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CLASSICAL MUSIC GUIDE

はじめてクラシック音楽を聴く人のための入門のページです。
一枚ずつ楽しく迷いながら購入される際の参考になれば幸いです。

はじめてのクラシック

クラシックの作品がとっつきにくい理由の一つに、曲にタイトルが
付いていないのが多いことがあげられる。なぜ、作曲家たちが自分の
作品に名前を付けなかったかといういうと、交響曲とか協奏曲、あるいはソナタ
といったような楽器で演奏される音楽は、もともと言葉では伝えられないものを
伝えようとしている。もしかりに「悲しみのシンフォニー」とか
「喜びのコンチェルト」といったタイトルを付けてしまうと、きき手はどうしても
その言葉に縛られ、そのシンフォニーの響きに「悲しみ」を探し、そのコンチェルト
の音のつらなりに「喜び」を求める。
そのようになってしまっては、本来が抽象的なところでとどまるべき音楽のたしなみ
から逸脱する。作曲家たちは、そうなることを嫌って名無しの権兵衛のまま放置 したのである。
では、メロディだけ覚えているあの「いい曲」を探すには、どうすればいいのか。
作曲家名と、曲に付いている番号を覚えておけばいい。 
J.S.バッハの場合には、BWV何番という。BWVとは、バッハの作品を整理したドイツの
音楽学者ヴォルフガング・シュミーダーの手によるバッハ作品目録の略である。
BWVでは、カンカータはカンカータで、オルガン曲はオルガン曲でといったように、
作品の種類ごとに番号が付けられている。
W.A.モーツァルトの場合には、K何番という。ルートヴィヒ・ケッヘルという
オーストリアの音楽学者が、モーツァルトの作品を整理して付けた番号である。
ケッヘルの整理番号は、数字が若ければ初期の作品で、600番台であれば
晩年の作品といったおおよその見当がつく。
他の大半の作曲家の場合には、作品番号になる。
また、はじめからフルコースを制覇しなくても、好きな部分だけ聴けばよい。
なにごとによらず、無理は良くない。全曲続けてきかねばならないと思いこんで、
いやいや全曲をきくより、さしあたっては、好きな部分を好きなように聴くことである。
その内、たまには他の部分も聴いてみようかという気になれば、聴き始める。
その音楽がどのようにいいのか、わからない。それでもなお、聴き続ける。
そのようにしている内に、はじめのうちは気づかなかったすばらしさが、きっとわかってくる。
ここで必要なのは、ほんのちょっとの辛抱なのである。そのほんのちょっとの辛抱を
おこたらなければ、好きな曲が一曲ふえる。
(黒田恭一氏著「はじめてのクラシック」講談社現代新書より引用・一部要約)
人は、4回以上聴いた音楽に親しみを持つそうです。クラシックは昔存在した数多の
音楽の中から現代まで受け継がれてきたものですから、
貴方に合う音楽もきっと見つかるでしょう。

音楽療法について

好きな音楽を聴いていることは、体に好影響です。ですから、無理にクラシックを
聴くこともないですし、モーツァルトしか効果が無いわけでもありません。
ただ、実際にクラシックは病院の精神科や末期の患者さんのケアに使われている
ようですし、効果がある場合も多いでしょう。
心の安らぎのために、一枚聴いてみようかなと思われたのなら、
カラヤンのアダージョ・ベストをお薦めします。よく寝られます。
その他としては、パッヘルベルのカノンや、バッハの有名曲が入っている
バロック音楽のCD(パイヤール)とか、カルミナ・ブラーナ、モーツァルトの
ピアノ協奏曲、グレゴリオ聖歌などが一般に使われているようです。
ただ、人によってはバッハの音の密度の濃さとか、モーツァルトの明るさが
逆に駄目な人もいるようです。聴き手がその音楽をいいなと感じなければ、
音楽療法の効果は得られません(音楽の同調性)。
なんにせよ、もしも心の病気かなと思ったら、早く病院に行くほど
治りも早くなりますから、気軽に診てもらいましょう。

簡単な用語解説

交響曲・・・オーケストラ(管弦楽)による大規模な楽曲
協奏曲・・・ピアノ・ヴァイオリン・チェロなど独奏楽器と管弦楽とが合奏する楽曲。コンチェルト。
組曲・・・小曲や楽章をいくつかまとめた器楽曲。パルティータ。近代では劇の付随音楽も組曲と呼ぶ。
室内楽・・・二つ以上の独奏楽器による小規模編成の洋楽。弦楽四重奏、ピアノ三重奏など。
ソナタ・・・独奏(無伴奏ソナタ)、重奏形式の楽曲
カンタータ・・・バロック時代に発達した声楽曲
オラトリオ・・・宗教的音楽劇
オペラ・・・歌唱を中心に器楽、舞踊を加えた舞台劇。歌劇。

「のだめカンタービレ」二ノ宮知子著

いま、若者の間で密かにクラシック音楽ブームだと、複数のメディアで取り上げられている
のをみたが、ブームの火付け役の一つが、この少女漫画だそう。NHK教育の音楽番組の特集で、
現役の音大生やプロの音楽家が絶賛していたので興味を持ち購入したが、はまった。
ギャグのセンスがいいし、恋愛もさらっと入っているが、なんと言っても芸術の描写が
本物だ。少年漫画の「ヒカルの碁」で囲碁の棋譜や描写が本物であったことが、
作品にリアリティを与えて大ヒットとなり、囲碁ブームを起こしたのと同じように、
この漫画にも同じような力があると思う。ぎゃぼー♪

ヴィヴァルディ(1678-1741)

四季 
イ・ムジチ合奏団が定番だが、パールマンやシェリングも。

大バッハにも影響を与えた作曲家。
赤毛の司祭と呼ばれる。ミサをさぼってしばしばいなくなり、
本人は喘息の持病があるから休みに行っていたと言うが、
思い浮かんだ音楽を書き留めに行っていたようだ。

テレマン(1681-1767)

ターフェル・ムジーク集
テレマンって誰?という方も多いだろう。バッハと同時代の作曲家なので、
当然バッハと似た雰囲気はあるが、バッハとは異なる音楽で、かなり良いものを
残してくれている。古城で食事をしながら、生バンドに演奏をさせて、
エール酒をプハーっとすれば人生勝ったも同然(謎)。
その時のためにバロックや室内楽が好きな人は、今から予習しておこう。
廉価盤のメーカーBRILLIANT CLASSICSから出ている全集(4CD・輸入盤2000円位)が
演奏・音質・価格ともにとても良好。BRILLIANT CLASSICSでは、テレマンと
ベートーヴェンの交響曲全集(5CD・輸入盤2500円位)が定番。

