デビ〜ル!

真相明かします


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第1弾 キックオフサンデー終了の真相(2003年4月20日/現在封印中)

第2弾 澤登正朗選手出場辞退の真相(2003年5月7日)

第3弾 堀池巧氏エスパルスアドバイザー辞任の真相(2003年6月7日)





第4弾
2004清水エスパルス
1stステージ双頭体制の真相


順位 勝ち 分け 負け 勝点 得点 失点
2003前期 11 ↑ 18 ↑ 20 ↑ 18 ↑
2003後期 10 ↑ 6 ↑ 3 →  ↓ 21 ↑ 19 ↓ 26 ↓
2004前期 11 ↓ 3 ↓ 7 ↑ 5 ↑ 16 ↓ 20 ↑ 27 ↓
※2004年成績は15節終了後に改訂(6月26日付)
※2002年後期は延長Vゴールありで6勝9敗(延長1勝1敗)の12位


 昨年の低迷からの脱却を図るため、クラブは昨年10月下旬から
久米一正(前柏レイソルGM)強化育成本部長を誕生させ、
今シーズンに向けての補強案を着々と進めていった。
久米本部長は今シーズンの強化ポイントの中心を
「フィジカルの向上」、「ボランチの補強」とした上で、
ブラジルから「経験豊富な指揮官」としてアントニーニョ監督を呼び寄せた。
フロントはその他のスタッフもほぼ刷新。
ヘッドコーチに前川崎監督の石崎信弘氏を据え、
GKコーチとして下部組織から中原幸司氏を昇格させ、
フィジカルコーチとして新潟からエルシオ氏を引き抜いた。
トップコーチ兼サテライト監督の行徳浩二氏だけは、エスパルスを知る人物として留任。

新外国人選手としてはFWアラウージョ(2年契約の完全移籍)、ジャメーリ(1年間の期限付き移籍)、
ボランチとしてファビーニョ(1年間の期限付き移籍)のブラジル人トリオと契約。
新体制により、強豪復活へ向けて新たなスタートを切った。
しかし……データとしてはあらゆる面で昨年を下回り、
(15節終了時点で、負け数・得点数は向上しました。お詫びして訂正します。申し訳ございませんでした)
チーム再建が順調に進んでいるとはお世辞にも言えない状況である。


 ファーストステージの清水は、アントニーニョ監督と石崎ヘッドコーチによる
「双頭体制」だったと言える。
4節以降は、戦術など実質的なチームの方向性は石崎ヘッドコーチが担当し、
試合メンバーの最終決定や選手交代などは、基本的(後述)にアントニーニョ監督が行っていた。
両者が同じ方向
を向いていればこのような体制でも問題はないのだろうが、
現場を見、話を聞く限りでは、とても同じ方向を向いているとは言い難かった。
2つの頭が違う方向を向いていては、歩みがまっすぐになるわけがない。
もちろん、低迷の原因全てがそこにあるとは思わないが、
そのことがチームに大きな混乱をもたらしたことは否定できない。

そのような
正常ではない体制によるデメリットを考えると、
セカンドステージ、そして今後に向けて現場が一丸となっていくためには、
フロントは何らかの決断をする必要があるのではないだろうか。
様々な取材をした上での個人的な意見を言わせてもらえば、
アントニーニョ監督に代えて、選手から一定の信頼がある(と感じる)
石崎コーチもしくは行徳コーチを監督に昇格させるのが、
最も混乱が少なく、現時点ではベターな選択ではないだろうか。
当然新監督には、「順位を5つ上げる」などの
達成すべき目標を課した方が良い。
ここ数年は具体的な目標を課していないため、監督の評価基準が曖昧になっているからだ。
もちろん、新監督に達成目標を課すだけではなく、新監督の望む新たな補強も必要だろう。
クラブはすでにファビーニョとの契約を解除して、FW曹宰榛の獲得を発表した。
ジャメーリに関しても、現在までチームにフィットせず出場機会がないのだから、
契約を解除して新しい外国人選手(もしくは日本人選手)を獲得すべきだろう。
もちろん契約を途中で解除する場合は、新たな移籍先と交渉するなどして、
少しでも残りの支払い額を少なくするための、話し合いや工夫が必要だろう。
すでに契約を解除したファビーニョに関して、クラブ側はその辺りを公表していないが、
「話し合いを持った」(広報)ことだけは確かなようである。

