
届かない想い
俺さまは人間じゃないから。
俺さまは必要とされている者じゃないから。
俺には・・・望みがあるから。
なんて顔してやがんだよ、ロイド・・・。
俺さまが裏切ったのがそんなにショックだったってか?
コレットちゃんはもう泣いてるし・・・。
ガキンチョはあんなに俺さまの事嫌ってたくせに、悲しいのか?ああそれとも、悔しいのか?
リフィル様はさすがだねえ・・・。やっぱりって顔に書いてあるぜ?
プレセアちゃんも少し顔が歪んでるぜ?笑ってた方が可愛いのに。
リーガルの旦那は目ぇ瞑ってて何考えてんのかわかんねえわ。
しいな・・・。なんだよ・・・そのツラは・・・。まさか俺さまのこと、信じていたわけじゃないんだろう?
泣いてんじゃねえ・・・よ。
「ま、そういうことだ」
俺さまの言葉に皆が息を飲む。
いつもなら聞いてなんかくれないくせに。
軽いはずの背中の羽がひどく重く感じる。
「やるからには・・・本気でやろうや・・・」
いつの間にか俺さまの声も震えていた。
熱い・・・体が・・・。どくんと心臓がなるたびに、胸元から血が噴出してくる。
「何でだよ・・・なんでなんだよゼロス!!」
羽はかろうじて残っているものの飛ぶ気力を失ったと同時に俺さまは地面に倒れこんだ。
「はは・・・俺さまの・・・負けかぁ・・・。」
リフィル様・・・回復はいいよ。
・・・無駄だから・・・
「何でだよ・・・」
最後までロイド君はお人よしだねえ。
「良いんだよ・・・これで。セレスも・・・これで狭い修道院から出してもらえるだろ・・・。」
俺さまの代わりの・・・神子として。
「神子なんて良いもんじゃないぜぇ・・・セレス」
咳き込みながら言った。後はもう、ロイド達には聞こえてないんだろうな。
「でもセレス・・・。お前が神子を望むなら・・・。」
兄貴として、何もしてやれなかった。母親が殺されるのも、修道院に軟禁されるのも・・・とめてやれなかった。
この俺が唯一できる最初で最後のことだから。
「じゃあな・・・。」
なあ・・・、セレス。俺さまもお前も、神子の家系に生まれなければ・・・普通の兄と妹として、幸せに暮らせたのかも・・・知れねえな。
俺さまがいなくなって、神子として幸せに暮らしてくれたら・・・。
・・・・・もうそれだけでいいわ。・・・・・・
ああ、それと、ありがとうな・・・。ロイド・・・。
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ゼロス死亡ルートです。私自身死亡ルートは好きではないのですが、その小説や絵は切なくて好きです。
ただ生きていてくれれば・・・とも思いますが・・・
お付き合いいただきありがとうございました