滝子山 
 …大菩薩嶺の山…
  〜たきごやま〜
  (1590m)



初狩駅〜東稜〜滝子山〜笹子駅

   
平成19年12月14日(金) 
天気  晴れ 
単独

      



〔朝はすっきり見えていた〕
初狩駅前を真っ直ぐ向かって甲州街道に出合い、左側に曲がって一つ目の信号の藤沢入口を右側に向かう。

笹子川を橋で渡り、道なりに進んでやがて子神社に着く。神社の手前の林道から冴え冴えした雪面を擁した大きな富士山を現わし、これから山に入ることを歓迎でもしているようだった。

神社の裏手に殿平(でんだいろ)の行き先を記す標示があり、薄暗い杉林に向かって進んだ。



樹林越しに富士山を見て背後に回したら右側が雑木林に変わり、道を一度折り返してから尾根を辿る。

尾根の左側が雑木林に変わり、その向こう側で滝子山に伸びて幾つものコブを連ねているのが東稜のようだ。

前方の樹林越しの黒い陰の高まりが百反刈山(ひゃくたんがりやま)、そこから平らな道を経て緩やかに下りながら鞍部に達し、殿平と記す木片を見て左側の巻き道を離れて尾根伝いに山頂に向かう。


〔殿平に向かう尾根〕


〔殿平〕
殿平は樹林に囲まれて展望が良いとは言えず、東稜に視線を向けたきり、ひと息入れた。

東稜の頭越しにカヤトが見えるのは白谷丸であろう。色あせた赤テープに導かれ、太陽のぬくもりを背に感じて殿平を下る。

下った先で先ほどの巻き道が合わさり、文字の読み取れない標示がしてあった。

すぐ先で左側に巻いて行く道が殿平の周回道になり、尾根方向には木の枝を横たえてあった。

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やたらに足を踏み入れるな、とのシグナルであり、東稜はここを越えて行く。倒木をまたぎ、あるいはくぐって歩き、しっかり踏まれている道がずっと続いて尾根筋の確かさを感じながら前方に向かった。

超然と立っている東稜の最初のピークが鞍吾山(くらごやま)であり、山頂まで平地を挟んで段構えになっている岩がちの急登から前段のピークに立ち、さらに高まる中段のピークはもっと手ごわくて木の幹をバネにして身体をはじきだすようにして登り、さらにガイドブック通りに137の番号の打ってある標石から始まる登りはこれまでよりも輪をかけたような急登で四つん這いになりながら登って最終のピークに立った。

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〔クラゴ山の山名標〕

三角点の標石のある山頂は北東に50m先まで足を伸ばすようであるが、200mも先であったようであり、鞍吾山と記してある山頂から先も尾根道が続いていた。

元の位置に返して滝子山はおおよそ西側に向かって踏まれている道を進む。小さなコブを三つ連ねている先でロープが張ってあり、標石も道の真ん中に点々と埋まっていた。

尾根が広がった辺りからも高みだけを忠実に歩き、標石を次々に視認できた間はなだらかな尾根道であり、間もなく送電鉄塔の立つ場所に飛び出た。

展望の広がる場所であるが、前方は滝子山が壁のように連なっているのを見るだけである。

この先も緩々に道が伸び、右側にカラマツ林の茂るのを見る頃に満を持したように滝子山に向かっての急登になる。

あえぎつつ登ってピークを越したら滝子山はその先の連なりであり、ここは御正人(おしょうにん)ノタルに向かって一度下る。

滑りやすい白砂の急坂にロープ4本掛け渡し、ロープにすがるまま恐る恐る狭い鞍部に降り立った。

〔送電鉄塔から滝子山〕



〔御正人ノタルに下る〕
上から吊るしてあるロープ一本から登りに転じ、岩がちの尾根はすぐに雑木林に変わる。

初冬の日差しは雑木林に通って明るく照らし、目深にかぶった帽子のひさしから太陽の光が入ってくるのを視線に感じた。

太陽が山の陰になって山中が黒ずむ頃、山肌はにわかに険悪の様相をもたらす。

行く手をはばんで大岩を重ね、その度に立ち止まっては爪先を降ろす位置を考えあぐねた。

濃い紫の葉のイワカガミが一面に張り付き、そのような装いとは裏腹にしばらく岩場の連続である。

岩稜を越してからもさらにピークが現われて気が滅入り、ほとほと厭になった頃、滝子山東峰に到着である。

5分後には中央峰に着き、さすがにこの時間になっては富士山もほとんどが雲の中であり、朝方の山容は見るべくもなかった。


〔イワカガミの群生〕
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〔午後の富士山〕
吹き荒れる寒風が余計に身にしみ、昼食を終えて早々に下山に行動を移した。

当初の予定は浜立尾根だったが、笹子駅に向かう一般道を歩くことにする。

だが、地図を確かめずに最初から取っ付きを間違え、南稜を下る羽目になった。

滝子山の頂稜を西側に向かい、一つ目のコブに「この先危険」のプレートがあり、さらに進んだ左側に赤ペンキを幾つも数えた。


頂稜はそのまま伸びているようだが、10mも歩いてすぐ引き返し、差し迫った時間を気にしたせいもあるが、手っ取り早くテープのある場所から急坂を下った。

岩尾根から雑木林の尾根に変わり、道もしっかり踏まれている所だ。

大鹿林道の出合いに滝子山の標示があり、ここを右側に向かって10mも歩けば山中に道が通じ、そこを下れば間もなく寂ショウ苑の建物が見られるはずだ。



〔大鹿林道の出口に滝子山の標示〕
--コースタイム--
 初狩駅 7:50 子神社 8:20〜8:25 殿平 9:15〜9:20 
 鞍吾山 10:45〜11:05 送電鉄塔 11:35〜11:40 御正人ノタル 12:20
 滝子山東峰 13:25〜13:30 滝子山中央峰 13:35〜14:00  
 大鹿林道 15:25 甲州街道 16:05 笹子駅 16:50
                               −行動時間− 8時間05分
 上記の大鹿林道〜笹子駅までの時間はコースを間違えた
   ものであり、実際は1時間ほどで笹子駅に着く。

--参考地図・図書--
 「山と高原地図 5万 大菩薩嶺」 「地形図 2.5万 笹子、大月」
 「バリエーションルートを楽しむ 新ハイキング社」