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第二回戦;小坂井高校

時習館が着実加点

 得点を着実に積み重ねた時習館が、小坂井に勝った。
 時習館は一回、三宅、宮路の適時打で.2点を先制。1点リードで迎えた四回には、木藤の適時打、宮路の犠飛などで加点した。投手の柳瀬は、打たせて取る投球で6安打完投した。

 小坂井は二回、古賀の適時打で2点を挙げたが、その後は抑え込まれた。
時習館・柳瀬投手 冬の走り込み実る

 九回裏一死。時習館の柳瀬真紀投手(三年)はツーストライクに追い込んだ。決め球に選んだのは下手投げ特有の軌道を描くあの球″。高めの直球だ。
 体を大きく前に沈め地面すれすれから高めを狙う。下から浮き上がってくる球に、バットは空を切った。
 下手投げを意識したのは中学三年のころだった。当時は「球速も制球力もいまいち」の上手投げ投手。「特徴がない」とコーチが下手投げを助言した。試しに投げると下半身がふらついた。大きく深く踏み込む左脚に筋力がない。高校入学後も再度挑戦したが、思い通り投げられなかった。
 昨年十二月から強い足腰を作るために走り込んだ。一日最低六`、多い時は十`。変化が出たのは今年二月。投球練習中に自然と腕が下がり、真っすぐ投げられるようになった。
 この日打者三十三人に対し投げた球数は百十八。立ち上がりボールが先行し、甘く入った球を狙われたが、後半は直球とスライダーで翻弄(はんろう)した。六回以降、三塁を踏ませなかった。
 昨夏は応援席で声をからしていた柳瀬投手。努力で身に付打た下手投げでチームを引っ張る。

以下の掲載写真は、筆者の同窓生即ち昭和26年卒の3回生野球部OBの
田嶋義雄くんに提供いただいたものである



第三回戦;豊田高専・・・まさかの大敗



連打を浴びてマウンドに集まった守備陣
【中日新聞】

中盤に集中打、豊田高専圧勝

 豊田高専が中盤の集中打で時習館にコールド勝ち。
 豊田高専は同点の三回、橋本拓のソロ本塁打で勝ち越しに成功。五回には佐藤天の中前打、橋本拓の左越二塁打などで3点を追加。六回にも4点を加え、突き放した。
 時習館は豊田高専の佐藤天、件の両投手に1安打に抑えられた。

重圧もなんの、絶好調「9K」豊田高専佐藤投手

 右腕を振り下ろして投げた直球が、おもしろいように低めに決まる。豊田高専の先発佐藤天平投手(三年)は絶好調だった。
 背番号10。エースナンバーの伴幸泰投手(三年)が開会式二日前にあばら骨を疲労骨折、先発が回ってきた。重圧を感じながらも「伴が治るまで、負けるわけにはいかない」と力投してきた。 六回まで投げ、前の二試合で計24得点の時習館打線を1安打に抑え、9奪三振。「いつも伴の後ろにくっついていた天平が…」。阿知波昇監督(四四)は成長に驚くが、本人は「まだまだ全然、本調子の伴には及ばない」。
 その伴投手は、短い回の登板ができるまでに。佐藤天投手は「次の豊田大谷は強敵。二人で抑えたい」と、背中を追い続けてきた同級生の回復を待つ。
 【東日新聞】HP

 豊橋市民球場で豊田高専と対戦した時習館は、力を発揮できず敗退。初回、先制していい流れを作ったかに見えたが、その裏エラーがらみで同点。3回には先頭打者に本塁打を浴びて逆転された。さらに5回、これまで好投してきた柳瀬が崩れ、連打を浴びて3失点。続く6回にもダメ押しされた。
 時習館は、相手投手の落差の大きい変化球とコーナーをついた投球の前に1安打11三振。バットを振らぬ見逃し三振が多かった。1人で投げ抜いた柳瀬は、涙を流し「自分の不注意で流れを持っていかれた。申し訳ない」。5、6回の乱調は「疲れが出た。シュート回転があまりよくなかった」。

全く思いがけない大敗で、早くも夏は終わった。尚、3番木藤俊英捕手(2年)は木藤政美監督の2世である。来年を期待しよう。



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