依田宣夫の一言コラム

                       

            第291回から第300回

 

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第300回

家庭生活と家庭簿記(45)

第299回

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家庭生活と家庭簿記(43)

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家庭生活と家庭簿記(36)

 

 

 

第300回 家庭生活と家庭簿記(45)

 

(2)相続

  老後の後にくる相続で、いかに相続人たちが納得し、円満に相続してもらうか

 ということを、よく考えておく必要があります。残されたものが不幸にならないように、

 相続でトラブルを生じさせないようにするのは大切なことです。相続では、

(1)相続税と(2)遺産分割について考えておく必要があります。相続税は税金を

 納める必要があるかどうか、遺産分割は相続人が相続財産をどのように分けるかが

 問題になります。

 

 〜蠡垣

  財産対照表(バランスシート)の正味財産(資産―負債)の金額があなたの相続財産に

 なります。ただし、相続税の計算をする場合、有価証券を時価評価し、土地や建物、

 マンションなどを相続税評価額に計算し直す必要があります。計算後の正味財産

 (資産―負債)の金額が、相続税の基礎控除の金額を超えている場合には、事前に

 税理士など専門家に相談することが望ましいです。

 

 遺産分割

   相続の場合、相続税が掛からない、税金を取られないということと、財産を分けると

  いうこととは違います。たとえ相続財産が少額であったとしても、兄弟姉妹が何人か

  いて、希望すれば、相続財産を分けなければいけません。例えば、マンションに住ん

  でいるとして、現金、預金や株式などの金額の合計が1,000万円、マンションの

  相続税評価額が2,000万円だと、相続財産は3,000万円になります。もし、

  こども三人が相続人の場合、相続税は掛かりませんが、、一人当たり1,000万円の

  相続財産をもらう権利があります。こどものうち二人が、現金を欲しいと主張した

  場合には、マンションを売却しなければならない場合も生じます。

   このようなことが生じないように、意見を調整し、全員を納得させ、残されたもの

  のために自分の財産を上手に分ける方法を早いうちに考えておく必要があります。

 

                                                                 終了

 

 

 

第299回 家庭生活と家庭簿記(44)

 

 2、老後の家庭生活

 

(1)安心できる老後の家庭生活

  定年後のセカンドライフは、20年近くもあるといわれていますが、一般的に

 豊かで安心できる老後を送るために考えておくべきこととして次のような点が

 挙げられます。 

  (1)リタイア後の生活水準とその希望

  (2)居住している現状と将来について(マンション、一戸建て、賃貸)

  (3)独立前の子供のいる家庭での教育資金(教育ローン、奨学金制度)

  (4)リタイア後に必要な生活費(毎月、毎年)と生活資金はどれくらいか

  (5)年金制度、退職金制度、介護保険制度など、自分たちと関係のある社会制度を

     理解する

  (6)所得税、住民税、固定資産税など、さまざまな税制についての理解

  (7)資産運用とその方法

  (8)インカムゲイン(利息や配当収入)、キャピタルゲイン(株式や債券の

     値上がり益)、一般的に行われているキャッシュフロー計算   

  (9)相続に関する問題を考慮しておく

 

