広河原登山口から
恵 那 山   2,189.8m   
                                           岐阜県阿智村 中津川市            


行動日 2010/09/19

天候  曇り 後 晴

コース


  
林道ゲート〜広河原登山口〜
  山頂一等三角点〜避難小屋
  ( ピストン )

歩行距離 約 12.5 km

累積標高 +1,274m -1,274m

所要時間 6 時間10分
         (休憩1時間15分含む)


    GPS軌跡
避難小屋岩場より南アルプス遠望



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少々うれしい家庭の事情もあって、なかなか思うように出撃できなかった9月だったが、三連休の中日がポッカリと空いた。さてどこへ行こうかと思いを巡らす。
日帰りとなると遠征もできず、さりとて高速千円ポッキリの誘惑も捨てがたい。
ウーム、、、と悩む内に、恵那山を思いついた。

恵那山は、山歩きを始めた頃によく登っていた山だが、広河原ルートを最後に、6年ほど御無沙汰である。
その後、行こうと思えばすぐに行けたのであるが、「私を恵那山に連れてって」という声が耳にこびり付いており、その結果、恵那山は後回しになっていた。(ワシって、意外に優しい)
ところが、「連れてって」の御本人は、いつの間にやら更なる高所、岩稜を歩かれるようになり、風花の山歩き路線とは幾分異なってきた。ワタシの出る幕はなし。老兵は静かに忘れられるのが潔い。
とまあ、そんな具合で、独り気ままに恵那山 ということになった。 

朝5時前に起床。前日に買っておいた神戸ビーフカレーパンと、オニオンスープで朝食。
中央自動車道の恵那山トンネルを抜けて園原インターで下りる。

林道ゲート前駐車場 荒れた川原

林道ゲート駐車場には7時過ぎに着いた。
拡張された駐車場も、ほぼ満車に近い。中には、貸切バスまで停められている。
日本百名山の山だけあって人気のある恵那山だが、マイナーだった広河原ルートも随分とメジャーになったものだ。

7:20 ゲートのポストに登山届を提出してから林道を歩きだす。
ゲートに 「熊出没注意」とあったためか、前を行くカップルの熊除け鈴が賑やかだ。

この林道を歩く度に、テレマークスキーで神坂峠を経て、富士見台まで上がったときのことを思い出す。
下りは滑ってこられるので楽だとは言うものの、上りは辛かった。
そんなことを再び思い出しながら足を進めていくが、この6年の間に、恵那山周辺も幾度となく豪雨にさらされたようだ。前回歩いたときに見た碧く澄んだ美しい淵は既になく、荒れた河原が広がるだけである。


登山口が近い すぐ下の川原へ下りる

7:45 トンネルを抜けてしばらく行くと、広河原登山口だ。
ゲートから登山口までは約2qとのことだが、舗装路なので歩きやすい。


しっかりとした3本丸太橋を渡る 岩ゴロ ジグザグ道

登山口から河原へ下り丸太橋を渡る。
「出水時 渡渉禁止」としてあるが、かつて増水した川に流されて死亡事故が起きている。

橋を渡ってすぐに、尾根に取り付く。
しばらくは緩やかに上っていくが、すぐにジグザグ急登になる。
しかも、岩ゴロ道である。岩に足を取られて、足首などひねらないように注意したい。


2/10 休憩地点 よく踏まれた登山道

8:15 ジグザグ登りも30分ほどで終わり、よく踏まれた尾根上の道に乗る。
「2/10」表示のある場所が、腰も下ろせて休憩にもってこいである。
汗はかいているが心地よい汗だ。谷から吹き上げてくる涼風が心地よい。
10分ほどの休憩を取ったが、Tシャツ1枚では寒いくらいになった。


山頂まで100分 青空が広がる

8:45 「恵那山 山頂まで100分」標識のある小広場に出る。子供を含んだパーティーが休憩中だ。
標識にマジックインクで、「1,716m」と書かれているが、これは間違いのようだ。
下山後にGPSデータ等で検証してみたところ、標識が設置されているのは、1,716mピークの100mほど手前である。
なお、「山頂まで100分」は、いい線である。勿論、これより速い人はたくさん居るだろうが、急ぐ人は急いでいただければよろしい。

標識を通過して数分で、突然に空が開ける。白樺と青空が実にいい。
樹林帯歩きが続いていただけに、新鮮な驚きである。


遠く南アルプス 5/10 1,716m付近

燦々と降り注ぐ陽光のもと、左に目をやると、雲の上に遠く南アルプスが頭を出している。
前回来たときはガスガスであったので、何も見えなかったが、今日は大当たりだ。よしよし。

8:50 「5/10」表示着。すぐ北側あたりに、1,716mピークがあるはずだ。
ここで小休止を取った後、再び樹林帯登りが始まる。


秋空が広がる 中央アルプスには雲

9:10 樹林帯の中の「6/10」を通過したら、またまた青空だ。
笹原を吹きわたる風もさわやかだ。なんとまあ気持のいいこと。
振り返ると、中央アルプスも見えかかっている。雲よ散れ〜、吹き飛んでいけ〜。

はっきりしてきた南アルプス 展望良好

1,864m地点は、知らないうちに通過してしまったが、「5/10」から「7/10」あたりまでが、
広河原ルートの中では、もっとも展望の良い区間だろう。


ピンクテープがそそる 山頂が近い

9:55 「恵那山」 「広河原」 「阿智国有林」の標識を通過。
ピンクテープが張られているが、藪の中に薄い踏み分けが付いている。
この踏み分けを下ると、どうやら黒井沢ルートに出くわすようだ。
距離にして100mほどかと思うが、良い子は入り込まないでね。

