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この1年半で、戸田和幸の環境は劇的に変化し続けた。
その中で何が変わり、変わらなかったものは何か。
2004年6月14日静岡市内某所。
4時間に渡って行われた超ロングインタビューを3日連続で掲載。
戸田和幸
進化した心技体、変わらぬ魂
<PART2>
Qデンハーグで起きた話をしたいんですけど、どのような問題を抱えていましたか?
うまくいった部分、うまくいかなかった部分は?
正直に言いますけど、僕が抱えていた問題は監督とのことです。選手とは何も問題はなかったですね。
Qプレーの質という部分では?
オランダに行ってどこまで高められたかって言ったら、まあ飛躍的には伸びてないでしょう。
ただ、また違うサッカーを知ったっていうことと、技術論じゃなくてサッカー人としてとか戸田和幸として、
「逞しくなったぞ」という人間的な部分の方が今回は大きいですかね。
別にそれを狙ってたわけではないんですけど(笑)、たまたまそういう問題が降りかかってきちゃったんでね。
最後には結果を出して、周りを納得させて終われたと思います。
技術的には……結局イングランドとはポジションが違ったんでよりアクティブになったし、
いろんな動きの中でボールを受けるとか……結局前のエリアでの仕事が増えましたからね。
今までは真ん中のちょっと引いたところから当てて出て行くとかだったけど、
オランダでは逆に当てられる方だったりとか、スペースに逃げてく方だったりしたから、
より対相手というのを強く意識した中で、「どういう風に敵から離れてボールを受けようか」とか。
必然的に、FWとの関わり、ウイングとの関わり、
サイドバックとの関わりに取り組んでいかないと、結果が出せなかったから。
Q雑な例えですけど、オフェンシブな全く違ったポジションをやったということですか?
そうですね。
「何で俺なんだろ?」って思いながらも、もしそれをやって自分のものにできたときには自分の幅が広がって、
それで結果が残せたらそれはそれで素晴らしいと思ったし、
結局あのチームでは、そこしか僕のポジションがなかったですからね。
真ん中には、あのチームでは一応柱がいましたから。
Q4−4−2の右サイドMFに近い感じですか?
あんなにサイドに張り気味ではなくて、プレーエリアはもっと広いですね。僕は特に広かった。
だから最初の頃は、「動きすぎ」と言われました。「もっと自分のプレーエリアを守れ」と。
でも自分たちのチームは未熟だから、それを守ってたって何も起きない。
自分では動ける選手っていう自覚があるから、
ディフェンスも動いて、オフェンスもいろいろ動いてスペースを作ったりとかしてました。
Q試合中の主体は、攻撃の比重の方が多かったんですか?
ちょっと多かったですね。
オランダって、ディフェンスはマンツーマンなんですよ。
中盤はどこも3人だから、それぞれがマンツーマンって感じで、最後までちゃんとついていかないといけない。
まあチームによるんだろうけど、デンハーグはマークの受け渡しっていう概念がなくて、
「余ってるんだったらつけよ」って言ってる間に危なくなっちゃうような場面が最初はありました。
もちろん修正はしてって、最後の方は若干ましになったんですけど、最初は全然守れてなかった。
Qつききれなくてフリーができることもありますよね?
そういうときに自分のマークを離してそこに行くと注意されました。
「俺はこの仕事」、「お前はこの仕事」とはっきり分かれてて、
1人がマークを外されても、「俺は関係ないよ」っていう感じ。
責任がハッキリしすぎてるから、他のところには関わらないという部分が見受けられて……。
でも結局一番大事なことって、試合に勝つってことだから、
そういう状況では人の仕事でもやれば良いだけで、
僕は自分のマークを捨てて人の分のカバーリングに何回も行ってました。
そういうことをやってたのは僕だけだったから、少なからずチームには貢献していたと思います。
Q監督は怒るだろうけど、マークを外されたチームメートは感謝してたでしょ?
