宝石のエピソード 酒神バッカスとアメシスト

酒神バッカスとアメシスト

 誕生石は国や民族によってさまざまな宝石が当てられますが、唯一共通して2月の誕生石とされている 宝石は「アメシスト」です。
さてアメシストには「人生の悪酔いを排除する」チカラがあるとされていますが、 それには16世紀に書かれた、こんな物語があるからといわれています。  『バッカスは、ある時悪戯が過ぎて、家来のバッケー(豹の姿をした酔っ払いの猛獣)たちに、命令します。  「これから出会う最初の人間を食ってしまえ」  そこに通りかかったのが月の女神(ディアナ)に仕えるアメシスト。獰猛なバッケーたちが襲いかかります。           「ディアナさま!」   アメシストは叫びます。するとアメシストは見る見る小さくなり、美しい水晶に変身しました。バッカスは そのあまりの美しさに、自分の犯した罪の深さを知ります。  透明な水晶に葡萄酒をかたむけながら、  「未来永劫、私の葡萄の実りはアメシストへの懺悔になろう」  すると、透明な水晶は紫色に染まり、アメシストになりました。  これ以降バッカスとその家来は葡萄作りに専念するようになったと言います』  こういう言い伝えから、お酒に悪酔いしないよう、男性のネクタイピンやカフスボタンにはこのアメシストが 多く使われているのも肯けますね。もっとも最近では、女性もこのアメシストのお世話にならなければ ならない方も多いのでは? また、お酒が許される20歳の記念石としても人気のある宝石です。