶な決闘をする。
 舞台回し的な役どころの小川の勝五郎を役所広司が演じるほか、八代亜紀、諸星和己ら異色の共演者が顔をそろえ、大型娯楽時代劇の妙味がたっぷり。
 「弱きを助け、強きをくじく」物語は、時代劇だけでなく日本のドラマの中には欠かせないストレス解消の清涼剤なのだろう。(鹿)【朝日「試写室」より】

◎ほかに
『次郎長三国志』シリーズ(52〜54東宝 マキノ雅弘監督、小堀明男主演)、
「村上元三アワー 次郎長三国志」(57NTV 沢村国太郎主演)、
『次郎長三国志』シリーズ(63〜65東映 マキノ雅弘監督 鶴田浩二主演)、
「次郎長三国志」(64CX 吉田央ほか演出、安井昌二主演)、
「次郎長三国志」(68NET=東映 松尾正武ほか監督、中野誠也主演)、
「次郎長三国志」(74ANB=東映 山下耕作、倉田準二ほか監督、鶴田浩二主演)、
「新春時代劇スペシャル 次郎長三国志 東海道の暴れん坊」(88ANB=東映 松尾昭典監督、高橋英樹主演)、
「12時間超ワイドドラマ 次郎長三国志」(91TX=松竹 田中徳三ほか監督、高橋英樹主演)、
「新春時代劇スペシャル 次郎長三国志」(98ANB=東映 松尾昭典監督、北大路欣也主演)、
「12時間超ワイドドラマ 次郎長三国志」(00TX=松竹 吉田啓一郎ほか監督、杉良太郎主演)、
『次郎長三国志』(08「次郎長三国志」製作委員会 マキノ雅彦監督、中井貴一主演)がある。
 DVDあり。


ドラマスペシャル
その木戸を通って

平成7年3月26日19:00〜21:00放送

原作=山本周五郎「その木戸を通って」 脚本=中村努、市川崑 監督=市川崑 音楽=谷川賢作 撮影=秋場武男 企画=能村庸一、遠藤龍之介 プロデューサー=酒井彰、鎌田敏郎 製作協力=映像京都 製作=フジテレビ

出演=中井貴一(平松正四郎)、浅野ゆう子(ふさ)、フランキー堺(田原権右衛門)、榎木孝明(田原角之介)、井川比佐志(吉塚助十郎)、岸田今日子(その妻むら)、石坂浩二(岩井勘解由)、神山繁(加島大学)、白嶋靖代(ともえ)、桜金造(駕籠屋六三)、うじきつよし(同・源次)、古柴香織(ゆか)、出川哲朗(又吉)、吉沢梨絵(お伸)、渕野一生(野上兵馬)、光石研(斉藤権七)、山口真司(勘定方若侍)

【解説】ある日、平松正四郎のもとにやって来た記憶喪失の娘・ふさ。初めは迷惑がった正四郎だが、次第にふさを愛するようになり、結婚する。しかし、ふさは、娘のゆかを生むと、唯一の手がかりだった幻の“木戸”を通って姿を消してしまう。十七年後、ゆかの嫁ぐ日、正四郎はしみじみとふさのことを回想する……。
 美しい“不思議小説”と評される山本周五郎の短篇を、日本初の本格的長篇ハイビジョンドラマとして映像化したもの。【『市川崑の映画たち』より】

◎製作は平成4年。ハイビジョンのみの放送。地上波では未放送。
 平成20年、市川崑監督追悼として、一般劇場公開された。DVDあり。
 「NECサンデー劇場 その木戸を通って」(59NET 尾上松緑、山田五十鈴主演)、
 「シオノギテレビ劇場 山本周五郎シリーズ その木戸を通って」(66CX 小川秀夫演出、仲代達矢、新珠三千代主演)のリメイク。
 昭和46年頃、ATGで黒澤明監督が映画化する企画があった。 


金曜エンタテイメント
阿部一族
〜主君の死を巡り細川藩をゆるがす殉死騒動の嵐…巨匠森鴎外の名作を空前のスケールで映像化!!