わかってくれましたね。だからそういう仲間はどんどん増えていきました。
でも、勝ち点をある程度取った後に出られなくなりましたね。
最初の頃に出てるときもよく交代させられてて、
良いプレーしてると思ったんだけど全然認められてないっていうのがあったから、
1回ぐらいは外されるかなと思ってました。
自分が出続けてる中で認められないんだったら、
自分が外れればそういうのがわかってもらえるだろうと思ったんですけど、
認められてないのに出ている期間が長くて逆に大変でした。
残念だったけど、いつか外されるときが来るだろうという覚悟はしてて、
そういうときが実際に来たら、そこから全然勝てなくなっちゃって。
結局デンハーグには、メンタル的なアグレッシブさとかがベンチから見てても足りなかったし、
ディフェンス一つ取っても厳しさが足りない。
お互いにカバーリングし合うっていう意識もないし、
「すごいちっちゃいサッカーしてるな」と思ってて……。
Qその後また戻れたのは、監督に認められたからですか?
いや、チームが危なくなったから。
1ヶ月ぐらいやって全然ダメで、そのときのサッカーはひどかったんだけど、
それでも僕は、ほぼ負けが決まってから名前を呼ばれて、
指示もなしで試合に出されることが何試合かあって……。
Q認められなかったのに、なぜ出られたんですか?
状況が状況で(一部残留争いをしていた)かなり切羽詰ってて。
結局元々いる選手を使って結果が出なかったので、
「新しい選手を取ったのに何で使わないんだ」っていう動きがあって。たぶん周りが言ったんだと思います。
僕自身の評価は選手からも良かったし、サポーターも結構気に入ってはくれてたと思うんですよね。
そういう部分があったのかもしれません。
Qチームメイトは最終的に、さっき言ったような守り方を理解してくれたんですか?
してましたよ。だけど結局、それはどこの世界でも一緒だと思いましたけど、
監督が言ったことと違うことをやってしまうと、外されちゃうという怖さがあって。
まあわかんなくはないですけどね。
でも、それよりもっと大事なものがあるというのが僕の姿勢だから、
もちろん話もするし、その状況で1番必要なことをやろうとしますけど、
そうじゃない人ももちろんいるんで。何回も訴えたんですけどね。
例えば、4バックはみんなゴール前にいるんですよ。
サイドにずれる動きがないから、いつも相手のウイングがフリーになるんです。
だったら僕らは前からプレッシャーに行く必要がないんですよね。
行ったってサイドは絶対空いてるんだから。
「何で行かねーんだよ」って言うと、「コーチに言われるから」。
「違うよ。自分で考えろよ」って……。
Qよく日本人は応用が効かないと言われるけど、必ずしも日本人だけじゃないんですね(笑)?
いや、監督が絶対ってことなんでしょう。選手たちはやればできるから。
降格しちゃうっていうのがすごい圧迫感になってて、
「それから抜け出すために自分たちのサッカーをしよう」じゃなくて、何か恐れちゃう。
腰が引けちゃって変な守り方になっちゃう。僕からすると「あり得ない」守り方。
Q戸田君が言ってるようなことは、現代サッカーの守備では基本では?
常識だと思いますよ。結局サッカーは陣取り合戦であり、スペースの握り合いであり、
ボールを多く持ってる方が有利であって、相手陣地でプレーをしてる方が有利であって、
やっぱり相手がボール持ってたら取らなきゃいけないし、
取るのが自陣に近ければ近いほど攻めるのには時間がかかるし。
同じ11人でやってるのに、「何でこんなにフリーの選手がいるの?」っていう。
Q結局は、そういう部分での指導陣たちとのズレが問題だった?
まあ面倒くさかったですね。
よく「オランダのサッカーを理解してない」って言われたんですけど、
オランダのサッカーじゃなくて、僕らがやってるのはデンハーグのサッカーだと思いました。
Q強いチームはそういう部分もしっかりやってたんですか?