ここで挙げたアントニーニョ監督、ファビーニョ、ジャメーリに関しては、
活躍が見られず非常に残念である。彼らもこのような状態のままでは不本意だろう。
彼ら自身のためにも、どこかフィットする場所で働いた方が良いのではないか。
彼らが新たな仕事に進むのであれば、そこでの活躍を願っている。


………………


ここからは、上記のような意見に至る判断理由を述べたい。


 選手たちからの疑問の声は、2月前半に鹿児島県国分市で行われたキャンプ中からあった。
「なぜ最初からAチームのメンバーが固定されているのか?」
「紅白戦で好調なBチームの選手を、なぜAチームで試さないのか?」等々。
当初そのような声に対して私は、
今までの実績から基本メンバーをある程度固定しようとするのは当然の手法であり、
まだキャンプの段階で、Aチームから外れた選手たちはナーバスすぎるのでは?と思っていた。
実際監督は、当初Aチームだった池田に代えて鶴見をストッパーにしたり、
伊東を右アウトサイドにして市川をボランチにしたり、
FWに北嶋と久保山を交互に使うなどいろいろ試していた。

ただ気になったのは、ブラジル人トリオのパフォーマンスの低さと、
紅白戦などでのBチームのサッカースタイル(石崎コーチが指揮)が、
Aチームのサッカースタイル(監督が指揮)と全く異なることだった。
これでは選手がBからA、AからBに移った際、やるべきことに迷いが生じることになる。
両者のサッカーはどう違うのか?

簡単に言うと、Aチームは相手アタッカーをマンツーマンでDFし、
攻める際にはあまりリスクを冒さない……例えば、DFは高い位置を取らない、
片側のアウトサイドが攻めたら逆側は中に絞ってスペースを埋める等々。
ある関係者に言わせれば、「かなり古いサッカー」「理解に苦しむ部分がある」

これに対してBチームは、前線から相手にプレッシングをしかけ、
DFラインを上げてコンパクトなラインを保ったゾーンDFで、
なるべく高い位置でボールを奪って素早く攻める、
両サイドは「上がらなければならない」などリスクチャレンジする、
現在清水が実践しているサッカーである。

キャンプの紅白戦では、Bチームが主導権を握り、Aチームを圧倒することもあった。
ただBチームは、押し込みながらもなかなか得点を奪うことはできていなかったが……。

<キャンプでの布陣の一例……2月8日の紅白戦より>

      <Aチーム>

      北嶋  ジャメ

      澤登  伊東
 平岡            市川
       ファビ

    鶴見  森岡  池田

        西部


      <Bチーム>

        阿部

      隼人  久保山
 村松            太田

      高林  杉山

    和道  斉藤  ※岩下

        真田


※この時期アラウージョ、平松、純平、吉田は別メニュー。黒河はU23合宿で不在。
※岩下は練習参加の高校生



………………


 その後プレシーズンマッチ3試合、テストマッチ2試合をこなしていくのだが、
J1以上のチームに未勝利のまま開幕を迎えることになってしまう。
この頃チーム内では、なかなかチームにフィットできないブラジル人トリオの能力を疑問視する声と、
それでも彼らがメンバーに起用される現実に不満がかなり高まっていた。
しかしアントニーニョ監督及び久米本部長は、
「外国人選手が馴染むのには時間がかかる」と語り、我慢強く使っていく方針を示した。


 開幕戦はアウェーでの広島戦だった。結果は1対1の引き分け。
後半広島に先制されると平松を投入。その平松が同点ゴールを挙げ、
采配がピタリと当たったような形となった。
後日談としてある関係者から聞いたのだが、この開幕戦では、
監督の選抜した遠征メンバーに、最初は平松が入っていなかったと言う。
コーチ陣の強い推薦があり、何とか17名(通常16名)連れて行くことになったのだが、
平松がベンチ入りするまでには紆余曲折があったようだ。
それでも、平松投入のタイミングがピタリとはまった部分は監督の功績である。

