今日のベンチプレス考「フォームについて」



2006年9月11日

今日のベンチプレス考「フォームについて」



 えーまたもや前回の『今日のベンチプレス考』から間隔が空いてしまいまして、久々の

『今日のベンチプレス考』の執筆になります。間隔が空いた理由ですが、言い訳をするのは

決して好きではないのですが、最近はまっている趣味のタイピングに忙しかったとかいう

理由ではありませんのであしからず。ところで趣味のタイピングですが、おかげさまで

e-typingでは500WPMオーバーは当たり前、安定して500pt弱のスコア(最高510pt)

が出せるぐらいの実力になりました。最新のe-typingでは2006年9月11日現在で、

497pt。46/8621位です。


 昔はe-typingで400ptオーバーが目標。500ptオーバーは想像もつかなかった

のですが、人間の進歩ってすごいですね。次の目標は600WPM(550pt)オーバー

が目標です。尚タイプウェルという有名タイパーが集まるハイレベルランキングでは、

国語R(ローマ字)総合で327/6412位です。


 おっとこのままタイピングについて(というか単なる自慢話)を熱く語ってしまうと

前回の「セットを狙え」の時のように 某さ○いさん あたりから


「僕、精神論大好きまで読んだ」


 と言うコメントが来そうなので前置きはこれくらいにして、そろそろ本題に行って

みましょう(どうみても執筆の間隔が空いたのはタイピングに忙しかったからやな)。




 突然ですが、ベンチプレスで強くなっていく上で一番大切なのは気合です。トップレベル

でも最後の最後に一流と超一流を分ける物があるとすれば、それは気合(精神力)でしょう。

じゃあなぜ今まで、今日のベンチプレス考で色々書いてきた割に一番大事な気合(精神力)

