韓国・朝鮮-07








韓国・朝鮮 -07



朝鮮戦争以降今まで大きな変化は無く、国際的な枠組みは変わらずに推移して来ています。朝鮮とは拉致の問題、国交正常化問題、韓国とは竹島問題、教科書問題と色々な問題を抱えています。韓国・朝鮮と日本との関係がどのように変化して行くのか注目しています。なお、「朝鮮」とあるのは現在の北の政府、李氏朝鮮としているのは「朝鮮王朝」です。南の政府を韓国とするのであれば、北は北朝鮮では無く単に「朝鮮」とすれば良いと考えています。

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97・ソルノンタン(2007年08月05日)
98・金英男さんと家族の面会(2006年 6月10日・6月30日追記)
99・朝鮮ミサイル7発発射と韓国の対応(2006年 7月04日)
100・韓国の孤立(2006年 7月17日)
101・朝鮮観光(2006年12月30日)
102・朝鮮分割の可能性(2006年12月26日)
103・朝鮮の情勢(2006年 7月21日)
104・朝鮮地下核実験実施(2006年10月09日)
105・朝鮮を巡るの情勢・六カ国協議(2006年12月30日)
106・2006年・朝鮮半島を巡る情勢(2006年12月25日)
107・6ヶ国協議で妥結(2007年02月22日)
108・米朝接近(2007年03月18日)
109・南北鉄道試運転(2007年05月20日)
110・脱北者(2007年06月05日)
111・天使の軍隊(2007年06月05日)
112・南北首脳会議(2007年10月05日)



97・ソルノンタン(2007年08月05日)
よく昼ごはんとして韓国食堂に行きます。何を食べるのか、長い間通っていますと意外に選択の幅が少ない事に気が付きました。韓国の食事を一人で行きますと大体がスープを食べる事になります。スープの種類と言いますと韓国版・味噌汁のティンジャンチゲ、キムチ味のキムチチゲ、豆腐が主体のソンデブ、辛いスープのユッケジャンそしてソルノンタンくらいしかありません。材料も違えば手間も違うのですが、何故か韓国食堂は定額どれを食べても同じ値段という食堂が多いのです。日本食ですと例えば立ち食いのうどんでもメニューの場流エーションは大変なものです。素うどん、たぬきうどん、きつねうどん、天婦羅うどん、天玉うどん、それぞれの大盛りとテンカス、揚げ、卵、天婦羅だけの材料でメニューは沢山になります。値段も中に入れるものが多くなると高くなる仕組みでこれが当然であると思っていました。韓国はこれに対して定食は幾らという形式が多いのです。食堂によりますと値段が書いていない所もあります。馴染みになりますと値段が分かっているので必要ないのでしょう。よく行くペルー通りに面しているチョンギワという食堂、開店するとずっと営業しているので午後の中途半端な時間、午後3時頃によく利用します。ここの定食は現在は2万グアラニ、約400円です。15,000グアラニで食べ放題という店もありますので、少々割高な印象はありますが味は確かで気に入っています。

以前はよくユッケジャンを注文していました。具が多く中身たっぷりで同じ料金を払うのであれば得と考えていたからです。しかしながら毎回こればかりですと飽きて来ます。次に凝ったのが豆腐のソンヅブです、健康的で良いのですが、今ひとつパンチ不足です。次にティンジャンチゲをよく食べていました。味噌汁韓国版ですが、日本とは違いこれがメインデッシュです。もう一つの違いは熱い入れ物に沸騰させて出て来ます。名古屋の味噌煮込みうどん的な発想です。しかしながら味噌汁がメインというのもピンと来ません。最近はソルノンタンを好んで食べています。ソルノンタンは漢字で書きますと雪濃湯となります。雪のように白い濃厚なスープという意味でしょう。中身は白濁したスープに肉が少々、多くの場合日本でホルモンと呼ばれるモツが入っています。そして麺が少々、これは店によって入っている麺の種類は異なります。そして上に刻み葱が入ります。出てくる時には沸騰してぐつぐつとした状態で出て来ます。今まで敬遠していたのは中身が少ない事と味が無いのです。味はお好みで付けるのがこの料理のルールのようで、塩も何も入っていません。大体の場合には塩と胡椒、そしてコチジャンという唐辛子の練ったものが添えられて来ます。これを自分の好みで味を付けて食べるのです。

見た目は非常にシンプルで味も無いというので今まで余り注文しませんでしたが、これは逆に色々な味を楽しめるものであると気が付いたのです。最初は何も入れないでスープを啜ります。沸騰して出て来るくらいなので、とにかく熱く濃厚なスープが口に広がります。味付けが何も為されていませんので、スープそれ自体の味を楽しめます。その後に少し塩を加えます。調理する段階で塩を入れて煮るのと、少し塩を加えて食べるのとこれ程違うとは知りませんでした。何と言いますか「塩が乾いている」のです。スープと一体になり切っていない微妙な塩味を楽しむ事が出来ます。そして次に少々胡椒を入れます。風味が全く変わります。半分くらいになりますと塩を少し増やし、その上にコチジャンを入れてかき混ぜます。そしてそこにご飯を加えるとこれまた全く別の料理です。少しづつ量を加え味を調節しながらいただきます。このように食べますと「今日はこうやってみよう」と食べる前から楽しみになります。例えば塩を加えずに最初からコチジャンを入れるとか色々と試せます。韓国人がこのようにして食べているのかどうか分かりませんが、一番味を楽しめる料理であり、癖も無いので飽きない料理であると気が付きました。あっさりしていますので、お昼にはぴったりですね。



(写真:ソルノンタン・チョンギワ:アスンシオン市内ペルー通り:2万グアラニ)



(写真:沸騰した状態で出されるソルノンタン)



98・金英男さんと家族の面会(2006年 6月10日・6月30日追記)
この6月28日に北側の金剛山で金英男さんと韓国に居る家族を会わせる事で南北が合意した事が報道されました。金剛山を選んだのは現在ここで一般の人と隔絶した状況で韓国側の観光客を受け入れているからでしょう。ここに来て拉致問題に対する日本と韓国の対応の違いが鮮明になったと言えます。韓国と朝鮮は元々、そして今でも原則的には一つの国であり、分断国家となった事により理不尽な理由で離散した家族が多く存在しています。韓国政府はこれらの人達と拉致された人達との差は大きくは無く、朝鮮戦争によって離散した家族の再会と同じような取り扱いをしても問題は無いと判断したのでしょう。

中国の陰が次第に大きくなっており、朝鮮をこれ以上中国側に追いやる訳には行かず韓国側に引き付ける必要があるので、多少あせっているのかもしれません。世界が注目している鉄道連結後の試運転が当面中止となり実施の目処が付かない現在、朝鮮との交流の場、共同歩調を宣伝する必要があるのでこれを利用した点もあると思います。また、竹島の問題で日本との軋轢があり、日本に対する牽制の意味もあるように思えます。韓国はここのところ、多少邪道に走っているきらいがあり、正道を歩まないで進むと大きな問題を生じるのではないかと心配になります。朝鮮との関係について計算づくめで進めて行くと足元を掬われる事態となると見ています。

朝鮮側はチャンス到来とこれを大いに利用する事でしょう。金さんは拉致では無く本人の自由意思で北に留まったと宣伝する事でしょう。そして横田めぐみさんに関しても死亡した事を話し、横田さんそして拉致問題に終止符を打とうと画策する事でしょう。拉致問題を通じて朝鮮という国がどのような国なのか、日本人は学習したと思います。金丸さんが朝鮮を訪問した時のように安易に朝鮮側の誘いに乗ると国民の支持は得られないのは明白です。拉致問題意外でも麻薬や偽札など不正を働いている事が白日も元に晒されているので、まっとうな国家であると示す事が出来なければ日朝の国交は正常化する事はないでしょう。例え正常化が果たされて資金援助が為される事になったとしてもその使い方には厳しい制限が付く事は間違い無いと思います。朝鮮側は国交正常化が果たされれば自由に使える潤沢な資金が日本から来ると考えていたようですが、その可能性は全く無いと思います。要するに今回の面談で日本側が軟化する可能性は全く無いでしょうし、世論が変化する事もないでしょう。