平成7年11月24日21:02〜22:52放映

原作=森鷗外「阿部一族」 脚本=古田求 監督=深作欣二 音楽=長尾淳 撮影=石原興 企画=能村庸一、鈴木哲夫 プロデューサー=佐生哲雄、高須準之介、市古聖智 製作=松竹

出演=山崎努(阿部弥一右衛門)、蟹江敬三(阿部権兵衛)、佐藤浩市(阿部弥五兵衛)、真田広之(柄本又七郎)、藤真利子(おいち)、麻生祐未(たえ)、仲谷昇(細川忠利)、石橋蓮司(林外記)、渡辺美佐子(キヌ)、杉本哲太(竹内数馬)、青山裕一(細川光尚)、六平直政(畑十太夫)、織本順吉(長岡佐渡守)、北村英三(有吉頼母佐)、西山嘉孝(長岡監物)、浜田晃(高見権右衛門)、片岡弘貴(野村庄兵衛)、谷口高史(添島九兵衛)、中嶋俊一(阿部市太夫)、竜川真(阿部五太夫)、真矢武(阿部七之丞)、神原千恵(鶴)、河合綾子(ふき)、及川佳奈(るり)、中嶌優文(方太郎)、大木正司(田尻次左衛門)、稲田龍雄(吾平)、東田達夫(仲間)、扇田喜久一(仲間)、勇家寛子(女中)、中村吉右衛門(ナレーター)

【解説】鷗外文学を深作活劇に
 戦国から天下太平へ、時代の変わり目となった「軍人」の末路をアクション映画の巨匠深作欣二が哀惜をこめて監督した。佐藤浩市、真田広之ら芸達者の共演も見どころ。
のっけから、大胆な構図に驚かされる。画面の大部分をロウソク立てが占拠。人間の芝居は、背後に見え隠れしながら展開する。ロウソクの揺れる炎が、風前の運命を象徴している。
 太平の時流に乗り損ねた阿部一族が、次第に追い詰められ、破滅へと突き進む様子が、たたみかけるようなテンポで描かれる。ころがる生首。飛び散る血しぶき。流れるようなカメラワークの殺陣。森鷗外の原作が見事にビジュアルな深作ワールドに移し替えられている。
 石橋蓮司が白塗りに口紅を差した不気味な敵役で異彩を放っていたが、監督がよほど気に入ったのか、昨年劇場公開された『忠臣蔵外伝・四谷怪談』の中でも同じ化粧で登場していた。ただ、今回のドラマが制作されたのは二年前。こちらのほうが原型だ。(飛)【朝日「試写室」より】

◎製作は平成5年。VHS、DVD(ともにディレクターズ・カット版)あり。
 『阿部一族』(38東宝=前進座 熊谷久虎監督、中村翫右衛門、河原崎長十郎主演)、
「阿部一族」(59KR 松本幸四郎、市川染五郎主演)、 
「阿部一族」(61NTV 津田昭演出、市川小太夫、北村和夫主演)のリメイク。


秋のスペシャル時代劇
荒木又右衛門 伊賀の決闘
〜愛と友情−涙の仇討ち

平成9年9月10日20:00〜20:54放映

脚本=田村惠 監督=小笠原佳文 音楽=佐藤勝 撮影=宮島正弘 企画=能村庸一、西岡善信 プロデューサー=西淵憲司、細井保伯 製作=映像京都

出演=里見浩太朗(荒木又右衛門)、三浦浩一(本多大内記)、夏八木勲(河合甚左衛門)、片桐光洋(渡辺数馬)、佐藤仁哉(河合又五郎)、毬藻えり(みね)、羽場裕一(柳生又十郎)、立川三貴(阿部四郎五郎)、和崎俊哉、南条好輝、森下鉄朗、峰蘭太郎、松田明、波多野博、安藤彰則、加藤正記、宮本浩光、東田達夫、土平友厚、井戸端伸晃、西野栄里子、奥田茂樹、山田吾一(河合半左衛門)

