鬼ヶ岳 
…富士山周辺の山…
〜おにがだけ〜
(1738m)


大石プチペンション〜大石峠〜鬼ヶ岳〜根場民宿


平成18年7月1日(土) 
天気 曇り
 単独
      

厚い雲間からわずかな日の明るみがもれ出す頃、新装になった河口湖駅に着いた。
カラフルなバスが駅前のロータリーを行き交って賑わしいが、大石プチペンション行きのバスに乗る登山者は他に誰もいなかった。大石プチペンションのバス停に着く頃、運転手に促されて大石峠の標識の見える場所で途中下車した。

耳をつんざく重機の音が山間に響いているが、来年4月の開通に向けた若彦隧道の工事とのこと。
鉄パイプにガードされた歩行者通路は工事場所を迂回し、プレハブの詰め所を過ぎる頃には工事音が遠ざかる。

樹林の中に入ったらたちどころにひんやりと感じ、しばらくアスファルト道の延びるのにまかせて先へと進んだ。二、三の大石峠の標識を見てそのつど道を変え、坂を登りきった所でアスファルト道を離れて山の中に入った。樹林のたたずまいは深く、腰までからんでくる下草の鬱陶しい道がしばらく続く。

  
 〔登山道の様子〕                        〔ニッコウキスゲが足元に〕

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濃密な草の香りにむせるようだが、その季節ともなれば花で飾られる登山道だ。大石峠に直接辿るこの登山道は頻繁に歩かれているはずだが、草木が鬱蒼と茂ってまるで密林の中を歩いているかのようだ。清水の湧き出ていた手前から植林になり、登山道はすっきりしてきた。

緩やかな登山道を一定の調子で坦々と登り、間もなく木々越しに富士山が見えてくる。富士山の裾野には白い雲がたぎるように激しく動き、その底から黒々とした山肌を天上に持ち上げていた。潅木の茂みから解き放されるように躍り出れば、その場所が大石峠である。

気持ちの良い広がりであり、草原にはニッコウキスゲが風にゆれて金色に光っていた。
アヤメは色がらのせいか、控えめに見えるようであり、草原の緑色にまぎれがちだ。梅雨時に思いがけなく富士山に出合って何枚も写真を撮り、その時間を惜しみながら昼食にした。

ここから節刀ヶ岳、鬼ヶ岳に行き、下山道は前々から気になっている雪頭ヶ岳を下る。
この先もアヤメを点々と見て気分が華やぐが、登山道の周囲に笹が覆う頃には、その事に色をなしたかのようにぷっつり途絶える。

  
〔大石峠で〕                           〔登山道にアヤメ〕


 
〔大石峠からだと思う〕
 
 〔雪頭ヶ岳の下りからだと思う〕

小さな高みを越えて笹原の中に行き、次の高みを登り返す頃にはヤマツツジを登山道の両側に見ることができた。十二ヶ岳を左側に見る頃には登山道は急になり、大石峠、金山の新しい標識の立つ場所から右側に5分も進めば節刀ヶ岳だ。金山は通りすがりの山頂であり、ここから30分も歩けば鬼ヶ岳に着く。山頂で登山道は二手に分かれ、雪頭ヶ岳は左側の樹林の中をくぐる。

長いハシゴは後ろ向きになって下り、一つ目のコブを登って岩がちの急坂を下ったら、目の前が開けて富士山が視線に飛び込んで来る。足下に西湖をひかえた雪頭ヶ岳は絶景地であり、足元の草原にはアヤメが咲いているところだ。

この先は下るばかりであり、しばらく潅木の中の急坂だが、ヤマツツジが美しい登山道だ。周囲がブナ林に変わっても急坂に変わりなく、カラマツ林に変れば幾らか緩む。その先はしばらくスギ林が続くが、木々越しに新しい堰堤が見えたら、あと20分ほどで根場民宿バス停に着く。

  
   〔雪頭ヶ岳で〕                        〔下山道にヤマツツジ〕  

--コースタイム--
 大石プチペンションの手前でバス下車 9:45 大石峠 11:40〜12:15
 節刀ヶ岳 13:15〜13:20 金山 13:30〜13:35
 鬼ヶ岳 14:00〜14:05 雪頭ヶ岳 14:20〜14:30 根場民宿 15:30
                              −実動時間−  4時間25分
--参考地図・図書--
 「昭文社 5万 富士山」