ターフェル・ムジークを訳すると食卓の音楽となり、王侯貴族の食卓のために書かれた。
テレマンの信念は、わかりやすい曲を書くこと。

ヘンデル(1685-1759)

水上の音楽HWV.348〜350
王宮の花火の音楽HMV.351
オラトリオ「メサイア」HWV.56

水上の音楽は王侯貴族の水遊びのときのために、王宮の花火の音楽は花火鑑賞のためである。
イタリアに行き、オペラを勉強するが、当時宮廷楽長をしていたハノーファー
ではオペラが行われていなかったため、イギリスに渡り、後にイギリスに帰化する。

J.S.バッハ(1685-1750)

音楽の父と呼ばれる大作曲家。荘厳かつ華麗な楽曲を多く残しています。
バッハの演奏家としては、カール・リヒター(冷艶でクリスタルのよう)
チェンバロの名手グスタフ・レオンハルト(豊艶で華麗)、ヴァイオリンと
フルートのクイケン兄弟、盲目のオルガニストであるヴァルヒャ、
トン・コープマン、パイヤール、奇才のピアニストであるグールドなどが有名です。
作品は、非宗教曲と宗教曲に分かれますが、クラシックの到達点と評される
マタイ受難曲 BWV244 やミサ曲 ロ短調 BWV232 などの宗教曲や、
カンカータなどの声楽曲は、後から聴いた方が無難でしょう。
まずは、トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 などのオルガン曲や、
G線上のアリアとしての編曲が有名なAirの入っている管弦楽組曲BWV1066〜1069
シャコンヌと呼ばれる有名な第五楽章の入っている無伴奏ヴァイオリン
誰でも聴いたことのある無伴奏チェロや、ブランデンブルク協奏曲がお薦めです。

無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータBWV1001〜1006
シェリングのは、超が何個もつく名盤です。
カール・ズスケやカントロフあたりから聴く方が、今後の楽しみがあって良いかも。
サルヴァトーレ・アッカルド(PHILIPS)もお薦めです。
躍動感があり、カール・ズスケ並に折り目正しく、
しかもヴァイオリンの音色の美しさも堪能できる。
○ソナタの語源はイタリア語のソナーレ(鳴り響く)で、カンターレ(歌う)
を語源とするカンカータと対をなして発達したものです。シェリングの名演は、
まさにヴァイオリンが歌っています。

無伴奏チェロ組曲BWV1007〜1012
バッハの無伴奏チェロを20世紀に蘇らせた巨匠がパブロ・カザルスです。
カザルスは演奏史上の金字塔ですが、モノラル盤です。
ビルスマの限定Box(11CD・輸入盤)3500円位がモーツァルトや
ブラームスの名曲も入っていて大変お買い得です。
シュタルケルが1960年代に入れたステレオ旧録音の力感溢れる演奏も
お薦めです。

フルート・ソナタ集BWV1013・BWV1030等
フルートの好きな人は、帝王ランパルや、巨匠ニコレ、有田でどうぞ。

ヴァイオリン協奏曲集BWV1041等
オーボエとヴァイオリンのための協奏曲BWV1060Rが収録されているものがお得。
巨匠カントロフ、ビオンディ、フランチェスカッティ、スタンテイジなど。
アーノンクールのCDは1000円。

ブランデンブルク協奏曲BWV1046〜1051
ムジカ・アンティクァ・ケルン、ゲーベルが颯爽とした演奏で刺激的です。
華やかなパイヤールやコープマンのブランデンブルクも定評があります。
○私にとってのバッハは、まずはこの曲です。紅葉に色づいた山々の中に
いるようなイメージです。チェンバロやフルートのソロが格好良く、
有名な第5番は、音楽が流れ溢れ出てくるようです。

管弦楽組曲BWV1066〜1069
組曲全曲が1000円で買えるコープマンや、有田がお薦めです。
○G線上のアリアとして名高い第3番第2楽章Airが含まれています。
コープマンのAirは5分34秒、カラヤンのAirは6分1秒。演奏の長さがこれだけ
違うと、曲の印象もかなり違ってくるのが良く分かりました。クラシックのコア
なファンが同曲異演奏を揃えるはずです。
ブランデンブルクの流麗さに比べると、力強いお城とか宮殿のイメージです。

音楽の捧げものBWV1079
バッハがフリードヒ2世から与えられた主題に基づいて作曲し、王に献上した作品。
カール・リヒター、レオンハルト、録音のいい有田がお薦めです。

フーガの技法BWV1080
ドイツ・オルガン・ミサとフーガの技法がセットになっているレオンハルト盤がお得です。
盲目の巨匠ヴァルヒャの業績も高く評価されています。
L.ロッグ(オルガン)69年EMIもお薦めです。

ゴルトベルク変奏曲BWV988
不眠で困っていたカイザーリンク伯爵のために、弟子のゴルトベルクに演奏させた 子守歌?です。
天才かつ奇才のピアニスト、グレン・グールドの新旧録音が共に名盤ですが、
グールドの解釈は子守歌ではなく、知的で鮮やかです。
○グールドの新盤しか聴いていないんですが、多分バッハは子守歌として
作ったのではないかと思うのだけど、グールドの演奏は、前衛的にすら
きこえます。曲を再創造する彼の演奏は、惹かれるところと、
よくわからないところがあり、私の中の評価は、未定です。
グールドは、数々の奇行でも知られた人で、楽譜の通りに弾く、凡人の演奏ではないことは確かです。

トッカータとフーガニ短調BWV565
カール・リヒターの演奏が定番です。ユニバーサルミュージックから1000円で
出ています。ヴァルヒャや、マリー=クレール・アランなども定評があります。
○リヒターは、バッハの解釈の第一人者と言われていますが、リヒターの
オルガンを聴いていると、バッハとの関係ではなく、神との関係で演奏しているのでは
ないかと思います。優雅さや華麗さより、敬虔な印象を受けます。
バッハの音楽自体にも、敬虔な気持ちにさせるものは多いです。

マタイ受難曲BWV244
カンカータやマタイといった宗教曲は、詩の内容も作品の重要な一部ですので、
対訳があって、日本語解説がしっかりしているものが望ましいでしょう。
以上の条件から考えると、BGMから出ているレオンハルト指揮のものが最も
お薦めできると思います。
リヒターの旧盤も定評があります。