【解説】仇討ちの逸話タップリと
 世に言う「伊賀上野・鍵屋の辻の仇討ち」を描く単発時代劇。エピソード満載の話からエッセンスだけを取り出して1時間にまとめたため、通説とは違った設定もある。そのあたり、どう評価されるか。
 荒木又右衛門(里見浩太朗)は大和郡山藩の剣術指南。妻と仲むつまじく暮らし、河合甚左衛門(夏八木勲)という良き友もいる。だが、岡山にいる妻の弟・渡辺数馬(片桐光洋)から悲報が届く。父が斬殺されたという。しかも、敵は河合又五郎(佐藤仁哉)、甚左衛門の甥である。助太刀に立つ又右衛門の苦悶の日々。そしてクライマックスの決闘シーンへ。
 外様大名対旗本のメンツ争い▽又右衛門と甚左衛門の友情と決別▽逃げ回る又五郎の探索▽小人数で大勢の敵を倒す戦術──と、盛りだくさんの見どころに、一応まんべんなく触れてはいる。が、時間の制約上、コンパクトに過ぎてどうしても深みに欠ける。広々としたオープンセットでの決闘はまずまずの線だけに、2時間枠で作って下さいと、ファンとしてはやっぱり言いたい。(和)【毎日「視聴室」より】


秋のスペシャル時代劇
平手造酒 利根の決闘
〜引き裂かれた愛−運命の決闘

平成9年9月17日20:00〜20:54放映

脚本=志村正浩 監督=原田眞治 音楽=渡辺俊幸 撮影=宮島正弘 企画=能村庸一、西岡善信 プロデューサー=西淵憲司、細井保伯 製作=映像京都

出演=古谷一行(平手造酒)、美保純(お島)、船越英一郎(雨傘勘次)、伊藤洋三郎(笹川繁蔵)、遠藤憲一、井上博一、金子研三、深見亮介、大橋一三、亀山忍、多賀勝一、徳田興人、當宮利一、松本元、大迫英喜、塩川高民、泉知奈津、村尾かおり、金子珠美、浜崎涼子、小林昭二、清水綋治

【解説】「古き良き時代劇」の香り
 大酒飲みで胸を患った浪人・平手造酒。年配の方には講談などでなじみの名前だろう。孤独の影をひきずるこの剣豪を、古谷一行が演じた特別企画だ。
 江戸の千葉道場で師範代として鳴らした平手は、妻に先立たれた後、酒代のための賞金稼ぎにと、代官所の役人を切って逃げた雨傘勘次(船越英一郎)を追う日々。利根川べりの小さな宿場町に流れてきた彼は、地元のやくざ、笹川繁蔵(伊藤洋三郎)一家でわらじを脱いだ。
 男気のある繁蔵は勘次をあくまでかくまい通すつもりなのだが、対立する飯岡助五郎一家との戦いのために、剣豪の腕も必要。平手もその状況が薄々分かっており、微妙な緊張の日が続く。そして町外れの寺の離れで英気を養う平手のもとに、亡き妻に生き写しの女・お島(美保純)が現れる……。
 最愛の女性を亡くした絶望感が、平手を無頼の生活に走らせた。そこから生まれる退廃的な雰囲気を、志村正浩の脚本と原田真治の演出は的確に出している。長い物語を一時間にまとめたため、時折駆け足な感じはするが、「古き良き時代劇」の香りは、画面の隅々から漂う。古谷、美保の心理描写もいい。(聡)【讀賣「試写室」より】


金曜エンタテイメント 春のスペシャル時代劇
鞍馬天狗
〜闇を友とし、悪を斬るあのスーパーヒーローが今夜見参痛快・爽快・豪快本格娯楽時代劇の決定版ついに登場

平成13年3月9日21:00〜22:52放映

原作=大佛次郎「角兵衛獅子」「天狗廻状」ほか 脚本=田村惠 監督=斎藤光正 音楽=佐藤勝 撮影=八田行男 企画=能村庸一、西岡善信 プロデューサー=西渕憲司、西村維樹、古屋克征 製作=映像京都

