紙の文庫版 『宮古弁小辞典』 刊行!    NetShop うみがめ文庫

宮古弁小辞典 表紙

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横組み 9ポ・22字×22行×224頁

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■ みちのく岩手の太平洋岸 宮古あたりのみやびな方言集・小辞典 Jin 編 ■


宮古弁 小辞典 
  

■ 自分が使った・聞いた宮古弁を中心に収録  本当はもっともっと奥深い ■
                       例文・諺・言い伝えも採録



■あ                             ホームへホームへ
ああべえ       行こう
           *アベ、アエベ、エエベなどとも言う。
            歩メの転訛
あありええ     〔感嘆詞〕あれまあ ありゃ しまった!
           *なにか失敗などをしたときに、思わず
            口をついて出てくる言葉
           〔例〕あ〜りえ〜、こ〜りえ〜、くっせ〜が!
              *お鳴らをしたあとに発する地口
あうぇえこ      間(あわい)こ 路地 狭い道
           *間(あわい)の転訛+コ。
            コは、ある状態を表わす接尾辞
あえな        兄
           *エイナ、エエナとも言う
           〔諺〕アエナどケエナ(腕)ぐれえ違う。
              *似て非なるものの譬え
あえべ        歩(あゆ)め 行け 行こう
           *アアベエ、アベ、エエベなどとも言う
あおすす あおずす 〔動物〕青鹿(アオシシ) カモシカ
           *ザコスカとも言う
あおたんつぽけ    青瓢箪(あおびょうたん) 痩せて顔色の悪い人
           *嘲って言う
あおのろす     〔蛇〕アオダイショウ(青大将)
           *転じて、蛇のように執念深く薄気味の悪い人
あおびき       青びき〔禾偏に干〕 豆の若葉
           *小説『寄生木(やどりぎ)』に、“焼け残りの雑穀に
           青びき(豆の若葉)を混ぜたのを食って、
           身代を建て直した”とある
あがす        灯(あかし) 明かり
あかぜに あがぜに  赤銭 銅貨
あがねえ       開かない
あがめえ      〔地名〕赤前(あかまえ)
あがっとがん     上がりなさい
あかはら      〔病名〕赤痢(せきり)
あかびっき あがびっき
           赤ん坊
あがふ        赤腑(あかふ) 肝臓
           *スルメ(鯣)・イカ(烏賊)の肝臓
           ⇒ふ そがら
あかめにええろ    *「赤目」に「ええろ」で、「あかんべえ」のこと
あかよ あがよ   〔魚〕赤魚(あかいお、あかうお)
           *赤い色をした魚。
            主にメヌケのことか?
            メイセン(キチジ)をも言うか?
あきずめえ      秋仕舞い
           *晩秋の収穫から冬を迎える準備までのこと
あぎた        顎(あご)
           *アゲタとも言う
あぎねえと      商い人 商人(あきんど)
あぎれそっけえる   呆れ反り返る 呆れ返る
あくそ        悪汐・悪潮(あくしお) 津波
           *津波は主にヨダ、ユダと呼ぶ
あぐり        揚繰網(あぐりあみ)の略
あげえ        赤い
あぐど        踵(かかと)
あげた        顎(あご)
           *アギタとも言う
あさけえ       浅い  ⇔ふっけえ(深い)
あさま        朝間 朝方  ⇔夜ん間(よんま)
あす         足(あし)
あず         味(あじ)
           ⇒くるびあず
あずかう       ⇒あづがう
あずぎでえろ    〔甲虫〕アズキゾウムシ(小豆象虫)
           *アズキの害虫
あずぎばっとう    小豆ばっとう
           *甘いアズキ汁・汁粉に、
            うどん状のものを入れた郷土料理
あすたが       足高(あしたか・あしだか) 足駄
あすたがずんこ    足高ずんこ 竹馬(たけうま)
           *「ずんこ」の語源は不明
あすった       明日(あした)  ⇔きんのう
あすぽうろぎ     足ぽうろぎ
