…奥秩父の山…
飛竜山〜雲取山 

〜ひりゅうさん・くもとりやま〜
 (2077m)(2017m)



[一日目]
後山林道〜三条の湯〜北天ノタル〜飛竜山
〜熊倉山〜サオラ峠〜三条の湯


[二日目]
三条の湯〜北天ノタル〜三条ダルミ〜雲取山
〜ヨモギ尾根〜後山林道


   
平成22年11月6日(土)〜7日(日)
天気     6日 晴れ   7日 晴れ
メンバー  6日 単独   7日 6人


一日目は三条の湯を基点にして飛竜山をひと巡り

三条の湯に向かって後山林道のゲートから歩く。 黒滝橋、釜の沢橋、後山橋で渉り返していた後山川も塩沢橋を渉ってから左側で終始流れるようになり、長い林道歩きは青岩谷で終止符を打つ。

青岩谷を橋で渉り、この先は三条沢を左側に見下ろしてよく整備された道で三条の湯まで歩く。 三条の湯に真っ先に赴いたのは今日の宿泊の予約を取るためだった。

〔林道歩きを終え、この先で青岩谷を橋で渉る〕
その後は飛竜山に向かって登り、前飛竜からミサカ尾根を下ってサオラ峠で進路を三条の湯に採る段取りだ。

三条の湯でひと息した後、飛竜山を指す道標に従って登る。 ジクザクに登って尾根に立ち、ひとしきり尾根道を歩いてまたジクザクになり、間もなく長いトラバース道に変った。




〔三条の湯から飛竜山へ〕
一度折り返してから樺谷に沿ったトラバース道になり、ここに来るまでの急登もここでは一旦は緩む。

登ったばかりでは見頃の紅葉にも浸ることが出来たが、登るにつれて紅葉も幾分は枯れ気味で、その中に緑色の木も混じっているチグハグさは今年の夏が暑くて長かったことが尾を引いていたせいなのだろうか。




〔登山道のほとんどがトラバース道〕
桟道を二つ渉ってから沢を越し、その先で山腹をからんで何度か乗り越したところで飛竜山や三ツ岩が眺められた。

同時に周囲の風景も一変し、緑色が山肌を覆って針葉樹の域に入ったことを窺わせる。

北天ノタルまではまだ長くて前方の風景を遮っている小尾根を越してはその都度、次の小尾根が現れて何度も気落ちした。



〔三条の湯からの登り始めが紅葉真っ盛り〕
その間に沢をもう一度越し、深い笹原を登って行けば尾根に立つ。 この場所が北天ノタルであり、南側に展望が開けて休憩を差し挟むのはここしかない。

