石垣島旅行日記 2003/11/23-28

10か月もたってから書いてるので、記憶があいまいな部分もあります。
日付内容
11/23

朝早い石垣島行の飛行機は定刻に離陸した。早朝に家を出たのであっという間に眠ってしまった。起きたのはもうすぐ石垣島に着くというころだったろうか。窓から下をのぞくと、海は白いまだら模様……波頭に白ウサギが跳んでいる。風が強いらしい。この風が続くようなら、マンタには会えないな……。そこからはただ風が止んでくれるのを祈るばかりだった。
石垣空港に着いた。ずいぶん小さな空港だ。これで国際線が来るのだから驚いてしまう。預けていたダイビング機材を受け取って、まずは観光情報の収集をする。思ったより情報は少なかった。それでもインターネットで予約したレンタカーが一番安いことだけは確認した(インターネット価格だったので)。

レンタカー店に連絡して迎えに来てもらう。空港からそれほど遠くないところにそのレンタカー店はあった。そこで軽自動車を借りて島内観光に乗り出す。時間は6時間。

最初に訪れたのは唐人墓だ。島の南西にある立派な墓である。由来とかはインターネットの石垣島の観光サイトに行けばいくらでも詳しく書いてあるのでここには記さない。ガイドブックで見たときに中国式のその造りに興味を持ったのだった。極彩色の唐人墓は思ったより大きくてよかった。ここは観光バスが次々に来るので、けっこうな賑わいだ。
公園をふらふらして、花を見つけた。フウリンブッソウゲというそうだ。定番のハイビスカスの仲間のような形だが、凝った透かしの風鈴のようなそのつくりが南国らしくていい。もちろんブーゲンビリアハイビスカスもあった。降ってるかどうかわからない程度の細かい雨が降り始めたので退散することにした。

次にパンナ岳の展望台に行ってみた。あいにくの天気で見晴らしは悪い。低いとはいえ山の上なので、風がとても強い。当然鳥も見当たらない。途中の道沿いに大きな木性シダのヒカゲヘゴがたくさん生えていて、日本ではないかのような印象を受ける。ヒカゲヘゴはとても大きくなるので知らない人が見たらヤシと間違うかもしれないが、幹に葉の落ちた痕のウロコ上の模様があるので区別できる。
通り道の民家の門にシーサーと一緒に大きな貝がぶら下がっていた。スイジ貝といって魔除けらしい。

次に行ったのが八重山民族園。ここは八重山の民家や漁具やなんかがあり、広い庭園にはいろんなや動物がいたりする。ヤシの生えた広い芝生でゆっくり寝転がっていたいところだが、天気が悪いのでそれもしないで足早に園内を見て回る。リスザル園では、エサを持っているところを見られたばかりに、頭や肩にたくさん乗られてえらい騒ぎになった。こいつらはえさを見ると見境がない。以前久留米のリスザル園でエサと間違えて指を噛んだバカモノがいた。今度は指を食われないように注意する。
園内の昔の漁師の家の移したところでは、水槽にヤシガニが飼われていた。けっこうデカイ。これはたしかに指ぐらい簡単に切られてしまうだろう。
この花は名前を忘れてしまった。コチョウなんとかといったような気がするのだが……。マメ科ネムノキ属のようだ。
ここで少し早めの昼食にした。宮古島で食べたソーキそばの味が忘れられなくてここでも八重山そばを頼んだのだが、宮古島のと比べて味が薄いような気がする。この店だけか?(後にそうではないことが判明する)

そこから川平湾に移動する。水がとてもきれいだ。グラスボードに乗れとしつこい客引きを無視して、波打ち際を歩く。この湾を出た向こうにマンタがいるかと思うとわくわくする。明日はマンタに会えるだろうか?
ここは黒真珠の養殖に初めて成功したところらしい。店で見るとさすがに高い。店員はこちらの懐具合を探って、安い真珠のアクセサリーを土産にと勧めるのだが、伊勢で真珠を散々吟味した私にはどれも高いかやたら質が悪いかのどちらかでとても買えたものではない。
早々に退散して裏の海岸に下りると面白いものがあった。マングローブというのは塩水・汽水の海岸・河口に生える植物の総称で種類ではない。よくあるものはヒルギという。ヒルギは種を流して流れ着いたところに生えていく。このヒルギの種はたまたま捨てられていたブロックの穴の中に流れ着いたのだ。このまま育ってしまうと、やがてブロックの穴いっぱいになってしまうだろう。もっとも、植物の育つ力ならコンクリートブロックぐらい割ってしまうのだろうか。