他にも、アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳、ピアノが好きな人は
インヴェンションとシンフォニアやフランス組曲、イギリス組曲、パルティータ、
平均律クラヴィーア曲集第1巻第2巻など、傑作が沢山あります。
ピアノはバックハウス、リヒテル、グルダ、グード、グールドなどが有名。
カンカータは140番・147番が広く知られている。

バッハのことを大バッハと呼ぶことがあるのは、代々の音楽家の家系だったことから、
他の親戚と区別するためである。少年期に長兄からオルガンやクラヴィーア(ピアノ
の前身の楽器)を習う。聖歌隊でボーイ・ソプラノだったのはちょっと意外。
教会のオルガニストとして活躍した後、ケーテンの宮廷楽団の楽長に就任。
当時大流行したコーヒーの嗜好を題材にした、コーヒー・カンカータという
作品も残しているので、多分コーヒー好きの良きパパ。

ハイドン(1732-1809)

多作家で、同時代のモーツァルトと音楽性は似ている。

交響曲第45番・88番・94番・96番・99番・100番・101番・104番
弦楽四重奏曲作品64番・作品76番

モーツァルト(1756-1791)

幸福で優美なモーツァルトの演奏は、かつてはブルーノ・ワルターが指揮する
ウィーンフィルの演奏の中にあり、それを継承したのがカール・ベームです。
ベームはカラヤンと並ぶ20世紀後半の大指揮者のひとりです。
ミュージカル「ウエストサイド物語」の作曲者としても知られている
レナード・バーンスタインの指揮するモーツァルトも評価が高いです。
カラヤンは細部まで完璧にコントロールされた静的な美しさをたたえた演奏、
反対にバーンスタインは動と静の間の微妙なバランスのうちになりたっている
ときに枠を飛びだしそうな演奏と評価されています。
モーツァルトの演奏も、近年においてはアーノンクールや、
ブリュッヘン指揮一八世紀オーケストラなど、古楽器を
使ったオリジナルの奏法による演奏が、一つの潮流となっています。
古楽器は音色が繊細で柔らかなのが特徴ですが、現代楽器とどちらが
良いかは好みの問題です。バッハの音楽は古楽器に合うので、バッハの古楽器で
演奏しているCDを一枚購入して、自分の好みを知るのがよいでしょう。

交響曲第38番ニ長調K.504「プラハ」
交響曲第39番変ホ長調K.543
交響曲第40番ト短調K.550 
交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」

初期の交響曲はモーツァルトが小学生くらいの頃に書いたもので、後期のものに比べると評価は低い。
はじめから交響曲全集を買うより、代表的な作品を収録した2枚組か3枚組が3000円程度でお得。
私はバーンスタイン、ウィーン・フィルの輸入盤3CDを購入し、満足。
25番と40番がいいなと思ったら、両方ともG minorだった。
ブルンブルンとうなっている41番も迫力。

アイネ・クライネ・ナハトムジークK.525

私にとってのクラシックとの出会いは、アイネ・クライネ・ナハトムジーク。
カラヤン文庫のこの曲は、カラヤンにしては珍しく、早いテンポで颯爽とした 演奏。

弦楽三重奏のためのディヴェルティメント変ホ長調K.563
歌劇「フィガロの結婚」K.492
歌劇「ドン・ジョヴァンニ」K.527
歌劇「魔笛」K.620
クラリネット協奏曲イ長調K.622
レクイエムニ短調K.626

キリスト教の礼拝集会で死者の魂の鎮魂を祈るときは、ラテン語でレクイエム(安息を)で始まることから、
この名がある。モーツァルト、ヴェルディ、フォーレのレクイエムが三大レクイエムで、ラテン語で書かれている。
ブラームスなどのレクイエムはドイツ語によることから、ドイツ・レクイエムと呼ばれる。
輸入盤で買ったので対訳の無い人は、ネット上のフリー百科事典「ウィキペディア 」で「レクイエム」を参照。
ベーム指揮ウィーンフィルハーモニーが定番。
レクイエムは昼寝のBGMになるような静かで美しいイメージがありますが、
人間が神に祈るときの荘厳で切なくなるような合唱付きの音楽です。

ピアノ協奏曲集(第9,17〜27番など)

モーツァルトのピアノ協奏曲は傑作揃いです。全集で揃えましょう。
アンネローゼ・シュミットの全集が、優美でオーソドックスな好演。音質は普通だが、CPは史上最強の10CD2510円。
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=654133&GOODS_SORT_CD=102

ピアノ・ソナタ集(8番・11番トルコ行進曲つき・13番・15番など)
 
ピアノソナタ第11番は、いろいろなCMでお馴染みのトルコ行進曲付き。
フリードヒ・グルダのCDが定番。

ピアノはグルダ、バレンボエム、クラウス、ペライア、シュミット、内田光子などが有名

3歳のとき姉のレッスンを聴いている内に曲を覚えてしまった神童。6歳の時には女帝マリア・テレジア
一家の前で演奏する。この時王女(後のマリー・アントワネット)に、「大きくなったら結婚して
あげる」と言ったのは有名。浮かんだメロディを推敲する必要もなく、完成された音楽が頭の
中から溢れてきたという。長調の曲が大半を占めるが、シューベルトは「モーツァルトの音楽は
悲しい」と評している。もっともシューベルトは「私は音楽を聴いて楽しいと思ったことはない」という
発言もしているが。映画「アマデウス」は非常に面白いので、是非御覧あれ。

