袈裟丸山 
 …足尾山塊の山…
  〜けさまるやま〜
  (1878m)



登山口〜群界尾根〜後袈裟丸山

   
平成19年5月20日(日) 
天気 晴れ 
6人
      




登山口にもっとも近い駐車場は、バス一台含め満車である。ここまで車で来ると、林道歩きを1時間以上も省略することができ、ガイドブックにも群界尾根コースはマイカーならではの登山道と紹介されている。

駐車場やその近辺に止めてある車は山登りが目的であり、路肩にも気兼ねなく車を止められそうだ。通行の邪魔にならない場所に車を置き、登山口に向かった。5分後に登山口に着き、袈裟丸山の標識は右側を指していた。 
               
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〔登山口〕
群界尾根に向かっている支尾根の登りは、行程の半分を木段で占められ、尾根にほぼ真っ直ぐに道が付いていた。

陽射しのよく通る明るい雑木林が続き、みずみずしい新緑の間から青い空がところどころに覗いていた。

前方の若葉のこずえの先に群界尾根が横切っているのを遠くに感じるが、30分足らずで着く。


大きな空の下に広がる笹原に直立した美しい木立を連ね、夢でも見ているような別天地である。

この場所が八重樺原と呼ばれ、尾根道は右側だけに伸び、ここから広々とした尾根が続く。

はっきり刻まれた踏跡に沿って歩き、前方に見えるハイカーの下半身を笹原に隠している後姿は、まるでその中を泳ぎ渡っているようである。





〔八重樺原〕


〔八重樺原を遠望〕
やがて左側に三角点の標石を見て、道の向きを右側に変える。

これまで右側の樹林越しに見えていた袈裟丸山を、ここで正面に向きなおって、距離が縮まるのを目の当たりにして歩く。

尾根上に北風が吹き渡り、まともに風を受けると寒かったが、雲間から降ってきた陽光は暖かかった。



前袈裟丸山、後袈裟丸山から伸びてくる尾根の黒々とした樹林の谷間に、紅蓮の炎のように燃え渡っているアカヤシオが遠目に見えてきた。

左側にダケカンバ、ミズナラなどの雑木林、右側に笹原に分けていた八重樺原を一別してしばらくすると、尾根の樹林に黒木が混ざってくる。

尾根はしだいに細くなって険しさを増し、拠り所を得たとばかりに満開のアカヤシオが先々に現われ、写真を撮るのに夢中になってカメラが手放せないほどだ。


〔アカヤシオの道〕

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〔シャクナゲの真っ赤なふくらみ〕
尾根の左側に真っ赤な蕾を付けているシャクナゲの群落も続いていたが、全体に満開になるのは一、二週間後であろう。

林床に笹が広がり出すと、アカヤシオの色づきも一段と鮮やかになる。

アカヤシオに堪能しきってひと区切りを付けた後は山頂直下の登高である。



樹林の趣も変わってコメツガなどの針葉樹林が大半を占め、大きな岩も目立つようになって傾斜が増し、そのうち岩自体が苔むしてくる。

明るい笹原の尾根、アカヤシオの並木道、そして今歩いているしめやかな原生林の中の道と、変化に富んだ山歩きもそろそろ山頂に着いて一段落である。

バスに乗ってきたハイカーと鉢合わせしたようであり、賑やかな山頂に窮屈におさまって昼食にした。



〔背後に赤城山〕


〔山頂の賑わい〕
一瞬、空中に白いものが舞うのを見て、はたと目を見開いたが、今日の強い北風は時季外れの雪を運んできたようだ。

前方に見えている前袈裟丸山は指呼の間であり、後袈裟丸山から一時間そこそこで往復できる。

四つの峰を持つ袈裟丸山にあって、一般的に前袈裟丸山が山頂として親しまれ、ここから目指すハイカーが多いそうであるが、現在キレット状の八反張(はったんばり)は通行禁止である。

行って行けないこともない様子であり、現に数人のハイカーが目の前を横切って鞍部に下って行った。

今日はすでにアカヤシオを思う存分に見て目的を果たしており、前袈裟丸山に行かなかったことに、寸毫の未練も残さないまま、同じ道を引き返した。


〔八重樺原を俯瞰〕
  
--コースタイム--
 登山口 9:35  群界尾根 10:00 祠 11:00  
 後袈裟丸山 12:15〜12:45  見晴台 13:15 祠 13:40
 三角点 14:10  登山口 14:35

                                  −実動時間− 4時間30分       --参考地図・図書--
 「地形図 2.5万 袈裟丸山」
 「関越道の山88 白山書房」