           *椅子などに腰をかけて足をぶらぶらさせること。
            揺らすことをホウログと言い、
            ポウロギはその名詞化ホウロギの音便
           ⇒たますぽうろぎ びんぼうぽうろぎ
あずる        案じる 心配する
あせ         合(あ)せ 御数(おかず) 酒の肴
           *合ワセ・合ワセ物の縮約
あそごなって     あそこら辺 あの辺
あだま        頭
あだり        辺(あた)り
あだりほどり     辺(あた)り辺(ほと)り その辺
あだる        当たる
あだれ        当たれ
           〔例〕こだづさ当だれ。 = 炬燵に当たれ(入れ)。
              火さ当だれ。 = 火に当たれ(暖を取れ)。
あづがう あづがる  扱う 世話をする 養う 動物などを飼う
あつかでえ      あっち側  ⇔こつかでえ
あつけえ       あっち側 あちら側  ⇔こつけえ
あっつ        あっち あちら  ⇔こっつ
あっつう       暑い  ⇔さんびい(寒い)
           熱い  ⇔はっけえ(冷たい)
あっとぎ       或る時
あっとご      (1)或る所
          (2)(〜が)有る所
あっぷうくう     あっぷを食う 慌てる 溺れる
           〔諺〕酒川であっぷう食う
あっぺけっつぁ    あべこべ
あづべる       集める
あでえ        値(あたい)
           *花火あでえ=花火代、花火を買う代金
            菓子あでえ=菓子代、菓子を買う代金
あどをたってぐ    後(あと)をたって行く 後ろを付いて行く
           *原語は「後に立って行く}か?
あなさん       兄(あに)さん
あねえな       彼(あ)の様(よう)な あんな
あねえに       彼(あ)の様(よう)に あんなに
あば         網端(あば) 浮き
           *網の端に付けるところから、その縮約。
            因みに、ガラス製の浮き球は、ダボと呼んでいた
あばくづ       大きな口
あばだ        北東風
           *ヒガダ、ヒカタとも言う
あばや        聾唖(ろうあ)
           *耳が聞こえないために話ができないこと、また
            耳が聞こえないために話ができない人
あばり        網針(あみばり)
           *網を繕うための編み針。漁師言葉
あぶら        *肝臓
あぶらっこ     〔魚〕油っこ アイナメ(鮎魚女・鮎並)
           *カサゴ目アイナメ科アイナメ。
            アブラメとも呼ぶ
あぶらてえす     油の無駄遣い
           *テエスの原語はタヤシ(絶やし)か?
           ⇒ぜにてえす ひまてえす
あぶらめ      〔魚〕油目 アイナメ(鮎魚女・鮎並)
           *カサゴ目アイナメ科アイナメ。
            宮古では主にアブラッコと呼ぶ
あべ         行こう
           *歩メの転訛。
            アアベエ、エエベとも言う
あまねさぐ あまのひしゃぐ
           天邪鬼(あまのじゃく)
           *三省堂「大辞林」“昔話に悪者として登場する鬼。
            「瓜子姫」に出るものが有名。記紀神話の
            天探女(アマノサグメ)に由来するともいわれる。”
あみと        網人
           *建て網に携わる漁師のこと
あめえ        甘い
あめゆぎ       雨雪 霙(みぞれ)
           *雨混じりの雪降り
あめる        飴る べたべたする 腐る
あゆみ        歩み 船と岸の間に渡す歩み板
           *漁師言葉
あよっす      〔感嘆詞〕軽い驚きを表わす。
           ハヨッスとも言う
あらぐ        新墾(あらき) 新墾田(あらきだ)
           *新しく開墾すること、または、新しく開墾した土地
あらまき あらまぎ  荒巻 新巻
           *鮭を塩漬けにし、洗って天日干し・風干ししたもの。
            原語は藁巻(わらまき)とされる
あらまづ      〔地名〕新町(あらまち)
あるってぐ      歩いて行く
あれ         荒れ 時化(しけ)
あれやぐ       荒れ役
           *大雨や嵐など天候不順で屋外の作業ができないこと