ここからしばらくは、緩い登りが続くが、標高は既に2千mを越えている。
足元がやや岩ゴロになり、それまでの穏やかな道がやや急になると、山頂一等三角点は近い。

賑やかな山頂一等三角点 中央アルプスも雲が取れてきた

10:20 樹林帯から一等三角点のある山頂(2,189.8m)へ、ポンと飛び出した。
おお、居るわ居るわ、山頂広場には、つまずくほどの数のオジオバ軍団。
展望櫓の上にまで鈴なり状態の大賑わい。なぜか関西弁が激しく飛び交っている。

言っておくが、関西弁は決して嫌いではない。
穏やかで滑らかに流れる抑揚には、温かみと親しみを感じる。

が、しかし、山頂で「ワーワー、ギャアーギャアー」と嵐のようにくっちゃべるオバサマ方の関西弁は、耳の横で、すりガラスをキーキー鳴らされるのに等しいほどの苦痛である。
単独行者の孤独で傷つきやすい心を、残酷に啄ばむのだ。

まあ、名古屋弁でも美濃弁でも中国語でも、山頂のオバサマ方にかかれば、同じようなものでしょうが。
でも、ふと思ったのは、知り合いの西国オネエサマ方は、実は品が良かったのだということ。
ピーチク、パーチクとくっちゃべりはするが、耳障りではない、、、(以上、多少のゴマスリ)。

喧騒渦巻く一等三角点の山頂は素通りして、避難小屋に向かう。
避難小屋までの間は、ちょっとした庭園気分である。
途中で、樹間越しに中央アルプスが見えた。雲も大分、とれてきたようだ。


10:30 おっ、こんな急下りはあったかな? と不思議がりながら下ると、小ぶりな避難小屋横に出た。
あれ、どうも様子が変だ、と思ったら、トイレだった。
バイオトイレが出来たという話を、どこかで聞いたような気がするが、どこがバイオなのか外見ではよくわからない。

トイレの入口前に山頂周辺の案内図があったが、山頂避難小屋から広河原登山口まで約6km。(ワタシの計測では、林道ゲート前まで約6km
黒井沢登山口までは約6.5kmとしてある。

恵那山へは、広河原登山口からが最短ルートだと言われているが、よく登られている黒井沢登山口との差は、5百m。距離は幾分長いが、黒井沢ルートの方が楽チンのような気がする。




避難小屋 岩場から見下ろす避難小屋

トイレの奥に見慣れた避難小屋がある。
小屋の周囲は、弁当を広げる老若男女で賑わっているが、一等三角点のような喧騒はない。
小屋の裏手に回り込み、岩場に上がってみる。
山頂付近では、この岩場が唯一のビューポイントである。

中央アルプス 南アルプス

岩場に立つと、中央アルプス、南アルプスが一望だ。
中央アルプスの南駒ヶ岳へは、梨丸隊が出かけているはずだ。
家庭の事情さえなければ、ワタシも御一緒していたはずなので、少々気にかかる。
梨丸隊は、山頂に到達しただろうか。北沢尾根で悪戦苦闘中だろうか。

頑張れよ〜、帰ってこなくても来月には捜しに行くからな〜、、、
空木岳のすぐ右に見える南駒ヶ岳に向けて、熱いエールを送る。

ところで、恵那山というと、標高 2,191m ということになっているが、最高地点は避難小屋より神坂峠に向けて100mほど行った所にある。以前行ったことがあるが、樹林の中に目印標柱があったかどうかは、記憶にない。


小屋前の草地で、コンビニおにぎり弁当を広げる。インスタント味噌汁の塩味が、口中に浸みわたる。
ノンアルコールビールぐらい持ち上げてくればよかった、と反省しつつ、独りでモソモソと喰らう山食の味気なさよ。

「も1回トイレに行くさかい、11時10分出発にしてなあ」と関西訛りのオバサマが、連れのオジオバ軍団に叫んでいる。
どうやら広河原に下りるようだ。ゲッ、先に出発せねば。
そそくさと帰り支度をし、11:00 避難小屋出発。


展望櫓に上がってみる 周囲の木々は櫓より高い

11:10 一等三角点山頂へ戻る。
展望櫓に上がってみたが、周囲の木々が邪魔をして設置当初からの悪評通り展望はなし。
なんのために作ったのかよく分からない展望櫓だが、あと5mほど高くすれば、いい結果が出るかもしれない。


南アルプスにお別れ ヘブンス園原ゲレンデが見えた

特に急ぐでもなく、マイペースで順調に下る。
12:05 「5/10」 通過。
12:10 「恵那山 山頂まで100分」標識の所で、15分の休憩。
13:00 登山口の丸太橋を渡る前に、河原で顔を洗う。冷たく澄んだ水だった。
13:30 林道ゲート帰着。下山届をポストに。
駐車場には、まだ多くの車が残っていた。
下山時に何組かの登山者とすれ違ったが、帰りの樹林帯は暗くなっているのではないかな? 
と、余計な心配をしたのであった。

ワンポイント
大河原登山口からのルートは比較的よく整備されているが、樹林帯の登りが延々と続く。
出水時の渡渉は大変に危険。

初めての恵那山なら、黒井沢登山口からがお薦めかな。
多少時間はかかるかもしれませんが、ほっとする所が何か所かあって、のんびりと登ることができます。



 2010/09/23up