蓄電池自転車探険!

特性 自己放電 メモリ効果 エネルギー密度 充電方法

特性

  蓄電池(二次電池)の特性比較を表1に示す。同表の電池は一次電池でなく、二次電池のこと。

鉛電池
表1  蓄電池(二次電池)の特性比較
項目 ニッケル・カドミウム電池 
Ni−Cd 
ニッケル・水素電池
Ni−MH
リチウムイオン電池
Li イオン
鉛電池
自己放電率[%/日]at 20゜C  0.8〜1.1 0.7〜1.0 0.3〜0.6 0.1
寿命(充電回数) 500 500 300〜500 400
メモリ効果 ある ある ない ない
エネルギー密度[Wh/kg] 小 (50〜70) 中 (60〜90) 大 (100〜140) 小 (30〜40)
貯蔵性 長期貯蔵でも問題ない  長期貯蔵でも問題ない  6ヶ月毎に補充電が必要   
放電電圧 電圧低下は少ない 電圧低下は少ない 電圧低下は少しある  
耐過放電性(注2) 優れている やや劣る 劣る  
充放電効率[%] 80 90 95 87
セル電圧[V/セル](注3) 1.2 1.2 3.6
残存容量の表示 困難 困難 大雑把に可能 可能
価格 普通 やや高価 高価 安価
実用化年 1951 1991 1991 1970

  注1: ニッケル・カドミウム電池は環境有害物質カドミウムを含むので回収する必要がある。
  注2: 過放電とは、許容される終止電圧を超えて放電を続けること。液漏れおよび劣化の原因になる。
  注3: セル電圧とは、1個のセルが出せる定格電圧。セル電圧より高い電圧を必要とする場合は、必要数のセルを直列に接続し1個の蓄電池とする。

自己放電

  極板の活性物質と電解液との反応などによって容量が減少することを自己放電と言う。
  自己放電率は温度によって大きく変わる。表1の自己放電率は20゜Cにおける値を示している。例えば、リチウムイオン電池は1日当たり0.3〜0.6%の容量が自己放電によって失われる。この値はニッケル・カドミウム電池およびニッケル・水素電池の値の半分程度である。温度が40゜Cになると20゜Cに比べて、自己放電率はニッケル・カドミウム電池およびニッケル・水素電池は約3倍に、そしてリチウムイオン電池は約2倍になる。一方、温度が10゜Cになると20゜Cに比べて、自己放電率は約半分になる。

メモリ効果

  浅い放電での充放電を繰返した場合、電圧が低下して容量が減少する現象をメモリ効果と言う。深い放電を行うと解消される。リチウムイオン電池にはメモリ効果はない。
メモリ効果のある蓄電池は、使い切ってから充電すると長持ちする。充電器の中には、放電してから充電する機能(リフレッシュ充電機能と呼ばれる)を持つものもある。

エネルギー密度

  電池の単位質量(または単位体積)当たりの取出せるエネルギー(電力量)をエネルギー密度という。表1では、電池1kg当たりの取出せる電力量をWh(ワット・アワー)の単位で示してある。例えば、リチウムイオン電池は、その1kg当たり70〜130Whのエネルギーが取出せる。
  エネルギー密度が大きいと、同じ電力量に対して軽くなる。従って、リチウムイオン電池が最も軽く、次にニッケル・水素電池が軽い。
  電力量と電圧および容量の間には次の関係がある。
電力量[Wh] = 電圧[V] x 容量[Ah]
  例えば、電圧が24V(ボルト)そして容量が5Ah(アンペア・アワー)の電池の電力量=24V x 5Ah=120Wh。
  電圧が等しければ、容量が大きいほど、電力量も大きい。

充電方法

  蓄電池の充電方法および充電時間などを、表2に示す。

表2  充電方法および充電時間
蓄電池種類 ニッケル・カドミウム電池 ニッケル・水素電池 リチウムイオン電池
充電方式 定電流充電 定電流充電 定電圧充電
普通充電 充電時間[h] 8〜15 8〜15 8〜15
電流[mA] 120〜240 120〜240 240以下
電圧[V/セル]     4.1又は4.2
充電制御 手動でも可 手動でも可 タイマー
短時間充電  充電時間[h] 3〜8 3〜8 3〜8
電流[mA] 240〜480 240〜480 240以下
電圧[V/セル]      4.1又は4.2
充電制御 タイマー タイマー タイマー及び電流低下
急速充電 充電時間[h] 1.5以内 1.5以内 1.5以内
電流[mA] 960〜1,560 960〜1,560 1,200以下
電圧[V/セル]     4.1又は4.2
充電制御 タイマー、電流検出及び温度の組合せ  タイマー、電流検出及び温度の組合せ  タイマー、電流及び電圧検出の組合せ