…高尾・陣馬の山…
生藤山 
〜しょうとうざん〜
(990m)



南郷バス停〜長尾尾根〜軍刀利山
〜生藤山〜連行峰〜万六尾根

   
平成23年3月2日(水)
 天気  曇り 
メンバー  単独



先日、日原峠から三国(さんごく)山を歩き、その時に気になっていたのが軍刀利(ぐんだり)山の北側に延びていた踏み跡のこと。

長尾(なごう)
尾根の踏み跡と知り、今日さっそく登ってみる。 武蔵五日市駅から数馬行きのバスに乗り、南郷バス停で下車する。

〔矢沢林道、生藤山を指す古い標識〕
100mほど戻って右側の矢沢林道へ。 この分岐に生藤山、矢沢林道と記した古い標識がある。

嘗ては登山者を生藤山に導き、矢沢林道の終点から登山道が延びていたようだ。

沢沿いの林道を歩いて15分ほどで右側が熊倉林道、左側を矢沢林道に分ける。




〔万六尾根に似た雰囲気の長尾尾根〕
ここまで渓畔林の佇まいが素晴らしく、ついでながら下山道に採る万六尾根の東側で流れている小坂志(こさかし)川も似たような雰囲気だ。

矢沢林道は落合橋を渡って左側へ向かい、これから進もうとしているのがもう一方の熊倉林道。

右側に行けば左側に長尾尾根の取り付きになるジクザク道が見えるとのこと。



〔東京都自然環境保全地域の看板〕
だが、林道のこの分岐で山の上を辿って行く薄い踏み跡が見え、急遽この場で沢を越すことにした。

足の置き場にと、大きめの石を沢の中ほどに放り込んでから飛び石で越える。

長尾尾根の末端に取り付き、しばしは岩稜も混じる急登。




〔薄雪は昨日降ったものか〕
細尾根の平坦地に立って胆を冷やしたのは、右側が吸い込まれそうに見通し良く垂直に切れ落ちていること。

僅かの間であり、慎重に歩いてスギ林に入れば広尾根だ。  ひとしきり登って小笹の茂る高みに立った先から進路を南東にかえる。

左側が雑木になってから急登になり、高みに立てばまた足元に小笹が一面に占める。



〔844m峰にも東京都自然環境保全地域の看板が〕
高みといっても登り坂の途上で一段落しただけであり、この辺りで尾根は南西に向かう。

岩稜を越し、かぶさって来る笹を両手で払いのけてヒノキ林に入る。

二、三のコブを越した高みで進路を今度は南側にかえたが、この640mあたりで東京都自然環境保全地域の赤い看板を見る。



〔844m峰を過ぎてからの平坦地〕
広い尾根から細尾根にかわってアセビが目に付き出し、右側をヒノキ林にかえてからが急登だ。

小笹が広がればさらなる急坂で木々の幹を掴んで登る。 尾根一面に小笹が覆う頃には緩やかになり、樹木もすべて雑木にかわる。

登り切って東京都自然環境保全地域の看板が立っているところが844m峰だ。



〔けむった樹林ばかりでゲンナリ〕
左側にも緩やかな尾根が延びているが、進路は南側の尾根に採る。

この先は少し下ってから小笹に刻まれた平坦道へ。 もっとも雰囲気の良いところに来たようであり、それでもなお且つ気勢をそがれるのは今日の曇り空。

一時たりともガスが晴れたことはなく、終始、けむった樹林の中を歩く。



〔雑木林に覆われる〕
尾根の端々まで小笹が広がって、その中のくっきりした踏み跡を辿るのは楽しいが、青空の下であればもっと最高だ。

樹木のすべてを雑木にかえてからまさしく長尾尾根の真骨頂になり、小笹が消えてから登り坂を迎える。

幾つかのコブをその都度登っては越し、登っては越しで、ついでに岩稜も越して小笹の細尾根を登り切れば軍刀利山である。


〔軍刀利山で縦走路に飛び出す〕

主稜の縦走路に出て始めて気付いたのが雪模様の白い尾根。