やってましたね。
だって結局、僕が他のマークを見たときに、「自分のマークを見ろ」って注意されるってことは、
そのマークを外された人が自分のマークをちゃんと見てないから機能しないわけで、
やっぱり明らかにおかしかったですね。しばらく出られなかった後に、
負けたらホントにヤバイという……言わば決勝戦みたいな試合でポンと送り出されて。
ここで一つ幸運だったのは監督が、「尻に火がついたから何か変えなきゃ」と思ったからなんでしょうけど、
「今日はアグレッシブにやるぞ」っていう形になったんですよ。その試合になって急に。
だからサイドバックもちゃんとスライドして、
とにかくボールにしっかりプレッシャーをかけていきました。そうしたらカチッとはまりましたね。
オランダでは、こういう技術が飛躍的にうまくなったという説明はできないけど、
サッカーというのは判断力と技術が噛み合ってやるものだし、仲間と関わってやることだから、
プレーをする上での関係作りだとかは、言葉が通じない国で1年半やってきたんで、引き出しは増えましたね。
あとはもちろん、フィジカルという面でも僕は強くなってるはずだし、
メンタルでも選手としての幅は広がってきてるはずです。
Q日本では左ウイングバック、左サイドバック、ストッパー、リベロ、ボランチとやって、
イングランドとオランダで、更に攻撃的な部分を身に付けたわけですね?
「サッカー選手になってきたじゃん」って(笑)。
「サッカーする」ことをより考えられるようになってきたし。
Qその時々ではいろいろな思いもあっただろうけど、様々なポジションをやったことは、
今振り返ると役に立っていると思いますか?
そうですね。今までは後ろのポジションをいろいろやってたけど、初めてちょっと前に行ったから。
僕は外をやってたとき、ドリブルで勝負という人間じゃなかったから、
球を受けるまでが勝負だったから、いかに良い動き出しで裏で受けるかとかを大事にしてました。
外をやった経験があるだけに、外のディフェンスのルーズさとかはすごい気になりますね。
「何そのディフェンス」って。サイドはクロスを上げさせた時点で半分負けですから。
僕がやってたときは、どれだけ早く寄せられるかとか、どれだけ顔を上げさせないかとか、
クロスを上げさせたら「とりあえずその回は負け」とかそういう感覚だったから。
それは昔隆三さんと話しててもそうだったから。
でもサイドでやってたときも、例えばテルさんと目を合わして、
自分が抜けたところにテルさんに入ってもらうとかやってたから、自分1人でプレーしてた感覚はないですね。
それがもっともっと経験積んで洗練されてきたし、少しずつですけどサッカーがわかってくるようになったから。
サッカーがわかるってことは、チームの状況もわかるから、
さっき言ったようにデンハーグの状況が落ちたときに、自分は言いすぎないで我慢していれば、
きっとまたチャンスが来るだろうなってことが、見えてくるようになったのかなって。
それは当たりましたけどね(笑)。
Q個人的な練習というのは、イングランドやオランダではあまり歓迎されないんですか?
いや、イングランドではやってましたよ。コーチがよく声かけてくれてやってましたから。
あれはすごいためになりました。例えば、早いタッチでターンしてパスとか。
逆に、すごい目をかけてもらってたぐらいですから。
Q海外に行っても、試合に出ないと意味がないと思いますか?
そうですね。だけどそれだけじゃ割り切れないところもあるんじゃないですか。
もちろん出られない期間にもよりますけどね。
年間10試合しか出られなくても、ひょっとしたら日本でやってるより良いかもしれないし。
まあ僕は(イングランドでは)4試合でしたけどね。それでも山ほど学びましたよ。
もちろんどこにいってもずっと試合に出ることが一番だけど、
年間半分しか出られないから日本にいた方が良いとは思わない。
だからみんな行ってみれば良いんじゃないですか?「行って感じろ」と。そうしたらわかると思います。
もちろん怖さもありますよ。より上に行くためにリスクを冒すわけだから、
うまくいく可能性もあるけど、うまくいかない可能性もある。
でも怖がってたら何もできないでしょ。夢なんだから行くしかないですよね。
そうじゃないと今までやってきた自分の意味がない。僕の場合はただそれだけですけどね。
「何で行ったんですか?」って、夢だからです。金のためじゃないですよ。
Q夢にも段階があると思いますが、どうなるのが夢なんですか?
良い選手になって海外で認められること。
海外でやることだけが夢だったらもういいでしょ。
Qビッグクラブは金がある分良い選手が揃っていてレベルは高くなりますよね。
やっぱり考えていたのは、トットナムで活躍してビッグクラブに引き抜かれることですか?