日本と朝鮮との関係でこの拉致問題が大きな要素になっています。朝鮮側は何とか解決済みとして日本からの賠償を得ようとするのでしょうが、日本の世論は簡単には変わらないと思います。国家が人攫いをしている事が明白なった以上、全面的な開示があってこそ、次のステップに進めるというのが日本の立場ですが、現実的には進展するのはなかなか難しいように見えます。その内に何らかの「新事実」が出て来て動き出す事でしょう。日本政府は公表されている事実以上の事を握っていると考えられます。



(写真:金英男さん)

金英男さん母子再会・渋い表情の日本政府・「めぐみさんの真相がうやむやに」(中央日報・韓国)
韓国政府との連携を強調していた日本政府だが、胸中は複雑だ。 日本政府の関係者はこの日、「崔さんが訪朝して金英男さんに会うことになれば、拉致問題の象徴である‘めぐみさん事件’が真相究明なしに埋もれてしまうのではないか憂慮している」と語った。すなわち、北朝鮮政府は金英男さんを通して崔さんに「めぐみさんは死亡した」という情報を流すはずであり、これが崔さんの口を通して‘既定事実’として固まってしまう公算があるということだ。 この場合、日本としてはめぐみさんの問題を追及する動力を失うことになる。 しかし崔さんの北朝鮮訪問を日本政府が止めることもできないのが実情だ。したがって日本政府の一角では「これは韓国政府と北朝鮮の共同作戦ではないか」という疑惑の視線もある。さらに予想される最悪の事態に対応し、めぐみさんの生存の可能性を示す、ある種の‘切り札’を公表する案も検討されているという。

金英男さんと母親の対面が離散家族の再会という形で実現しました。韓国は南北分断で多くの離散家族が生じ、その中には戦争で捕虜になったまま生き別れなど、多くの理不尽な理由で南北に分かれて住んでいる家族が多く存在します。現在の韓国政府は拉致も通常の離散家族の延長として捕らえ、なるべく朝鮮を刺激しないように配慮していると感じます。一番おかしいのは拉致を否定している事でしょう。偶発的に船に乗り込み北の船に救助されたと話をしていますが、韓国に亡命した北の工作員が犯行を認めている事からこれは明白に言わされていると思います。そうであれば他の話も同様と考えるのが自然であると思います。

会見の内容に関しては果たしてその通りなのか、と日本では多くの疑問の声が上がっています。金英男さん、娘、後妻を登場させて横田さんの死亡を具体的に語らせて、日本の世論を操作しようとしているのは明白です。このような方法で、北側からいかなる説明があったとしてもほとんどの日本人は信じないでしょう。韓国の現政権が余りに北寄りの姿勢を取りますと日本の反韓の雰囲気が高まると懸念しています。韓国政府は相手のペースに乗るのでは無く日米韓の連帯が基本であるという原点に帰る必要があるように感じます。

金英男さん、29日に記者会見(韓国・朝鮮日報)
28日、金剛山の海金剛ホテルで行われた「離散家族対面行事」で28年ぶりに母の崔桂月(チェ・ウォル)さん、姉の金英子(キム・ヨンジャ)さんとの対面を果たした韓国人拉致被害者金英男(キム・ヨンナム)さん。
金英男さんは、29日午後に金剛山で韓国共同取材団と会見する予定だ。記者会見では拉致当時の状況や日本人拉致被害者の横田めぐみさんとの結婚などについて自身の考えを明かすものとみられており、関心を集めている。金英男さんは、1978年8月、全羅北道群山の仙遊島海水浴場で北朝鮮の工作員によって拉致されたと言われている。




(写真:金英男さん母親と対面:韓国・朝鮮日報:6月28日)

注目されていました金英男さんの会見が行なわれました。拉致問題には関しては韓国の世論を操作して予想通り幕引きを狙うものでした。北へ行った経緯は拉致では無く北に救助されて感謝しているという内容、これに対して韓国の世論がどのように反応するのか注目しています。今回の金英男さんの件に関しては、そもそも日本が韓国から拉致された高校生の家族をDNA鑑定して、金英男さんが父親であると割り出した事に端を発しています。もしそうでなければ今日の家族との再会は無かったと考えます。「嘘は方便」と敵方に嘘をつくことに関しては悪いとは考えていないでしょうから、今回の発言に対して日本は納得しないでしょう。

一連の拉致問題への対応、朝鮮の説明を聞いて納得する人は誰も居ないでしょう。かなりの矛盾と虚偽があると何も信じなくなると思います。朝鮮としては今回の外交ショーで日本の世論を拉致封印の方向にリードして行けると考え、周到な準備をして来たと思いますが逆効果であった事は間違いないと思います。朝鮮としては「日本というのは不思議な国だ、普通のその辺の余り価値のあるとは思えない市民をたった数名連れて来ただけで何故それほど大騒ぎするのか」疑問に思っているのが本音でしょう。拉致問題がこれほどの大きな問題になるとは考えて居なかったと想像しています。

注目するのは韓国の世論です。今回の朝鮮の「特別な配慮」に対してどう考えるのか、朝鮮戦争が停戦になった後に拉致されたもしくは不慮の事故で北側に行ってしまった人達に対しては戦争当時の拉致・捕虜と同一に扱うのが正しいのか議論が出て来ると考えます。今回の家族との再会に関しても残りの4人に関する話は出て来ません。この人達が家族と再会出来るかどうかも分からないと思います。金英男さんに関しては外交ショーとしての価値が大きいと判断して行なったと考えますが、韓国政府がこれを評価するというのであれば日本での韓国特に現政権への見方が変わってしまうのではないかと恐れています。竹島の問題もあり不信感が増大するのは間違い無いでしょう。外から見ていますと日米からの支持がある事が政権維持には不可欠であると思うのですが少々考え方に偏りがあるように思います。日本は何をしても何時までもおとなしい、悪い事をしたのでわびを入れて韓国の主張に従えば良いのだと考え、勝手に振舞うと日本の世論が現在の政権に完全にそっぽを向いてしまう可能性があると思います。教科書問題が取り沙汰されていますが、韓国の若い世代が国を動かすようになり、韓国の教科書で歴史を勉強し、その見方だけが正しいと考えて突き進むと思わぬ落とし穴が待っていると思います。

今回の再会に関してこれから日韓のマスコミがどのように取り扱うのか注目しています。ニュースとしては再会し、記者会見が行なわれましたのでこれで終わりですが、拉致問題、そして韓国では離散家族の再会問題に関しても何らかの見直しの議論が出て来ると想像します。朝鮮に擦り寄る太陽政策、日本を過度に刺激する反日政策が目立つ現政権ですが、本当にそれで良いのかという話が多く出て来る事、特に韓国でそのような議論が出ることを期待しています。ただ日韓の世論が朝鮮側の予想に反して硬化する事態になりますとテポドンの発射実験を実施するのかも知れないですね。

それにしてもこの金英男さん、朝鮮側のシナリオに沿って見事に演じ切りました。常に笑顔の対応をし、よどみなくシナリオ通りの台詞を話す、今後の人生が掛かっているだけに必死であったのでしょう。ただめぐみさんの交通事故の事を会見以外の場で姉に話し、それが大きな嘘であると報じられてしまったのは朝鮮としては痛手でしょうね、朝鮮としては「一つも嘘が無い」としたいのであれだけの準備をして来たのだと思います。家族と会っても笑顔で涙一つ流さないと大きく報道されると作戦を変更し最後の別れでは泣いてみせた金英男氏、どのような演技も出来るツワモノですね、韓国に戻る事が出来た時にはそのままどんな演技もこなせる一流のアクション俳優として活躍が可能でしょう。

金英男さんの家族は金さんの言葉を信じる発言をしています。家族の言葉を信じたいという気持ちは分かりますが、一つ一つの発言が非常に重みを持ち、日韓関係、日朝関係、南北関係に大きな影響を与える事を理解しているのか多少疑問に思う時があります。韓国政府がバックに居ると考えますと日本の考え方とはかなりの隔たりがあるように見えます。これでは日韓の拉致被害者の家族は納得出来ないでしょうね。