バロック音楽と古典派音楽、ロマン派音楽

バロック芸術(16〜18世紀)とは、ギリシア・ローマ的な調和と均整を理想とした静的なルネサンス
芸術(13〜15世紀)に対して起こった、動的で躍動感が強いムーブメントである。
バロック音楽の特徴は、通奏低音(チェンバロなどの伴奏のこと)のメロディ上に、ヴァイオリン
などの別のメロディを対比させて組み合わせる(対位法)楽曲様式が特徴で、複数のメロディが同時に
きこえることにより、華麗さや、躍動感がもたらされる。だいたい同じスタイルで作曲されているので、
バッハは別格であるが、素人には他のバロック音楽家を一度聴いただけで区別することは難しい。
バロック音楽に代わった古典派音楽(18世紀初頭〜19世紀初頭)の特徴は、通奏低音に代わって、
機能和声法(ハーモニーのこと。即ち2つ以上の高さの異なる音が同時に響いた時に合成される音。
機能和声法は主三和音を和声の構成の基本とする)が基本となり、ソナタ形式(普通、2つまたは1つの
主要主題を持ち、提示部・展開部・再現部から成り、序奏や終章(コーダ)を付けることもある)が確立した。
古典主義への反動として起こったロマン主義は、感情の解放を主張する芸術・思想運動であり、
ロマン派の音楽(19世紀初頭〜後半)の特徴も古典派の音楽の約束事を取り外して
(機能和声にとらわれない和声や、ソナタ形式にとらわれない)、
心の内面をそのまま聴き手に伝達し、送り手と聴き手が共鳴することを期待したのが特徴である。
ロマン派以前の音楽家は、社会的には貴族の注文に対して商品を提供するいわば職人であり、
モーツァルトですら、宮廷に出入りするときには使用人の勝手口を使わされていたという。
古典派からロマン派に属する作曲家であるベートーヴェンは、
音楽を「芸術だ」と言った最初の音楽家であり、自分の音楽が社交の場での背景音楽扱いされること
を拒んだのだ。芸術とは、一定の材料・技術・様式を駆使して、美的価値を創造・表現しよう
という人間の活動及びその所産をいう。既存の作品と似たものでは、美的価値の創造とはいえない
から、一定の技術・様式という制約の中で、芸術家は前進を要求される。
その結果、芸術音楽は、もはやメロディもハーモニーも残されていない現代音楽に行き着いて
しまったのだ。たとえば絵画でも、古典派→印象派→抽象画という流れは同じである。
ピカソやマチスによく似た表現の絵は、私でも描けるが、それは他人の真似でしかなく、
何も新しい美的価値を創造していないものであり、芸術ではない。
後年ブラームスは、「我々のような作曲家が食べていけるのは、モーツァルトのピアノ協奏曲の
素晴らしさがわからない人がいるからだ」と言ったそうである。
そういう意味では、20世紀にブルースという新しい様式と、エレクトリックな楽器を得て発達した
ロックも、もう進化の余地は無いのかなと思う。

ベートーヴェン(1770-1827)

ハイドン・モーツァルトの影響下にある第一期から、自己の様式を確立した第二期を
経て、晩年は聴力を失いながらも深い境地に到達した大作曲家。
ベートーヴェンの歴史的名演は、カラヤンの前任のベルリン・フィルの大指揮者
フルトヴェングラーのものが有名です。19世紀にワーグナーが主に自分の曲を演奏
するために始めたバイロイト音楽祭という有名なフェスティバルがあり、
フルトヴェングラーは1931年から1951年まで、ワーグナーの作品とともに、
ベートーヴェンの第九交響曲を演奏しています。1947年の交響曲第五番「運命」
や、51年バイロイトでの第九が特に有名です。
トスカニーニやワルターといった巨匠や、朝比奈隆指揮の大阪フィルの演奏も定評
があります。

交響曲全集(第一番から第九番まで)
ベートーヴェンの交響曲は確かに傑作揃いです。3番は疾走するヴァイオリンの
リフが壮快だし、6番のメロディも秀逸。隠れた名曲4番、7番もいいですが、
なんといっても9番。交響曲の最高傑作のひとつであることは間違いないでしょう。
ダダダダーンで始まる5番は、ベートーヴェンが弟子に、「運命はこのように扉を叩くのだ」
と語ったエピソードから、日本のレコード会社が「運命」と命名。
フルトヴェングラーのバイロイトの第九は、演奏前に拍手に迎えられて出てくる彼の足音が
入っている「足音付き」と呼ばれる盤が音質良好。04年12月1日東芝EMI発売予定1500円。
ただ、歴史的名盤の場合でも1950年代までのモノラル盤は、ファーストチョイスとしては
どうかと思うので、ステレオ録音のCDをまず買う方が良いと思います。

ミサ・ソレムニス ニ長調Op.123
弦楽四重奏曲(第4番・第11番・第12番・第14番・第15番・第16番)
ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73「皇帝」
ピアノ・ソナタ全集 (第8番・第9番・第14番・第23番・第24番・第27番・第29番・第30番・第31番・第32番)

ピアノ曲はバックハウス、ケンプ、アラウ、ルービンシュタインなどが有名。

姓はオランダ語で、ビートが砂糖大根、ホーヴェンが農家という意味。祖先は大根農家のようだ。
酒・煙草・コーヒーと卵が大好き。少年期の経済的状況から守銭奴となるが、困窮していたかつての
恋人ヨゼフィーネに送金を続けたという側面もある。部屋は汚れ放題で、作曲中は奇声を発したりするが、
コーヒーは自分できっちりコーヒー豆60粒を数えていれないと気が済まない。
悪筆は有名で、テレーゼに送ったピアノ曲は、世間では「エリーゼのために」と誤読されてしまった。

シューベルト(1797-1828)

ピアノ・ソナタ第13番・第19番・第20番・第21番
ピアノ五重奏曲イ長調D.667「ます」
魔王D.328
交響曲第7番D.759「未完成」
交響曲第8番D.944「グレイト」
歌曲集「冬の旅」D.911
 
バリトンはフィッシャー=ディースカウが有名

シューベルトとシューマンの「Schu」は、靴の意味で、祖先は靴職人と考えられる。
教員一家でのびやかに育ち、ワインと食べることが大好き。
周囲からも愛され、あだ名は、「マッシュルームちゃん」など。
無邪気でお人好しな好人物で、街できこえてきた自曲を、
「いい曲だね。誰の曲?」とたずねている。
ベートーヴェンを尊敬し、隣の墓で永眠している。

ベルリオーズ(1803-1869)

幻想交響曲
物語に基づいた音楽なので、解説の付いた国内盤を買いましょう。
私のような素人でも従来の交響曲とは違うスタイルで書かれているのは聴けば分かるが、
今ひとつわかったようなわからないような内容。だから幻想なのか!?
姉妹作品のレリオあるいは生への復帰は、フランス語の独白と合唱から成り、
芸術家の苦悩がよく表現されている。

序曲ローマの謝肉祭
ファウストの劫罰

シェイクスピア文学を愛した奇才であるが、いろいろと大変な人生を送った。
躁鬱と腸神経症に悩まされ、鎮痛剤として阿片を常用していた。
この時の向こう側での体験を表現した傑作が、「幻想交響曲」である。

交響曲と交響詩

交響曲は、大規模なソナタ形式を有し、提示部、第一テーマ、第二テーマが登場した後に展開し、再現にいたる。
基本的には四楽章・・・ソナタによる速い速度の第一楽章、緩やかで叙情的なアダージョによる第二楽章、
メヌエット(フランス起源の優雅な中庸の速さの三拍子系の舞踊曲で三部形式をとる)または、
ベートーヴェン以降はスケルツォ(急速な三拍子の軽快な楽曲で三部形式をとる)による第三楽章、
第四楽章は、ソナタまたはロンド形式(ロンドは輪になって踊る舞踏とそのための歌のことで、
主題が同じ調で繰り返される間に副主題が挿入される。ABACABAのロンド形式から、やがてCが展開部に
相当するソナタ形式に発展した)で構成されるものである。
ベートーヴェンの交響曲第九番は交響曲の中に合唱を入れてしまった型破りの作品である。

