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スポマネコラム39
スポーツとギャンブル -スポーツ賭博の是非-


さて2週に渡って、最近話題になったスポーツとギャンブルの関係を自分なりの視点で論じてきた。今回は、「スポーツとギャンブル」というテーマに関して一応のまとめとして、その是非を問いたいと思う。

インターネットの普及によって、急速にスポーツ賭博も広まったと言っても過言ではない。オンラインベッティングという手軽に参加できるシステムの発達と情報収集が主な理由だ。合法的に出来る賭博と言えばカジノというイメージだが、インターネットの普及により、その舞台もオンラインへとシフトしつつあるのかもしれない。もちろん非合法的にスポーツ賭博を行う人間もいるだろう。

前回のコラムでも述べたとおり、やはりスポーツには純粋なイメージがある。そしてどんなスポーツ統括組織もこの純粋なイメージを守りたいという気持ちがあるのは間違いない。Michael Vickの件でのNFLもそうだし、Tim Donaghyの件でのNBAもそうだったように、リーグのリーダーであるコミッショナーたちは、可能な限り競技とギャンブルの関係性を避けたがる傾向にあるようだ。ギャンブルとして捉えられることによって、その競技自体が「低俗なもの」と見られる恐れがあるからだろう。

だが実際にこの関係性を切り離したらどうなるだろうか。

アメリカでは「Fantasy Football」をはじめ、この「Fantasy 〜」というオンラインゲームが盛んに行われている。主要スポーツ関連サイトは、大抵この「Fantasy 〜」を運営している。プレーヤーを選出し、自分のオリジナルチームを作り、その選手の各試合の活躍によってポイントが変動するというものだ。簡単に言えば、GMや監督を疑似体験するというものだ。このゲームは、スポーツに新たな楽しみ方を与えた。つまりファンにとっては、それまでのただ単に「見る」スポーツから、「参加する」スポーツへと変わったのだ。これら「Fantasy 〜」は、基本的には無料で参加できるものだが、中には有料で勝てば賞品がもらえるというものも存在するらしい。すなわちこの新たな文化とも言えるものが、スポーツ賭博の土壌を肥やしていることは言うまでもない。

確かにギャンブルと言うと聞こえは悪い。が、それによって得られる顧客層があるのもまた事実である。人々が注目するがゆえに発生してきた問題でもあり、必ずしも否定されるべきものでもないのではないだろうか。子供たちに夢を与える純粋なエンターテイメントとしてのスポーツ。自分がGMや監督になる疑似体験をして楽しむスポーツ。ギャンブルとして贔屓のチームを応援するスポーツ。法の範疇に収まっている限り、あるひとつのスポーツをあらゆる角度から人々が楽しめるに越したことはない。今回のNBA八百長問題のように、これが不正や犯罪に絡んでしまったら、それは問題であるのだが・・・。

結論を言うと、スポーツとギャンブルを切り離せば、きっとプロ・スポーツは純粋に「見る」ものになる。つまりその純粋な楽しみ方が出来ない層の顧客を失うことになる。だから多かれ少なかれ、この対象となるスポーツはギャンブルによって恩恵を受けていると思うのだ。

もちろん著者自身、純粋にスポーツを楽しみたい類の人間だから、スポーツ賭博を全面的に支持しているわけではない。だがドライな目でスポーツをビジネスとして捉えてみると、スポーツ賭博を全面否定することは、ネガティブな結果をもたらし得るように感じる。

また日本のサッカーくじ「toto」のように、その売り上げがスポーツ振興助成金などに還元されるのであれば、またイメージは変わってくるのかもしれない。今年に入り「toto BIG」のキャリーオーバーが積もり、売り上げが加速したという。この記事によれば「toto BIG」には、サッカーくじの醍醐味である予想の部分が一切ないという。だからきっとサッカーに無頓着なひとも、このくじを購入したことだろう。そんな人たちをも巻き込んでしまうほど、スポーツには力がある。そしてまたその売り上げがスポーツ振興へと繋がる。つまりギャンブルも見方を変えれば、スポーツの発展を助けるひとつの方策になるのかもしれない。


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