    特に、定年退職後、年金受給までの期間をどのような家庭生活をしていくのか、

 また、その後の自分たちの家庭生活をどのように守っていくのか、それらの資金は、

 手持ちの預貯金と退職金でカバーできるのかどうか検討しておかなければいけません。

  老後資金の問題点としては、たとえば老朽化した家の建て替えや新築ができないとか

 賃貸用の移転先が見つからないなどの住宅問題、介護費用などの医療問題、年金の

 支給額の減額と支給時期の遅れや増税による可処分所得の減少などがあります。

  このような老後の家庭生活のことを考えると、家庭の財産と消費損益を正しく

 認識しておかなければいけません。

 家庭生活の消費は、定年を迎える前後で、大きく変わります。定年前の現役時代の

手取り額の消費は、「消費部分(生活費)」と「貯蓄部分」に分かれますが、定年後の

セカンドライフでは、「貯蓄部分」ではなく、「消費部分(生活費)」が中心となります。 

  セカンドライフの手取り額は、税込年収から税金(所得税・住民税)や社会保険料

(厚生年金・雇用保険・健康保険・介護保険分)を引いたものになり、定年後は、

 財産の形成というより、生活のために、財産を取り崩すことになるので、「貯蓄部分」は

 基本的にはありません。また、定年後の「消費部分(生活費)」は、現役時代の生活費が

 目安となります。

  セカンドライフの生活では、必要のない消費(消費減)が生ずる一方で、健康に

 関する消費など新たな消費(消費増)も発生します。

  そこで、定年退職後の年金生活の精神的なプレッシャーを解消し、安心した家庭生活を

 送るための目安として、次のように老後の生活可能年数を計算します。

 

  老後の生活可能年数正味財産÷当期消費損益のマイナス金額

 

  例えば、正味財産が3,000万円で一年間の当期消費損益のマイナス金額が

 100万円とすると老後の生活可能年数は

   老後の生活可能年数=正味財産÷当期消費損益のマイナス金額

          30年= 3,000万円÷100万円 となります。

  

  (注1) 当期消費損益のマイナス金額は、老後の生活の不足金額になりますから、

     毎年この金額の財産を取り崩して生活をすることになります。  

  (注2) 年金の受給を受けることになった場合など家庭決算書の金額に変化が

      生じた場合には、老後の生活可能年数も変動するので再計算が必要です。

 

  

   (事例)

     60歳以上の単身無職世帯及び高齢夫婦無職世帯の家計収支(月平均)

   (総務省統計局:家計調査年報家計収支編平成24年家計調査年報の年収に

          応じた月平均データ表供州機檻欧鮖仮箸靴堂板躔荵蚕餬措阿忘鄒)

 

 

1消費損益計算書

 

60歳以上の単身無職世帯

高齢夫婦無職世帯

月平均実収入

121,542

218,722

月平均消費額

 

 

税金等

10,770

30,517

日常生活費

 

 

食料費

32,515

58,948

住居費

14,996

14,522

水道光熱費

12,969

20,183

交通通信費

11,565

27,022

消耗品費

6,038

9,111

その他生活費

 

 

 衣料費

5,063

7,033

 医療費

8,345

16,262

 教育費

  0

  3

 教養娯楽費

16,307

26,273

 交際費

20,775

32,694

 仕送り金

402

1,404

  諸雑費

14,037

20,135

  その他

  47

7,288

消費合計

153,830

270,395

当期消費損益

Δ32,288

 Δ51,673

 

    ()  特別収入と特別損益は無いものとしている。

         当期消費損益率          Δ26.5 %         Δ23.6 %

       (当期消費損益÷月平均実収入)

 

財産対照表

                  単位:万円

科目

金額

科目

金額

資産

 

負債

 0

普通預金

230

負債合計

 0

郵便貯金

 66

正味財産

,357

定期性預金

 

正味財産合計

,357

銀行

348

 

 

郵便局

162

 

 

生命保険など

355

 

 

有価証券

118

 

 

その他

 79

 

 

不動産

,000

 

 

資産合計

,357

負債・正味財産合計

,357

 

  60歳以上の単身無職世帯の場合

    老後の生活可能年数=正味財産÷当期消費損益のマイナス金額

        3,357万円÷36万円(3万円×12ヶ月)=93.25

    不動産は現金化に期間が必要なので、不動産を除いて老後の生活可能年数を

   計算すると

      1,357万円÷36万円(3万円×12ヶ月)=37.69年

   となります。

   

   高齢夫婦無職世帯の場合は

      1,357万円÷60万円(5万円×12ヶ月)=22.61年

   となります。

   老後の生活可能年数が分かれば、定年退職後の家庭生活をどのように送るのか

  という計画を立てることが容易にできます。年間必要消費額は、5年間、10年間と

  継続的に作成してきた消費損益計算書が役に立ちます。家庭決算書を継続的に

  作成していると、自分たちが積み重ねてきたデータの蓄積によって、各家庭の

  消費パターンの個性が見えてきます。老後の家庭生活は、この家庭の消費パターンを

  基に将来の予測を立てると、老後のライフプラン(生活設計)を、より実現可能性の

  あるものにすることができます。

   また、介護施設などに入居する場合には、保証金などが必要となることもあるので、

  老後の生活可能年数も変わります。

 

