十文字峠 
 …奥秩父の山…
  〜じゅうもんじとうげ〜



栃本バス停〜柳避難小屋〜十文字峠

   
平成20年6月7日(土)〜8日(日) 
天気 晴れ後曇り〜曇り 
9名
      


一日目は十文字小屋まで行くが、出会ったのは釣り人だけ

車を栃本バス停の近くに止めて川又まで車道を下る。下山後はただちに車に乗って帰るという段取りだ。15分もあれば川又バス停に下ることができ、些細な時間でしかない。

この場所に備えてある観光地図から今日のコースタイムを真に受けてしまったが、この種の地図ではエアリアマップより少なめのものが多いようだ。

彩甲斐街道から入川渓流観光釣り場入口の道に入り、さらに歩いた先で十文字峠を指す道標で下方の道に進む。道標に入川谷登山口とも記され、その名の通りに入川に沿って一本道を歩く。

広い砂利道を歩いて釣り場を通り越し、軌道の敷設してある道になってから東京発電株式会社の施設も左側に通り越す。

    
〔入川谷登山口〕                            〔森林軌道の跡〕

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水量の多い沢は荒川でひとつになる源流であり、山の高いところから流れる滝状の細い水流を幾つも呑みこんでいる。軌道跡のある道に入って左右を見渡したらすぐに見るからに美しい樹林が広がっており、この辺りだけを散策に巡ってくる理由もうなずける。

ベンチの置いてある場所に着いたら、そこが道標に記す赤沢谷出合であり、軌道跡もここで消える。案内板によると、この軌道跡は森林軌道と呼ばれ、林業の盛んな折りのよすがを残して日本各地にあるとのこと。

     〔山の上から流れる〕                          〔赤沢谷出合〕

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〔アカギ沢を離れる〕
ここで釣り人と別れて右側のアカギ沢に向かい、道も細くなって今日始めての登りらしい登りになる。

ジクザクに上がってアカギ沢を高みから見下ろす山腹の道を歩き、やがて一本の道標に出合う。

先に伸びている山腹の道は山道とだけ記し、十文字峠は左側の広い山の斜面に道を移す。



どこに進んだらいいのかという場所柄、この辺りでは道筋を指すテープが多く見ることができる。

南面の山腹に道を移したら日が入るようになり、樹林の美しさに魅入られるひと時を迎えることもある。

ヤマツツジも見ることができるが、点々とあしらって飾る程度で咲いているだけだ。





〔ヤマツツジが咲く〕


〔このような沢を越して行く〕
高所から流れる沢を三本通り越し、上に向かってジクザクに道を変えて趣向が変ったと思ったら、また同じような山腹の道に戻って代わり映えのしない道がずっと続く。

入川に二度目に近づいた頃に明るい広がりを前方の樹林の上から感じることができたら、そこが松葉沢出合である。

この場所には柳避難小屋が建ち、釣り人の泊まっている様子が室内から窺われた。



昼食を済ましてここを出発したのが11時40分。目の前の吊橋を渡り、すぐ登りに入って急登を咄嗟に身構えたが、出端をくじいてすぐ先で山腹の道に変わる。

5分後に甲武信岳を行く真ノ沢林道を分け、右側に向かって吊橋をもう一度渡る。

尾根から山腹に道を変える頃にはシャクナゲが見られるようになるが、この辺りは終わっているか、もしくは咲いていないかだ。


〔柳避難小屋〕

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〔これではおかしい〕
上に行くほど咲いているシャクナゲも見られるようになったが、その咲きっぷりはどこか様子がおかしい。今年は裏年に当たっているらしい。

一度股ノ沢を越していることを地図で確認したと思ったが、地図上に表われない沢が引き続き出てきて照合できなくなり、どれが股ノ沢であったかどうかは心もとなくなった。



沢を越している間でシャクナゲをほどほどに見てから荒れた山の斜面を歩くことになったが、ここは苦渋を極めるところだ。

倒木が多く、それらを跨いだり、くぐったりで身体の立ち居振る舞いが忙しくなる。

その間に疲れがつのってしまい、ペースはいっきょに減速した。





〔栃本の道に合わさる〕


〔十文字小屋〕
重い足取りで短いジクザクの道を登り、北側に向かう巻き道に移ればじきに栃本からの道に合わさる。

腰を降ろして休憩を取ったのは昼食以来であり、時間を気にせずに心ゆくまでゆっくりした。

ここからガスにけむる原生林の中を歩いて20分後には十文字小屋に着く。



 
二日目は峠路で武州へ

翌朝、小屋を出発したのが5時45分。股ノ沢林道の分岐までは昨日の道であり、分岐から下った先の平坦地に四里観音像が置いてある。エアリアマップに記す四里観音から今日の道程を測る目安ともなり、これから一里ごとの里程観音を追って栃本まで下る。

昔は往還道として使われ、起伏の激しい尾根上に道が付いていることはなく、ほとんどが巻き道を歩く。道々にシャクナゲを見ることができるが、身を乗り出して見るほど咲いていないのは何度も言った通りだ。
 
    
〔四里観音像〕                           〔四里観音避難小屋〕

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四里観音避難小屋は登山道から離れた所にあったが、外見だけ見れば柳避難小屋と一緒の造りである。三里観音を通り越して次の二里観音は白泰山避難小屋の側に置いてある。右側に少し進めばのぞき岩。今日は雨に降られていないだけのめっけ物の天気なので展望を望むことじたい無理だ。

一里観音は通りすがりの場所であり、昼食はここで取った。下山間近になって植林の中を下り、林道に降り立ってもう一度長い植林の中を歩く。車道に出たら、すぐ右側の畑の中の道を辿って栃本バス停に着いたのが13時30分である。
 
 
  
〔のぞき岩からの眺め〕                     〔トウゴクミツバツツジのようだ〕

--コースタイム--
 一日目
 栃本バス停 6:40 川又バス停 6:55〜7:05 入川谷登山口 7:45 
 赤沢谷出合 8:35〜8:40 柳避難小屋 11:15〜11:40
 栃本分岐
 15:10〜15:30 十文字峠 15:50 
                                  −実動時間− 8時間10分     
 二日目
 十文字峠 5:45 股ノ沢分岐 6:10 白泰山避難小屋 10:10〜10:15
 一里観音 11:30〜11:55 栃本バス停 13:30

                                  −実働時間− 7時間15分
--参考地図・図書--
 「山と高原地図 雲取山・両神山  昭文社」 「地形図 2.5万 居倉・中津峡」