あわぇえこ      間(あわい) 路地
           *物と物との間
あわばな      〔植物〕粟花 オミナエシ(女郎花)
           *御盆に仏花として使われる
あんどぎ       彼(あ)の時
あんば        網場
           *アバと縮まる場合もある。定置網のこと。漁師言葉
あんばさま      網場様 湊大杉神社
           *漁業の神様
あんべえ       塩梅 具合 調子
           〔例〕あんべえがわりい。 = 具合(調子)が悪い。
あんまりげえだ    あまりにも酷(ひど)い

■い                             ホームへホームへ
いいからかげん    好い空加減 好い加減
いいくれえ      好い位 好い加減 好きなだけ
           〔例〕いいくれえにせえ。
              = いい加減にしろ。
                いい位のところで止めておけ。
いいつに       何時(いつ)のまにか とっくに
いいでばあ      いいです けっこうです
           *エエデバア、ヨゴゼンスとも言う。
            断る・拒否するときに使う
いが        〔頭足類〕イカ(烏賊) ヤリイカ(槍烏賊)
           *宮古ではスルメイカとヤリイカが獲れるが、
            ともにスルメとも、イガとも呼ぶ
           〔例〕イガ食うが? 食うんだらば持ってげ。
いがった       良かった
いがねすか      行きませんか
いがふ        イカ(烏賊)の腑 イカの肝臓
いきたぐねえ     行きたくない
いぎった       生きている
いぎてえ      (1)生きたい
          (2)行きたい
いきぱる       息張る 踏ん張る
いきぽぐ       息巻く
いぐ         行く
いぐすか       行きますか
いぐっけえ      行きます 行きますから
いぐなあ       行かないで
いぐねえ       良くない
いぐのすか      行くんですか
いぐべえ       行こう
いぐべす       行こう
           *同じ意味でアベ、アアベエという言い方もある
いげ いげえ     行け 行きなさい
いげさがすう     小賢(こざか)しい 狡賢(ずるがしこ)い
           *イゲ+賢シイで、イゲ(いけ)は強意の接頭語。
           否定的に用いる
いげぞうすう     とても恥ずかしい
           *イゲ+ゾウスウで、
            イゲ(いけ)は強意の接頭語、
            ゾウスウはショウスウ(笑止い)の変化
いさだ       〔節足動物〕ツノナシオキアミ(角無沖醤蝦)
           *プランクトンの一種で、小海老に似ている。
            多くが釣りの撒き餌に使われる。
            新鮮なら生で食べられる。
            関東では干したものが小海老・桜海老の
            代用品として出回っている。
いさば        五十集 海産物の加工業者や商人
           *五十集屋(いさばや)も同じ。
            辞書には近世語として出ていて、
            特に方言というわけではない
いしだこ いすだこ 〔頭足類〕石蛸。標準和名はミズダコ(水蛸)
           *宮古で言う石蛸の標準和名はミズダコ。
            宮古で言う水蛸の標準和名はヤナギダコ。
            まぎらわしい。
            同じ岩手でも、よその市場ではまた違うらしい
いす         石
いずくる       弄(いじ)くる
いすけん       石拳(いしけん) ジャン拳
いすけんづう     ジャンケンポン
           *石拳(いしけん)・ジャン拳の掛け声。
            「いすけんづう いすまづ たいまづ
            はさみが三本 きゅっきゅのきゅ」の略。
            キュッキュノキュ、キャアアンデエとも言う
いだ         居た
いだ         板
いだこ いだご    いたこ 巫女(ふじょ・みこ) 神子(みこ)
           *イダッコとも言う
いだすか       居ますか
いだだぐ       頂く
いだだげんす     頂きます 頂戴します
いだぢ       〔動物〕イタチ(鼬)
いだっこ       いたこ 巫女(ふじょ・みこ) 神子(みこ)