 

 

第298回 家庭生活と家庭簿記(43)

 

   (5)負債とその原因分析

    負債とは、いずれ支払わなければならない債務のことですが、その発生原因には、

   「資産の購入」の場合と「消費」の場合があります。

     資産の購入の場合

    住宅の購入や車などを購入した場合に、住宅ローンや自動車ローンなどを組む

   ことによって生ずる負債を意味します。

   この場合には、財産対照表の資産に土地、建物またはマンションや車両が計上され、

   購入後には正味財産の増減は生じません。

  (例)1,000のマンションをローンで購入した場合

 

                資産購入前の財産対照表

 

   左  方(ひだりかた)

右  方 (みぎかた)

資   産 

預  金   500

負 債      0

正味財産   500

合  計    500

合  計   500

 

      1,000のマンションをローンで購入

       (仕訳)

左  方(ひだりかた)

  右  方(みぎかた)

マンション  1,000

 住宅ローン  1,000

 

          資産購入後の財産対照表

 

  左  方(ひだりかた)

右  方 (みぎかた)

資  産 

預 金    500

マンション  1,000

負  債  

住宅ローン   1,000

正味味産     500

合  計  1,500

合 計    1,500

 

      この場合、資産と負債が同額増加し、正味財産の増減は生じません。

 

     消費の場合 

      カードで洋服を購入したり、無担保ローンで海外旅行に出かけたりした場合

     の消費によって生ずる負債です。

    (例)海外旅行へ20のローンを組んで行った場合

 

    旅行に行く前の財産対照表

 左 方(ひだりかた)

右  方 (みぎかた)

資   産 

預  金  500

負 債      0

正味財産   500

合  計   500

合  計   500

 

      20のローンを組んだ

        (仕訳)

左 方(ひだりかた)

 右  方(みぎかた)

旅行費     20

旅行ローン  20

 

        旅行後の財産対照表

 

 左  方(ひだりかた)

右  方 (みぎかた)

 資産

 預金     500

負 債      

旅行ローン     20

正味財産     480(内:当期消費損益 −20)

合   計   500

合  計    500

          

          消費損益計算書

 

左  方(ひだりかた)

  右  方(みぎかた)

消 費      

旅行費     20

当期消費損益   −20

収  入    0       

 

 

     この場合、当期消費損益は−20で、正味財産が減少し、財産対照表には

     負債が計上されます。 

 

 

 

第297回 家庭生活と家庭簿記(42)

 

(4)推移による比較分析

  財産対照表や消費損益計算書の月次の推移や年次の推移を見て、比較分析する

 ことにより、家庭の実態を理解することが可能となります。

   消費損益計算書の月次の推移や年次の推移を見て、比較分析することにより、

  ある年の当期消費損益が悪化した理由を知ることができます。例えば、悪化した

  理由が洗濯機が突然壊れて買い替えをしなければいけなくなったためといった

  イレギュラーな消費である場合には、その悪化は継続しないと予測できるし、また、

  その理由が毎年同じ月に同じ原因で悪化しているのであれば、来年も同様に悪化

  することが予測できます。家庭のデータが蓄積されれば、家庭の中でウェイトの

  高い消費を把握したり、家庭の消費構造の変化や傾向もつかめたりしてきます。

  例えば、次のように消費損益計算書の年次の推移を比較すると次のような事が

  分かります。

 

  消費損益計算書

 

1年目

2年目

3年目

4年目

5年目

収入

800

 820

 780

 750

 800

消費

 600

 610

 650

 610

 660

通常消費損益

 200

 210

 130

 140

 140

特別収入

   0

   0

   0

   0

   0

特別消費

  50

  48

  46

  43

 150

当期消費損益

 150

 162

  84

  97

 −10

 