 2節の鹿島戦は今季ホーム開幕戦。結果は1対2の逆転負け。
前半清水ペースの中、アラウージョのゴールで先制してハーフタイムに突入。
ここで問題が生じる。両サイドが高い位置を取っていることや、
ボランチをマンツーマンにすることでスペースが空いてしまうことを危惧した石崎コーチは、
中盤の選手に修正の指示を出したのだが、監督の方針は前半同様変わらず、
後半の指示が両者でちぐはぐだったため、チームは進むべき道を見失ってしまった。
この辺りのことについては、「BarKen18」に記した。
そしてその翌日の練習中、ある選手が監督に呼ばれ、指示を守らなかったとして怒られた。
しかしその選手は、石崎コーチの指示は守ってプレーしていたのだ。
その選手は当然、かなり憤慨していた。
2節の失点や敗戦の原因全てが、指示のズレに起因するとは限らないが、
少なくとも指示のズレは、チームに良い影響があるとは思えない。

 2節終了後に行われたナビスコカップ市原戦、3節ガンバ戦では、
マンツーマンDFの弱点と未熟さを突かれ、2試合連続で0対4の大敗。
この非常事態にフロントが介入して、石崎コーチ主導でのチーム修正を断行。
それによって、サッカースタイルが大きく変更された(はずだった)。
練習では石崎コーチが前面に出て指揮を執り、監督は引いて見守ることになった。
石崎コーチはメンバーの大幅な入れ替えも提案。
しかしあくまでもブラジル人選手の起用にこだわる監督を説得するため、
メンバーを決めるための紅白戦が実施された。
その紅白戦では、ブラジル人選手のパフォーマンスに比べ、
日本人選手のパフォーマンスの良さは誰の目にも明らかであり、
ついにメンバーが大幅に変更され、先発は全て日本人選手となった。
※この辺りの経緯は、この時期の「観察記」監督インタビューなどを参照

しかし実際の試合での戦術はまだ……というのもおかしな話だが、
監督の意見も取り入れられていた。この辺の曖昧さが、後々悪影響を及ぼしていく。
両者の戦術が融合する類のものならば問題はないだろうが、
前述したようにスタイルに大きなギャップがあるため、
選手たちにとっては難しい状況になってしまった。
ちなみに4節FC東京戦での戦い方は、両ストッパーはマンツーマンで守り、
中央の斉藤はスイーパーとして深いポジショニングを取り、
ボランチも相手のキーマンをマンツーマンで見なければならなかった。
それでいて前線から厳しいプレスをかけるというもの。言わば専守防衛である。
それでもようやくチャンスを掴んだ選手たちの意地(斉藤のコメントQ10参照)と、
粘り強い全員守備によって何とか無失点での引き分けで終わることができた。
しかしこのスタイルでは、無失点に抑えることはできても、とても得点が入りそうには思えなかった。

<開幕戦と4節の先発比較>

      <開幕広島戦>

     アラウ  ジャメ

        澤登
 鈴木            太田
     ファビ  伊東

    鶴見  森岡  池田

        西部


     <4節FC東京戦>

      
久保山  北嶋

        澤登
 平岡            太田

      
杉山  伊東

    森岡  
斉藤  池田

        西部

オレンジの選手は今季初先発


………………


 最低限の結果を残した4節のメンバーは、
左足を疲労骨折した池田に代わって和田が入った以外は、
(森岡が右DFに回り平岡が左DF、和田が左ウイングバック)
ベースを変えずに5節の浦和戦に臨んだ。
しかしこの浦和戦の前半は、もちろん相手のできが良かったこともあるが、
マンツーマンDFの未熟さ、脆弱さをまたまた突かれて一方的に攻め込まれる。
ハーフタイムに石崎コーチは選手交代を進言。これが監督の意見と一致したため、
後半から鶴見と平松が投入された。このとき杉山に、石崎コーチから密かに指示が出されていた。
その指示とは、長谷部へのマンツーマンを放棄して、前でボールを奪うことだった。
これらが見事に的中し、相手の退場もあって後半だけで4得点して逆転に成功。
今シーズン初めて(PSM含めて)の勝利をものにした。