次に米原ヤエヤマヤシ林に行った。ここもバスで来た観光客がたくさんいる。たまたまちょうど着いた観光客について行って、ガイドの話を聞くことにする。ヤエヤマヤシは世界でこの石垣島と西表島にしか生えていないそうだ。ずいぶん高い樹だ。昼でも薄暗い森の道を歩いていると、黄色と黒の縞のムカデを短くしたようなムシがいた。ガイドはそれをヤスデのようなものだと言ったが、どう見てもムカデのほうが近い。足も太いし。きっと毒を持っているだろうから触らないようにしよう。プチッ……あ、踏んじゃった(ToT)。これだけたくさんいたらよけて歩くのも難しい。
板根の発達したギランイヌビワの巨木があった。こっちの森は本土の森とかなり様子が違う。

ここからは道を快調に飛ばして島の最北端の平久保崎を目指す。平久保崎の眼下の海はとてもきれいだが、向こうのリーフの端では波が荒々しく砕ける。ちょっといやな予感がした。
この時にはまだ石垣周辺の海をよく知らなかったのだ。ポイントのチェックはしていても、リーフがどうなっているかまで気にしていなかった。予約したショップに「マンタスクランブル(ポイントの名前)には潜れますか?」という問合せをして、「海が穏やかなら」という返事をもらっていたのですっかり安心していたのだ。ただ単に海が荒れなければいいのだと思っていた……。

車は今度は島の東側の道をどんどん南下した。島の南端も行く予定であったが、時間がなくなってきた。南端はあきらめて市街地のほうへショートカットする。バラビドー観光農園に行くためだ。ここには蝶を飼っている場所があるらしいのだ。宮古島の宮古パラダイスで蝶のたくさんいる施設でとてもいい時間をゆったり過ごした経験があったので、そんなところを期待していたのだが、着いたころにはレンタカーを返す時間の30分前。素直にあきらめた。

レンタカー店に着いて返却の手続きをして、市街地のはずれにある民宿に送ってもらう。民宿に荷物を置き、市街地を散策。石垣の市街地はとても小さい。店も少ない。いいものを食べるのは明日以降にして、とりあえず今日はファーストフードのA&Wで食べることにする。ここならけっこう安くおなかいっぱいになる。(このときはこちらの物価をちゃんと把握していなかった。安く食べようと思えば、八重山そばを安く出す店なんかもあるのだ)
A&Wでは好奇心からルートビアを飲んでみた。最悪にまずい。ドクターペッパーのような味だ。アメリカなら売れるのかもな……そう思いながら残した。最後まではとても飲めない。あとで口直ししなければ。
民宿に戻って、明日に備えて早めに寝ることにする。

11/24

朝ダイビングショップから迎えの車が来る。民宿から港までは目と鼻の先だ。船に乗り込んで、ガイドにまず聞かれた。「どこに潜りたいですか?」当然こう答えた。「マンタが見たい。」するとガイドは言う。「そうですよね。でも、今日は風が出てるから川平のほうへは行けません。3日あるから、その間に風がおさまれば行けるかもしれません。」期待は大いに膨れる。
ガイドはさらに言った。「この時期にこんなに晴れることは珍しいんですよ。昨日まではずっと天気が悪くて、海も濁っていて、お客さんも「せっかく石垣まできたのに伊豆と変わらない」って嘆いてました。」ガイドはやたら運がいいと言う。実際そうらしい。私は晴れ男だから当然なのだがw。現にこの後3日とも、いい天気だった。
というわけで、船は港から出てまっすぐ竹富島のほうへ進み、竹富島の南で潜った。詳しい内容はログを見てもらいたい。前日濁っていたというのが嘘のように澄んだ海だった。竹富島は石垣島から西表島にかけて発達している石西礁湖の中にあるから波が穏やかなのだという。実際むこうに見えるリーフでは波が砕けていた。

