本社ヶ丸 
 …大菩薩嶺の山…
  〜ほんじゃがまる〜
  (1630m)



宝鉱山バス停〜本社ヶ丸〜笹子駅

   
平成19年12月24日(月) 
天気  晴れ 
単独

      

〔登山道のプレート〕
宝鉱山バス停の先を5分足らず歩いて右側に登山道と記したプレートを見たのは今夏のことだ。

ちょうど、かいごや橋のすぐ手前。ガイドブックによると、ここを起点にすれば本社ヶ丸まで2時間30分の行程とも記す。

前々夜に降った雪で冷え冷えした感触が足元にまつわりつく山間の翳った車道から山中に入った。


雑木林の中にしばしば踏む黒いプラスチック階段は、前方に送電線鉄塔が並ぶ通りの巡視路である。

間もなく道は二手に分かれ、右上に登っていく。沢を左側に、杉林を右側にした辺りで、堰堤手前からだしぬけに右後方に向かう。

そのまま堰堤を越えて沢沿いに進んでみたが、雪面の沢を前にしてはっきりした道が見当たらなくなった。





〔山に入って間もない頃〕


〔この頃は雲ひとつない青空〕
振り出しに戻って杉林に入り、抜けた先で若木の育つ伐採地に出る。

目の前に送電線鉄塔が立ち、幾何学的模様の鉄骨を真下から見上げた後、鉄塔の東側に回りこんだ。

西側の巻き道を見送り、ここは登山道のプレート通りにプラスチック階段を踏んで尾根上を進む。

すみ渡った真っ青な空から朝日を照らして風景がまぶしく感じられ、足先にはアカマツの大木が濃い影を投げかけていた。

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〔アカマツの疎林が続く気持ちよい尾根〕             〔二本目の鉄塔からも尾根を目指す〕


赤味帯びた幹が林立するアカマツの疎林の間に続く傾斜の緩やかな道を有頂天になって歩く。次の送電線鉄塔を目指して高みに向かい、所々に見られる雪面上の足跡は昨日残したものだ。

二本目の送電線鉄塔の西側から右下に下っていく巻き道は次の鉄塔に向かうものであり、登山道を指す矢印の添えた登山道のプレートを確認してここは尾根伝いに登る。高みに上がったら細尾根の下りになり、右下に林道が通っているのが見えてきた。

登りに転じて林床に笹が目に付くようになり、傾斜もどんどん増していくばかりだ。ここまで平坦地を挟んで一時の気休めになっていたが、さらに登山道のプレートを見た場所からしばらく登り一辺倒になる。そのつど高みに上がっては向かうべき主稜に迫っていることを感じた。

さっきから強い光の束が差しかけてはいつの間にか止んでいるのを気にもとめずに一心不乱に登り、やがて左側にカラマツ林が広がって見通しがよくなった頃、大空を振り仰いで雲のかたまりを幾つも浮かべているのを、いまいましげに眺めた。

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〔からかさ岩〕
山頂に立つ頃には富士山は既に雲の中であろう。主稜直下でからかさ岩を迎えたら山の様子は一変して銀世界に変わる。

しばらく雪面に残る踏跡を追ったが、点々に見える枯葉にまぎれている跡を追い切れなくなった。

雪の厚みがしだいに増し、尾根上の傾斜のゆるい所を選んで歩くうちに本来辿るべき尾根をはずしてしまったようだ。

左側の一段高い尾根が歩くべき登山道であり、浅い谷を挟んで行って行けないこともないが、いずれにしても前方を突き進めば主稜に出合うはずだ。

深い樹林の先にいつまで経っても稜線が視線に入らず、雪で足を滑らしてはすぐに休んで立木に背もたれした。

長い時間をかけてようやく主稜に通じる一筋の雪道に出合ったら本社ヶ丸は左側に進めばよい。

5分後にからかさ岩の分岐に出合い、雪道が一本その方向に踏まれていた。登っている途中で見失った、さっきの踏跡に再会したわけだ。

10分後に本社ヶ丸の頂点に立ち、富士山はこの際仕方無いが、南アルプスの遠望もきき、他は雲のかぶさる八ヶ岳、奥秩父方面だけ除いて、残らず視野に納まる。


〔からかさ岩を指す標識〕


〔今日の富士山〕
昼食を終えたら笹子駅に下る道に向かう。登ってきた道を引き返し、なだらかに下る道も岩まじりになると急坂になる。

広い山の斜面に道を移してジクザクになり、間もなく送電線鉄塔に至る。

ここでも宝鉱山の行き先を示す登山道のプレートを見ることができ、登路で見送った巻き道に通じるのであろうか。


登り返しになって一つコブを挟んで登り切れば角研山(かどとぎやま)だ。

エアリアマップの記すところの1377m点であり、北側に道が通じて悪路のようだが、無謀を避けて以前に下った道に向かい尾根伝いを東側に進んだ。

放置してある滑車の残骸を通り越した分岐から下り、トレースでも付いていなければあたふたする急斜面を横切る。


〔鉄塔のそばに登山道と記すプレート〕


〔北側から笹子駅に下れるようだ〕

その後滝子山を真正面にして道は直線状になる。

林道を横切って再び山の中に入り、さらに急坂を経て送電線鉄塔を通り越し、やがて杉林の先で沢に出合う。

林道がその先で走り、笹子駅はそこから30分ほど歩く。

--コースタイム--
 宝鉱山バス停 8:40 送電線鉄塔 9:30〜9:35 二本目の鉄塔 10:05〜10:10 
 からかさ岩 11:25  からかさ岩分岐 12:25〜12:30 
 本社ヶ丸 12:40〜13:00 巨大鉄塔 13:40 角研山 14:00 
 鶴ヶ鳥屋山分岐 14:25  笹子駅 15:45
                               −行動時間− 6時間30分
--参考地図・図書--
 「山と高原地図 5万 大菩薩嶺」 
 「地形図 2.5万 笹子、大月、都留、河口湖東部 」