    消費損益計算書の増減理由  

     *特別消費は住宅ローンの支払利息

     *3年目の収入減はボーナスの減少

     *3年目の消費の増加は子供の高校入学

     *5年目の特別消費の増加は地価下落による資産の評価損

     *5年目の収入増はパート勤務

     *5年目の消費の増加は子供の大学受験

    このようにに、月次の推移や年次の推移を比較分析することにより、家庭の

    実態がより理解でき、家庭経営に役立てることが可能となります。

 

 

 

 

 

第296回 家庭生活と家庭簿記(41)

 

 (2)安全性について

   家庭生活の安全性とは、家庭で病気、会社の倒産、給料の減額など金銭的な

  緊急事態が生じたとき、安心して対応できる状態にしておく方法を考えておく

  ことです。生活の安全性を把握する一つの方法として、収入がゼロとなった場合、

  どれくらいの間生活ができるかという「期間」を計算する方法があります。

    収入がゼロとなった場合に、生活できる期間のことを、「生活可能年数」と呼ぶ

   ことにしました。

  「生活可能年数」が分かっていれば、もし収入がゼロになった場合でもその対応が

   可能となり、生活にたいする精神的なプレッシャーも解消できます。

   生活可能年数は、正味財産を年間消費合計額で割って計算します。

    生活可能年数 = 正味財産÷年間消費合計額

   例えば、財産対照表の正味財産が3,000万円、消費損益計算書の1年間の

   消費合計額が300万円だとすると、生活可能年数は次のように計算されます。

      ,000万円÷300万円=10年

   となり、10年間は、給料なしで生活が可能だということが分かります。

 

 (3)支払能力  

    家庭経営上、資金の管理は、資金状況と支払能力の点から把握しておく必要が

   あります。資金を管理する場合、資産や負債の中身の違いで支払能力の安定度が

   変わってくるので、資産の支払能力の安定度と負債とのバランスを考えた資金管理が

   必要です。

    例えば、資産のうち短期間で現金化できるものが、負債のうちすぐに返済し

   なければならないものの金額を下回っている場合には、資金繰りに問題があると

   いえます。また、ここでいう資金とは、現金および現金同等物のことをいい、

   現金とは、手許現金および要求払預金(普通預金や当座預金など)で、現金同等物

   とは、容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない

   短期投資で、例えば、定期預金(3ヶ月以内のもの)、譲渡性預金、コマーシャル

   ペーパーなどがあります。

    〃郤,了拱能力 

    翌月の支払いが問題無いか確認するため、当月の資金状況と支払能力を確認する

   

    現金+普通預金>翌月支払い予定額

            (カード未払金+住宅ローン返済額+その他未払金)

 

   ◆[動比率

    一年以内に現金化可能な流動資産と、一年以内に支払うべき流動負債とを対比

    した比率を流動比率といいます。

    流動比率=流動資産 ÷ 流動負債 ×100

    流動比率は通常150%を超えていることが望ましいと考えられています。

 

    支払能力の安定度

 (ア)良い場合

科目

金額

科目

金額

資産

 

負債

 

短期間で現金化できるもの

 

 200

すぐに返済すべきもの

 

 100

現金化に期間を要するもの

 

 500

長期間で返済するもの

 

 250

負債合計

 350

正味財産

 350

資産合計

 700

負債・正味財産合計

 700

 

 (イ)悪い場合

科目

金額

科目

金額

資産

 

負債

 

短期間で現金化できるもの

 

  50

すぐに返済すべきもの

 

 100

現金化に期間を要するもの

 

 500

長期間で返済するもの

 

200

負債合計

 300

正味財産

 250

資産合計

 550

負債・正味財産合計

 550

 

 (参考)

   |惨間で現金化できるもの

    現金、普通預金、定期性預金、その他預金、有価証券、保険積立金

  ◆仝酋皺修亡間を要するもの

    不動産、車、売却可能な高額品、その他資産

 

 

 

 

 

第295回 家庭生活と家庭簿記(40)

 

 第10章 家庭の経営分析と老後の家庭生活

 