について、深く述べてこなかったのか。それはですな。はっきり言って 精神論は微妙

なんですよね。


 例えば我輩が今ここで「今日のベンチプレス考 退路を断て!」とかいう題名で、


 「はっきりいってね〜。今まで今日のベンチプレス考でトレーニング理論とか色々述べて

きたけど、そんなのどうでも良いんだよね。最も重要なのはハングリー精神。燃えるような

向上心。所詮趣味とか遊びレベルでベンチプレスをちゃらちゃらやってるような奴には、

退路を断って全人生をベンチプレスにかけている(←随分誇張)自分には絶対勝てんよ。」


 といった、
 今までの今日のベンチプレス考や今までの天野式トレーニング理論を

全否定するような文章 を今日のベンチプレス考の新作で仮に書いたとしましょう。



 これを読んだ若者が「よしっ!俺も全人生をベンチプレスにかける!」とかアツクなられ

たり、 本当に退路を絶たれたり されても非常にも困るのですが、

(っていうか責任取れないのでやめてね)、まあ仮にそういう人が居たとしましょう。


 で、その若者がその後、どの程度努力するか、どの程度練習するか、どの程度の継続力が

あるかは、まあその人次第なんですが、普通は猛練習すると思いますよね。本人も猛練習を

してるつもりだと思います。でも、本人は猛練習してるつもりでも客観的に周りが見れば

全然練習量が足りなかったりする場合だってあるんです(猛練習が良いか悪いかはこの場合

はひとまずおいといて)。


 あなたも自分の周りを見てみてください。ジムやインターネットでも、必ず強くなるとか

○○○kg挙げるとか大言壮語している人は良くいるのですが(っていうか自分)、実際逆算

してみて、今のままの練習で本当にその目的が達成できるのかどうかをもう一度、真剣に

考えた方が良いでしょう。


 あるアンケートでは、会社勤めをしている世の中のクソリ…いや、サラリーマンどもの

多くが自分は実力の割には上司から評価されていないと考えていると答えていることから

も分かるように、人間というのは案外自分には甘いものです。ジムでも苦しそうにベンチ

(とかマシントレーニング)の練習している人が居たりするのですが、こういった人が

追い込めているかどうか。猛練習できているかどうかは本当の所は謎です。もしかしたら、

へらへら談笑しながらベンチの練習をしている我輩の方が追い込んでるかもしれません。


 このように、精神論はどうしても語り手と聞き手の話の捉え方に意識の差が出てしまい、

(話の捉え方が主観的なものになってしまい)、なかなか客観論で述べるのは難しいのです。



 という訳で精神論でお腹一杯。今回のベンチプレス考については自分的にだんだん、

どうでも良くなってきた感のあるところですが、話ついでにベンチプレスをやる上で

2番目に重要なフォームについて述べてみましょう。


   急遽、我輩がこんな「フォームについて」だなんてベタな内容を書こうと思い立ったの

には訳があります。まあ話を聞いてください。最近筆者と一緒に練習した子がいるのですが、

仮にこの子をST君(あっ仮じゃないか)としておきます。聞くところによると、ST君は

現在19歳。トレーニング歴は2年との事なので高校の時にトレーニングをやってたのでしょう。

 で、今年から大学生をやるために名古屋にやってきたらしく、練習熱心で金山のゴー○ドジム

のトレーニングセミナーにも参加するなど向上心も高く、一緒に練習してると、


「今日はサイクル(トレーニング)の最終週なんですよ。」とか、

「そのベルトはパワーリフティング用(ワンピンレバーアクション)のやつですね。」とか、


 専門用語がばしばし出てくる訳です。そのトレーニング知識の豊富さに我輩も(勉強熱心、

感心感心^^)と大いに感服仕っていた次第なのですが、彼がベンチプレスをやりだした

次の瞬間、思わず目が点になってしまいました。



 「なんでやねん!」


 彼が吉本の芸人だったら間違いなく壮絶なツッコミが入った に違いありません。



 なんと彼はバーベルをラックアウトした瞬間、そのままバーベルを降ろし始めたでは

あーりませんか(←あまりにもびっくりしたので○ャーリー浜に変身)。天野君が口を

あんぐり開けている横でST君は快調にメインセットをこなし、セットも最後のレップに

突入。最後のレップは当然(?)、ラック目指して一直線。肘を伸ばしきることなく、

そのまま挙げてる途中でバーベルをラックに戻したのです。


 彼はインターネットも見ているようなので、もしかしたらこのHPも知っているかも

しれません。誰も何も言わないようなので、我輩が彼のためを思って、大学、学部、学科

まで同じ(すげー偶然)の先輩として、ここではっきり言っておこう。


君、覚えないかん知識の順番間違ってるよ (※1)。」



 もしかしたら世の中にはこういう人が一杯いるのか?


※1…誤解のないように言っておくと彼は才能はあります。



 例えばゴルフやボウリングでスイングやフォームが毎度毎度ばらばらだったら、なかなか

上達しないのは分かりますよね。ベンチプレスも同じです。ゴルフやボウリングだとそう

いった事がイメージし易いのですがベンチプレスになるとイメージ出来ないのは何故

でしょう?やはり重量を挙げる(挙げたい)というイメージが先行するからでしょうか。

どうも不思議です。


 フォームを一定にするということは、ベンチプレスで言えばバーベルの軌道を一定に

するためです。軌道が一定になれば安定感が増し怪我の確率が減ると共に、毎回同じ

部分を使うため筋肉や神経系統の発達効率も高まるものと思われます(推定)。


 で、軌道を一定にするということは始点と終点(バーベルを上で止めた位置とバーベルを

胸に降ろす位置)を一定にすることなのですが、どんなにフォームが安定していても、始点

と終点がばらばらであればバーベルの軌道も当然変わってきます。フォームにばかり気を

取られて、案外このことに気がついてない人もいるのではないでしょうか(※2)。


※2…上級者がスタートポジションとエンドポジション(始点と終点)をわざと変えて練習

するというのもありますが、それはあくまでバーベルの軌道が身についた上級者が

やるべき練習であって初心者のうちからやるべき練習ではないと思います。


 精神論に対する見解を述べた後で、あんまりどうでも良くなっている割には、自分でも

大変良い事を書いているような気がしてきた のですが、上記で述べたST君の場合、


 1レップ目と最後のレップは始点がばらばら(ついでにいうと1レップ目は肘を曲げた

状態からスタートさせ、最後のレップは肘を伸ばしきらず、途中までしか挙げていない

ハーフレップ)ということになります。これではなかなか軌道は安定しませんし、例えば

メインセットが3レップで終わったら、まともにやったのは実質2レップ目の1回だけです。


 これで爪先立ち&尻でも浮かされた日にゃ目も当てられません。幸いなことに彼は

そういうことはありませんでしたので(苦しくなると多少尻は浮いたが)


「ラックアウト後、上止め3秒の刑」


 ですみましたが、爪先立ちされてたら


「3日間すり足の刑(忍者?)」若しくは「すり足でくるみ割り人形を踊る刑」


 になっているところでした。危ない危ない。



 兎に角、我輩が初心者にベンチを教える時もそうなのですが、まず最初はバーベルを

ラックアウト後、上で止める事を覚える。それは上で止める力(受け)を養うという

意味もありますが、それよりも初心者が始点を一定にし軌道を安定させるという基本中の

基本を身に着けるための第一歩に他ならないのです。


 反芻します。まず初心者は上で止める。肩甲骨の寄せとかブリッジとかそういった事は

それからです。



 「我が拳は我流」といって雲のジュウザのように俺流のフォームこだわるのも別に否定

はしませんが(自分も人のことは言えん)、もしあなたが疲れも溜まっていなくて、怪我も

してないのにスランプに落ちた時は、初心に帰って、バーベルの軌道が乱れていないか上で

きっちり止めてチェックしてみてください。ベンチプレッサーは重量が挙がってなんぼの

世界ですが、一度重量へのこだわりを捨て、フォームを見直すことで再び重量が伸びていく

ことはベンチプレスをやっていれば良くあることです。これを読んでうんうんと頷いている人

もきっといることでしょう。


「重量にこだわるなら重量にこだわるな」


 天野君名言集(民明書房刊)より抜粋のこの言葉を持って、今回の今日のベンチプレス考

は終わっときましょう。って実はタイトルとは裏腹にメインは前半の精神論部分だったりして。




〜(完)〜


 





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