北天ノタルからの登山道も尾根を巻いて付けられ、三ッ岩を山腹で越している間は桟道が多い。

一つ一つの桟道を慎重に渉って右側の尾根が低くなった頃合いに笹原の細い切り開きから尾根に立ってみた。



〔ダケカンバは落葉〕
薄い踏み跡が尾根に通じ、これがどうやら飛竜山まで導いているようだ。

案の定、この薄い踏み跡で飛竜山に立つことが出来たが、山頂は針葉樹の中にあってシャクナゲの咲く時期ならいざ知らず、今はことさらに長居するようなところではない。

前方に延びている登山道が飛竜権現に導いて縦走路に合わさるもの。 縦走路に行くにはこの登山道が一番分かりやすい。


〔北天ノタルから先の桟道〕
飛竜山まで辿って来た尾根上の薄い踏み跡の他にテープで示しているのが登山地図の破線路の方である。

ここを下って縦走路へ取って返し、飛竜山を回り込んで祠の立つ飛竜権現まで来た。

縦走路を離れて進路を前飛竜に採り、針葉樹の細尾根から小笹の茂る広い尾根に変る。




〔飛竜山に展望は無い〕
ここを越してからシャクナゲが目立つようになり、じきに岩尾根に乗って下って行けば展望の広がる前飛竜に着く。

もう一段下の岩稜の高みでは岩岳尾根を分け、ここも前飛竜同様の展望が望める。

昼食をこの場所で摂ることにし、岩尾根をさらに下って行く。




〔前飛竜から下ったら熊倉山はただの通過点〕
下り切ったところから笹の刈り払った広い登山道に変り、紅葉はこの辺りでは落葉寸前である。

緩やかな下り坂が延び、雑木林に針葉樹が混じったちょっとした高みが前段で次の高みが熊倉山だ。

鮮やかな紅葉をこの辺りから見られることを期待していたのだが、そのラインはもっと下の方なのだろうか。




〔ミサカ尾根は紅葉の見頃を過ぎていた〕
ところが下っても下っても、際立った紅葉のあでやかさを目の前に突き付ける木は一本も無く、樹木全体が一様にくすんだ彩りである。

紅葉も盛りが終わり、さびれているように見えてもそれはそれで美しい風景であり、存分に堪能している間にサオラ峠に着いた。

時計は15時20分を指し、登山地図のコースタイム通りに歩いても暗くなる前に三条の湯に着くだろう。


〔サオラ峠〕
三条の湯に行くまでの間の樹木こそ、今が紅葉の真っ盛りで立ち止まってはゆっくり眺めたいところだが、日はすでに尾根の陰に回って一筋のひかりも洩れて来ない時間帯である。

黄昏の忍びこんでいる森林には眼を呉れないで急ピッチで歩きに歩き、何とか日暮れ前には三条の湯に着いた。

今日の三条の湯は大層の賑わいであり、この日を一区切りにして泊まる登山者も少なくなるのだろう。


〔サオラ峠から三条の湯に向かう〕

ミサカ尾根の紅葉!黄葉!


二日目は雲取山を登ってから紅葉、黄葉で染め上がっているヨモギ尾根へ

今日もまた昨日同様に北天ノタルまで行き、そこで仲間と別れて雲取山方面に向かう。

このコース採りにしたのは北天ノタルから三条ダルミの間が未踏の部分だったこと、そして雲取山から下って先日も行ったばかりのヨモギ尾根の紅葉で感激を新たにしたかったからだ。

仲間も連れ立っているので北天ノタルに着いたのが、三条の湯を出発してから3時間10分後。


〔今日もまた三条の湯から北天ノタルへ〕
この先の奥秩父縦走路のほとんどが南面の巻き道といっていい。 紅葉している樹木は無いが、南側が開けて常に富士山を道連れにして歩けるのが嬉しい。

天気は高曇りだが、その白い空を背景にしていながらも今日の富士山はくっきり見える。

開けた南側に脈々と重なって見える多くの山々が靄の中からシルエットになって浮かび上がっていた。

〔三頭山を真ん中に丹沢の山も見える〕
登山道も緩やかで快適この上なく、まるで羽根でも生えたかのように軽やかな調子で歩ける。

気負いもなく淡々と笹原に浮かぶ登山道を歩いてしばらく経った頃、尾根を越したと思われたところでは単に飛び出ているコブの手前を跨いだだけのようであり、この三ッ山と思われるところの巻き道の急坂を下って桟道を二つ渉る。

