平成17年3月7日施行
主な改正点
1 当事者出頭主義の廃止 → オンライン申請の導入
2 登記済証制度の廃止
→ 登記識別情報制度の導入
3 保証書制度の廃止
→ 本人確認情報提供制度の導入
4 申請書副本制度の廃止 → 登記原因証明情報の提供制度の導入
5 予告登記制度の廃止
6 職権で更正手続及び登記完了後の審査請求に理由があると認められる場合の是正手続の整備
●当事者出頭主義の廃止
すべての登記所
書面申請とオンライン申請の併存
1.オンライン申請
A 特例オンライン申請
不動産登記の電子申請をする場合において、添付情報(登記識別情報を除く。)が書面に記載されているときは、
その書面を登記所に提出する方法により、不動産登記の申請をすることが平成20年1月15日(火)から可能と
なっている。 詳細はこちらへ)
B 完全オンライン申請
不動産登記の電子申請をする場合において、添付情報すべてをオンラインで送信する方法により、不動産登記
の申請をする。現在のところはこれによるのはまれである。
2.書面申請
イ 出頭申請
本人
代理人もしくは補助者
ハ 書留郵便等
受付番号
書面申請
登記所の窓口担当者が登記所の受付システムから受付番号を発番した時点。その後、担当者が受付システムファイルに申請情報を記録するが、受付番号発番時点にさかのぼる。
オンライン申請
登記所の受付システムファイルに申請情報が記録された時点。
書面申請及びオンライン申請併用
登記識別情報の通知
指定庁では登記完了後登記済証は交付されない
A 書面申請
施行前交付の登記済証の提出または施行後の登記識別情報の提供
B オンライン申請
登記識別情報の提供
従前の登記済証が存在している場合でも登記識別情報の提供ができないときは
事前通知または本人確認情報の提供が必要
登記識別情報の通知 オンライン・書面申請とも適用
登記識別情報 例 1A2−B3C−4D5−E6F
12桁の英数字の組み合わせによる
通知方法
A 書面申請
登記所に出頭し、「登記識別情報通知書」を受領する。
登記識別情報部分目隠しシール貼付 それ以外は目視可能
B オンライン申請
「登記識別情報通知書」と同一内容の情報をダウンロード受領する。
登記識別情報部分は申請人の公開鍵で暗号化されるので、秘密鍵で復号
保証書廃止
平成17年3月7日以降すべての登記所
●登記識別情報、登記済証を提出できない場合
個人宛
本人限定受取郵便
本店・主たる事務所宛(原則) 書留郵便
代表者個人宛(例外 ※申し出た場合のみ) 本人限定受取郵便
本人限定受取郵便(特例型)
受取人への連絡方法 郵便局からの通知書の送付及び電話連絡(電話番号がわかる場合のみ)
受取場所 郵便局の窓口または本人に配達
本人確認資料
運転免許証、日本国旅券(パスポート)、写真付き住民基本台帳カード、健康保険証等1点の公的証明書。
用意するもの
確認資料
印鑑(サイン可)
到着通知書(配達の場合は不要)
申出期間内(国内2週間、海外4週間)に登記義務者から適格な申出があった場合は、登記が実行される。
所有権に関する登記
3ヶ月以内に個人の登記義務者の住所変更・更正登記なし →事前通知のみ
3ヶ月以内に住所変更・更正登記 →事前通知+前住所通知
※登記官は、登記の申請が所有権に関するものであって、登記義務者が個人の場合、住所について最後の変更登記の申請の受付日から3ヶ月を経過していないときは、申請に基づいて登記をする前に、事前通知のほか、当該登記義務者の登記記録上の前の住所にあてて、申請があった旨を通知しなければならない。
抵当権などの登記
3ヶ月以内に住所変更・更正登記があっても →事前通知のみ(前住所通知不要)
●指定庁 登記済証の提出または登記識別情報の提供ができない場合
以下同様
申請書副本廃止
平成17年3月7日以降すべての登記所
登記原因証明情報の提供が原則
1.相続、真正な名義の回復などによる所有権移転登記
2.登記名義人表示変更登記
3.所有権移転仮登記
その他
例外
1.所有権保存登記(敷地権付き区分建物につき法74条2項の場合を除く)
2.法111条1項により民事保全法53条1項の規定による処分禁止の登記(保全仮登記とともにしたものを除く。)に遅れる登記の抹消
3.法111条2項において準用する同条1項の規定により処分禁止の登記に遅れる登記の抹消
4.法113条の規定により保全仮登記とともにした処分禁止の登記に遅れる登記の抹消
書面申請の場合
1.登記名義人表示変更 住民票の写し、戸籍附票の写し、登記済証の写しなど従来の書面で可。
2.相続による所有権移転 戸籍謄本、除籍謄本、遺産分割協議書、遺言書など従来の書面で可。