白く見えていたが、眼を凝らして見ると透明な氷が枝を抱えるように張りつき、これは霧氷でも粗氷のようらしい。

この先の主稜を歩いても登山者の賑わいなどまったく聞こえないのだが、地上に落ちる粗氷の音だけがバサ、バサと引っ切り無しに鳴り響いていた。

〔主稜に出た頃合いで青空が広がることを期待したのだが〕
これだけ時間が経っても天気の回復はおぼつかなく、上空でまれに青空をほんの少し覗かせては、すぐにかき消えた。

軍刀利山から下って登り返せば軍刀利神社の控える小広場である。

ここから階段道で急下降し、下り切って井戸バス停の登山道を右側に分けた。

〔青空だったらもっと映えるだろう〕
生藤山方面は登り返しでジクザクの階段道を行き、経由して行くような位置で三国山を踏むが、しかし、生藤山に標高で見劣りしても、むしろこの山頂が尾根の重鎮である。

天気が良ければ展望も良く、特に西側が大きく開ける。 標識に三国山から200mと記す生藤山は、さらにもう一段、上がったところだ。

〔軍刀利神社の広場〕
山頂に立って意外に思ったのは展望に恵まれそうにもないこと。

もちろん、今日の天気のような日は度外視しても、樹木に緑が盛り上がる季節になったら展望はまるっきりダメだろう。

生藤山は通り過ぎるようにして辞し、急坂を神妙に下って左側の巻き道から再び尾根に乗る。





〔近くでさえ、これだけが精一杯の展望〕
登っている間で右側に醍醐丸方面の巻き道が延びていたが、それを見送ってひと登りで茅丸に着く。

その後は尾根道、巻き道と歩いて連行峰(れんぎょうみね)に着き、ここで下山道に採ったのが万六尾根。

下って行けばすぐに笹がかぶり、粗氷が融けて濡れそぼつ笹でたちまちズボンがびしょ濡れになった。





〔時間が経るにつれてはがれていく粗氷〕
尾根道からほどなく右側のスギ林を巻いて行くが、再度尾根に立ってから登り坂を迎える。

結構な登りで高まったところに来たが、、その延長上に湯場ノ頭というピークがあり、山名標を見過ごしてしまえば通り過ぎてしまうようなところだ。

先で右側の通行止めの作業道の表示を視線に留めてから下り坂になり、この前後での登山道も小笹が茂って快適に歩ける。



〔三国山の山頂〕
長くて緩やかな登り返しが始まり、やがて登山道は尾根を左側に巻いて行く。

この尾根のもっとも高いところが万六ノ頭だが、今日はここにも立ち寄ることにし、そのまま踏み跡の無い尾根を下れば登山道に自然に合わさる。






〔連行峰から万六尾根を下山道に〕
スギ林から雑木にかわって斜面をジクザクに下り、一度尾根を乗り越してから右側のスギ林もジクザクに下る。

下り切って南秋川を橋で越え、民家の間を抜けたらバスの走る檜原街道に出、右側に柏木野バス停が見える。

バスを待つ間に、にわかに小雨が降り出し、雹とも雪ともつかぬ白いものが混じって路面を弾いていた。



〔万六尾根のハイライトは小笹の道〕
--コースタイム--
  南郷バス停 8:25  落合橋 8:40  474m峰 8:55
  844m峰 10:25〜10:30  軍刀利山 11:10    
  軍刀利神社 11:20〜11:35  三国山 11:50  生藤山 12:00 
  茅丸 12:30  連行峰 13:00  湯場ノ頭 13:25 
  万六ノ頭 13:50  柏木野バス停 14:35 
                              −実動時間− 5時間50分
--参考地図・図書--
  「山と高原地図  高尾・陣馬  昭文社」 「地形図  猪丸  2.5万」


    

1