今日のベンチプレス考「基礎重量を攻略セヨ」



2006年3月14日

今日のベンチプレス考「基礎重量を攻略セヨ」



 猫とベンチプレス(日記)において、基礎重量、基礎重量と繰り返し使っている

割には、基礎重量についての説明(詳細…というほどのものでは無いけれど)が

今までありませんでした。というわけで今回は基礎重量について述べてみましょう。


 さて、基礎重量とは
E=mc2に勝るとも劣らない美しい数式、


X = α+20×m(m=1,2,3,…)で表される重量のことです(笑)。



 ここでαはプレートを一切付けない場合の重さ…つまりシャフト、プラス、

カラーの重量の事をいいます。カラーをつけない人はシャフトのみの重さに

なります。筆者の練習している場所は市営のジムですので、カラーは付ける事が

義務付けられていて、シャフト(IVANKOオリンピックバー)20kg+

カラー(これもIVANKO製)5kgの25kgがαということになり


 筆者の場合の基礎重量は45kg、65kg、85kg、105kg、125kg、

145kg、165kg、185kg、…となります。


 尚、カラーを付ける事が義務付けられていない場合でも(ホームジムとか)

安全の為、カラーは必ず付けましょう。カラー無しの場合、バーベルが傾いた時に

プレートが滑り落ちる危険性があるので大変危険です。カラーを付けずに普段練習

する人は少ないと思いますが、何故か試合のアップ場でアップをする時ってカラーを

付けない場合が多いですよね(大抵補助に誰かがいる&時間の関係かな?)。


 初心者の中には、つぶれたときにシャフトを傾け、片側のプレートを落としてから、

もう反対のプレートを落すことでつぶれた状態で脱出できるんじゃないか?と考え、

カラーをつけないという人もいるかもしれませんが、(実は自分も初心者の頃に

この脱出法を試したことが有りますが)このやり方は片側のプレートをすべり落とした

瞬間、反対側のプレートの方に急激にシャフトが傾くので、大変危険です。絶対に

やらないでください。なのでフリーウェイトのベンチプレスを一人でやる場合は、

セーフティーをつけることが必須です。一人でやってて億万が一つぶれたら、バーを

腹側に転がすと言うテクニックもありますが、この方法も結構痛いし、重すぎると

転がせない〜 最悪、首の方に転がったら死亡 〜なので、

フリーウェイトを行う時はお願いだからセーフティーを付けてちょ。



 ジムよってはシャフトが10kgでカラーが1kgとかのところがあるでしょう。

そういう場合、基礎重量の式のαは12kgとなります。また、シャフトが10kgで

カラーが2.5kgの場合は基礎重量は15kgになりますが、この場合、一番内側の

プレートを必ず15kgとすることで、本来35kg、55kg、75kg、…となる

基礎重量を45kg、65kg、85kgとする事をお勧めします(※1)。


※1…理由は将来試合に出ることになった場合や(アップ場は大抵20kgのシャフト)、

本格的なオリンピックバーを使用することになった場合に対応する為です。



 とりあえず、基礎重量の定義は分かりました。では何故、基礎重量なんでしょう?


 皆さんはアップの時に普段はどういった重量を扱いますか?セット重量が100kg

以下の人は10〜20kg刻み、100以上の人は20〜40kg刻みが普通だと

思います。何故なら、たいていの人は、アップをする過程で10kg(20kg)づつ

プレートを付けて重量を増やしながらアップするからです。


 わざわざ25kgのカラー+シャフトに10kg×2枚、5kg×1枚、2.5kg×1枚、

1.25kg×1枚のプレートを付けて、見た目をう○こ(食事中の方失礼)みたいにして

82.5kgとかでアップするような奇特な人はいないでしょう。そんな人がもしいたら、

長年のデータから、その日の体調と気候に特殊係数をかけてアップで扱う重量を

求める関数を自作した奇天烈伴天連か(コ○助もびっくりナリ)、ただのう○こ

好きです。普通は10kg×3枚付けて85kgでアップするもんです(※2)。


※2…複数人でベンチの練習をしている時に前の人のメインセットが82.5kg

だったような場合は、プレートの付け替えが面倒くさいので、そのまま82.5kg

でやる場合もあります。また、最終アップ重量としては用いる場合があります。

例えば、メインセットが90kgの場合の45kg×5回、65kg×5回、

75kg×5回、82.5kg×1回(胸止め)とか。



 ところでアップには重要な役割が2つあります。一つ目は、いきなり重い重量を

扱って怪我をしないように、体(関節、腱、筋肉)を温める役割です。これは誰でも

分かりますね。車だってエンジンを回していきなり急激に走り出せばエンジンに負担が

かかって、壊れやすくなります(※3)。人間の体だってそうです。アップをすること

で体を温めると同時に徐々に重い重量に体を慣らしていき、体への負担を減らすのです。


※3…最近の車はそんなに暖機運転は必要無いという意見もあるようですが。



 さて、それでは二つ目のアップの役割は何でしょう?それは


「その日の調子が分かる」


 ことなんです。だいたい皆様はその日の調子を具体的に何で判断しますか?