従来の相続関係説明図で、戸籍謄本、除籍謄本は還付。
3.(根)抵当権設定登記 現在の担保差入証を利用できる。(原本還付)
未指定庁では、担保差入証原本が登記済証にできる。
4.(根)抵当権抹消 現在の解除証書・放棄証書を利用できる。(原本還付)
5.売買による所有権移転 売買の当事者が作成している現在の売渡証、売買契約書でも方式が適正なら可。
売買代金完済時に所有権が移転する場合は、売買契約書+領収書
司法書士が作成する場合については、日本司法書士会連合会の売買のモデル案がある。
本人確認情報
事前通知省略
登記済証が紛失などで提出できない場合
事前通知省略の例外 → 登記申請を委任された資格者代理人による本人確認情報の提供(法23条4項1号、規則72条、準則50条)
登記を委任されていない司法書士は本人確認情報の提供不可。
特則
司法書士などの本人確認情報の提供
権利の登記 登記申請人である司法書士、弁護士、司法書士法人(代表社員)、弁護士法人(代表社員)
登記申請人でない司法書士、弁護士、司法書士法人(代表社員)、弁護士法人(代表社員)は不可
補助者による本人確認は不可
申請が登記の申請の代理を業とすることができる代理人によってされた場合で、登記官が代理人から申請人が登記義務者であることを確認するために必要な情報の提供を受け、かつ、その内容を相当と認めるとき。
単に、運転免許証などで顔写真、氏名、住所などで本人であることを確認するだけではなく、面談者と登記義務者とが同じ人物であることも確認する必要がある。
そこで、次の内容を具体的に記載する必要がある。
イ 資格者代理人(登記の申請の代理を業とする代理人)が申請人と面談した日時、場所、およびその状況
ロ 資格者代理人が申請人の氏名を知り、かつ、申請人と面識があるときは、氏名を知り、かつ、面識がある旨およびその面識が生じた経緯
ハ 資格者代理人が申請人の氏名を知らず、かつ、申請人と面識がないときは、申請の権限がある登記名義人であることを確認するために申請人から提示を受けた書類の内容および申請人が申請の権限を有する登記名義人であることを認めた理由
資格者代理人が申請人について確認をするときは、次に掲げる書面を直接確認する。
ただし、1および2の書類および3の書類は、資格者代理人が提示を受ける日に有効なものに限る。
1 運転免許証、外国人登録証明書、住民基本台帳カード(写真付き)、旅券、乗員手帳であって、申請人の氏名および生年月日の記載があるものに限る。)のいずれか一つの提示を受ける
追加 運転経歴証明書(平成20年7月22日以降)
2 国民健康保険、健康保険、船員保険、介護保険の被保険者証、医療受給者証、健康保険日雇特例被保険者手帳、国家公務員共済組合もしくは地方公務員共済組合の組合員証または私立学校教職員共済制度の加入者証、国民年金手帳、児童扶養手当証書、特別児童扶養手当証書、母子健康手帳、身体障害者手帳、精神障害者保険福祉手帳、療育手帳または戦傷病者手帳であって、申請人の氏名、住所および生年月日の記載があるもののうちいずれか2つ以上の提示を受ける
追加 後期高齢者医療の被保険者証(平成20年7月22日以降)
3 上記の書類のうちいずれか1つ以上および官公庁から発行され、または発給された書類その他これに準ずるものであって、申請人の氏名、住所および生年月日の記載があるもののうちいずれか1つ以上の提示を受ける
資格者代理人が本人確認情報を提供するときは、資格者代理人が登記の申請の代理を業とすることができる者であることを証する情報を併せて提供しなければならない。
※司法書士会が発行する職印証明書などを添付。証明書は有効期限3ヶ月で原本還付請求可。
※登記官は、登記の申請が所有権に関するものであって、登記義務者が個人の場合、住所について最後の変更登記の申請の受付日から3ヶ月を経過していないときは、登記義務者の登記記録上の前の住所にあてて、申請があった旨を通知しなければならない。
ただし、本人確認情報で、前住所地で現実に調査したことが確実にわかるときは、前住所地への通知を省略して登記を実行する。
虚偽の登記名義人(申請人)の本人確認情報を提供した場合、2年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられる。
その他事前通知の省略
申請情報(委任による代理人によって申請する場合にあっては、その権限を証する情報)を記載し、または記録した書面または電磁的記録について、公証人から申請人が登記義務者であることを確認するために必要な認証がされ、かつ、登記官がその内容を相当と認めるとき。
共同担保目録は添付書類ではなくなった。
法務省民事局