紅葉にはまだ少し早いが、芦生には秋の気配、気温も15度以下と登山には好適なシーズンとなった。 前から気になっていた小野子谷(オノコ谷川)の源頭部の尾根筋に仲間と訪れた。
須後の原生林事務所からすぐに小野子谷に入る。30分ほどの行程で小野子西谷と東谷の分岐に至る。谷の水は冷たく秋の訪れを感じさせて我々を迎えてくれた。 この辺りは以前はまだ集落があったのではないかと思わせる場所だ。 ところどころに平地や釜跡が残る。 とても静かな谷、訪れる人もほとんどないような感じだ。
分岐部からすぐに尾根に取り付く。最初は40度を越えるかと思われる急登。 鹿の足跡を辿りようやく緩斜面へ。この間40分ほどの激しいアルバイトだった。 緩斜面に入ると尾根筋がはっきりしてくる。 左右にも同じような尾根が見え隠れする。 昨日歩いた小野村割岳への稜線もくっきり。 そういえば小野村という地名、小野子と関係があるのだろう。 この辺は昔は小野村と呼ばれていたのではないか。
アップダウンのある尾根歩きや、少し藪になっている部分もあったが概ね超A級の稜線を辿ると、901pの直前は小野子東谷の源頭部がいくつか現れる。 ほとんど手付かずの谷がここにある。 暫くは声もなく見蕩れる。本当に夢のような場所だ。
901pは表示板も、テープもない場所だが、木に直接九〇一と彫られていたのが印象的。普通ならこういう落書きには腹が立つが不思議とこの山に似合っているような気が・・・ ここだけではなく、このコース一箇所もテープや標識がないのが気に入った。 素のままの山なのだ。
901pからが今日のハイライト。細い稜線が続く尾根。 途中にパッと広がった広場のようなところが何箇所かある。鹿の遊び場になっているが眺望もいいし陽もあたって非俗的な浮世離れした空間を感じたところから「隠し平」という地名がぴったりのような感じだ。 ここからの下り出発点へのルート取りは地図とコンパス、GPSを駆使して約30分。 楽しいルートファインディングであった。
出発から帰着まで約6時間、思ったより歩きでがある山道であったが、途中ルートファインディングの必要箇所が何回もあり、面白い尾根道であった。
なお、ここは一般ルートではないため、経験者を含む複数のメンバー構成と、熊鈴や地図をはじめとする基本装備が必要であることはいうまでもない。
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