いきなりトットナムというのも、ある意味運が良すぎたのかもしれませんね。
ひょっとしたら、行った当初は自分にはデカイ壁だったかもしれないですけど、
結局そこを目指してハードワークして、そこに喰らいついていったから伸びた部分がたくさんあるから、
そういうところに身を置いてやっていくことは良いことだと思いますし、
試合に出られないとかいろいろリスクはありますけど、
ちゃんとやってればその分、自分が大きくなれるとは思います。
Q変なことを聞きますけど、複数オファーがあった場合、より強いチームを選びますか?
それともそのときの自分に合ったクラブから始めてステップしようと思いますか?
そういう面では現実的ですから、ステップを踏むと思います。
例えばですけど、僕ならいきなりアーセナルには行きません。
やっぱり人間、段階踏まなきゃなぁと。僕は自分を知ってますから。
Q2部リーグからステップアップすることは考えませんか?
正直言って思ってないですね。
何でかと言うと、自惚れじゃなくて自分は2部の選手じゃないと思ってるし、
現実問題で言うとワールドカップまであと2年じゃないですか。
前から言ってますけど、やっぱり出たい。
でも出たいから日本に帰ってくるんじゃなくて、海外で自分を作って外から(代表に)入って来たい。
そのとき2部リーグだと、誰も見てないですからね。
ただでさえ僕は、日本代表から評価されてない節があるでしょ。
だから周りを納得させるような場所でプレーしていかないと間に合わないかなというのがあって。
だから最低1部のチームでやるのが1番良いんですけど、それとはまた別に、
今はまだもがいてる段階……まあ生みの苦しみじゃないですけど、
まだ自分の力が出切ってるわけでもないし、でも今まで積み重ねてきた部分の自信はあるから、
例え今2部から始めたとしても、2年後3年後に良いところまで行けるんじゃないかと思う部分もあります。
だからヨーロッパでやり続けたいし、欲になっちゃうけどワールドカップにも出たいし。
やっぱり代表に入ってない選手の価値っていうのは、ヨーロッパでは実際低いんですよ。
日本代表がヨーロッパに来てるのに、「何でお前はいないの?」ってなるんですよ。
ベルカンプぐらいビッグで代表に入ってない選手は何人かいますけど、
それはあらかじめできあがってる知名度の上での話ですから、あまりその人の価値には影響ないですけど、
僕はまだこれから上に上がってかなきゃいけない人間だから。
ひょっとしたら代表に入ってるだけでオフォーがかかってくるかもしれないですしね。
ただそれとは別に、ずっとヨーロッパでやってれば、
地道にやってきた戸田という選手もいると見てもらえるかもしれません。
1年半やってきて、これから2年3年と少しずつでもステップアップしてったときに、
代表には入ってないけど戸田っていう選手がいるって思ってもらえれば、
それはそれでありかなとは思うんですけどね。
結局究極の目標は何かなっていうところで、今ちょっと悩んでるんだけど、
できればワールドカップには出たいですよね。
やっぱりそうしたちゃんとした舞台で自分を表現したいし、あれはまた特別な舞台ですからね。
あそこで感じるものは全然違うから。
Qドイツワールドカップを考えていたのは、イングランドに行ったときからですか?
最初の1年目は別に、全然そこまで考えていませんでした。
純粋に自分の絶対的レベルを上げることだけを考えていたんですけど、
そろそろそういうことも考えてプランを立ててかないと。
だけどそれだけにも縛られたくない。もっと大きくなりたい。
ワールドカップ出たからって、ダメな選手はダメですしね。
QそこでJリーグではなくて海外希望なのは、元々の夢があるからですか?
そうですね。僕は「Jリーグがダメ」なんて言ったことはないですから。
だってベストイレブンだって取ったことないですから(笑)。
Q今後の選択肢として、Jリーグのことはどう考えていますか?