めぐみさん「94年に自殺」 金英男さんが会見 (共同)
横田めぐみさんの夫で韓国人拉致被害者の金英男(キムヨンナム)さん(44)は29日午後、北朝鮮の金剛山で記者会見し、めぐみさんについて「うつ病になり1994年4月に病院で自殺した」と述べ「幼い時の事故で脳に損傷を受けた記憶がある、とめぐみが話していた」と説明した。自らが北朝鮮に渡った経緯については「海で北の船に救助され、北に渡った」と述べ、北朝鮮による拉致を否定。北朝鮮では「特殊部門、具体的には統一部門の仕事をしている」と明らかにした。英男さんの発言はほぼ、これまでの北朝鮮の主張に沿った内容で、北朝鮮として拉致問題で韓国世論を巻き込み、幕引きを図る狙いがあるとみられる。




(写真:金英男さん会見:共同:6月29日)

金英男さんの登場で拉致問題は新たな段階に入ったように感じます。日韓両政府の姿勢の違い、朝鮮側の対応には変化が無く更に矛盾点が出て来るとういう展開になっています。日本としてはDNA鑑定で金英男さんを割り出したのは良かったと思います。現在の韓国政府の考え方もはっきりしたのも良かったと思います。日本政府と日本人の不信感をかなり増長してしまいましので、今後、竹島問題などで強硬な姿勢を取った時に日本の反発は多分予想以上のものとなってしまうでしょう。嫌韓という言葉がインターネット上で散見されますが、これ以上両国の関係が悪化しない事を祈っています。韓国は日本人の感情をこれ以上刺激しない、自重する事も大切であるように感じます。日韓にくさびを打ち込んだという点では朝鮮としては成功であったと言えるのでしょうね。

この後、日本の報道陣を平壌に呼び金英男さんの会見を行いましたが、ミサイルを発射したので、話題が全てそちらの方に行ってしまいました。朝鮮としては金英男さんの口から直接日本のマスコミに説明を行い、日本の世論の方向を変えようとしたのでしょうが、これは全く無駄に終わりました。



99・朝鮮ミサイル7発発射と韓国の対応(2006年 7月04日)
朝鮮が7発のミサイルを発射し、日本は衝撃を受けていますが、一番気になるのは韓国の動きです。同じ日に韓国は竹島付近で海洋調査を行い、日本は厳重に注意しています。竹島は日韓両政府が主権を主張している島で在る事は十分承知している中、ミサイルの発射が危惧される中、まさにミサイル発射の当日に予定通り実施しました。日本人そして日本政府の朝鮮の見方はこのミサイル発射によってかなり悪化する事でしょう。20年位前まではまだ明るく発展する社会主義の国というキャンペーンがありましたが、多くの提灯記事を書いて来た大手新聞までも日本の安全、自分の命が危ないとなれば厳しい調子になって来ています。

ここで注目されるのが韓国政府の対応です。金英男さんの例を始め拉致問題等に関して朝鮮側の理屈に合わない説明に対しても理解を示し、日本人・日本政府を驚かせました。朝鮮に擦り寄り日本には挑発的な態度を取っているのに呆れている人も多いと思います。

今回のミサイルは同じ方向に大体一定の海域に落ちています。国際的にこのような実験自体を避難する事が出来ないとみての強行でしょう。わだと日本には届かない位の距離に向けて発射したのだと思います。ただこれを韓国から見るとどうなるかという事です。当然ですが、今回の飛距離で韓国全土をカバーします。南に向けて発射すれば韓国に大きなダメージを与える事が出来る事を証明していることにもなります。今回の事態を深刻に受け止めて

1・朝鮮に擦り寄る姿勢を改める
2・日米韓の協調協力が不可欠であるという認識を持つ
3・日本をこれ以上刺激しない

事が必要であると思います。日韓間には竹島問題、教科書問題それに伴う歴史認識の問題、靖国問題、日本海呼称問題など数々の問題がありますが、これらをどう考えて行くのか、協調や折れる姿勢を見せるべき時期に差し掛かっているように思います。韓国が国際社会で大人として扱われるかどうか、今回の朝鮮とは違うという点をしっかりと見せて欲しいものです。



(図:朝日新聞)

「韓国の海洋調査、北ミサイルほど重大懸案」(中央日報)
独島(ドクト、日本名・竹島)周辺海域における政府の海洋調査が5日午前に始まった。 これに対して日本政府も同じ海域での海洋調査方針を明らかにし、北朝鮮ミサイル発射で慌しい雰囲気の中、韓日間に微妙な緊張感が漂っている。外交部関係者はしかし「現在、日本は北朝鮮ミサイルに劣らずこの問題を重大懸案と見なす雰囲気」とし、「南北(韓国・北朝鮮)が同時に日本に脅威を与えていると誇張されて解釈される可能性もあり、憂慮される面がある」と語った。
 

今回のミサイル発射と韓国の竹島海域調査は連動していると日本人は看做す可能性が高いと思います。拉致問題に関して金英男さんが家族との対面を行い説明を行ないましたが、到底日本人の納得するやり方ではありませんでした。北側の演出ではなく、南北共同の演出と考えている人が大半でしょう。日本が大人の対応をし、何時までも我慢を続けると考えるのは誤りであると思います。韓国の現政権は日本の統治時代を文字と教育で覚え、大人になるまで実際に日本人と接触する事無く大きくなっています。それ以前の金大中大統領くらいの世代はしっかりと日本を理解しており、また若い世代は生きている日本を理解していると思います。

日米が朝鮮に対して毅然とした対応をしている中、頼りは中国だけであるはずですが。韓国が日米の意向を無視して援助を行い、朝鮮の行動を正当化する代弁して説明するという行動を未だに続け、竹島海域の侵入を敢えて正当化する行動を取っています。南北一緒、朝鮮、韓国は一緒として世界から孤立するのではないかと思うのですが如何でしょう?

朝鮮から見ますとロシアは既に頼りになる存在では無く、中国も援助を行なう際に条件・注文が多いので必ずしも一枚岩では無いと思っています。その中で韓国の存在は同一民族を訴えるだけで朝鮮の意向に従う存在であり、何か重大な事態に至っても自分達の立場を擁護してくれる貴重な存在です。韓国の内部でハンナラ党は警鐘を鳴らしているので、これを避難して大統領一派を抱え込む作戦に出ているのでしょう。朝鮮戦争を知らない世代が中心となっている韓国の人達もミサイルは日米に向いていて自分達には関係無いと考えているようですが、本当にそれで良いのでしょうか?

北朝鮮 2発目のテポドン準備(デイリー)
米NBCテレビは5日、米当局者の話として、長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の発射に失敗した北朝鮮が2発目のテポドン発射を準備していると報じた。このテポドンが「1号」か「2号」かは不明。北朝鮮北東部にあるミサイル実験場の発射台には載っていないものの「最終的な組み立て段階」にあるという。報道が事実なら、米国の一部を射程に収める長距離弾道ミサイル開発を進める北朝鮮の意図がさらに明確になり、事態はあらためて緊迫化、米軍は稼働中のミサイル防衛システムなどを駆使して警戒態勢をとるとみられる。またNBCテレビは、5日のテポドン2号発射について、発射から35―40秒後にミサイルが制御不能となり、回転しながら降下、空中で爆発したと報じた。

まだやるようです。今度は方向を変えて発射する可能性があると思います。日本に向けて発射する事は無いとは思いますがゼロとは断言出来ないだけに注意する必要があると思います。韓国政府は朝鮮の挑発的な行為に対して断固たる意思を示すのを躊躇っているように見えます。何時南に向けてミサイルが発射されるのか分からないというのが現状なのですが、ソウルでも市民は平穏そのものと言います。最近の韓国政府、韓国人の感覚が分からなくって来ました。日本は引越しする事は出来ませんが、このような状況が続きますと日本人の多くは出来れば引越ししたいと考えるのではないかと思います。

