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An another tale of Z prologue





プロローグ

 宇宙世紀〇〇九二年、一年戦争から一二年後の世界は分裂抗争の時代にあった。地球圏と太陽系は大戦を戦った地球連邦(フェデレーション)とジオン公国の二大勢力の他、大戦後に独立した第三勢力とが乱立し、群雄割拠の時代にあった。

 当時の文明は核融合をエネルギー源とするものであり、地球には不足しがちな核融合発電の燃料であるヘリウム3は木星を中心に産出されていた。この状況は一年戦争当時とそう変わってはいない。大戦に勝利した地球連邦であったが、こと外惑星においては支配権の確立に失敗し、ジオン公国と自由コロニー同盟(フリー・アライアンス)、そして無数の地域勢力が木星圏で覇を競っている。

 最大の宇宙国家であるジオン公国は木星のプラント守備にかなりの規模の艦隊を派遣している。一方、宇宙国家のもう一方の雄である自由コロニー同盟系のアル・ファイサル・ヘリウム公社は木星で最大の採掘プラント群を維持しており、その守備のため同盟もまた艦隊を派遣していた。〇〇八三年に連邦から独立した同盟は地球圏のサイド5「ルウム」を拠点とする宇宙都市国家連合であり、その躍進はジオンと並ぶ宇宙国家の両雄として注目されている。木星における両勢力の激突は、いわば不可避のものとしてあった。

 そんな中、同盟軍の若き指揮官マシュマー・セロは、同盟軍木星派遣艦隊の指揮官として、木星の衛星ガニメデを基地とし、自由コロニー同盟の権益と市民の安全を守るため、邪悪な宇宙海賊、卑劣な密輸業者、そして宿敵のジオン木星艦隊と日夜戦っているのだ。

 〇〇九二年一二月二八日、午前一一時、マシュマー准将率いる木星派遣艦隊、第一戦隊は木星の第一衛星イオ付近を航行していた。それは彼らが予想さえしなかった、ある物語の始まりだった。




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