145Mc 帯方探
  2001-Mar-02

  フォックスハンティングやARDFに使う、電波発信源の方向と、その信号強度を発光ダイオードで
表示するアンテナ一体形の受信機です(音は出ません)。<全回路図、マスクパターンあり>
・概要:
	1、緑色LEDを逆Vの字形に14個並べ、別に1個 先端だけが赤色LED。ボディーには2本のダイポール
	    アンテナを120度くらいの角度で交差配置しています。

	2、左右7個ずつの緑色LEDは、2つのダイポールアンテナが受信している、それぞれの信号強度を示します。
	    これらの緑色LEDは信号が強くなるにつれ、逆Vの頂点に近い方が点灯します。 方探が発信源を向けば、
	    左右同じ位置のLEDが点灯すると共に 先端の赤色LEDも点灯します。

	3、電池動作のため、一度に点灯するLEDは通常のレベルメーターとは異なり、7個のうちのどれか1個です。
	    左右で2個、センターの赤かLかRの指示1個。 3個のLEDが点灯。

	4、<2000-12-21 変更>
	  方探受信機を、どちらに向けるかを指示するL・R用LEDを追加(実物は付けていません)。

  製作途中のLED基板に、半固定VRでa・b入力に個別に電圧を加え発信源の方向とLEDの
点き方をシミュレート、写真を撮りました。 下の写真のようにLEDが点灯する場合、発信源は…
	  この先   今より左    今より右  このすぐ先 
	
MPEG動画もあります。 上のシミュレート写真をクリック。 昔作った『2mFOX発信器』に向けた方探を左右に振って、
LED点灯の変化を撮影した動画を見る事ができます。約7秒・150Kバイト。

・原理、構成:
	1、PLL式シングルコンバージョン受信機。 局発周波数88MHz台(PLL 22MHzx4逓倍)
	2、PLLの水晶は手持ちの関係で20.48MHz。 これを4096分周⇒5KHz(x4逓倍=20KHzセパ)
	3、2本のダイポールアンテナをX型に配置し、交互に切り替えて受信。1つのフロントエンドを共用。
	    IF(55MHz)で検波した直流をサンプル・ホールドし、そのレベルをLEDで表示すると共に
	    2つのアンテナの信号強度を比較。 同じ信号強度の時だけセンターLEDを点灯する。

・2m方探受信機 完成写真
 どうしても「ミズホ」のに似てしまうが、ハンドルは持ちやすさを考えオフセット取り付け。ハンドルと本体の間の四角い
ケースは単三x8本の電池。黒い箱は ただの支え。 後はアンテナを軽量化して使うのみ。
	
手直しの連続だったIF基板:
右が初版(実験基板を2枚作ったので3作目)、まん中が完成版(IFアンプ2段)、左は最前作(紙エポ変更)。
最前作で不調だった、SGM2006は「6mSSB機」で使った回路にして動作(完成版)。
	