ワーグナー曰く、交響曲はベートーヴェンで終わり。

シューベルトの「魔王」は、父親が悪魔に魅入られた息子を助けようとする劇的なストーリー性を持つ作品であり、
作品に文学性を持ち込んだロマン派リート(ドイツ語の歌曲)のさきがけ。
ベルリオーズはオーケストラを使った作品「幻想交響曲」を作るが、この作品では「ある芸術家の生活のエピソード」
と副題を付け、失恋して阿片で服毒自殺を図った若者が、死にきれずにさまざまな幻想を見るというストーリー
に基づいて展開されており、ここでは交響曲の決まり事は無視されている。
これには、当時のフランスではオペラやバレエ音楽が盛んで、ドイツ的な交響曲を作ったり、演奏されることが
なかったことも影響しているらしい。ブラームスも交響曲における文学性を否定しているように、
音のみで、テーマを提示し、展開・再提示していく音楽が交響曲である。
シューマンが先駆け、ベルリオーズが始めて、リストやリヒャルト・シュトラウスへ受け継がれた
物語に基づきモチーフを展開させていくオーケストラ音楽は、交響詩というジャンルで呼ばれる。
また、ドイツ、フランス、イタリアの周辺諸国では、チェコのドヴォルザークやスメタナ、フィンランドの
シベリウス、ノルウェーのグリーク、ロシア五人組(バラキエフ、キュイ、ムソグルスキー、コルサコフ、
ボロディン)など、ロマン主義の影響を受けながらも自国に固有の音楽を模索し、各国の民族音楽を曲中に
反映させる国民楽派が現れてくる。

メンデルスゾーン(1809-1847)

真夏の夜の夢Op.21+Op.61
ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64

世界四大ヴァイオリン協奏曲
メンデルスゾーン、ベートーヴェン、チャイコフスキー、ブラームス。

交響曲イタリアOp.90
交響曲スコットランドOp.56

大金持ちの坊ちゃんで、ゲーテに気に入られ、芸術について学ぶ。
容姿端麗・品行方正であったが故に、作品も感情の吐露を嫌い、
ロマン派の最盛期に活躍しながらも、ひとり新古典派と後に評価される。
どこでもすぐに熟睡できるという特技を持つ家庭人。

ショパン(1810-1849)

ピアノ曲集

ロマン派を見事に弾くことで有名な20世紀最高のピアニストのひとり、ホロヴィッツ。
高音はころころとした音色が軽快で、低音は力強い演奏です。初来日時のS席が5万円とか、
食事はいつも舌ヒラメとか、いろいろな素行の逸話や評論が残っていますが、この人の演奏会に対する
考え方が素敵。派手な蝶ネクタイをして、ピアノに向かう直前で白い手袋を脱ぎ捨てる。
今日のピアノ・リサイタルは同じ作曲家のソナタを続けて演奏し、さあベートーヴェンを聴きましょう
というのが多いらしいが、ホロヴィッツはいろんな作曲家の曲をこまごまと選び、こんな長い曲を演奏
したら客が飽きないかといつも心配していたという。音楽は楽しいのが一番ですね。

ポーランド人とフランス人のハーフ。少年時代は漫画が得意で、ちょっとシスコン気味。
繊細かつお洒落で、母性本能をくすぐるのが得意な人気者。作品の99%がピアノ曲
というピアノのマエストロだが、意外にも手は小さかった。
声帯模写が得意。

シューマン(1810-1856)

詩人の恋Op.48
交響曲第4番ニ短調Op.120
交響曲第2番ハ長調Op.61
ピアノ協奏曲イ短調Op.54
子供の情景Op.15

...悲劇の作曲家。妻クララは高名なピアニストで、夫婦で若いブラームスとも深い交流があった。
作曲への情熱が空回りするもどかしさや、妻の高収入への嫉妬、ブラームスとの友情・その才能への
嫉妬から、もともと躁鬱だったのが悪化し、精神崩壊へ。
葉巻、酒、ブラックコーヒー、物書きが趣味。
 

リスト(1811-1886)

交響詩「前奏曲」S.97
ピアノ・ソナタロ短調S.178
パガニーニによる大練習曲第3番嬰ト短調「ラ・カンパネッラ」S.141-3
巡礼の年S.160〜S.163
ピアノ協奏曲第1番変ホ長調S.124
ハンガリー狂詩曲集S.244 or 359
超絶技巧練習曲集S.139

酒と葉巻と派手好きのプレイボーイだが、面倒見の良い人情家。
当時サロンで絶大な人気を誇ったショパンとリストだが、
ショパンが少ない聴衆の前で小さな音で演奏したのに対し、
リストは多くの観衆の前で大音量で演出して演奏するのを好んだ。
リストはショパンが大好きで、ショパンはリストに幾分複雑な思いを
持っていたが、二人の間は不思議な友情で結ばれていた。
リストがショパンの部屋を留守中に逢い引きに使うまでは。

ワーグナー(1813-1883)

これまでのオペラでは悲しい場面、楽しい場面とシーンごとに独立した音楽があてられ、
相互の曲に関連性が無かったが、ワーグナーは全楽章を通じて同じモチーフ
(ライトモチーフ。表現の動機になった中心思想。例として恋愛、別離など)を用い、
全体が一つの音楽として流れていく巨大な歌詞付きのシンフォニーのようなものを作った点で
オペラの形式に革命をもたらした。従って、ワーグーナーの作品はそれまでのオペラのように、
一部分だけを切り取ることが難しい。初めてオペラを観賞してみようという人は、出来れば
DVDをレンタルしてみましょう。CDを買う際も、声楽入りで、2枚程度にまとめたハイライトの
CDをまず買ってから、多少高くても対訳付きの国内版を買うべきです。私のように、ふらっと
CD12枚の輸入盤をいきなり買ってしまうと、途方に暮れることになります(涙)。