〔狼平に近づく〕
登り返しで桟道を二つ越し、シャクナゲの中を下ってまた桟道を二つ渉る。

ここを通り過ぎれば当分の間は起伏の無い水平道が続く。  やがてカラマツ林の中を徐々に下って平地になり、ほどなく狼平と記した標識に出合う。

笹原が広がってダケカンバ林越しに芋ノ木ドッケを眺めることが出来、大ダワのたわみもこのようにして見ると相当な落ち込みである。



〔狼平に標識が立つ〕
狼平の標識から緩やかな登り坂を迎え、ちょっと登ってここで振り返ったら黄葉のカラマツ林が覆う和名倉山が見えた。

高みを前にして登山道はまた巻いて行くようになり、カラマツ林に入ってから道は一層広くなる。

南側ではミサカ尾根、天平尾根から派生する幾筋もの尾根を石尾根に突き合わせるようにして延ばし、それら大小の尾根は至るところで赤色や黄色の紅葉を散りばめていた。




雲取山避難小屋から石尾根を眺める
やがて細尾根に乗ってから間もなくで三条ダルミに着くが、ここでは樹木に邪魔にされないですっきりした展望が望める。

少し登って左側に雲取山荘の登山道を分け、尾根道を辿っての急登で雲取山の一角に出る。

避難小屋の建つこの場所ですぐさま腹ごしらえすることにし、おもむろに立ち上がってから写真撮影に励んだ。




〔この頃には青空も広がってくる〕
三条ダルミから登って来る間に時おりに日は差していたが、この場所に立って広範囲に青空が広がっていることに気付いた。

ともかく素晴らしい天気であり、ここまでの展望を得られた記憶は雲取山では無い。

南アルプスの冠雪している様子も眺められ、富士山も朝方から見えていた通りに雲ひとつかかっていなかった。




〔ここまで来た行程を振り返る〕
何枚も写真を撮ってから石尾根を下ることにする。 石尾根を離れて下山道に採るヨモギ尾根は、奥多摩小屋で進路を水場に採る。

水場のすぐ先に塩沢橋の目印で笹の刈り払った広い登山道を進めば自然とヨモギ尾根に導かれる。






〔石尾根のカラマツ林は黄葉〕
五日前にヨモギ尾根を歩いたばかりだが、紅葉のたけなわを迎えているのは奥後山の少し手前からであろう。

美しい紅葉の中をそぞろ歩きをしたが、ふと立ち止まって前回同様にやはり悩ましいのは奥後山を下ってからここに至った先の進路。

広い尾根の中にあって奥後山を下り切るまではしっかり道筋を留めていたが、左側のテープを皮切りにして方向を変えた登山道の踏み跡が一転して怪しくなる。



〔飛竜山、三ッ岩方面を眺める〕
この辺りの雑木も前回よりは格段に紅葉の色が深まって酩酊して歩きたいところだが、踏み跡捜しに神経を傾けなければならないところだ。

落ち葉に埋もれている道筋を拾いながら何とか下って水源林巡視路に合わさった。






〔ヨモギ尾根から俯瞰した紅葉〕
ブリキ板に右側を林道後山線、左側を塩沢谷と記し、ここでは右側の林道後山線に向かう。

下り坂の間で右側後方の作業道を二本見送って道なりに進めばやがて塩沢に降り立つ。

沢に沿った塩沢林道を7、8分も歩けば林道後山線に出る。 後は車の止めてあるゲートまで30分ほどの林道歩きを残すだけだ。



〔奥後山に山名標がある〕

 ヨモギ尾根の紅葉!黄葉!


--コースタイム--
  「一日目」
  後山林道ゲート 7:55  塩沢橋 8:25  青岩谷 9:20
  三条の湯 9:45〜10:00  北天ノタル 12:20〜12:25
  飛竜山 12:55〜13:00  飛竜権現 13:25
  前飛竜 13:55〜14:10  熊倉山 14:50  サオラ峠 15:20
  三条の湯 16:35                    −実動時間− 8時間00分 
  「二日目」
  三条の湯 5:55  北天ノタル 9:05〜9:10  狼平 10:15  
  三条ダルミ 10:50  雲取山 11:20〜11:40  奥多摩小屋 12:10
  ヨモギ尾根出合 12:25  奥後山 13:05  水源林巡視路出合 13:35  
  塩沢橋 14:25  後山林道ゲート 14:55    −実動時間− 8時間35分
--参考地図・図書--
  「山と高原地図 雲取山・両神山 昭文社」 


    

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