同じには考えてないですね。それはみんな一緒じゃないですかね。
あとは、自分が「外人」としてプレーすることの重みと言うか、
それによって降りかかってくるもの、得られるものっていうのを考えると、
大変だけど、なかなかできない経験だぞって。
結構いろんな海外に行ってる選手の話を聞くんですけど、「外人」としてやる意味ってのに触れてないんですよね。
僕もイングランドでやってたときはそういう認識がなくて、何でかと言えばあそこは外人が溢れてるから。
だから別に外人だからというのはないんですけど、
オランダのチームに行ったら明らかに「外人」で「助っ人」で、
「結果出せよ」っていう中にポンと入れられたから、すごく意識させられましたね。
Qオランダでは「助っ人」の意味合いが大きいんでしょうね
そうですね。
だからプレミアリーグに行ってる稲本とかは、そういう意識がないのかもしれませんね。
Q同じ外人でも、ヨーロッパでやるときのブラジル人と日本人は違いますよね。
外国人枠の問題とかいろいろあって。「アジアからの外人」としての意味は?
すごくなめられてますね。
まず日本について知らないし、日本のサッカーは自分たちより下だと思ってるし、
日本に行けば稼げると思ってるし。
Q日本から来た選手を何だと思ってるんでしょう?
僕のことを認めてくれた選手たちは「ジェラシー」と言ってましたけど、
結局自分たちが見下している日本から来た選手が、
「何で俺たちより金をもらって試合に出てるんだよ」っていう。ある記事で読んだんですけど、
「チームがこういう状況の中で、スペイン人とウリダはわかるけど、何で日本人なんか取るんだ」って。
僕が1番実績があるんですけど、僕が日本人というだけで一番下に見るんですよね。
そういうものが、彼らの考えの根底にある。
Qイングランドではそういう思いをしたことはありますか?
ないですね。ボロクソに書かれたりしたことはありますけど、そこまで試合に出てなかったですから、
そういう批評の対象になってなかっただけかもしれないし、僕が気づかなかっただけかもしれません。
Q助っ人としてのプレッシャーにさらされて何が変わりましたか?
今まではそういうことを感じたことはないわけじゃないですか。
シーズンの途中に助っ人としてポンと入って「結果出せよ」ってことが。
だから試合に出るまでにいろんな作業が必要になるし、
プレーでよりハッキリと結果を出さないといけないし、
常に、より見せていかなければいけなかった。そういう意味ではとても疲れました。
Qそれは、Jリーグにいる外国人選手の気持ちと同じですね?
そうでしょうね。
ただ、日本より向こうの方がもっとシビアじゃないんですかね。
Q中盤の選手は何をもって評価となるんですか?
まずはチームの駒として機能するということから始めないといけないんでしょうね。
Qでもさっきの話ですと、オランダでは守備の仕方とか根底がズレてたんですよね?
ひょっとしたら「それは間違いだったのでは?」と思われるかもしれないけど、
試合に勝つために自分なりにちゃんと見て考えて話をしてやってたし、
自分のことだけ考えてやるんじゃなくて、自分のことを捨てても点を取らせないようにやってたから、
そういう部分は結構うまくいってたと思うんですよ。
でも評価されなかったからそれは、彼らが言ったことをある意味僕が守ってないからでしょうね。
でもそれによって勝ち点は取れたし、プレーは良かったことも多かったから、
そこの部分だけですね。言ったことと違うことをやったという。
でも僕が外されて勝てなくて、その後入ったら勝てましたからね。
Q結局チームメイトはわかってくれたということでしたけど、
メディアやサポーターにはそういう部分まで伝わったんですか?
最後は理解されましたよ。「戸田が必要だ」と言ってくれた。
途中交代のときも、結構盛大な拍手をしてくれてたし、
出れなかった後に出て大活躍した試合では、残り10分ぐらいで代わったんだけど、
人生の中であんな拍手受けたことがないってぐらいのスタンディングオベーションでビビリました。
そのときに「勝った」と思いましたね。相手にじゃなくていろんな意味で(笑)。
そういう充実感が、確かにあの瞬間にはありました。
ポジションチェンジで何かを生み出しましたっていうような、
細かいディテールの部分はひょっとしたら見てないのかもしれないですけど、
誰よりもファイトしてたし、色眼鏡の中でみんなに認めさせたことは、
時間が短かっただけに良かったですね。結局そっから始めないと、僕に道はないですからね。
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