 5節の後半で結果を残したことを受け、
6節名古屋戦も前節後半と同じスタイルを継続。結果は2対2の引き分けだった。
この後ナビスコ浦和戦に向け、フロントからの指示で石崎コーチは、
試合前とハーフタイムのミーティングを受け持ち、
初めてベンチメンバーの決定をも行うことになった。
ちなみにこの頃から、メディアに配られるハーフタイムコメントは、
石崎コーチのコメントが使われている。
これにより、それまでベンチに入り続けていたファビーニョの代わりに、
村松がベンチ入りすることになった。
これでアラウージョ以外のブラジル人は、ベンチからも姿を消すことになった。
この変化は、小さいようで大きかった。と言うのは、
先発メンバーの決定や戦術で石崎コーチの意見が優先されていく中、
監督の権限の最後の砦が、ベンチのファビーニョの存在に象徴されていたからだ。結果は2対0の完勝。
この試合からアラウージョが先発に戻れたのは、
指導陣からの「前線からの守備への参加と、攻撃面でのシンプルなプレー」
という指示を忠実に守り、変身してその能力を発揮し始めたからだ。

 ナビスコ浦和戦での勝利を受け、7節の磐田戦でも「石崎体制」が継続された。
結果はご存知の通り、3年ぶりのダービー勝利。
選手たちの反応は、少なくとも使われている選手たちからは好評で、
多くの選手が手応えと将来への希望を口にした。
この頃から試合終了後は、監督会見よりも石崎コーチを囲む記者の人数の方が多くなっていく。


………………


磐田戦の翌日、久米本部長に現体制について質問をした。

「実質的に監督が交代したように見えますが?」
「誰がそんなことを言ったの?」
「それはまあ……練習や試合などを見ていればわかりますよ」
「石崎コーチの意見を取り入れるのは監督も納得した上のこと。
あくまでも指揮を執っているのは監督。そういう体制を取っているだけで、
アメフトなど他のスポーツでもよくあること」
「フロントが、監督にそういう話をしたのですか?」
「話し合いの場は持ちました」

監督、ブラジル人選手たちを連れて来た久米本部長としては、立場上そう言うしかないだろう。
監督、石崎コーチ、久米本部長らがそう言い切ってしまえば、
外部の人間がそれを否定することは難しい。
ただ、現実はどうなのか、選手たちがどう思っているのかは、
常日頃から取材をしていればわからないはずがない。

監督の権威が失墜すれば、選手は誰も監督の言うことを聞かなくなる。
指揮系統の混乱は、選手がプレーに集中できない環境を作り出す。
このことは、選手に「言い訳を与える環境」を作り出すことにも繋がっていく。
3節までのひどいチーム状態を考えれば、改善策を出さず手をこまねいているより、
その段階でできる範囲の手を打ったフロントを、評価できなくもない。
実際ある関係者は、「現状うまくいっているから問題ない」と語っていた。
しかしこの当時はあくまでも改善策が一時的に機能していただけで、
正常な状態でないことは確かであり、最初から双頭体制を敷いていたわけではない。
ましてやメンバー決定権がどちらにあるかわからないような
双頭の曖昧さは、
選手たちの中に「どちらに従えば試合に出られるか」という疑心暗鬼を生む。
もっとも、完全に石崎コーチに権限を委譲すれば、監督は必要ないということになってしまう。
そしてその石崎コーチがジャメーリ、ファビーニョを完全に外してしまえば、
監督やその2人を招聘した人物の立場が悪くなる。
もっと言えばクラブのトップは、その人物を登用した責任を問われることになる。
だからこそ曖昧なスタイルを取らざるを得なかったのだろうが、
そのようなやり方でいつまでもごまかすことができないのは、
当事者たちもわかっていたはずである。


………………


 磐田戦の勝利の後、9節セレッソ戦に向けてのメンバー決めで、
監督とコーチ陣の間でひと悶着あり、メンバー決定の権限は
監督に戻ったようだ。
横浜の日程の都合で順序が入れ替わって行われた8節の横浜戦では、
ベンチから澤登と平岡が外れ、代わりにジャメーリと純平がベンチ入りした。
この横浜戦では、試合中のベンチ内でひと悶着があった。
後半頭から北嶋に代えてジャメーリを投入しようとした監督に対し、
石崎コーチは守備で機能している北嶋の交代に反対し、交代用紙をなかなか渡さなかったという。
スタッフミーティングなど試合前の段階で、
意見の相違による話し合いが行われるのはむしろ良いことだと思うが、
そのようなことが試合中のベンチで行われて、いったいどんなメリットがあるのだろうか。