 1、家庭の経営分析

  経営分析は、真実のデータに基づき正しく現状分析をし、利益計画など経営計画の

 総合的評価に利用されます。

  会社では、会社の評価、経営診断、利益計画や経営改善計画および資金繰りの改善や

  資金計画などに利用されています。また、分析方法としては資本利益率とか売上高

  利益率などの比率分析、資本回転期間などの回転期間による分析や資金表やキャッシュ

  フローなどによる支払能力の分析があります。

   ここでは、家庭の「健全性」、「安全性」、「支払能力」などについて家庭決算書を

  使った経営分析の方法を解説します。 

  (1)健全性について

   家庭の健全性は、消費生活が問題ないか、また、財産状況が問題ないか比率分析を

   して判断します。

    …名鐓暖饌傘徇  

   通常消費損益率とは、収入に対する通常消費損益の割合をいい、次のように計算

   します。

      通常消費損益率 = 通常消費損益÷収入×100

   この比率はプラスであることが望ましいが、もし、この比率が低かったり、マイナス

   だったりした場合は、日常生活の消費の改善・見直しが必要です。 

    住宅ローンなどの借り入れをしている場合、通常消費損益の金額が、毎月の元金

   返済額と利息の合計金額を超過していることが、健全な家庭を維持する上で大切な

   ポイントになります。

 

   通常消費損益の金額>毎月の元金返済額+利息の合計金額

 

  ◆‥期消費損益率  

  当期消費損益率は、収入に対する当期消費損益の割合を表すと同時に正味財産の

 増加率を表し次のように計算します。

   当期消費損益率 = 当期消費損益÷収入×100

  当期消費損益の増減は財産対照の正味財産の増減に一致し、年間の達成目標につかわれ

  ます。また、正味財産の増減内容が普通預金や有価証券などの資産が増減したのか又は

  負債の返済や増加によるものか財産対照表で把握することも必要です。

   財産率 

  家庭の健全性を見る一つの目安として、財産率があります。財産率とは、財産対照表の

 正味財産の合計を資産の合計で割って計算し、パーセントで表わしたものです。

   財産率=正味財産÷資産合計×100(%)>50%

  例えば、正味財産3,200、資産合計4,000の場合、財産率は

    3,200÷4,000×100=80%>50%

  になります。

  健全な家庭の一つの目安としては、この財産率が50%を超えていることが、望ましい

 といえます。もし、この財産率が50%以下になってきたら、家庭の注意信号と考える

 とよいでしょう。

   例えば、ローンなどの借り入れが全くない無借金の場合には、資産と正味財産の金額が

  同じになり財産率は、100%になります。ローンなどの借り入れによって住宅などを

  購入したりした場合、負債が生じているので、財産率は、100%以下になります。

   また、負債が資産より多い場合には債務超過の状態と言い、正味財産はマイナスと

  なってしまいます。この場合には、資産をすべて売却して負債を返済しても、なお

  負債が残ってしまうという状態になっていることを表しています。

 

 

 

 

 

第294回 家庭生活と家庭簿記(39)

 

 5. 家庭決算書を作る

    次に、精算表から家庭決算書(財産対照表と消費損益計算書)を作成します。

                             財産対照表

 

左方(ひだりかた)

金 額

右 方(みぎかた)

 金 額

資産の部

 

負債の部

 

現 金

18

住宅ローン

5,320

普通預金

    180

その他借入金

0

電子マネー

7

カード未払金

12

カードポイント

未払金

0

定期性預金

   800

後払い電子マネー

0

その他預金

0

その他負債

0

土 地

0

負債合計

5,332

建 物

      0

 

 

マンション

5,200

正味財産の部

 

有価証券

350

 家族財産

300  

保険積立金

0

 留保財産

2,157

車 両

250

当期消費損益

Δ983

売却可能な高額品

0

正味財産合計

1,474

その他資産

0

 

 

資 産 合 計

6,806

負債・正味財産合計

6,806

 

                    消費損益計算書

 

  科  目

  年 間

  科  目

  年 間

消費の部

 

収入の部

金  額

税金等

 

給 料

430

(所得税)

11

賞 与

110

(住民税)

       7

家族収入

 0

(社会保険料)

      60

年金・その他

0

(その他税金)

       0

収入合計  

540

日常生活費

 

特別収入の部

  

(食料費)

46

カードポイント収入

2

(通信費)

12

受取利息

3

(交通費)

