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スキーとは重力を浮力に転化させ、さらに歓喜に昇華させることである。 踏み出した足に力を掛けると板を透して雪がグッとそれを受け止めているのを感じる。 やがてスピードに比例してその力が増大し板を押し上げ、ついには空に届く勢いで投げ出す。 その刹那、スキーヤーは板に羽が生えたのを見る。 その証拠に描かれた弧の頂点にはブラッシュが飛んでいる。 これを我々は「天使のブラ」と呼ぶ。 |
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しかしそれも雪質に大きく左右される。 南斜面でたっぷりと陽の光を浴びた雪は粘性を増し、板に絡み付く。これは水分子が雪の結晶と結晶を結びつけてしまったからだ。 物質の最小単位に近いものでもスクラムを組むと無限級数的に強靱になる。 1枚目の写真を見ての通り終始「天使のブラ」を見ることはなかった。 |
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