夕食には市街地のある居酒屋に入った何を食べてもうまい。極彩色のイラブチャー(ブダイ)も見た目から想像もつかないほどうまい。一番気に入ったのは石垣牛の握りだ。霜降りで柔らかくて味もとてもいい。値段もそれなりだがw

11/25

今日も竹富島の南の方へ行った。昨日より風はましだが、波が高く川平には行けないらしい。2本目では大きなマダラエイが居た。ホンソメワケベラにクリーニングしてもらっているところをジャマしたらしく、怒って行ってしまった。悪いことしたな。

11/26

今日が最後のダイビングだったが、やはり竹富南……。こうしてあっけなくマンタと会えるかもという期待を打ち砕かれた。
これはずいぶん後になってから知ったのだが、石垣の市街地側の港から川平へ行くには石西礁湖を出て外海に出なければならない。そのために、北東の季節風が吹く冬にはまず行かないのだそうだ。マンタの季節が10月までというのはそういうことだったらしい。それならそうと最初に問い合わせたときに言ってくれればよかったのに。川平のショップなら波の状態によっては連れて行ってもらえるらしい。そう、マンタを見たいなら川平のショップに行けということだ。食事とかの便を考えて市街地に泊まることにしたのだが、市街地まで送迎してくれるショップを探せばよかったのだ。

11/27

ダイビングをした後最低12時間は飛行機に乗ってはいけない。減圧症のリスクがあるからだ。日本では12時間から18時間と教えている。しかし、欧米では24時間と教えているらしい。私は欧米式に24時間空けることにしている。石垣から羽田へも直行便は昼の便だけしかない。そのために今日は潜れない。そこで今日は西表島に行くことにした。荷物は石垣の宿に預けていく。

西表島の港に船が着くと、観光バスがたくさん待っていた。その中から予約したツアーのバスを探し出す。
バスは仲間川を渡り、島を北上する。ずっと向こうにピナイサーラの滝が見える。沖縄県で最大の落差なのだそうだ。

島のほとんど反対側まで着いた。浦内川という川を船で遡って2つの滝を見に行くのだ。川の両側にはたくさんのマングローブが生えている。いくつかに木にはがぶら下がっていた。オヒルギメヒルギヤエヤマヒルギ
やがて上流の船着場に着く。そこからは山道を歩く。けっこうな距離がある。やっとマリユドゥの滝展望台(動画)についた。展望台とは言っても、滝までかなり遠い。別なツアーの人はそこで折り返す。うちのツアーはさらに上流のカンピレーの滝まで行く(とはいってもガイドがいるわけでもない。かってに歩いていくのだ)。マリユドゥの滝を滝の上から眺めて、さらに上のカンピレーの滝まで歩いた。
道は普通の山道で、途中に名もない小さな滝があったりする。だが、周りの木はジャングルのようだったり木性シダだったりとても情緒がある。ヒカゲヘゴの葉の中からをのぞくと、まるで白亜紀に迷い込んだかのような錯覚に陥る。
漫然と歩いているとトラップがあったりするから要注意だ。この写真は道上に木が倒れているのだが、そこをくぐろうとすると張り出した枝(よく気をつけていないと草や葉に覆われていて枝とは気が付かない)に頭をぶつける。

上流の船着場から再び船(動画)に乗って戻ると、昼食だ。ここではずいぶんと時間が取ってある。土産を買えということらしい。みやげ物屋で情報収集すると、西表島でもマンタは見られるらしい。それもこの時期でも。マンタスクランブルほど確率が高くないだけだということだ。次回は西表で潜ってもいいかな。ここには東経123°45'6.789"の子午線が通っている。