23

資産評価益

     50

(水道光熱費)

15

特別収入合計 

55

(新聞図書費)

 8

 

       

(消耗品費)

 18

  

       

その他生活費

 

 

 

(外食費)

40

 

 

(交際費)

27

 

 

(医療費)

       5

 

 

(旅行費)

61

 

 

(教育費)

60

 

 

(衣料費)

15

 

 

消費合計  

408

 

 

特別消費の部

 

 

 

住宅ローン支払利息

120

 

 

その他支払利息

0

 

 

資産評価損

1,050

 

 

特別消費合計 

1,170

 

 

当期消費損益

Δ983

 

 

合 計

   595

   合 計

   595

 

 

 

 

 

第293回 家庭生活と家庭簿記(38)

 

 4、決算整理と精算表

   決算にあたり決算整理をし、精算表を作成します。

 (1)決算整理と修正仕訳

   決算にあたり有価証券の評価をしたところ、株式の帳簿価額が300、

   期末の時価(市場価格)が350で、この場合の差額50は、評価益となります。

   決算整理仕訳は、次のようになります。 

(仕訳)

左 方(ひだりかた)

 右 方(みぎかた)

科 目

金 額

科 目

金 額

有価証券

50

有価証券評価益

50

 

マンションの時価評価額(資産価値)が800下がった。

(仕訳)

左 方(ひだりかた)

右 方(みぎかた)

科 目

金 額

科  目

金 額

資産評価損

80

マンション

80

 

車両の時価評価額(資産価値)が250下がった。

(仕訳)

左 方(ひだりかた)

右 方(みぎかた)

科 目

金 額

科 目

金 額

資産評価損

25

車 両

25

 

(2)精算表の作成  

                          精算表                              

勘定科目

残高試算表

整理記入

消費損益計算書

財産対照表

左方

右方

左方

右方

左方

右方

左方

右方

現金

18

 

 

 

 

 

18

 

普通預金

  180

 

 

 

 

 

180

 

電子マネー

7

 

 

 

 

 

7

 

カードポイント

1

 

 

 

 

 

1

 

定期性預金

 800

 

 

 

 

 

800

 

マンション

6,000

 

 

800

 

 

5,200

 

有価証券

300

 

50

 

 

 

350

 

車両

500

 

 

250

 

 

250

 

住宅ローン

 

5,320

 

 

 

 

 

5,320

カード未払金

 

12

 

 

 

 

 

12

家族財産

 

300

 

 

 

 

 

300

留保財産

 

2,157

 

 

 

 

 

2,157

給料

 

430

 

 

 

430

 

 

賞与

 

110

 

 

 

110

 

 

所得税

11

 

 

 

11

 

 

 

住民税

  7

 

 

 

7

 

 

 

社会保険料

60

 

 

 

60

 

 

 

食料費

46

 

 

 

46

 

 

 

通信費

12

 

 

 

12

 

 

 

交通費

23

 

 

 

23

 

 

 

水道光熱費

15

 

 

 

15

 

 

 

新聞図書費

8

 

 

 

8

 

 

 

消耗品費

18

 

 

 

18

 

 

 

外食費

40

 

 

 

40

 

 

 

交際費

27

 

 

 

27

 

 

 

医療費

5

 

 

 

5

 

 

 

旅行費

61

 

 

 

61

 

 

 

教育費

60

 

 

 

60

 

 

 

衣料費

15

 

 

 

15

 

 

 

カードポイント収入

 

2

 

 

 

2

 

 

受取利息

 

3

 

 

 

3

 

 

住宅支払利息

120

 

 

 

120

 

 

 

合計

8,334

8,334

 

 

 

 

 

 

資産評価益

 

 

 

50

 

50

 

 

資産評価損

 

 

1,050

 

1,050

 

 

 

当期消費損益

 

 

 

 

Δ983

 

 

Δ983

合計

 

 

1,100

1,100

595

595

6,806

6,806

 

 

 

 

第292回 家庭生活と家庭簿記(37)

 

 3、総勘定元帳と試算表 

 

  仕訳を分類、集計して総勘定元帳を作成し、つぎに試算表を作成します。

  

