酔古ざつがく

那覇 三重城 1

那覇港入り口にある三重城は16世紀後半に倭寇への防御のためつくられたという。その対岸にも対をなすように屋良座森城がつくられている。上図は琉球貿易屏風の三重城部分を抜き出したものである。港には多くの船が描かれ古琉球時代の那覇港のにぎわいが伝わってくる。三重城は海上に延びる長堤で那覇港を彩る印象的な建造物であった。当初は城塞であったが、後には船旅の見送りの場所ともなった。琉舞の「花風」で三重城はその舞台となっている。
左図は江戸の浮世絵師葛飾北斎が描く琉球八景「臨海潮聲」である。江戸時代琉球は将軍の代替わりに慶賀使を送り、中山王つまり琉球国王が即位すると謝恩使を江戸に送った。これを琉球では「江戸上り」といった。使者の行列の服装は中国風であり、奏楽も異国情緒豊かな中国風のものであった。この使節の江戸までの行列は幕藩時代の多くの人々に目に触れ琉球への関心は深まったのである。北斎の琉球八景もそのような大衆の好奇心に対する一端と理解できる。
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