もしも何らかの事情でテポドンが日本に着弾し、被害が出た場合にはどう考えても自衛権の行使として即座に報復として発射台を攻撃するでしょう。米軍も軍事行動に参加するのは間違い無いと思います。その際に韓国は朝鮮に付くのでしょうか?日米韓は一体で行なって来ていますのでその選択肢はあり得ません。当然朝鮮は韓国に対しても何らかの軍事行動を取り、一気にそれこそ数分で全面的な戦争に突入する可能性があると思います。朝鮮戦争は現在も継続しており停戦破棄だけで戦えるので日米が報復に出るよりも先に先制攻撃を行なう可能性があると思っています。停戦が50年以上も継続しているので多少不感症になっているように見えますが一番リスクがあるのは韓国であるという事実を再度確認して欲しいものですね。



100・韓国の孤立(2006年 7月17日)
ミサイル発射から2週間が経過して現在ロシアでサミットが開催されています。サミット参加国は結束して世界の安全と平和に立ち向かうという姿勢を示す意味もあり、朝鮮に対する国連決議案についてはギリギリの妥協点を模索し、サミット前にサミット参加国+中国の合意を取り付けて全会一致で声明を発しました。外交というのは時として協調を重んじる必要もあるという事を世界に見せ付けました。その中で浮いているのが韓国です。韓国は当然日米と同盟国であり、日本人も米国人もそのように考えていたと思います。過度な反日で日本に対して強い態度に出ている事もあるがいざという時には共同歩調を取ると信じていたと思います。今回の一連の流れの中で特に日本人が韓国に不信感を抱いたと思います。

韓国はこの数年過度に朝鮮擁護に奔走しています。それ以前の冷戦の両者の厳しい対立の状況からは想像も出来ない変化であると思います。しかしながら客観的に見ますと両者が歩み寄るというよりも韓国側が一方的に朝鮮に譲歩しているように見えるのです。見返りなしに何でも与えており、最近は朝鮮側はそれが当然というような態度になっています。今回のミサイル発射に関しても日米は軍事面、政治面でしっかりとした連携を取っておりいざという時の対応は非常に早く、両国の国民が納得するものでした。韓国は朝鮮の非難を控え、日米を批判し、直後に韓国・釜山で行なわれる予定になっていた南北会談を強行しました。その結果は惨憺たるもので、朝鮮政府はミサイルに触れられると激怒して席を立ち、さっさと帰国してしまいました。朝鮮は一貫して反米、反日で南進統一が国是であり、韓国の思惑に沿って変化が生じたという兆候は見当たりません。今回ミサイルを発射するという瀬戸際外交が出来るのも韓国の支持があると踏んだからだと思います。日本はこの事態を苦々しい思いで見ているというのが現状です。

韓国の新聞の社説などでも政府の失敗を挙げていますが、反日を進めて来たことに対しては大きな非難はありません。好き嫌いはともかく日本と協調してこそ東アジアの安定は保たれるというのが現実の韓国の状況です。韓国を見ていますと、ガキの時にいじめられっ子が、大人になっても小さい時の話ばかりしている、そんな人のようです。世界では韓国も立派な大人と見ていますし、日本そして日本国民もそのように見ていると思います。日本そして世界が手を差し伸べている時に「小さい時にあいつにいじめられのだ」と駄々をこねて騒いでいるだけですとその内に相手にされなくなる可能性があるように思います。現在は日中は余り良い関係にはありませんが、その内に水面下で両者がしっかりと手を結び気が付くと韓国朝鮮は蚊帳の外という事態すら起きかねないと見ています。

現在韓国社会を支えている40代、50代の方は独立後に行なわれた反日の歴史をしっかりと叩き込まれている世代です。盧武鉉大統領も韓国の視点からだけで描かれた世界観、歴史観で判断をしているのでしょう。日本の側から歴史を考えてみるくらいの余裕があっても良いのではないかと思っています。今の若い世代は実際に文化が交流している時代に育っています。異なる視点で相手の側から見る事も可能であると思いますし、実際に相手国を訪問した人も多いでしょう。反日の意識が強い世代が社会を支える時代が続く間は日韓関係はぎくしゃくしながら進んで行くのかも知れませんね。本当の意味での理解を望むのであれば、日本語、韓国語をそれぞれ必修にし、相手国で使用している歴史の教科書の翻訳版を参考資料として使わせるくらいの思い切った策が必要でしょうが、自分の主張ばかりしている今の韓国の人達には聞き入れる気持ちが無いようですので無理なのでしょう。

韓国は方針を変更する必要に迫られていると思います。中国、ロシアも国連で日米と一緒に決議案に加わった現状では朝鮮に対して強い態度で臨まなければなりません。一部の韓国与党議員の意見としてミサイルは韓国に向けているものでは無いと暗に日米に向けての開発で韓国へは発射する事は無いとしていますが、いざ戦闘が始まれば間違い無く韓国へ攻撃を加えて来るでしょう。3分30秒でソウルに着弾する現実は何も変わっていない、与えるだけでは問題は解決しない事を理解するべきでしょう。また現政権は何か問題が生じると反日の機運を高めてそちらに関心を逸らせてここまでやって来ましたが、それをどのように日本政府が見ているのか余り考えていないのかも知れません。何時までも黙っているだけと思っていると大きな間違いを犯すような気がします。

親米、親朝鮮、反日が現在の政権のスタイルですがこれが世界には通用のしない論理である事は明白です。第二次世界大戦の終結時に朝鮮半島は米国から自国の守る対象外とされた事が今日の分断に繋がっています。米国から見ますと韓国と日本のどちらを取るかとなりますと答えはやはり今も同じであると思います。日本はある程度は韓国に対しては大目に見るでしょうが今回の拉致事件、ミサイル事件、竹島問題、日本海の呼称問題、教科書問題、靖国参拝等で自国の論理だけを押し通すやり方に対して我慢が限界近くまで来ているのでは無いかと心配になっています。

盧大統領「日本とは対決しなければならない」(韓国・朝鮮日報)
「米国は友邦なので厳しく責めることは出来ないが…」
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が今月11日に行われた与党ヨルリン・ウリ党の指導部および国会の統一外交通商委員会に所属する議員らとの晩さん懇談会で行った発言が波紋を呼んでいる。一部新聞は懇談会出席者の証言を引用し、盧大統領は「ブッシュ米大統領が北朝鮮問題を善と悪の対立概念で見ているため、説得が難しくなっている。米国は友邦なので厳しく責めることは出来ないが、日本とは対決しなければならない」と語ったと伝えた。




101・朝鮮観光(2006年12月30日)
日本から朝鮮の観光に関しては株式会社KACツーリストが充実しているようです、ここが独占しているのかも知れません。日朝関係が冷え切っているのですが、かなりのツアーが出ているようです。ウェッブサイトを見ますと在日の方が多く住んでいる上野にあります。またタイトルに正直に「近くて遠い国」と記されているのが印象的でした。中を見ますと「美女軍団?との日朝交流の集い 平壌・開城 瀋陽経由 4日間(2006年12月6日出発)」というのがありました。タイトルを見るだけで行きたくなるツアーですね。美女との交流の他に平壌市内観光と板門店・開城ツアーが付いています。日本人のマーケットに合わせたツアーですね。

ただどのツアーも限られた数箇所の組み合わせで、外国人用の観光地として用意された場所を巡るもののようです。朝鮮側が見せたい場所を選んでいるのでしょう。それでも良いから朝鮮に行きたいという人は多いと思います。以前は名古屋からチャーター便が出ていたのですが、現在は瀋陽を経由して行くツアーが多いようです。これだけツアーが出ていますと普通の人も多く訪問している事でしょう。当方が望むのは例えば平壌市内勝手気まま散歩ツアー:平壌の街をガイド無しで一日裏通りを自由に歩き回るツアー、平壌アパート滞在ツアー:普通のアパートに1週間暮らすツアー、田舎周りツアー:名も知れない田舎町を巡るツアー、等など・・まず出来ないでしょうが、このようなツアーに参加してみたいものです。

昔は中国も余り旅行出来ない状態でした。今では日本からかなりの人が簡単に出掛けるようになっています。朝鮮も改革開放政策に転換して日本の旅行者を受け入れて欲しいものですね。