           *イダコ、イダゴとも言う
いだっこいえ いだっこええ
           いだっこ家 いたこのいる家 いだご屋
いだわすう      労(いたわ)しい もったいない
           *物にも言う
いづ         市 町(いち)
           *マチ、マヂ、マヅとも言う
いづ         何時(いつ)
いづがかづが     何時(いつ)か彼時(かつ)か 何時の日か
いづがる       むつかる むずかる
いっけえ       居るから
いつけっとおのとお  ジャンケン ジャンケンポン 石拳(いしけん)
           *主に千徳で使われるらしい
            エチケットオノトオ、エツケットオノトオとも言う
いっさぎ      〔地名〕石崎(いしざき)
いっさぎぱな    〔地名〕石崎鼻(いしざきはな)
           *磯鶏(そけい)石崎の出崎。
            藤原と磯鶏の境をなす
いづだりかづだり   何時だり彼時だり 何時(いつ)でも 時なしに
いっつも       何時(いつ)も
いっつもかっつも   何時(いつ)も彼時(かつ)も 何時も何時も
いっとがん      行きなさい
           *イットガンセも同じ
いっとぎま      一時間(いっときま) ちょっとの間 少しの間
           *一時(いっとぎ)×一寸(ちょっと)の間
           ⇒ちょっとぎま
いづば        市場(いちば)
           *魚市場(ウオイヅバ)、魚菜市場(ギョサイヅバ)
いづばんいわ     一番岩(いちばんいわ)
           *磯鶏須加(ソゲエスカ)の南端にあった岩場
いっぺえ       いっぱい たくさん
いてえ いでえ    居たい
いでえ        痛い
いでえかりい     痛い痒(かゆ)い
           *体が痛かったり痒かったりして苦しい状態を表わす
いでえどご      痛い所
          〔例〕いでえどご いでえどご 向げえ山さ 飛んでげえ
             *呪(まじな)いの一部。
              “いんぼお とおれえ かあらぐ まんぜえ”
              などの言葉のあとに続けて唱える
いどがん       居なさい
          〔例〕こごさ居どがんせ。 = ここに居なさいよ。
いどご       (1)いとこ(従兄弟・従姉妹)
          (2)親類
           〔例〕金がありゃこそ皆(みな)親類(いどご)
              (小説『寄生木』より)
いどごはどご     従兄弟再従兄弟 従姉妹再従姉妹
           *親類縁者を指す
いなが        田舎(いなか)
           *ゼエゴ(在郷)とも言う
いなさ        南東風
           *夏の終わりから秋の初めにかけて吹く突風
いなせ        陸から吹く風
いぼぱん       疣(いぼ)パン
           *丸長製パンの商品名クッキーパンの俗称。
            表面に疣のようなでこぼこがある。
            宮古名物パンの一つ
いるすか      (1)居ますか?
          (2)要りますか?
いろっぺえ      色っぽい
いろべえ       色合い 色具合
           *イロアンベエ(色塩梅・色按配)の略
いわご       〔植物〕ユウガオ(夕顔) ユウガオの実
           *ユアゴ、ユワゴとも。
            収穫は8月中旬〜下旬が最盛期
いわす       〔魚〕イワシ(鰯)
           *カタクチイワシ(片口鰯)、マイワシ(真鰯)が
            獲れる。
            ユワスとも言う
いわてがわ      岩手川
           *宮古でよく飲まれた酒の銘柄、酒造店の名。
            盛岡市仙北町にあったが、2006年に倒産。
いんきぐさ     〔植物〕インキ草 露草
いんこ        犬こ 犬
いんな        否(いな、いや)
           〔例〕いんな、そうでねえ。
いんのがす      動かす
いんのぐ       動く
いんぼお とおれえ かあらぐ まんぜえ
 いでえどご いでえどご 向げえ山さ 飛んでげえ
           いんぼお とおれえ かあらぐ まんぜえ
           痛い所(とこ) 痛い所 向かい山に 飛んで行け
           *呪(まじな)い。
            インボオトオレエは疣を取れ、マンゼエは万歳か?