 引き分けに終わった12節柏戦、13節新潟戦でも、監督とコーチの意思の疎通を欠いたことが、
「動くのが遅れて勝ち切れなかった原因」と指摘する関係者もいる。

 このような混乱状態をさすがに見かねたフロントは、
途中で何度か事態の収拾を図ろうと監督と話し合いを持ったようだが、
結局最後まで采配と戦術の分離……指揮権の曖昧さは、放置されたままだった。
この辺りのことに関しては、何度か監督に質問しているのだが、
「合議制で決めているが決定権は自分にある」という答えしか返ってこず、
石崎コーチに質問しても、
「戦術は見ているが、メンバー決定と采配は監督」という答えしか返ってこない。
当然と言えば当然であるし、必ずしも事実と反しているわけでもない。
結局全ての混乱は、サッカー観があまりにも違い面識もなかった2人を配したことと、
途中から中途半端な権限委譲を行ったことが原因だろう。

対外的には、勝利に対する賞賛を石崎コーチは一切受けられず、
敗戦に対する非難は全てアントニーニョ監督が負う。
指揮した責任がどちらにあるのか、それともないのかわからない状態は、
両者にとってもストレスが溜まるものだろう。
フロントはいったい、勝利や敗戦に対して、どちらをどれぐらいの割合いで査定したのだろうか。


………………


 第1ステージの清水エスパルスでは、裏でこのようなことが起きていた。
これらのことから総合的に考えると、監督の交代は必然ではないか。
むしろこのままの体制を継続することの方が、更に状態を悪化させるように思える。
もちろんファーストステージ成績不振の原因が、この双頭体制だけにあったとは思えない。
戦力的な問題、選手たちの技術や戦術理解度やメンタルの問題なども大きな要因だろう。
しかしこのような指揮系統の混乱は、前述したように、選手側の問題点を先送りにして隠してしまう。
思えばここ数シーズン、選手側には常に「やむを得ないと思える状況=言い訳」が用意されていた。
何が良くて何が悪いか。
責任の所在をもっと明確にしていかなければ、
いつまで経ってもチームの再建などできはしないだろう。

そういう意味では、今年ここまでの不振の、責任の所在の一つは明確である。
「チーム強化」という観点からすれば、監督と外国人選手2人の獲得は失敗であり、
今回のような指揮系統の混乱を招いたことも、大きなマイナスポイントである。
結果論を承知で言うが、失った費用とそのリカバーにかかる費用は莫大だろう。
そしてもっとも大きな失敗は、
目指すべきサッカースタイルを短期間に変更したことである。
これではフロントの
ビジョンに、疑問を持たざるを得ない。

ただ、フォローするわけではないが、
外国人選手の獲得には、「当たり」「外れ」があることは理解できる。
十分能力がある選手でも、日本のサッカースタイルや生活環境にフィットしないケースもある。
極めて個人的なものさしで語らせてもらえば、3人のうち2人活躍すれば御の字だろう。
サッカーにミスはつきもの。それはフロント業務にも言えることであり、
ミスした度に担当者を交代していては話にならない。
ミスしないことはもちろん大事だが、ミスした後に、
どれだけ素早く効果的な手を打てるかも大事なことだろう。
「動くこと」に反対ばかりしていたら、誰も「動くこと」のリスクを負わなくなるからだ。
個人的には、「現場の強化」という仕事は、リスクだらけの仕事であるからこそ、
少なくとも1年トータルの結果で評価すべきだと考えている。

とは言え今回のケースは、チーム再建のために重要な、舵取り役の監督能力を見誤っている。
そしてその結果、シーズン途中でスタイルの再構築を余儀なくされている。
外国人選手補強に関しても、3人のうち2人を失敗している(アラウージョの成功は賞賛したい)。
この大きなマイナスをどうプラスに転じるか。今後の
強化グループの手腕が問われる。

最後にもう一つ。
厳しいようだが、動いただけではプラスではない。単なるリスタートである。
その動いた結果がしっかり出てこそ評価はプラスに転じるのであり、
シーズン終了後にここまでのマイナスを覆すことができたかどうかが、
「今シーズンのチーム強化」という部分を、判断するポイントだろう。

ファーストステージ残り1試合。非常に難しい状況だとは思うが、
それぞれがプロフェッショナルとしての仕事を全うし、良い内容で勝利することを期待している。
また読者のみなさんには、上記のようなことが起こっていたことを踏まえた上で、
もう一度観察記や試合レポートを読んでもらうようおすすめしたい。


(2004年6月24日執筆)


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