さまよえるオランダ人
タンホイザー
ローエングリン
トリスタンとイゾルデ
ニュルンベルクのマイスタージンガー
ニーベルングの指輪 
パルジファル

フルトヴェングラーやクナッパーツブッシュの指揮が有名。

会見したビスマルク宰相に、「私はこれほど多くの自己意識に出会ったことはない」
と印象を述べられるほどの、唯我独尊。嫌いな人間は皆ユダヤ人にしてしまう一方、
社会の平等を理想に掲げたドレスデンの革命に参加したことを理由に国外追放処分を受ける。
しかし、徹底した自己流は、作品の面では従来の常識を覆した。熱狂的なファンはワグネリアン
と呼ばれ、画家のドガ、セザンヌ、作家のマラルメ、ボードレールなどが知られている。
哲学者のニーチェも心酔するが、後に訣別。バイエルン国王ルートヴィヒ2世は現実から逃避し、
ワーグナーに全面的な援助を送る。空想の世界に浸りきりのルートヴィヒは国王を退位させられ
謎の死を遂げる。二度目の妻のコジマはリストの娘。ヴァルキューレのかけ声「ホーヨートーホー」
をしゃべるオウムを後年飼育。犬なしではいられない愛犬家。

ヴェルディ(1813-1901)

歌劇「オテロ」
歌劇「ドン・カルロ」
歌劇「アイーダ」
歌劇「椿姫(トラヴィアータ)」

カラス、ヴィスコンティ1955年5月28日ミラノ・スカラ座が歴史的名演

レクイエム

極貧から家族を病気でを失い、鬱病に。貧乏から脱出し、地主になることを切望して
収入で土地を買い続ける。祖国愛を歌い上げ、歌劇「ナブッコ」はイタリア独立の精神的支柱になった。
農作業、馬の飼育とワイン、たばこが好き。

ブルックナー(1824-1896)

交響曲全集(特に4番・8番・9番が有名)

交響曲全集(特に9番、8番、4番が有名)

ブルックナーの交響曲は重厚長大で難解という先入観があったが、聴いてみると意外にあっさりして、
ナチュラルな印象。モーツァルトやチャイコフスキーのようなメロディメイカーという訳でもないが、
美しいメロディが流れていって、森の中とか、いろいろな空間をイメージさせる。ただ、やっぱり
ちょっと長い。シューベルトの交響曲第九番が、「ザ・グレイト」と呼ばれているのはその長さも理由
だが、それでも50分くらい。70分も集中できないので、私はBGMとして気軽にかけている。
ヨッヒム指揮シュターツカペレ・ドレスデンの全集(EMI輸入盤)が3500円位でお買い得。

敬虔なカトリック教徒であった一方で、祖国の酒の歌を作るほどの酒豪でロリコン。
他人の意見に謙虚に耳を傾けて作品を改訂した為、作品にバージョンがいろいろある。

ヨハン・シュトラウス2世(1825-1899)

ワルツ(4分の3拍子の優雅な舞曲)、ポルカ(ボヘミア風の4分の2拍子の軽快な舞曲)などの舞踏音楽
の分野で活躍。父ヨハン1世、次男ヨーゼフ、三男エドゥアルトも作曲家の音楽一家。
小沢指揮ウィーンフィルのニューイヤーコンサートのCDをレンタルしてみてちょ。

ワルツ「美しく青きドナウ」Op.314
ワルツ「春の声」Op.410
ワルツ「ウィーンの森の物語」Op.325
リッチ・トラッチ・ポルカOp.214
ポルカ「雷鳴と電光」Op.324
皇帝円舞曲Op.437
喜歌劇「こうもり」

喜歌劇とはオペレッタのこと。のちにミュージカルに発展。

ヨハネス・ブラームス(1833-1897)

ドイツ人音楽家に言わせると、ブラームスを正統に演奏できるのは、ドイツ人だけ
といわせるほど、ゲルマン的な音楽だそうだ。保守的で頑固かつ真面目な人物で、
古典派の形式を土台にしながらも、豊かな叙情性を表現したロマン派の音楽家。
映画監督ルキノ・ヴィスコンティは1976年に「イノセント」を撮り終えた後に
ブラームスの交響曲第三番を繰り返し聴き続けながら死んでいったという。
玄人好みで、人生のわびさびを知る人向け。
と一般には言われるが、音楽はパーソナルなものなので、ブラームスを聴いたら黄昏を感じなければ
ならないわけでは無いのは勿論だし、逆にブラームスに若い躍動感を感じるのも自由。
ハンガリアン舞曲集は、厳密にはブラームスの作曲とはいえないが、親しみやすい。これはブラームスらが
演奏旅行中にジプシー音楽を採譜したもので、当時としても大ヒットしている。

交響曲第1番ハ短調Op.68
交響曲第2番ニ長調Op.73  
交響曲第3番ヘ長調Op.90 
交響曲第4番ホ短調Op.98

カラヤン、ベルリン・フィルの交響曲全集が2500円。

ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.77
クラリネット五重奏曲ロ短調Op.115

クラリネットの名手カール・クライスター

ピアノ協奏曲第1番ニ短調Op.15
3つの間奏曲Op.117
ドイツ・レクイエムOp.45

恋多き作曲家だが生涯独身で、心の妻はクララ・シューマン。
一人で空想するのが得意で、少年期には安い鉛の兵隊のおもちゃがお気に入り。
読書とモーツァルトやベートーヴェン、シラーやゲーテなどの巨匠のスコアや
直筆原稿の収集が趣味。

チャイコフスキー(1840-1893)

白鳥の湖Op.20
眠れる森の美女Op.66a
くるみ割り人形Op.71

バレエ音楽は誰もが知っている美しい曲なので、ハイライトの抜粋でまず聴いてみましょう。

交響曲全集

第6番「悲愴」は、チャイコフスキーが死の直前に書いた曲。私にとって悲愴な曲とは、昔日曜日の午前中に
流れていたパルナスのCMソングですが、チャイコフスキーの悲愴についてもレポートしましょう。
第一楽章 アダージョが眠りを誘う。
第二楽章 シンプルに美しい。
第三楽章 あれ?
第四楽章 悲愴な香りがプンプンしてきました。...うわっ。葬式みたいなフィナーレ。
ベルリン放響、レニングラード・フィルなど。
アバド指揮シカゴ交響の全集(6CD)輸入限定盤3400円位がお買い得。

ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.35
ピアノ協奏曲第1番変ロ長調Op.23

中村紘子のカレーのCMでお馴染みの曲。

"1812"Overture,Op.49

1812年のロシアのナポレオン撃退のお祝いの曲。ラ・マルセイエーズに似たメロディが
崩れていって、大砲の音がど〜ん、ど〜んと鳴るという豪快な曲。

ロシア人3/4フランス人1/4のクオーター。モーツァルトを尊敬。
音楽は明快で、哀愁を帯びたメロディを全楽器でユニゾンして、同じメロディ
を歌い、盛り上げる。このやり方は、後にショスタコーヴィッチやラフマニノフ
らも取り入れ、ロシア人音楽家の伝統になる。長大で複雑な曲を集中して聴いた
あとに訪れるカタストロフィを楽しむのも音楽鑑賞の一つだが、分かりやすい曲を気楽に
かけておくのもまた然り。チャイコフスキーや国民楽派はかなり好き。
死因は同性愛を理由とした服毒強要説が有力視されてきたが、
コレラと持病の常用薬が原因との研究が最近有力である。
偏頭痛と情緒不安定に悩まされる。趣味は便箋のデザインとカード遊び。

CROSSROAD

このHPを御覧になっている中には、クラシックはよく聴くけど、ロックは聴いたことがない方も
おられるでしょう。Nothing but music ジャンルに関係なく、新たな出会いがあるかもしれません。
ロックは、もとはアメリカの黒人のブルースを、イギリスの白人が真似して生まれたものです。
1960年代のバンド、ローリングストーンズもクリームも、ブルースバンドです。1960年代の末には、
ブルース・ロックをヘヴィに演奏するLED ZEPPELINとDEEP PURPLEという2大バンドが登場します。
LED ZEPPLINは、クラシックとの接点はそれ程なく、後にリフとリズムを極めた孤高の存在になりますが、
DEEP PURPLEは、ブルースだけでなく、クラシックやジャズの影響を受けたハードロックを確立しました。
特に、リッチー・ブラックモアのG minorのキーを多用する哀愁を帯びたクラシカルなギターは、
ウルフ・ホフマン、ランディ・ローズ、イングウェイ・マルムスティーンなど多くのハードロック
ギタリストに影響を与え、ハードロックの中でも様式美系とかネオ・クラシカル系と呼ばれる
ジャンルがあるくらいです。いきなりロックのCDでなくても、リッチーのソロ・プロジェクトである
BLACKMORE'S NIGHTのCDを聴いてみて下さい。これは、どちらかというとクラシックのアルバムです。
例えば1stの「SHADOW OF THE MOON」は、ルネッサンス時代の作曲家ティルマン・スサートの曲が2曲、
白鳥の湖や、グリーンスリーヴスなどの曲をリッチーのクラシック・ギターとキャンディス嬢のVoが
吟遊詩人のように奏でています。次に、(BLACKMORE'S)RAINBOWにいってみましょう。RAINBOWのアルバム
ならベートーヴェンの第九をカヴァーしている「DIFFICULT TO CURE」やグリークのベールギュントを
カヴァーしている「STRANGER IN US ALL」が聴きやすい気もしますが、いきなり中核にせまりましょう。
ライヴ・アルバム「RAINBOW ON STAGE」です。ニュース・ステーションのサッカーのゴールシーンで
使われているイントロから怒濤のようなギターが炸裂して始まる演奏は、ロック史上に残る名盤です。
残念ながらCDではカットされてますが、コージー・パウエルがチャイコフスキーの1812をアレンジした
ドラムソロは、伝説です(「ヴェリー・ベスト・オブ・コージー・パウエル」の中の、「Over the top」
という曲で1812は聴けます)。hmvの音楽ジャンルで「Blackmore」で検索するといろいろ試聴できます。
2003年にテレビドラマから何度目かのブームが起きたQUEENもロックの入門に最適なバンドの一つです。
バラードとオペラとハードロックの融合した名曲「Bohemian Rhapsody」など、他のロックバンドとは
ひと味違った美しいヴォーカルハーモニーと、メロディが楽しめます。

ドヴォルザーク(1841-1904)

アメリカに渡り、ネイティブ・アメリカンや黒人の音楽を研究。

交響曲第9番ホ短調Op.95「新世界より」
 
ケルテス指揮ウィーンフィル61年が定番
交響曲第8番ト短調Op.88
弦楽四重奏曲第12番ヘ長調Op.96「アメリカ」

大変な鉄道マニア。毎朝駅まで機関車を見に出かけ、機関車の型番・機関士の名前まで
記憶していた。珍しい機関車を見るために、アメリカ行きを承諾。

フォーレ(1845-1924)

レクイエムOp.48
モーツァルトかフォーレを史上最高のレクイエムにあげる人が多い。フォーレの方が、
穏やかな印象のレクイエム。ミッシェル・コルボ指揮ベルン交響楽団が定番(少年合唱付き)。
コルボは宗教音楽の指揮で有名で、バッハのミサ曲ロ短調とモーツァルトのレクイエム、
フォーレのレクイエム(大人の合唱付き)、ブラームスのドイツ・レクイエムが入っている
廉価の5CDボックスが出たが、まずは、ベームのモーツァルトのレクイエムと上記のCDを買うのが無難。

フォーレという名字は南フランス語ではファウレと発音し、鍛冶屋を意味する
穏やかな性格の善人で、自然愛好家。
寄宿生時代から隠れてすったヘビースモーカー

プッチーニ(1858-1924)

歌劇「トゥーランドット」
歌劇「蝶々夫人」
歌劇「ラ・ボエーム」
歌劇「トスカ」

陽気だが神経質。ボートや狩猟、煙草が好き。喉頭ガンで亡くなっている。
ヴェルディのオペラが祖国愛を歌ったのに比べると、ノンポリ。
「私は自分が小市民だから、小市民の音楽を書いた」と述べ、わかりやすい
大衆受けする音楽を書いた。故に大衆からは絶大な支持を、批評家からは低俗
と評されたが、今日まで支持されているのは歴史の示すところ。
「蝶々婦人」を書くときは、日本からレコードを取り寄せ、日本音楽を研究している。

グスタフ・マーラー(1860-1911)

交響曲全集(特に1番5番8番が有名)
メンゲルベルク、ワルター、バーンスタイン、テンシュテットの指揮が有名。
テンシュテットは勢いのある演奏で有名。廉価で全集がでている。
交響曲第9番の呪い?
ベートヴェンが音楽史上に残る交響曲第9番を書いて亡くなったことから、後の作曲家も自分の作品の第9番を
相当意識していたようだ。奇しくも、ブルックナーも交響曲第9番を書いて亡くなったことから、マーラーは、
自分も第9番を書いたら死ぬかもと恐れていたそうだ。マーラーの交響曲第10番は、亡くなったため未完。