■う                             ホームへホームへ
うざね        弱音(よわね) 愚痴
           〔例〕うざね吐ぐなあ。 = 弱音(愚痴)を言うな。
うそかだり      嘘語り 嘘話 嘘をつく人
うそこ うそっこ   嘘こ 金品などを賭けない遊びの賭け事  ⇔ほんこ
うそぺ        口笛
           *原語は嘯笛(うそぶえ)で、嘯はウソブク
うそっぱき      嘘っ吐き 嘘つき
うそまげ       嘘撒(ま)げ 嘘撒き 嘘つき 嘘をつくこと・人
           *撒ゲ・撒キは、撒き散らすこと
           〔諺〕嘘まげは泥棒の始(はず)まり
うそまげる      嘘撒げる 嘘を撒く 嘘をつく
           〔諺〕嘘を撒げれば鬼さスッタ(舌)抜がれる
うぞますう      おぞましい
うだこ うだっこ   歌こ 歌
うぢ         家 内
うっかがる      寄り掛かる
           *原語は「打ち掛かる」だが、意味を違えて用いる
うっそ        後ろ  ⇔めえ(前)
うっそけえ      後ろ返し 裏返し
うっそめえ      後ろ前
           *着物を後ろ前に着たときなどに使う
うっぱなす      打ち放す 放っておく
うまこのり      馬こ乗り 馬跳び
           *遊びの一つ
うみねこぱん     うみねこパン
           *ウミネコ(海猫)の餌付け用に開発されたパン。
            丸長製パン製。人間も食べて食べられなくはない。
            宮古名物の一つ
うむ         熟(う)む 熟(じゅく)す
うるい       〔山菜〕オオバギボウシ(大葉擬宝珠)
           *食べ過ぎると体が黄色くなると言う
うるかす うるがす  潤(うる)かす 浸す ふやかす
           *乾燥した食べ物などを水に漬けて軟らかくすること。
            米をうるかす。小豆をうるかす。
            方言と意識せずに使っている言葉の一つ
うるげる       潤(うる)かして軟らかくなること
うんづがる      移る 伝染する
           *病気などについて言う
うんづげる      移す 伝染させる
           *病気などについて言う
うんな        汝(うぬ) お前
うんながどう     汝(うぬ)が共 お前たち
うんま        食べ物
           *うんまい(おいしい)物の縮約
うんめえ       旨い おいしい
           *オンメエとも言う
           〔例〕ほやを食うずど水がうんめえ。
              = ホヤを食べると水がうまい。
              うんめえがねんす。 = おいしいですね。

■え                             ホームへホームへ
え ええ       家
えいな        兄 若い男 若い衆
           *アエナ、エエナとも言う
           〔諺〕エエナどケエナ(腕)ぐれえ違う
              *似て非なるものの譬え
ええ         家
ええ         良い
           〔例〕ええあんべえだ。 = いい按配(具合)だ。
ええそ        愛想
           〔例〕愛想(ええそ)も小想(こうそ)も尽ぎ果でだ。
ええでばあ      いいです けっこうです
           *断る・拒否するときに使う
ええな        ⇒えいな
ええべ        良(い)いべ 良いだろう
えーよーぱん     エーヨーパン
           *宮古製菓の調理パンの商品名。
            宮古名物パンの一つ
えぎ         駅
えじこ        嬰児籠(えじこ)
           *乳幼児を入れておく保育器で御椀型の藁籠
えずぐし       *新巻鮭の「頭に最も近い部分」と
            『聞き書 岩手の食事』(農文協、p.256)にあるが
            不詳
えちけっとおのとお えつけっとおのとお
           ジャンケン ジャンケンポン 石拳(いしけん)
           *イツケットオノトオとも言う
エッツ        H(エッチ) すけべえ 性交
           〔例〕おめえはエッツなやづだあなあ。
              = おまえはエッチな奴だな。
えのすす      〔動物〕イノシシ(猪)
           *エの発音はヱ(ぅえ)
えば         餌(えさ)
えらご       〔環形動物〕エラコ(鰓蚕)