次にバスが寄ったのは、星砂の浜。星砂は誰もが知っているとおりサンゴの死骸なのだが、この浜の砂にたくさん星砂が含まれている……というより、星砂に砂が混じっているというほうが近い。手のひらを砂に押し付けると、星砂だけが手についてくる。たくさん持って帰ろうと思ったが、これだけあるとなんか馬鹿らしい。ほんの少しだけ記念にもらって帰ることにした。

バスは最後の観光地由布島に着いた。ここはTVなんかで見たこともあるだろう。西表島のすぐ脇にある小さな島で、歩いて渡れるぐらい浅い海に隔てられている。そこを牛車で渡るのだ。帰りの牛車の中では三線(動画)を弾きながら唄なんぞ唄ってくれるので、なんか雰囲気がいい。すぐについてしまうのがつまらないところだ。
ちなみに、安里屋ユンタは島外バージョンであった。もともとの安里屋ユンタはやはり竹富島でしか聞けないようだ。もっとも、ウチナー口(沖縄弁)で唄われても意味が分かれないかもしれない。
島内は八重山の植物や動物が点在している。ガジュマルもあるしリュウキュウアサギマダラもいた。裏の海では、人があまりこないためかトビハゼが逃げもしないでひなたぼっこしている。

バスは港に戻った。ちょうど船が出たところで次の船まで時間が空いた。港ではまともな店さえないので、少しぶらぶら歩くことにしたが、やはり回りにも何もないw

11/28

昼の飛行機で戻ることになっている。市街地でぶらぶらできる時間を見極めるために、1時間に1本しかない空港行のバスの発車時刻を調べようと市街地のバスセンターに行った。バスセンターをちょうど1台のバスが出るところだった。先に行かせようとしたら、どうやら荷物が多い私の姿を見て空港に行く判断したらしい運転手は私を待ってくれているようだ。そう、そのバスは空港行だった。わざわざ発車しかけたバスを停めて扉まで開けてくれている。「すみません」と言いつつ、バスに乗り込んだ。1時間後のバスでも良かったのだが、何か運転手に悪い気がしたからだ。

バスはいくつかのホテルを経由して空港に着いた。カウンターでさっさとチェックインの手続きと荷物を預ける手続きをして身軽になる。1時間半も時間が余ってしまった。空港のみやげ物屋にはたいしたものは置いていない。空港に来る途中、1km弱手前に大きなみやげ物屋があるのをチェックしておいた。ヒマだしそこまで歩くか。
行ってみると、大きい割にたいしたものもなかった。そこで所在無く外に出ると、遠くにMAXVALUEの看板が……それだ!というわけで、そこからさらに空港から離れる方向に歩いてそのスーパーへ向かう。
沖縄のおみやげでお気に入りのものがある。それはチョコちんすこうだ。さっくりしたちんすこうの食感とビター(ミルクチョコもあるがビターが好きだ)なチョコの味がよく合う。みやげ物屋で箱入りのものを売っているが、スーパーでは袋入りのものを売っていることが多い。自家消費ならそれでいいし、職場で自分で配るんなら箱入りでなくてもいい。というわけで、スーパーでチョコちんすこうをゲット。新発売のホワイトチョコちんすこうはみやげ物屋にしかないようだ。残念。
いろいろ物色していると、海ぶどうの塩漬けがあった。宮古島の居酒屋で食べたものはけっこううまかったので、これも買って帰るのだが、家で戻して食べるとあまりうまくなかったw

スーパーの中をひととおり歩いて飽きてしまったので、空港に戻った。ほどなく搭乗手続きが始まった。この飛行機は宮古島経由だ。しかも、宮古島で一度降ろされた。ついでなので売店で昼食を食べようと思ったら、やたら高い。それでもしかたないので、いなり寿司のパックを買って食べる。羽田まで起きているつもりだったが、沖縄本島上空を確認した後記憶がない。気がつくともう着陸態勢に入っていた。

マンタには会えなかったが、大きなエイには会えたので、とりあえずOKかと自分の中では思っている。次に来るときはもっとよく調べてマンタに確実に会いたいものだ。