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102・朝鮮分割の可能性(2006年12月26日)
朝鮮の将来に関して幾つかの仮説がありますが、その中に分割されるのではないかというものもあるようです。その多くは朝鮮戦争を戦った中国と米国によって戦闘を経て分割されるというものです。再度朝鮮戦争が現在の停戦状態から熱い戦闘状態に戻り、米中が参戦し平壌辺りで分けるというものです。停戦から50年以上経過し米中が戦うとは考えられないと思っています。これも決して可能性が高いとは言えませんが中国と韓国によって分割されるのではないかと考えるこの頃です。中国は着々と朝鮮統治を強めているように見えます。このまま放置しておきますと朝鮮は近い将来中国に完全に組み込まれてしまうと見ています。韓国としては朝鮮と中国に渡すと非常に面積の小さい小国という立場が固定化してしまい、中国と日本の間で存在感を失う可能性があります。韓国としては自国の面子の問題もあり、朝鮮の中国への完全併合は認められないでしょう。

中国と韓国との妥協が成立するというシナリオがあると考えています。現在の軍事境界線が国境となりますと首都ソウルから近いので開城など京畿道全体を韓国領とする、そして景勝地である金剛山を割譲するというようなアイデアです。この場合、どうしても中国に組み込まれるのが嫌な人は韓国に割譲する領土と共に韓国に引き渡す事になると想像します。韓国としては少しでも領土を得る事で面子が保たれ、完全和平となる方を選ぶというわけです。韓国に割譲するごく一部を除いて領土の大半は現在は吉林省の一部となっている延辺朝鮮族自治区と合わせて「朝鮮省」として中国に組み込まれる事になります。この場合、現在の延辺朝鮮族自治区の中心都市である延吉を省都として中国の体制に組み込んで行くという筋書きです。

韓国としてはある程度の領土を割譲して得る事により、面子が保たれるのと同時に中国との国境を持つメリットは大きいと考えます。首都ソウルから少し走れば中国領、瀋陽までは高速道路が出来れば6時間くらいで行く事が出来ます。開発が遅れいている中国東北部が韓国経済圏に組み込まれる可能性があると見ています。韓国としては平和と安全そして大きな実利を得る事が出来ます。朝鮮全体を韓国領に組み込みますと経済的な負担はドイツ併合の比では無く韓国経済がしばらくは立ち直れないほどの大きさであると推測しています。軽々には朝鮮を併合出来ないという韓国人の思いは強く、このような形での解決であればほとんど韓国の負担は無く、経済も活性化するので韓国社会に受け入れられる可能性があると思います。



103・朝鮮の情勢(2006年 7月21日)
ミサイル発射から3週間が経過してようやく落ち着きを取り戻しているように見えます。今回の朝鮮の行動に関しては色々な憶測が飛び交っているようですが、常識から見ますと理解に苦しむ点が多いのが事実であると思います。瀬戸際外交が得意で以前数回この方法で利を得ているので再度行なったのでしょうが、瀬戸際と呼ばれる通り反対の目が出てしまう危険があるのも事実です。今回はそのようになったと言えるでしょう。

韓国が盲目的に支持するという十年くらい前まででは想像も出来ない情勢の中で中国・ロシアの支持を得られ、日本を分断して残る米国と直接交渉に持ち込めば良いと考えているのが朝鮮の基本路線でしょう。米国と合意が取り付けられればその子分である日本は従い、多額の賠償金を得る事が出来ると見ていると推測します。民主主義というか、現在の多くの国家では民意の同意が必要であり、国際世論の支持が無いと何事進まないという事は多分理解していないと思います。パワーゲームだけで動くと見ているのでしょう。

中国から見ますと朝鮮は自国の本音を世界に伝えてくれる国家、子分であり、何でも従う国という位置付けになるのでしょう。インフラの統合を進めて実質的には中国の一部となるよう着々と準備を進めているように見えます。韓国が金剛山の観光に続いて開城工業団地を始めた事に対しては警戒感はあるものの、余り重大な事とは考えていないと思います。中国は自国の経済成長と伴い、朝鮮に対して色々な支援を増やしているのだと思います。中国のことですから、援助に対しては何らかの見返りを要求しているのでしょう。今回の朝鮮の行動は余りに圧力を掛けて来る中国への反発という面があると見ています。

中国は今回の朝鮮のミサイル発射に対しては日米等の国際社会と一緒に警告を発しました。中国は朝鮮の今回の行動を認めていない、行き過ぎと考えているのでしょう。距離の短いミサイルでも韓国にとっては脅威ですが、当然ですが、国境を接している中国にとっても脅威になるのです。この数週間、中国は朝鮮に対して相当の圧力を掛けていると想像しています。朝鮮は再度ミサイルを発射するつもりであったのでしょうが、これは多分中止させられるでしょう。朝鮮は国境を接する中国東北部の経済発展である程度のおこぼれが廻っていて一昔前の餓死者百万人という最悪の状況からは脱していると思われます。多少出て来た経済的な余力をインフラ整備等の経済基盤に利用せずにミサイルに使用したのでしょう。余力が出ればまず軍事関係に廻る構造になっているのだと思います。

朝鮮では金正日総書記が還暦を過ぎ、後継者が誰になるのか注目されています。3人の子供の中でカリスマ性を持っている人はおらず、決めかねているのが実情でしょう。このまま放置しておいて、3人の内紛となれば国家存続の危機となるので、この数年で何らかの結論を出すと思います。誰がなったとしても後継者は今まで以上に難しい国家運営を強いられる事になります。金総書記が軍を味方に置く必要を感じているのも当然であると思います。また今回の発射は国民に対して高揚させる意味合いもあると思います。日米の理不尽な要求には決して屈しない事を演出する必要があったのでしょう。むしろこの国内事情が最大の理由であったのかも知れません。大雨の被害もあり、朝鮮の情勢はまたここに来て混沌として来ました。韓国の対応も従来と比較して慎重になるでしょう。日米からの圧力も増し、中国の干渉は一段と強まるのは間違い無いと思います。暫くはこのまま不安定な情勢が続くと思います。突発的な事件が起きる可能性もあると見ています。


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104・朝鮮地下核実験実施(2006年10月09日)
朝鮮が地下核実験を実施して暫く沈静化していた朝鮮情勢が急に慌しくなって来ました。丁度安倍首相が中国を訪問した後に韓国に到着したまさにその時に実験が行なわれました。朝鮮としては日米韓の関係に楔を入れる目的があったのかも知れませんが、これで韓国はどこが味方で何が敵なのかしっかりと認識すると思われます。韓国国内には朝鮮戦争時を体験した世代を中心に不信感が強い反面、若い世代を中心に反日感情の反動から朝鮮寄りの政策を支持する層が増え、現在の政権も太陽政策を掲げ朝鮮を支持する政策を続けていました。

困ったのは中国でしょう。六カ国協議を主導して朝鮮への影響力を行使して世界に中国の力を見せ付けるというシナリオが狂って来ました。朝鮮に圧力を掛けた結果が今回の核実験実施であるとすれば朝鮮は今後更に過激な方向に行く可能性があり、問題は更にエスカレートする可能性があります。今回の朝鮮の政策を見ていて中国との関係がどのようになっているのか?が問題であると思います。中国が朝鮮を半ば植民地のように扱っている事に対して朝鮮が反発している可能性があると見ています。韓国は中国の朝鮮を併合するような動きに対して開城の工業団地などの方策で中国に対抗し双方で綱引きをしているような状況がありましたが、これで新たな段階に入ったように思います。この時期に実験を実施した事で朝鮮は名誉ある孤立を選択し、中国にも韓国にも世話にならない事を明確にしたと思います。韓国はこれで太陽政策を放棄して日韓関係の改善に向かうと想像します。要するに目が覚めた事でしょう。