出演=松平健(倉田典膳=鞍馬天狗)、中村敦夫(近藤勇)、平幹二朗(牧野貞明)、竜雷太(西郷隆盛)、國生さゆり(つぶてのおろく)、中山忍(村尾志保)、東根作寿英(村尾真弓)、田中健(桂小五郎)、火野正平(黒姫の吉兵衛)、石橋蓮司(稲葉正邦)、上杉祥三(隼の長七)、岡まゆみ(おたね)、大森貴人(沖田総司)、本田博太郎(巾着切りの伝次)、佐藤仁哉(青山新二郎)、崎津隆介(谷三十郎)、宮野琢磨(松月院の和尚)、大澤佑介(杉作)、稲垣謙介(新吉)、谷口高史(舟曳休之助)、真砂皓太、かのう修平、塩川健司、大橋一三、諸木淳郎、神大介、福山龍次、夏山剛一、中村健人、長田昭彦、青木哲也、奥田小百合、平榮子(ナレーター)

【解説】松平天狗と追っ手集団
 黒船来航から十一年の元治元年。京都は、倒幕を目指す勤王の志士と、彼らを弾圧する新選組との間で戦いが繰り広げられ、混乱のさなかにあった。その勤王方に黒頭巾に顔を隠した剣士がいた。鞍馬天狗こと倉田典膳(松平健)である。
 鞍馬天狗は、同志と集まっていたところを、近藤勇(中村敦夫)ら新選組に急襲され、やむなく一人の隊士を斬って逃れる。ほどなく西郷隆盛(竜雷太)から、志士の名簿奪還を頼まれ、単身、大阪城に乗り込み成功する。
 一方、京へ来る途中、倉田に助けられた志保・真弓(中山忍、東根作寿英)姉弟は、斬られた隊士の妻おろく(國生さゆり)の家に住み、弟真弓は新選組隊士になっていた。
 早い動きの松平はじめ殺陣が見どころ。ことに大阪城でのそれは、数えたところ五十人以上はいて迫力がある。(あ)【朝日「試写室」より】

◎製作は平成10年。大佛次郎生誕百年記念作品として製作された。


御用牙

平成16年3月6日22:00〜24:00放映

原作=小池一夫、神田たけ志「御用牙」 脚本=中村努 監督=井上昭 音楽=川崎真弘 撮影=宮島正弘 企画=能村庸一、西岡善信 プロデューサー=小川晋一、細井保伯、西村維樹 製作=映像京都

出演=渡辺謙(板見半蔵)、津川雅彦(鳥居甲斐守忠耀)、地井武男(遠山金四郎)、荻野目慶子、火野正平、本田博太郎、沖田浩之、山本亘、勝部演之、織本順吉、大塚良重、早川純一、森川正太、森下哲夫、野口寛、松本幸三、小船秋夫、田中成佳、中村廣子、東口理恵、城埜美香、小川真司(ナレーター)

【解説】天保年間、幕府は財政立て直しのため、倹約令を布いた。その実施にあたった南町奉行・鳥居甲斐守忠耀(津川雅彦)はいくつかの大店をみせしめとして罠を用いて無実の罪に陥れた。鳥居甲斐守の裁きに疑問を持った北町奉行・隠密廻り同心・板見半蔵(渡辺謙)は再吟味を申し出たが、左遷されてしまう。それがもとで父・孫兵衛も切腹。5年後、再び北町奉行に戻ったかみそり半蔵は、いよいよ権力を掌握して妖怪と呼ばれ怖れられる鳥居への復讐と正義のために立ち上がった・・・。【時代劇専門チャンネルHPより】

◎製作は平成6年。地上波未放映。時代劇専門チャンネルで初放映された。

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