えらすう       愛らしい 可愛い
えらすぐねえ     愛らしくない 可愛くない
えれえさま      偉え様 偉い人
           *皮肉をこめて言う
えれぼうそう     入れ疱瘡 植え疱瘡 種痘
えんこ       〔動物〕イヌ(犬)
           *犬コの訛り
えんずう       しっくりしない 違和感がある
           *現代の標準語では表現しにくい微妙さがある。
            あるいはエズイの変化形かもしれない。
            エズイは胸がむかつくような感じ、
            胃液がこみあげてくるような不快感、
            なにか胸につかえるような異物感を表わす
えんとづ       煙突
           *小山田(こやまだ)にそびえるラサ工業の煙突は
            宮古のランドマーク

■お                             ホームへホームへ
おあげんせ      御上げんせ 食べてください 召し上がれ
           *オワゲンセとも聴こえる
おあげってくださんせ 御上げってください どうぞ召し上がってください
おあづごぜんすう   御暑いですね
           *挨拶語
おいの        御犬 狼(おおかみ)
おおきに おおぎに  大きに 大いに 有り難う
           *大キニアリガトウの略
おおきにねんす    大きに有り難う様です
おおすんよう おおすんよう
 こどすも ゆわすが でえりょうで
  よごだあ もって おでんせど
           おおすんよう おおすんよう
           今年も 鰯が 大漁で
           ヨゴダ 持って おいでくださいと
           *小正月行事に鍬ヶ崎で使われた囃し言葉。
            ゆわす=鰯、でえりょう=大漁、よごだ=竹籠
おおぶが       満潮
           *大深か? 漁師言葉
おか おが      陸
おか         *水深が浅い漁場を言う漁師言葉。
            水深120メートルから150メートル。
            それより浅いところはガラガラと言う
おかあ        御厠(おかわ・おかわや) おまる(御虎子)
           *持ち運びのできる便器。
            オカワ、オガワとも言う
おかざり       御飾り 御飾り絵
           *年末に神棚に張り下げる和紙に描いた縁起物の絵
おかざりいづ     御飾り市(いち)
           *御飾りを売る歳末恒例の市。
            魚菜市場(ギョサイヅバ)の駐車場で開かれる
おがす        生(お)がす 生(お)やす 育てる 大きくする
おがす        御菓子(おかし)
おがすう おがすねえ 可笑(おか)しい
おがせげんせ     御稼げんせ
           稼いでください 仕事に励んでください
           *別れの挨拶
おがだ        御方 妻 奥さん
おがみ        御上 妻 奥さん 女将
おがめんすな     御構いなく
おがりざがり     生(お)がり盛り 成長期
おがる        生(お)える 成長する 大きくなる
          〔諺〕借金ど麦は踏むほど生がる
おかわ おがわ    御厠(おかわ・おかわや) おまる(御虎子)
           *持ち運びのできる便器。
            オカア、オガアとも言う
おがんず       女性器
           *ガンズとも言う。
            私の知人は都会から越してきた頃、
            「こんばんは」は
            「おがんずでごぜんす」と教えられて、
            あちこちで「おがんずでごぜんす」と
            愛想を振りまいてヒンシュクを買ってました。
            下ネタでおもっさげなごぜんした…
おきあげ おぎあげ  沖上げ 東風 北東風 山背
           *海から吹き上げてくる冷たい風で、
            濃霧・ガスの元となる
           ⇒やませ
おきはむ おきはも 〔魚〕イラコアナゴ いらこ穴子 沖にいるアナゴ
           *宮古でハム、ハモはアナゴを指す。
            イラコは不明
おぎゅうず      御給仕(おきゅうじ)
おぎり        燠(おき) 熾(おき) 熾き火
           *薪や炭が燃えて赤くなったもの、
            またはそれに灰をかけた消し炭。
            熾き火の訛りか?
