倉沢林道を行き、40分後には魚留橋に着く。
橋の左手で滝を落としている沢が塩地谷(しおじたに)。
その塩地谷の支流に当たる茅尻沢(かやじりさわ)の巡視路を辿って
横蔫(よこすず)尾根へ。
横蔫尾根に出たら一般登山道で三ツドッケを目指す。
三ツドッケに咲くシロヤシオが今日のお目当て。
木段を足掛かりにして急斜面を登る。
巡視路はジクザクに切ってあり、雑木から植林に変わったところで塩地谷の沢音が
耳に衝いて来る。
雑木の中で桟道を二つ越し、さらにトラバースして三つ目の桟道の先で茅尻沢を
木橋で渡る。
ここで巡視路は左右の二手になり、右側の棒杭尾根方面を見送る。
そう言えば以前に棒杭尾根を取付いて間もなくのところで左側に延びていた
踏み跡に興味津々にして眺めたことを昨日の出来事のように思い出した。
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[魚留橋で巡視路に取り付く] |
[桟道を施す巡視路] |
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さて、左側の巡視路を辿って左岸から右岸へと移り、またもや左岸へと移ってから
巡視路の踏み跡が薄くなる。
石垣を施している巡視路で一、二度ジクザクに切り、それから踏み跡を見失って右往左往。
この際は踏み跡に固執しないで思い切って右側斜面に進路を採る。
踏み跡はすぐに現われ、尾根へと導く。
しかしながら尾根通しの踏み跡もすぐ先で左側の斜面に移る。
これからの巡視路は横蔫尾根の低いところへ向かって行くようであり、進路に確かな
手ごたえを感じて桟道を二つ越せばじきに横蔫尾根に出る。
雑木の中で東日原からの登山道に合わさり、出合頭に一団のパーティにも遭遇する。
まずは一安心をし、パーティの最後尾でほどほどに間隔を空けて一歩一歩前進。
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[パーティの後ろに付く] |
[見上げれば新緑] |
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尾根通し、巻き道にと登山道は延び、しばらくは若葉一色の中を歩く。
右側の高いピークを見上げれば尾根上をピンク色に彩り、その矢先から登山道の周囲で
トウゴクミツバツツジが見られるようになる。
ヤセ尾根を歩くようになれば、トウゴクミツバツツジがたちどころに増え、ところどころで
シロヤシオも混じっている按配だ。
登山道の周りばかりではなく、左側のカロー谷を覗けば一面がそんなツツジで花盛りだ。
そんな中、気分良く歩いて右側で植林が広がれば一杯水避難小屋は僅かで着く。
ここに来ればいつも気になる一本のトウゴクミツバツツジは今がちょうど見頃の最盛期。
この一本が花も終盤になれば、今度は三ツドッケの山頂付近のトウゴクミツバツツジや
シロヤシオが見頃になっているはずだ。
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[カロー谷を覗けばシロヤシオの花が鈴なり]
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[登山道はトウゴクミツバツツジの花があふれる] |
その通りに三ツドッケでは花は時季尚早の感だが、ともかく一杯水避難小屋の裏手へ。
登山道のどこを向いてもトウゴクミツバツツジ、シロヤシオが花盛り。
樹木の若葉がまぶしく、それに相まってピンク色、白色に染まるツツジが一層映える。
それでもやはり全体では今一つ花は早かった感は否めない。
しかし、花で満腹の感はひとしおであり、そんな中で三ツドッケは二つ目の高みに至って
山頂となる。
この辺りのツツジは蕾が大方であり、一週間後に見頃を迎えるのだろう。
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[一杯水避難小屋の裏側の登山道は花の道]
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[これだけ咲くシロヤシオは久しぶり]
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山頂で一通りに展望を見廻し、西側へ下る。
下り切って縦走路に合流し、そこから一杯水避難小屋へ。
今日の目的は終え、後は下山の途に付くだけ。
避難小屋の近くまで来たら、縦走路の周囲ではまたまた上からツツジの花を浴びるように
待ち受ける。
避難小屋で昼食を終え、とりあえず東日原への登山道で下山することにする。
東日原まで登山道で一目散のつもりが滝入ノ峰を巻いた辺りで気が変わり、見通尾根に
進路変更。
下山道にバリエーションルートは不安だが、テープ、ビニールなどの目印を一つ一つ
丁寧に辿って無事に倉沢バス停の近くに降りた。
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[三ツドッケから北側の展望] |
[一杯水避難小屋の近くも花の道] |
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