日米韓が連帯して朝鮮に立ち向かうという本来の姿に戻ると推測しています。西アジアと異なりこの問題に対しては国際社会も一致して強い姿勢で臨んでおり、米国が少々強い政策・発言を行なったとしても世界の世論は従うと思います。イランと西アジアの問題に忙殺している米国ですが、これで朝鮮にも関心が向く事になるでしょう。日本にとっては死活問題であり、より強い姿勢になると思います。日本の世論は「朝鮮は何を考えているのか分からない怖い国」というイメージが定着しましたが、これは今に始まった事では無く建国以来変化していない事をよく理解して行く必要があると思います。最初から「嘘と欺瞞」で固めた国である事を承知して対応する必要があります。日本の強い姿勢に対して朝鮮は色々と揺さぶりを掛けて来る事でしょう。これに対して日本そして日本人は毅然として立ち向かう必要があるように感じます。戦争は血の出るものばかりではありません、世界の世論に向けての情報戦が重要であり、これに一丸となって勝利しなければなりません。拉致問題に関しても敢然とした態度を取り続ける事が何よりも重要であると思います。中国・ロシア・韓国が朝鮮の揺さぶりに動じないよう外交をしっかりする必要があります。



105・朝鮮を巡るの情勢・六カ国協議(2006年12月30日)
朝鮮情勢に関しては中国がホスト国となり行なわれている六カ国協議がどのようになるのか、この一年間注目が集まりました。結果的には朝鮮は何ら譲歩の姿勢を見せる事無く、強気の主張を繰り返し、日米韓の協調を崩す事に腐心して来ました。クリスマス前まで行なわれた協議を見ても部会を作るというホスト国中国の提案さえ拒否する強行さ、狙いは米朝直接協議による金融制裁の解除のみにあることがはっきりしました。現在の米国共和党政権が選挙で負け、イラク戦争に対して厳しい立場となり、朝鮮に対しても融和政策で臨むしかないと踏んでいるのでしょう。

日本人が考える「話し合い」というのは双方が相手を理解して歩み寄る事をイメージしているのでしょうが、朝鮮は特に一種の戦争と考え、相手の弱い所を突き、自分の主張を容れさせる事にあると考えているようです。6ヶ国協議でも相手の5カ国が同床異夢とみて、個別撃破に出ています。このような政府と話し合いをするのはかなり難しいと思います。日本の一部マスコミが社説などでよく「話し合いでの解決を望む」というような表現がありますが、話し合いで解決出来ない場合の用意をしっかりと準備し、一種の戦闘の場として臨む必要があると考えます。国益を損ねるような懺悔外交を行なえば、相手は悪者であった事を認めたと解釈し図に乗り要求を上げて来るだけです。

二カ国協議はしないと主張し続けていた米国ですが、いつの間にか相手が狙っている金融制裁解除の為の米朝会議を約束してしまいました。朝鮮は6ヶ国協議には関心が無く、米国との二カ国協議に持ち込むのが最初からの狙いでしたので思い通りです。これで6ヶ国協議の空洞化は更に加速して行くでしょう。朝鮮が破綻すると一番困るのが中国です。再来年のオリンピックでは前進する中国をアピールする予定であり、もし今朝鮮が混乱するとタイムスケジュールに大きな狂いが生じます。2007年に入ると中国はより朝鮮に対しては飴を用意すし、援助、救援が増えて来るとると想像します。韓国も同様に動けない状況となっており、大きな変化は無いでしょう。

このような情勢になりますと米朝の金融制裁の解除に関する米朝二カ国協議の行方が焦点となりますが、朝鮮が考えているほど米国は譲歩するとは考えられず、結局は何も成果が無いまま終わるというのが現在考えられるメインシナリオです。イラク情勢の悪化で米国が変な妥協をすれば国際的な信用は失墜する事は明らかでまず朝鮮側に大きな譲歩をする可能性は無いと思います。イラク・フセイン元大統領を判決から4日で死刑を執行した米国ですから、一つ間違い下手をすれば二の舞になる事を頭に入れるべきでしょう。

色々な思惑も絡んでいて、6ヶ国協議を開催しようとする動きが出るでしょうが、次回全く成果無く終わりますと中国の威信が傷つきかつ協議自体の存在意義を問われることとなります。ある程度根回しが行なわれ、中国としては最小限の合意が得られる確証を得てから開催するつもりでしょう。日本としては変な妥協をせずに米朝が弱腰となっている現在こそ強い立場で主張して欲しいものですね。



106・2006年・朝鮮半島を巡る情勢(2006年12月25日)
今年一年間の朝鮮半島情勢は朝鮮に振り回され、何も進展の無い一年であったと言えます。6ヶ国協議で朝鮮の核開発を凍結させたい国際社会を尻目に核開発に走り、ミサイル発射実験そして核実験を平然とやり抜いた朝鮮、国際社会の弱点を上手に突いてますます快調に飛ばしているというのが現状です。この一年で問題はより複雑化し、解決が遠のいた感じる人が多くなったと思います。今年の朝鮮の強硬姿勢で日本国内では朝鮮に対して制裁などの強硬な姿勢で向かう事に対するコンセンサスが得られたように思います。実際朝鮮をウォッチングして来た者の一人の感想としてはこの何十年間、朝鮮は全く変わらず同じ姿勢を貫いており、以前から日本に対して脅威であり、日本に対する対応も全く変化が無いのですが、日本そして日本人の見方が厳しい現実を数回突きつけられて変化したものと思います。日本の常識から見ての話し合いそして人道主義が通じない相手に対しては作戦を変更する必要があると決断したのでしょう。日本は手強いと見て六カ国協議から外そうと画策しているのでしょう。

さて2007年の展開はどのようになるのでしょうか?余り良い材料は無いので膠着した状態がまだまだ続くというのがメインシナリオであると思います。偶発的な事件が起きる可能性は常にありますが、戦争になるような事態はまず無いと見ています。朝鮮の政権内が混乱するような事も無いと思います。瀬戸際外交と言いますが朝鮮は自分の有利な立場で話をしたい、特に米国と朝鮮戦争を終結させる話をしたいというのが本音でしょう。平和条約を結び自国の平和を勝ち取ると共に賠償金もしくは援助の形で支援を受けて経済の建て直しを図るつもりであると思います。自国の通貨に対して国家ぐるみで大量に偽札を作る国家に対して米国がどのように出るのか注目しています。イラクでダメージを負いこれ以上問題がこじれるのを恐れればクリントン政権と同じように朝鮮の言い分に従った条約が締結されるのでしょうが、これが全く失敗に終わっている過去があるだけに決断は難しいでしょう。2007年も朝鮮は強硬な手段を見せながら話し合いに関してはより自国に有利な条件を出して来る事でしょう。そうならば少なくとも日本が合意出来るような話にはならないと思います。

韓国では北に対する政策の見直し論争が一段と大きくなると予想しています。社会の硬直化、階層の固定化が強くなり若者の不満が増して来るのではないかと思います。韓国内では北に対するシンパの動きがありますが、これは韓国の現状に対する反発であると思います。国民の不満に対して反日を煽る事で対応している韓国政府ですが、余りにやり過ぎますと日本と日本人の反発、不信感が大きくなり、せっかく韓国ドラマから芽生えて来た親韓の流れが逆流する恐れがあると思います。韓国は朝鮮の強行姿勢が強まるのに従い、どちらが本当の見方かしっかりと判断する必要があるでしょう。

このように考えますと
(1)今年2006年の傾向が続き、再度のミサイル発射、核実験を実施し、国際社会を揺さぶるが何ら進展無し。
(2)米朝の話し合いで妥協が成立し、金融制裁等が解除され融和に向かう第一歩が記される
(3)朝鮮が自主的に核凍結を約束し、日米と国交交渉が始まり、恒久的な和平の足ががりの年となる。
(4)偶発的な事件が発生し、突如緊張状態となり、日本では防衛省が臨戦態勢を取る事態となる。
(5)朝鮮を中国と韓国で分割する
(6)オリンピックを控えこれ以上先延ばしに出来ない中国が双方に対して思い切った提案を行い妥協向かう

などのシナリオが考えられます。いずれにしても韓国が果たす役割は限定されているとみます。朝鮮が反発を強めている中国がどういう対策を取るのかが焦点であると思います。



107・6ヶ国協議で妥結(2007年02月22日)
朝鮮を巡る6ヶ国協議で一応の妥結が見られました。中国や米国は一応の対面が保たれ、今後はこの地域は安定に向かうものと期待されるのでしょうが、何か歯切れが悪い印象があります。会議に参加した6ヶ国の代表が会議終了後に握手はしましたが、本当の笑みというのは無かったように思います。朝鮮に強引の押し切られた、中国に上手にまとめられた印象が強いのです。

