チベットの寺

 7世紀半ばに創建された「大昭寺」(ジョカン)が、ラサのルーツともいうべき寺であることは既に述べた通りだが、以下に登場する4つの寺は、同じラサ周辺にあり、いずれも15世紀初めに建立されたゲルグ派の寺院だ。これらの寺は、1959年〜60年代前半の文化大革命で破壊され、大きなダメージを受けたが、現在はほぼ再建された状態で見ることが出来る。 


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1.ラサの風景 2.チベットの寺 3.チベット仏教とは 4.聖地巡礼 5.鳥葬
6.チベットの自然 7.人々の生活 チベット全図 ラサ周辺図ラサ市街図

 ― ゲルグ派の総本山・ガンデン寺 ―

 ラサから東に50キロ近く離れた所にあるゲルグ派の総本山で、開祖・ツォンパカによって15世紀初めに創建された。4つの中では一番古く、かつて最も多い時には約7千人の僧がいたという。ワンポル山という4300mの山上に建っており、山腹いっぱいに沢山の寺院や僧坊が建てられた光景は壮観である。

ガンデン寺の全景

シャルツェ学堂(左)と大集会堂(中央・上)

ツォクチェン(大集会堂)にて

午後2時頃から問答修行が始まった。

 ― 川口慧海も修行したセラ寺 ―

 ラサの北の山麓にあり、バスに乗れば10分位で行ける。参道を歩いていくと、右のような岩に描かれた仏画が幾つもある。かなり大きな寺で、かつて川口慧海もこの寺で修行したことで良く知られる。

岩に描かれた仏画

ツォクチェン(大集会堂)

 大集会堂の中には沢山の仏像やタンカ(仏画)があり、見事な壁画も多いのだが、全体にかなり薄暗く、バターの灯明がチベット寺院独特の臭いを漂わせていた。
 大概の寺は撮影OKだが、各建物の入口には「堂内拍照収費○○元」と書いてあり、内部の撮影は有料。(10〜50元程度。僧侶が常に見張っている)

ツォクチェン(大集会堂)の内部。
ツォクチェン(大集会堂)

寺の周りの巡礼路にある岩絵と
ショトン祭に大タンカを開帳する塔

 敷地内には僧達が仏教を学ぶための学堂(タツァン)が沢山ある。その中一つである「チェ・タツァン」の横にある広場で、ちょうど僧たちが問答修行をやっていた。4〜5人が一組になってやり取りする様子は真剣そのものだ。(問答修行に関する詳細は「チベット仏教」のページご参照)

光輝く金色の屋根(大集会堂)

  ― 最も大きいデプン寺 ―

 ラサの北西約10キロにあるゲルグ派で最も大きい寺院である。バス(301か302)で寺の麓まで行き、三輪トラックに乗り換えれば、ラサ市内から30分ほどで行ける。広大な敷地の中には、50以上の大小の建物が建っており、それが岩山の斜面に造られているので、主要な所を見学するだけでもかなり大変だった。
 全体の建築様式は上記の2つの寺とほぼ同じで、寺の中心的存在はここでも「ツォクチェン」(大集会堂)。他には、ポタラ宮が出来るまでダライ・ラマ5世の寝所になっていたという「ガンデン・ポタン」や多くのタツァン(学堂)、カンツァン(僧坊)などがあった。

ツォクチェン(大集会堂)
ダライ・ラマの寝殿だったガンデン・ポタン

デプン寺と周囲の岩山

各建物の入口付近には
壁画がたくさんあった。

 <デプン寺〜ネチュン寺までの巡礼路>

 デプン寺とネチュン寺の間には短い巡礼路がある。見晴らしの良い20分ぐらいの緩やかな下り坂だし、下った所にある「ネチュン寺」が結構良い寺なので、ぜひお勧めしたい道である。

巡礼路の中間点辺りから振り返る

デプン寺の横から巡礼路が始まる

巡礼路の途中に彩色したマニ石の塚があった。
右は道端に咲いていた花。

― ネチュン寺は回廊の壁画が面白い ―

 ネチュン寺はガイドブックでも余り紹介されていない寺だが、実際に訪れてみるとなかなか良い寺だった。特に、境内を取り巻く回廊に壁画があり、この仏教画のデザインが一風変わっていてとても面白いと思った。

入口のマニ車と岩絵

ネチュン寺本殿

寺の内部。参拝者が灯明用のバターを絶やさないように持参していた。

 仏画のデザインが実に面白い。
右下の絵は観世音菩薩の分身とされる2人の女尊:緑ターラと白ターラが描かれている。その像の上にお化け(?)のような連中や蛇などがぶら下がっている。

寺に続く長い階段

3.チベット仏教へ