製作奮闘記(Know How)
	<LED基板>再現性は良いです赤色LEDの点灯が非常にシビアだったので色々試行錯誤の結果、U5AとU5Bの出力から100KΩの抵抗で反転(−)
  入力側にフィードバックを掛けると赤色LEDの点灯範囲が甘くなり点き方が自然になりました。 ただし、A/B
  アンテナの受信セパレーションが少し悪化しますので、すべて完成してから再調整が必要でしょう。→外しました、付ける
  なら330KΩ以上が良いでしょう。
  このLED回路を先に思い付いて方探の製作を考えたのですが、思い通りに動作せず4枚も基板を作り直しました。
・IFの検波出力電圧が不明ですが、この基板では入力電圧を非反転アンプで2倍 20倍に増幅し、その間を7分割。
  AGCをつけていないため、このA/D基板でボトムとMAX電圧を2連VRで可変し感度調整します。
・U1C,Dの+入力側を1KΩ 10KΩの抵抗でGNDに落として下さい、電圧が保持されたまま下がりません。
・U1Dのピン13−14の223(22KΩ)を200KΩ(固定またはVR)に変えて下さい、U1Cも同様です。これに
  より検波後の電圧ゲインが約20倍になります。(2-Mar-2001)ただし、入力信号が強いとすぐに飽和しLEDが頂点を突き
  抜けますので、感度用2連VRで調節が必要です。
  普通の受信機はAF(オーディオ)段のゲインが100倍以上ある事を考えれば、それでも不足かも知れません。 高ゲインに
  なればなるほど検波入力に対する、7個のLEDの点灯範囲(Dレンジ)が狭まりますし左右のバランスが崩れやすくなり
  ます。 バランスを正確に取るためU1D・U1Cのどちらかの入力に10KΩ位の半固定VRをシリーズに付け、LEDの
  点き方が同じになるよう調整します。IF基板のLS74をLS90でやるのも手ですし、根本的にはRF段のA・B
  アンテナコイル(VC)をきちっと合わせるのが先決です。 Dレンジに関しては、7個x一律2KΩの電圧比較基準用の
  分圧抵抗を対数的値に変えLEDの点き方を非直線にして ごまかす事もできます。
  200KΩを2連VRにすれば、これがDレンジ調整。 MAX〜ボトムの2連VRは感度調整とう事になります。
  複雑にすると実用的ではなくなります。

	<PLL基板>再現性は良いです。ただし、PLLのLSIが入手困難です。
  下の回路図のようにRSを100KΩでなく1.5KΩにして下さい、でないと周波数がだらだらと動きます。
  このPLL基板は一応一発で動作しました。 PLLの発振用とバッファのコイルはFCZ25を使って下さい。 わたしは
  ジャンク7Sボビンに3+3+3+3(12t)巻き、同調容量が18p〜22pFになりました。
  IFのクリスタルフィルタに55MHzを使って145.62を受信するには、ディップスイッチ(BCD)を4,5,2,9,
  5KHzx4529=22.645MHz(x4=90.58  +55.04=145.62)にしますが…基板上では、ディップスイッチを手前に
  持って上段の左4ビットが 一の位、上段右4ビットが 十の位。 下段左4ビットが百の位、右4ビットが千の位で
  いずれも左からLSB・1・2・MSBとなっています。
 <注> IFフィルタを2個使ったため、原発のfズレがシビアに影響します。 わたしの場合90MHzでは20KHz
	ずれています。 目的波を受信する時はIFフィルターの通過帯域にがピッタリ55MHzじゃないから更に
	20KHzずれて合計,+40KHzずれます。フィルタを2個に増やした時、fズレのため無変調の電波で
	はLEDが点かないが音声によってLEDがレベルメーターのような点き方をする現象が起こりました。
	ローカルさんの電波を受信しながら、PLLの基準水晶のトリマを廻わし、LEDの点灯がピークになるように
	周波数調整が必要でした。

	<IF基板>再現性は良くないです。調整が難しいから、再現性ランクを「1」にしています
[スイッチング部]試作ではLS90を使いましたが、片面紙エポ基板に作り直したものはLS74を使いました。
   やっぱりLS90の方がデューディーがきっちり50%になるようです。
 [3端子レギュレータ]各基板に付けていた3端子レギュレータを、この基板にまとめました。78M08の8VをPLL基板に、
  S81350(78L05)の5VをIF基板とLED基板に使います。<注>3端子の出力から入力の向きにスイッチングダイオードを
  付けて下さい。 電源オフの時、電解コンデンサのため入力側より出力側の電位が高い状態になると3端子が壊れる可能性が
  あるからです。
[局発4逓倍部]試行錯誤の結果FETではなくft=1GHzのトランジスタに落ち着きました。90MHzコイルは、
  T12#12に14t:4t。1次側にはジャンク携帯基板から外した min5p〜max30pのVCを付けました。
  3度目の正直で、安定な出力が得られます。
  2SC2026を使ってみましたが、不安定でスプリアスボロボロでした。ftが高すぎても良くないようです。
[145MHz増幅部]T12#12に5t:5t、5〜30pVC。 基板を作り変えるたびにFCZ144を付けてみる
  ものの、毎回うまく同調しません。
[周波数変換部]試作では3SK40(3SK59)を使いました。G1抵抗を10KΩ、G2抵抗を470Ωにしていますが値は、
  山添さん(JR6BIJ)の掲示板で色々な質問をして解答を得ました。
  完成版はSGM2006でやっと動作しました… G1→RFアンプの出力コイル2次側直,G2→10KΩ・22pFで
  局発注入,D→5Vから100Ωを通す,S→470Ω・パスコン。
[IFフィルター・&増幅部]パーソナル無線ジャンクの57MHzか55MHzフィルターを使います。コイルは
  FCZ50に10pF、Q3のゲート側は資料通りコイルなしでフィルターから直接C結合。