朝起きた時の調子とか筋肉痛が残ってないとかジムに来る時のモチベの高さとか

色々あるかもしれませんが、最終的にはアップが軽いか重いかで具体的な判断を

下すのではないでしょうか。試合会場でもアップ台の周りは


「うげー今日調子悪ぃ〜。」

とか

「スタート重量下げよ。」


とか毎度、悲喜こもごもですね(w。



 まあ過去の経験からアップが重くてもメインセットが軽い場合も多々有るので

(逆の場合も)絶対と言うわけでは有りませんが、とにかくその日の調子を計る上で

アップは重要なんです。そしてアップでその日の調子を正確に計ろうと思ったら、

(メイン)セット重量にしたがって、アップ内容(重量回数)を計算し、毎度同じ

アップ内容を扱うことになるのですが、ここで普段用いられる事になるのが、

今までさんざん繰り返し述べてきた基礎重量なんです。


 つまり基礎重量とはプレートの付け方が単純でアップで扱い易い…そのため将来に

わたって、その日の調子を計ることになるであろう重量と言えます。



 さて、ベンチプレスをやっていく上で、あなたには簡単にセットクリアできた重量と

なかなかセットクリアできなかった重量があると思います。ここで簡単にセットクリア

できた重量を得意な重量、なかなかセットクリア出来なかった重量を苦手な重量とします。

苦手な重量が基礎重量だったあなた。あなたは幸せです。えっ?逆だって?


 話が少し難しくなってきましたが、真相はこうです。人はマスターするのに時間が

かかった場合ほど、実力はそのレベルから落ちにくくなるのです。一気にセットクリア

した場合は、勢いだけでクリアしたかもしれないので、簡単に実力はそのレベルから

落ちてしまうかもしれません。しかし、苦労してセットクリアする場合、たいてい地力

を一段も二段も上げないとクリア出来ない状態になっているので、


セットクリアした = 勢いではなく完全な地力がアップしている


 場合が多いのです。またその重量をやりこんだ事により、やりこんだその重量に

ついて絶対的な自信を持つことが出来ます。俺はこの重量をこれだけやりこんだんだ!

そしてその自信は安心感となり、後々まで役に立つのです。


 例えば、筆者はスイミングに通っていた小学生低学年のころフリー(クロール)を

覚える階級を卒業するのに8ヶ月!(普通は1〜3ヶ月で昇級)もかかったのですが

(※4)、後に中学・高校になってフリーが一番得意な種目になりました。逆にわずか

1ヶ月で昇級(つまり一発合格)したブレ(平泳ぎ)は一番苦手な種目でした。水泳

に限らず苦労してマスターしたものはなかなか忘れない。なんでもそうですよね


※4…なかなか昇級させてくれなかったコーチに「嫌がらせかコイツ?」と当時、

子供心に思ったものだが、逆に今となっては感謝しないといけません(ぺこり)。


 もう一度、一歩突っ込んで基礎重量の持つ意味を述べてみますと、
アップで扱う

基礎重量は徹底的にやりこんで、今後、自信を持ってアップで扱えるようにする。

また持った瞬間に感覚で分かるくらいにまでやりこみ、培った感覚を生かして、

アップ時の調子判別用に役立てよ… と言うことなんです。



 余談ですが、某HK君とかは昨年のオフシーズンに85、105kgという基礎重量

を徹底的にやりこんで、60kg級ノーギア試合での記録を145kg→157.5kg

と一年で12.5kg伸ばしました。このレベルではかなりの伸びですよね。

 去年の成功に気をよくした彼は今年のオフシーズンは基礎重量である105kg(※5)

を12〜3月の4ヶ月でトータル 10000レップ(推定)以上

こなしていますが、このオフシーズンで明らかに5kgは地力アップしているようです

ので、今年の秋の試合が今から楽しみです。


※5…彼にとって105kgは相当軽い重量のはず。



 と言うわけで、現在セットクリアがなかなか出来ない、且つ、扱っている重量が

基礎重量の人は、安心して思う存分、その重量をこなしてください。因みに筆者

の場合、プラトーにはまるのはいつも77.5kgとか127.5kgとか147.5kgとか

半端な重量ばかりなんですけどね(笑)。 







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