中国は韓国との間で教科書問題が出て論争となっています。朝鮮の古代国家である高句麗は中国の地方政府であり、朝鮮半島とは別にして教育をし始めた事にその発端があります。韓国は他国の教科書に何故色々と注文を付けるのか不思議になる方もいるのでしょうが、歴史教科書はその国の歴史観、ひいては領土の正当性を示すものとなるかたです。盛んに高句麗は中国の一部とやっているのは当時の高句麗が朝鮮政府の支配地域と重なり、朝鮮を併合する口実に使われる事を警戒しているからだと思いますし、中国はその意図を強烈に持っている事は間違い無いのでは?と考えています。今回の6ヶ国協議で当事者以外に大国として登場したのは米中ですが、両国にとって朝鮮の比重は非常に異なります。中国は国境を接しており、一方の米国は遠く離れた極東の話、イラクやイランと比較しても軽い存在です。西アジアの問題を抱えているので、とにかく事が面倒にならずに収まって欲しいというのが本音でしょう。このように6ヶ国の思惑がバラバラなのを朝鮮が突き中国が上手にまとめたのが今回の会議の結論であると見ています。中国はこれで朝鮮への支配権獲得に向けて着実に一歩を踏み出したと言えると思います。

朝鮮の6ヶ国に対する意図は明確であり、それは日本外し孤立化でしょう。この会議の終了後に「今回の合意に日本が同調しないと国際的に孤立を招くので、妥協して制裁を解除し支援を再開し朝鮮との国交交渉を始めるべき」であるというような論調が一部の新聞に出ていますが、以前のこの問題に無知であった国民であれば賛同する意見も出て来るでしょうが、国家として犯罪や拉致、反日行為を続けている政府と対話しても何が生まれるのか理解しているので世論は動じないように見えます。これは例えれば犯罪を犯しピストルを持っている暴力団員のところに丸腰で金を持って出掛けて交渉しろと論じているので同じようなもので最初から話しにならないと思っている人が多くなっているからであると思います。 

朝鮮は得意の巧みな外交戦術で形式的かもしれませんが、諸外国の条件を受け入れる姿勢を示し強く支援を求めて来るでしょう。そして日本がかたくなな姿勢を変えない事が極東平和への道筋の妨げになっていると話を摩り替えて来る事でしょう。日本は拉致問題の解決が先決と訴えていますが、世論がこの姿勢を支持し続け、朝鮮や中国寄りの一部マスコミにも揺るがず強い気持ちを持ち続けられるのが注目しています。



108・米朝接近(2007年03月18日)
今回、米国が最大の懸案であった口座凍結を解除することとになり、一気に米朝接近を印象付ける状況となって来ています。朝鮮を巡る6ヶ国協議妥結の後に朝鮮は盛んに在平壌の中国外交官と親密にある事を宣伝していました。中朝間が蜜月の関係である事は「常識」と思っていただけに何となく不思議な感じを抱きました。逆にこれは両国の関係がギクシャクしている、特に外交筋は探りを入れているのではないかなど想像してしまいます。朝鮮のミサイルが間違いなく到達するのは日本、韓国、中国、ロシアの4ヶ国です。6ヶ国協議の中で距離的には一番遠く朝鮮の危機を余り肌身では感じないのが米国です。心理的にはイランや西アジアの方がより身近な問題と捉えていると想像します。中国は朝鮮を自国経済圏に取り込み主権国家として韓国との緩衝地帯として残しても中身を骨抜き状態にして、インフラなどから自国のシステムの中に取り込もうとしています。これに対して朝鮮側が強く反発しているのではないかと想像するのです。

ベトナム戦争が終結し共産化が確定して西側は中国とベトナムの関係が強化されると想像したものです。実際の歴史をみますと両国で戦争が起き、数万の犠牲者を出しています。現在では中越関係は改善されていますが、ベトナム側が中国に対して謝罪を求め続けている状況には変化はありません。朝鮮とベトナムは中国に対してよく似ている状況にあり、朝鮮半島を考える場合にはベトナムを参考すると良いと言いますが、朝鮮が中国と交戦する可能性は捨て切れないと考えるべきでしょう。その場合、朝鮮北部に在るミサイルは中国にとっては東北部の中心例えば瀋陽等にとっては非常な脅威となります。もし朝鮮が日米韓と組んでその手先となると日米韓は直接手を下さなくても仮想的国である中国に大きな打撃を与える事が可能です。北京オリンピックを控え、アジアのヘゲモニーを獲得し、日本が築いた世界の地位を崩し自国がアジアそして世界の大国としての地位を確立するという中国、朝鮮は中国にとっても日本と同じように最大の懸案事項となっていると思うのです。

米朝の接近は公式には中国の望むシナリオで、当然日韓も納得していると推測していますが、それぞれの思惑はかなり異なっていると思います。今後、中国が想定している一般に想定されているシナリオ通りに動くのか、米国が一歩踏み込んで朝鮮を取り込むようなシナリオになるのか注目して行きたいと思います。朝鮮戦争を終結させ、韓国、朝鮮を完全に別々の独立国家とする事にまで進むことになれば大手を振って米国は朝鮮に乗り込む事が出来るようになります。中国の思惑通りに動くのか注目しています。



109・南北鉄道試運転(2007年05月20日)
南北の鉄道試運転がこの17日にようやく実現しました。昨年一度試運転が合意されましたが、朝鮮側のドタキャンがあり、中止に追い込まれ、今回は韓国の強力な要請で実現しました。昨年は韓国側が非常に楽観的に安易に試運転を考えており、金大中元大統領がこれに乗って平壌入りするというような計画までありました。韓国側にとっては鉄道の相互乗入は大きな意義がありますが、朝鮮側にとっては体制の維持、軍事的な問題で危惧があり、必ずしも歓迎されていない様子が見えました。朝鮮戦争当時鉄道を利用して兵士、物資の移動が行なわれ、朝鮮は開戦当時韓国側に属していた開城を鉄道で乗り込み戦争を行なった経緯があります。韓国がこの鉄道を軍事的、政治的に利用する事を警戒していると思います。多額の援助物資との引き換えで一回限りという事で実現した今回の試運転ですが、韓国側としては大きな宣伝効果があったと思います。朝鮮半島の両側で鉄道が連結されて何時でも利用が出来る事を世界に示す事が出来た事は大きいと思います。

今後はどのように利用されて行くのでしょうか?当面は双方の定期運行は無いと思います。朝鮮にとっては利益が無いので合意する事は無いと思います。韓国としては何とかこの鉄道を利用していると宣伝して行きたいので色々な手を考えると想像します。例えばソウルから中国東北部まで朝鮮を通過する専用貨物列車を走らせるなどです。陸路で運ぶことが出来れば輸送コストをかなり削減出来、ある程度の使用料を朝鮮に支払ってもペイするでしょう。軍事境界線で専用貨物列車を朝鮮側に引渡し、中国国境まで運んでもらうというのであれば、韓国人は全く朝鮮に入る事は無くお互いにメリットがあると思うのです。何が何でも実績を作りたい韓国側は少々補助金を出しても実施する事でしょう。

その中で一番考えられるシナリオはしばらくは凍結という事でしょうか?とにかく繋がった、何時でも利用可能である事を示す事が出来ただけで韓国は満足しているように見えます。朝鮮は全く利用は頭に無いでしょう。この鉄道が利用されるようになるにはまだ時間がかかるでしょう。最初は援助物資や開城にある韓国の経済特区への貨物輸送に利用されるというのが一番実現性があると思っています。この鉄道がフル活用され、南北間で人、物が行き交う時はまだまだ先になるように思います。



(地図:韓国・朝鮮日報)



(写真:京義線を北に向かって走る列車:共同:5月17日)