 (1)総勘定元帳の作成

 

現金

日付 

摘 要

左 方

付 

摘  要

右 方

 

繰 越

20

 

食料費

43

 

普通預金

165

 

交通費 

15

 

 

 

 

新聞図書費

 

 

 

 

消耗品費

18  

 

 

 

 

外食費

12  

 

 

 

 

交際費

20  

 

 

 

 

医療費

 

 

 

 

旅行費

 

 

 

 

教育費

13  

 

 

 

 

衣料費

15   

 

   

  

 

電子マネー

10

 

合 計

185   

 

合 計

167  

 

 

 

 

差引残高

18  

 

普通預金               

日付 

 摘 要

左 方

付 

摘 要

右 方

 

繰 越

80

 

所得税

11

 

給料

430

 

住民税

 

賞与

110

 

社会保険料

60

 

受取利息 

 

通信費

12

 

定期性預金

200

 

水道光熱費

15

 

 

 

 

教育費

47

 

 

 

 

旅行費

53

 

 

 

 

支払利息

120

 

 

 

 

住宅ローン

80

 

 

 

 

カード未払金

73

 

 

 

 

 現金

165

 

合 計

823

 

合 計

643

 

 

 

 

差引残高

180

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電子マネー 

日付 

摘 要

左 方

付 

摘  要

右 方

 

繰 越

 

旅費交通費

 

現 金 

10

 

 

    

 

合 計

15

 

合 計

 

 

 

 

差引残高

  7

 

         カードポイント         

付 

摘 要

左 方

付 

摘  要

右 方

 

繰 越

 

食料費

 

カードポイント収入 

 

 

   

 

合 計

 

合 計

 

 

 

 

差引残高

 

定期性預金

日付 

  摘 要

左  方

付 

摘  要

右 方

 

繰 越 

,000

 

普通預金 

200

 

合 計

,000

 

合 計

200

 

 

 

 

差引残高

800

 

マンション      

日付 

摘 要

左 方

付 

摘  要

右 方

 

繰越

,000

 

 

  

 

合 計

,000

 

合 計

 

 

 

 

 

差引残高

,000

 

有価証券            

日付 

摘 要

左 方

付 

摘  要

右 方

 

繰越

300

 

 

  

 

合 計

300

 

合 計

 

 

 

 

差引残高

300

 

車両               

日付 

摘 要

左 方

付 

摘 要

右 方

 

繰越

500

 

 

  

 

合 計

500

 

合 計

 

 

 

 

 

差引残高

500

 

住宅ローン            

日付 

摘 要

左 方

付 

摘 要

右 方

 

普通預金 

80

 

繰越

,400

 

合 計

80

 

合 計

,400

 

差引残高

,320

 

 

 

 

           カード未払金

日付 

摘 要

左 方

付 

摘 要

右 方

 

普通預金

73

 

繰 越

50

 

 

 

 

外食費

28

 

 

 

 

交際費

    

 

合 計

73

 

合 計

85

 

差引残高

12

 

 

 

 

家族財産            

日付 

摘 要

左 方

付 

摘  要

右 方

 

 

 

 

繰越

300

 

合 計

   

 

合 計

300

 

差引残高

300

 

 

 

 

留保財産

日付 

摘 要

左 方

付 

摘 要

右 方

 

 

 

 

繰 越

,157

 

合 計

   

 

合 計

,157

 

差引残高

,157

 

 

 

 

給 与          

日付 

 摘要

左 方

付 

摘要

右 方

 

 

 

 

普通預金

430

 

合 計

 

合 計

430

 

差引残高

430

 

 

 

 

賞 与     

日付 

摘 要

左 方

付 

摘 要

右 方

 

 

 

 

普通預金

110

 

合 計

 

合 計

110

 

差引残高

110

 

 

 

 

所得税     

日付 

摘 要

左 方

付 

摘 要

右 方

 

普通預金

11

 

 

 

 

合 計

11

 

合 計

 

 

 

 

差引残高

11

 

          住民税     

日付 

摘 要

左 方

付 

摘 要

右 方

 

普通預金

 

 

 

 

合 計

 

合 計