  連夜の調整でも掴み所がなく、一晩だけの約束で会社のスペアナを借り、逓倍・RF〜IFを調整しました。
 局発はプローブを近づけて90メガ(4倍)をピークに且つ5倍より3倍スプリアスが低くなるようにVCを調整。
 Q4の出力を見ながらハンディ機でダミーロードに送信。RF段からQ4の出力までのコイル(VC)を調整。
 PLLの周波数x4+55±αの周波数でダミーに送信しながらQ5,Q6のコイルに出力が現れたら一気にMaxに調整。
・スペアナで見た大体のレベル(プローブに3pF)を読みました。 値は正確ではありません、多分。
	アンテナコイル2次:−52dB   〜  144MHzアンプ出力:−42dB  〜  55MHzフィルタ出力:−65dB	
	Q3出力:−35dB  〜  Q4出力(負荷あり):−30dB

22.64MHzx4=90.56(145.62受信)の局発(Q3)		マーカー:IFの55MHz(Q4)
マーカーの左右は22Mhz毎のスプリアス			右(まん中)のが局発、その右が145.62MHz
	
マーカー:145.62MHz(RFアンプ出力)		IFアンプ出力(Q3)。2段フィルターを通ってスッキリ、
55,90,145の間のヒゲが局発スプリアスの漏れ		ANT A/B の受信レベルの違いでマーカーが2段階にブレる
	

IF基板:両面ガラエポ(Ver0)と片面紙エポ(Ver0)との違い…
	・回路を5V単一で動作させる(将来ARDF専用方探に流用するため)。
	・FETのソース抵抗+パスコンをやめてドレイン側に移し、更に異常発振しないなら 0Ωに変更。
	・資料どうり、FM用クリスタルフィルタを2段(2個)にしてIFコイル(FCZ50)を省略。
  しかし感度が不足気味なので、『バージョンV1』に設計変更しました。
      :Ver0とVer1の違い…
	・FETのソース抵抗を、やっぱり戻す。ドレインにも付けたまま。 不用ならショートすりゃ済むから。
	・ミクサを3SK59や40でやっていたが、図面通りSGM2006を使った。但し、ソース抵抗を
	  入れないと動作しません! と言うことは回路図もマスクパターンもまたまた変更。
	  Q4のソース抵抗・パスコンはチップ部品。 Q7の電源(ドレイン)側抵抗もチップ部品。
	・パターンをLS74専用とし、ジャンパー線不用になる。

ENDオリジナル、ARDF方探の回路図(完成版) (As of 2001-Feb-28)


・プリント基板マスクパターン(完成版):
LED基板(発光ダイオード駆動)
・3端子のパターンは使いません。5V電源はIF基板から取ります。
・LEDは普通サイズもチップLEDも、この基板で共用できます。 チップLED(赤)の「C」と「+」は逆でした。
PLL基板(局発)
・3端子のパターンは8Vの3端子を使います。
IF基板(フロントエンド)
・アンテナ(2個)と145MHz増幅の出力側(1個)はトロイダルコアを使います、FCZ144ではやはりNGでした。

	 2001-Feb-28 

  <2001年5月> パラレル式のPLL入手が困難なため、ジャンク携帯電話のシリアルPLLをPIC16F84で
制御する局発を使った、同様の製作があります。 ⇒ARDF専用方探
  
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