110・脱北者(2007年06月05日)
最近「脱北者」が話題になっています。韓国に住む脱北者は最近一万人を超えたそうです。つい最近までは北出身者は珍しい存在であったのですが、1万ともなれば「普通の存在」になっています。韓国は資本主義の世界で当然ながら競争社会、弱肉強食の世界です。多くの富裕層が居る一方では貧困層も多く豊かにはなったとはいえ、先進国のレベルにはまだ及びません。民族は同じで言葉が同じと言いましても韓国での一般常識を全く持たない北出身者が社会の中で孤立して同化出来ない問題が表面化しています。韓国人でも失業する世の中で北出身者が簡単に仕事を見つける事が出来ず困った存在になっているようです。韓国社会に馴染めず犯罪を犯してしまう人まで出ているようです。50年以上の分断は簡単には埋まらないという事でしょう。

韓国ではこの所「統一」という伝統的なスローガンに対して少々後ずさりをしているように見えます。実際に統一して朝鮮全部の面倒を見ると考えると腰が引けるのでしょう。朝鮮全体ではなくても北から百万人単位で大量の難民が来た場合には社会は大混乱するのではないかと恐れているように見えます。太陽政策はこのような韓国の現状から出た現実的な対応、回避政策と言えるでしょう。朝鮮に崩壊されては困る、中国の属国となっても困る、何とか経済的に自立して欲しいと願っているのは理解出来ます。ただ韓国側の事情からのシナリオであり、前向きな発想から出た政策では無いのは明らかで成功する可能性は低いと見ています。

一昨日日本の青森県深浦に清津からの難民が漂着して話題になっています。1987年1月、今から20年前にズダン号という船に乗って福井県に漂着して以来の事件です。20年前にはまだ脱北自体が珍しく日本に親北の人も多く朝鮮が暮らし易い国であるという主張がまだまかり通っている時代でした。金萬鉄さんとその家族は朝鮮から南の暖かい島を目指しており、目的地は韓国でも日本でもありませんでした。まだ朝鮮の一般庶民には韓国が発展している事は理解されておらず、日本は敵国で直ぐに殺されると信じられていた時代でした。今回は20年経過して様変わりです。最初は韓国を目指していたが、難しいので取り合えず日本に向かったそうで、希望の国は韓国です。韓国や日本に対する情報がある程度一般にも知られるようになっているものと想像出来ます。ズダン号の人達は無知で無垢な印象がありましたが、今回の人達はどちらと言いますと計算ずくのようにも見えます。朝鮮ではラジオは特定の周波数に固定されて自由にダイヤルを回す事は出来ない、もし改造した事が露見すると相当重い刑罰を覚悟しなければならないとされていますが、今回の人達が所有していたラジオはダイヤルが自由に変えられ、朝鮮で韓国の放送を傍受していたと言います。情報を完全に遮断するのは次第に難しくなっているのでしょう。何らかの方法で外の情報を取り、内心は政権に批判的な人が増えているのかも知れません。

さて、今後はどのような事になって行くのでしょうか?1990年代後半、東ヨーロッパ特に東ドイツでは住民の流出が相次ぎました。西側の情報が入り、体制が不安定になり、ついにはベルリンの壁の崩壊、社会主義国家の消滅にまで至りました。これと同じような事が起きる可能性は大きいと思います。ただ脱北者が向かう先は日本では無いと思います。日本は現在に至るまで敵国であり、悪い奴ばかりで到底住めるような場所では無いと教育されて来ているので日本に亡命したいとは考えないと思うのです。向かう先は韓国、そして朝鮮族が多く住む朝鮮族自治区でしょう。そして考えられるのは新大陸です。米国へは韓国人でも入国が難しいので南米へ向かう公算が大きいと考えています。ベネズエラ、ボリビア辺りが受け入れる可能性があると見ていますが如何でしょうか?



(写真:清津から深浦までやって来た小型船:共同:6月04日)



111・天使の軍隊(2007年06月05日)
中国は来年に予定されている北京オリンピックを成功させるという国家目標があります。朝鮮とのいざこざは頭痛の種で早く解決したいのはヤマヤマですが、なかなか思うようには進みません。インフラ等を統合して経済の開放を行い、中国の属国化を目指して行きたいと考えている事でしょう。これに対して朝鮮、特に軍部は反対しているように見えます。ミサイル開発は日韓だけを標的にしているのではないという見方もあります。中国に対して牽制しているというのです。天使の軍隊という小説がありますが、この近未来小説の前提は「中朝戦争」です。戦争の結果、中国は幾つかの国に分かれ、朝鮮は日本の友好国というのが設定です。中国と朝鮮が戦争するのは間違いないとの見方をされていますが、確かに一理あるのでしょう。

朝鮮は二人の恋人から求愛されているのが実情です。中国と韓国、どちらの方がより得策なのか揺さぶりを掛けながらどちらとも組せずに独自路線を突き進むというのが朝鮮の思惑でしょう。中国としては手を焼いていて、されど朝鮮が韓国に併合されて豊かな資本主義の国、韓国と国境を接する事だけは避けたいというのが本音でしょう。緩衝地帯として存続して欲しいがこのままでは崩壊してしまうと恐れているのでしょう。

さて、現実問題として中朝戦争はあるのか?と考えますと現状では「無い」と思います。軍事的な緊張状態が生じるとか、不仲が表面化する事はあると見ています。中国では内陸部と沿岸部、富裕層と貧困層の格差は開いています。共産主義を看板にして、一党独裁の政治を行なっているのは建国当時と変わりませんが、中身は大きく変化しました。内部分裂が生じて社会に亀裂が生じ、これから内乱が起きるという事はあり得る思います。小規模な紛争を起こして相手から情報を引き出すという手段に打って出るのかも知れませんね。ただ中国も朝鮮も今までのようには行かないとは思います。



(写真:天使の軍隊:佐々木敏さん)



112・南北首脳会議(2007年10月05日)
2回目となる南北首脳会議が平壌で開催されました。以前行なわれた一度目は南北の首脳が会う事自体がビックニュースであり、それだけで半ば目的を達したと見られていましたが、今回は厳しく中身を問われるだけに盧武鉉大統領は大変であったと思います。色々な注目するべき点がありますが、最初は固かった金総書記がその後の首脳会議では結構嬉しそうにしていたのが印象的でした。突然「もう一日滞在しませんか?」と盧武鉉大統領に問い掛け、盧大統領が即答出来ないのを見て「大統領でしょう」と促した事に対しては金正日総書記の揺さぶりという見方がありましたが、これはもっと素直な気持ちから出ているのではないかと想像しています。

金総書記は非常に孤独な人であると思います。独裁者ですから国内には自分と同等の人は居ない訳であり、他国の大統領などのトップは外国人であり文化も言葉も違うので同じレベルと言っても親しみを持てる状況にはありません。考えてみますと金総書記が自分の言葉で対等の立場で話が出来るのは韓国の大統領だけという事になります。前回は韓国の大統領は金大中氏でした。金総書記から見ますと年が上であり苦労を重ねた老練な政治家であり、儒教精神がまだ大きく残っている朝鮮半島ではなかなか金総書記の方から打ち解けて話をする状況には無かったと思います。今回は年下の盧武鉉大統領なので気持ちも楽で本音で一日延長を言い出したのだと思います。自分はその場で全ての事を決められるので相手も即答が可能と思ったところ、周囲を気にして戸惑った表情を見せたので不機嫌になったのだと思います。例えて言いますと、同じ社長で立場が同じであると思ったオーナー社長が相手が雇われ社長を自社のリゾートに誘い、「明日もう一日ゴルフでもしてゆっくりと過ごしましょう」と提案したところ、相手は周囲の部下に目をやりおどおどとしている・・要するに権限が限られているのを知り不愉快になったという事でしょう。勿論作戦でもあると思います。

色々な懸案事項がありますが、双方の利害が一致するのは対中国政策であると思います。中国が経済的に朝鮮に入り込み朝鮮は自国の経済圏に組み込むのを何とか防ぎたいと望んでいるのだと思います、これ以上注文が多い中国の進出は御免という気持ちでしょう。韓国としては色々な問題がありますが、棚上げしても朝鮮を支援して行く方法に舵を取っています。軍事境界線を挟んで双方が睨み合った状態のままで北への援助を行なうという少々不自然な状況になっています。朝鮮がこれからどうするのか、簡単に言えば中国と韓国とどちらをパートナーとして選択するのか注目です。



(写真:南北首脳:共同)



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