セキュリティソフトについての注意事項


2010年版の各社セキュリティソフトについて、VoicePopperやサーチエイド(※以下VoicePopperとのみ記載)を使用する上で障害となる事柄や注意事項をソフト別にまとめてみました(2009年版セキュリティソフトについてはこちらをお読みください)。このページに記載のことはあくまで当方の環境において簡単に確認しただけの内容ですので、すべての環境において絶対に正確な情報という保証はできません。この情報をうのみにしないで購入の前には必ずご自身のパソコン環境で体験版ソフトをインストールしてみて支障がでないことをご確認ください。ちなみにこちらで動作確認に使用したパソコン環境は、Windows Vista、スクリーンリーダはFocusTalk2.04c体験版です。動作確認日は2009年10月26日です。
※このページに記載の情報にもし誤りがある場合はご連絡いただけましたら訂正いたします。
※セキュリティソフトのインストール方法や操作方法についての問い合わせは、各社のサポートへお願いします。私への問い合わせはご遠慮ください。

  1. ウイルスバスター2010

    このソフトを使う際の問題点は、VoicePopperから外部ブラウザを起動しようとすると、「不正変更の監視」機能によって「シェル設定の変更」の警告画面が出て、数十秒間操作不能な状態となることです。この警告画面が出たことをスクリーンリーダーは読み上げませんので、画面を目で確認できないかたは、ただ単にVoicePopperが操作不能になったとしか思えません。VoicePopperから外部ソフトを起動しようとした時に、数十秒間操作不能になる現象がある場合は、ウイルスバスターの「不正変更の監視」の機能を無効にするか、警告画面が出たときに晴眼者の方に「許可」のボタンをマウス操作で押して貰ってください。※念のために申し上げますが、 VoicePopperでは不正な変更と呼ばれうるような処理は何もおこなっておりません。画面読みをするためには、晴眼者用のソフトでは行わない特殊な処理が多くなり、それが監視に引っかかっているのかもしれません。なお、ウイルスバスター2009の時とは違い、「不正変更の監視」機能によって起動した直後からVoicePopperが操作不能になるという問題はなくなったようです。この点では一つ進歩しました。またメール送受信に関しては問題は発生しませんでした。
    このソフトのアクセシビリティについては、設定画面は一応はキーボード操作ができ、音声での読み上げもできました。しかし音声だけで設定画面の階層構造を理解することが難しく、目で見て画面を確認できないかたにとっては、全ての設定画面にたどり着くことがほぼ不可能なように思われます。また警告画面についてはスクリーンリーダ読み上げとキーボード操作ができないようですので、目で見て画面を確認できないかたや、マウスを使わないかたにとっては、トラブルとなる可能性が高いかもしれません。視覚障害者のかたにとって、十分にアクセシブルになっていないセキュリティソフトのように思われます。
  2. ノートンインターネットセキュリティ2010

    このソフトは当方の使用環境においてVoicePopperに問題を引き起こすことはありませんでした。メール送受信にも問題が生じませんでした。
    このソフトのアクセシビリティについては、設定画面のキーボード操作は可能でしたが、その操作をスクリーンリーダが読み上げませんでした。またウイルスの警告画面についてはキーボード操作も読み上げも行われませんでした。従って目で画面を見て内容を確認できないかたには、このソフトを使用することは不可能のようです。視覚障害者のかたにとって、アクセシブルではないセキュリティソフトのように思われます。

  3. ESET Smart Security V4.0

    このソフトは当方の使用環境においてVoicePopperに問題を引き起こすことはありませんでした。メール送受信にも問題が生じませんでした。
    このソフトのアクセシビリティについては、設定画面はキーボード操作可能でスクリーンリーダによる読み上げも行われ、設定画面の操作方法や階層構造も比較的理解しやすいと感じました。また、一部のスクリーンリーダーで設定画面を読み上げない場合があったとしても、F5キーを押すことで、Windows標準のダイアログ表示による設定画面が表れますので、これですべて読み上げられるはずです。ただし、ウイルスの警告画面についてはキーボード操作も読み上げも行われませんでした。視覚障害者のかたに対してやや配慮が感じられるものの、全てにアクセシブルになっていないセキュリティソフトのように思われます。

  4. ウイルスセキュリティZERO

    このソフトを使う際の問題点は、標準設定ではVoicePopperのメール受信とメール送信の両方でインターネット接続をブロックします。「プログラム voice_popper3.exeはネットワークに接続しようとしています」という画面が出てきますが、この画面をスクリーンリーダーは読み上げませんし、キーボードでも操作できません。従って画面を目で確認できないかたは、ただ単にVoicePopperが操作不能になったとしか思えません。晴眼者にマウスで「許可する」のボタンを押して貰って先に進める必要があります。またVoicePopperに限らず他のメールソフトにおいても、添付ファイルの送受信でトラブルが起こることが多いようです。ウイルスの入っていない添付ファイルを受信した場合でも、確認なしで添付ファイルを隔離されてしまうことがありました。ウイルスの誤認識が多いように思われます。また設定変更を行ってもその変更が反映されないことがあり、基本的なソフトの動作にも疑問を感じることがありました。
    このソフトのアクセシビリティについては、設定画面のキーボード操作や読み上げができないようです。また警告画面についてもキーボード操作や読み上げができませんでした。従って目で画面を見て内容を確認できないかたには、このソフトを使用することは不可能のようです。視覚障害者のかたにとって、アクセシブルではないセキュリティソフトのように思われます。

  5. AVG Anti-Virus Free Edition 9.0(無料ソフト)

    このソフトは当方の使用環境においてVoicePopperに問題を引き起こすことはありませんでした。メール送受信にも問題が生じませんでした。ただしメール受信にかかる時間が他のセキュリティソフトより長いことと、受信の際に、チェックしてウイルスがなかったことを示す英文がそれぞれのメール本文に付加される設定になっています。この設定は変更することができます。
    このソフトのアクセシビリティについては、設定画面はキーボード操作可能でスクリーンリーダによる読み上げも行われ、設定画面の階層構造も比較的理解しやすいと感じました。ただし一部のボタンはエンターキーで押すことができず、スペースキーで押す必要があることが戸惑うかもしれません。またこのソフトはテストした中で唯一、ウイルスの警告画面についてもキーボード操作可能でスクリーンリーダによる読み上げも行われました。全ての機能を確かめた訳ではありませんが、視覚障害者のかたに配慮されたアクセシブルなセキュリティソフトのように思われます。無料であることも含めて試してみる価値のあるソフトだと思います。


【参考】

セキュリティソフトに警告画面を表示させるために使用した無害なテストウイルスの配布先。

トレンドマイクロ 各製品共通テストウイルス