ブキニスト|パリ名所案内

パリ観光|パリの名所案内

ブキニスト|Bouquinistes

世界遺産にも指定されたパリの風物詩

セーヌ河岸を歩いていると、川沿いの欄干に緑の屋台のような出店を見かけます。パリを旅行された方なら一度は見たことがあるかもしれません。大半は安い古本やポスター、観光客向けのキーホルダーなどを売っており、屋台は夜に閉まりますが商品自体は緑色の箱の中に鍵をつけて入れられ、次の日まで同じ場所に置かれています。これはブキニストと呼ばれる古本屋(露天商)で、古くは16世紀から営業をしていました。グーテンベルクによって活版印刷が発明され、不要な本まで大量に印刷された結果、このような古本を扱うお店が生まれたようです。1606年にポンヌフが完成すると、橋の上にブキニストたちが店を構えます(当時は手押し車で、商品は全て持ち帰っていました)。その後二百年以上もの間、人通りの多いポン・ヌフでの営業が続けられました。

しかし19世紀後半、オスマンのパリ改造によって橋の上の店はすべて撤去されます。それでもブキニストは生き残り、橋ではなくセーヌ川沿いで店を開くようになります。1859年には決められた場所での営業が正式に認められました。1891年には出店用の緑の箱を営業終了後も設置したままにしておける権利を獲得し、今の営業形態が始まりました。現在は世界遺産にも指定され、「パリの風物詩」としてパリの街に欠かせないものの一つになっています。

ブキニストには農民出身者が多い?

お店の人は接客にはほとんど来なく、一日中お店の前で本を読んだりして過ごしています。ブキニストには農民出身の人が多いらしく、それはお客が来るのをひたすらじっと待つ忍耐強さが農業と共通することが理由かもしれません。またブキニストには出店料の徴収や収入課税も免除されており、パリ市によって営業が守られています。

気になる緑の箱について

緑の箱はブリキ製。パリ市によって管理され、サイズや設置方法にも細かな規定があります。またブキニストになるのにもパリ市による認可が必要で、かなりの高倍率だそうです。またブキニストの箱には1953年から番号が振られ、セーヌ左岸は奇数番号、セーヌ右岸は偶数番号になり、セーヌの流れとともに番号は大きくなっていきます。パリの番地表記と同じですね。

ブキニストでは何を売っている?

もともとは純粋に古本や雑誌を売るお店でした。ブキニストという言葉自体、「価値のない本」を意味する古代フラマン語のボエカンから派生した言葉です。しかし現在では観光客向けの商品が多く、パリ写真、ポスター、ポストカード、エッフェル塔関連のグッズなど、古本以外のラインナップが増えています。フランスの古本だけでは営業していけないということでしょう。これも国際的な観光都市パリの時代の流れですね。ともあれ、ブキニストはいつまでもパリの風物詩として残ってほしいものです。

ブキニストはセーヌのどこで見られる?

セーヌ河岸にあるブキニストですが、セーヌ河沿いに延々とあるわけではありません。右岸側はポン・マリー(Pont Marie)からルーブル河岸(Quai du Louvre)まで、左岸側はトゥルネル河岸(Quai de la Tournelle)からヴォルテール河岸(Quai Voltaire)まであります。パリのセーヌ河岸は世界でも珍しい「川の本棚」なのです。

ブキニストの写真
ブキニストの開店 ブキニスト 本を読むブキニスト ブキニストとコンシェルジュリー ブキニストの品ぞろえ。エッフェル塔のミニチュアなどのお土産も売ってますね 店じまい後のブキニスト ブキニストとノートルダム大聖堂
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