生前は偉大な指揮者として認識されるが、音楽は生前には全く認められなかった。
ランダムにつながりのないメロディが出現する音楽で、西洋音楽の範疇からはみ出していたので
時代が追いつかず、プロの音楽家からの評価が低かったからである。
自己中心的で完全主義者であったことから楽団員と摩擦を起こし、転職をくりかえした。
ユダヤ人であることが転職の際にも不利になるが、仕事のためならユダヤ教から
キリスト教に改宗して契約を取り付ける合理主義者の側面も。
精神的に虚弱。夫婦関係の亀裂に悩み、性的不能と強迫神経症になるが、フロイトに
カウンセリングしてもらい、好転。
自然の中で作品の構想を得る。読書とくに古典文学やロマン派の作品が好き。

ドビュッシー(1862-1918)

音楽を聴いた印象により、映像的なイメージ(特に自然の風景)を喚起させる
ことと、様式を持たず、即興性を重視した(ジャズとの類似が指摘されている)
独自の音楽を作り出したのが印象派である。印象派の手法に則った音楽を作る
ことはすべてドビュッシーの亜流になってしまうので、他の作曲家ではラヴェル
しかいないが、ラヴェルですら当時ドビュッシーの亜流という批判を受けた。

牧神の午後への前奏曲

ベルガマスク組曲(有名な月の光を含む)
版画
映像
子供の領分

ピアノは巨匠ミケランジェリ、ロジェ、フランソワが有名。

もし音楽家になっていなかったら、船乗りになっていたと語っているように、
海に対する憧憬を生涯持ち続けた。部屋には葛飾北斎の富嶽三六景の「波」が
飾ってあった。海とキャビアと煙草が好きで、ダンディだが神経質で打算的。
人間よりも猫が好き。
ソナタ形式、交響曲形式は死んだと信じていた。

CDの選び方

通常は、指揮者とオーケストラ、ジャケット、値段が選ぶポイントとなる。
まず、指揮者とオーケストラは、作曲家や曲と合っていそうか考えてみる。
勢いのある演奏なら、フルトヴェングラー、バーンスタイン、C・クライバーなどが、
反対にゆったりした演奏はカラヤン、チェリビダッケ、ジュリーニなどが有名である。
他のトスカニーニ、クナッパーツブッシュ、メンゲルベルク、ワルター、クレンペラー
クーベリック、ショルティ、アバド、サバリッシュ等の巨匠はまあオーソドックス
の範疇だろう。たぶん。ただ、曲にもよるし、一般に晩年の演奏は遅くなるようだ。
自分なりに選んで買ったら、それが貴方にとってベストのCDです。
オーケストラは、ドイツ人の作曲家ならベルリン・フィルやウィーン・フィルなどを、
フランス人の作曲家ならフランス国立放管やパリ管というように、作曲家と同じ国の
オーケストラが基本的には合っている。
ジャケットについては、ジャケ買いという言葉もあるが、ジャケットのセンスが悪いと何故か
音質や内容も悪いことが多い。レーベル買いというのもあって、
ソニー、ワーナー、ユニバーサル、BMG、EMIの5大メジャーならまあ安心だろうとか、
DECCAやPHILIPS、DG(Deutsche Grammophon)なら買ってみようかなど。
重要な値段は、CDの場合は輸入盤と国内盤、通常盤と限定盤、ボックスセットなど、様々な
売られ方をしており、買い方により2倍から3倍の値段の差が生じるので、よくamazon,hmv,tower
で比較する。クラシックの場合、店頭のワゴンセールや輸入盤のboxsetは掘り出し物も多く、
上手に買えばCD一枚当たりの平均単価は1000円を下回る。カラヤン、アバド、小沢などの
CDでも、セットなら一枚当たり500円前後で買えることもあるので、定期的にチェックしませう。
作曲家の代表曲を一枚ずつ買っていけば、バッハ・モーツァルト・ベートーヴェンあわせて30枚、
その他ドイツ系20枚、フランス系10枚、ロシア系10枚、その他10枚の合計80枚(8万円位)
も買えば、大体のクラシックの有名曲は揃えられます。

リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)

遅れてきた天才。本人はモーツァルトと同じく美しいメロディを作りたかったが、
時代がそれを許さず、現代音楽の前衛的な作品で評価される。
しかし、後年は作風を転向して、古典的な作品を創作するが、美しいメロディを
延々と書くことを気恥ずかしく思い、せわしなくテンポが変わるのが特徴となる。

サロメOp.54

前衛時代のオペラ代表作
メタモルフォーゼンAV.142(23の独奏弦楽器のための)
ばらの騎士Op.59

古典回帰後の作品で、テンポが変わり指揮するのが難しい。クライバーがお薦め。
カラヤン指揮1960年夏ザルツブルク祝祭大劇場が歴史的名演。

守銭奴・カードゲームが趣味。
ヨハン・シュトラウス一家とは他人。

ラフマニノフ(1873-1943)

ピアノ協奏曲第2番ハ短調Op.18
モーツァルトのピアノ協奏曲以外のピアノ協奏曲のうち、ベートーヴェンの第5番皇帝、
チャイコフスキー第1番、リスト第1番、ラフマニノフ第2番の内の三つを世界三大ピアノ協奏曲と呼ぶことがある。

ピアノ協奏曲第3番ニ短調Op.30 
パガニーニの主題による狂詩曲Op.43
交響曲第2番ホ短調Op.27
交響的舞曲Op.45
ヴォカリーズOp.34-14(14の歌曲 Op.34 より)

主治医から、貴方は協奏曲の傑作を作ることになる、作ることになる
と暗示療法を根気よく受け、ノイローゼから一時回復。

シェーンベルク(1874-1951)

美しいメロディもハーモニーも無い無調の音楽を提示。
音楽を作るとき、ある音の存在が中心になる(例えばハ長調ならドミソ
の和音が中心になる)ことを嫌い、12の音を公平に扱わなければなら
ないと考えた(12の音が一回ずつ登場するメロディを作り、そのメロディを
順行・逆行・音程を逆にした反行・反行の逆行を基本に作曲する12音技法)。

月に憑かれたピエロ(無調時代)
5つのピアノ曲(12音技法)

テニス・卓球・絵画・新しいもの好き。
非常にロジカルで、恋愛関係でも「べき論」で相手を追いつめる。

ジョン・ケージ(1912-1992)は、「4分33秒」という作品を発表した。
演奏者はピアノの前に座ったまま、4分33秒間何もしない。
西洋音楽の到達点である。

◇参考文献◇「大作曲家たちの履歴書」(三枝成彰氏著)・「はじめてのクラシック」(黒田恭一氏著)
「クラシック不滅の名演奏」(堀内修氏著)・「オヤジのためのクラシック音楽入門」(帯金充利氏著)
2ちゃんねるクラシック板でのお薦め・「クラシックCDの名盤」(文春新書)

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