おくまんさま おぐまんさま
           御熊野様
           *熊野町にある熊野神社のこと。
            鍬ヶ崎の旧村社
おくまんちょう おぐまんちょう
          〔地名〕億万町
           *熊野町のこと。熊野町にある熊野神社を
            御熊野様、オクマンサマ
            と呼んだところから生まれた愛称
おげえ       〔魚〕ウグイ(石斑魚) ハヤ(鮠) アカハラ(赤腹)
おげえこ       御粥(おかゆ)こ 御粥
おげんせえ      御買いなさい 買ってください
           *商品を勧めるときに使う
おごうご       御香こ 香の物 漬け物
おごす        起こす 癇癪を起こす 怒る
           〔例〕おごすなあ。 = 怒るなよ。
おごりっこ      怒りっこ 怒ってばかりいる人
おさまえる      押さまえる 押さえる 捕まえる
           *オサマグとも言う
おさまぐ       押さまぐ 押さえる 捕まえる
           *オサマエルとも言う
おさむごぜんす    御寒ごぜんす 寒いですね
           *挨拶語
おさめえる      押さめえる 押さえる 捕まえる
おさらぐ       御洒落 遊女 芸妓
           *オシャラク、オシャラグとも言う。
            御洒落(おしゃれ)をオシャラクと読み、
            さらに転化したもの、というのが一般的な説。
            ただし、私的には別の説を検討中。
おじ おじかぶ    叔父 叔父株
           *二男以下の息子のこと。
            オンジ、オズ、オンズ、オンツァマとも言う
おしゃらく おしゃらぐ
           御洒落 遊女 芸妓
           *御洒落(おしゃれ)の変形・転化とされる。
            オサラグとも言う
おしゃらくばな   〔植物〕御洒落花 ツキミソウ(月見草)
           マツヨイグサ(待宵草)
おじゅうはん     ⇒おぢゅうはん
おしょうすう     御笑止(おしょうし)い 恥ずかしい
           *ショウスウ、ソオスウとも言う
おしんな       御数(おかず)
           *シンナ、スンナ、オスンナとも言う
            原語は品(しな)か?
おず         叔父
           *二男以下の息子のこと。
            オジ、オンジ、オンズ、オンツァマとも言う
おずう おずうさん  御爺(おじい) 御祖父(おじい)
           御爺さん 御祖父さん
おずぎ        御辞儀(おじぎ)
おすぱらぐ      御暫(しばら)く 御久し振りです
           *挨拶語
おすらさま      御白様(おしらさま)
           *養蚕の神様。
            カノキジンジョ(桑の木人像)とも言う
おすんざん     〔地名〕御深山(おしんざん)
           *横町の石崎神社・羽黒神社のある山
おすんな       御数(おかず)
           *スンナ、シンナ、オシンナとも言う
            原語は品(しな)か?
おせえ        遅い  ⇔はええ
おせえる       押さえる しっかりと持つ 捕まえる
おせえる       教える
おぞい        御常居(おじょい) 居間
おそうぜんさま    御蒼前様
           *オソウデサマと訛る。馬の神様
            旧暦4月20日が御祭り
おそうでさま     ⇒おそうぜんさま
おだくさんだがえ   御沢山です もう沢山です もう結構です
           *「おだくさんでごぜんす」も同じ意味
おだつ おだづ    煽(おだ)つ 調子に乗ってふざける 空騒ぎをする
           *オダテル(煽てる)の原型
おだってくださんせ  御出(おい)でください
           *「御出ってください」の訛り
おだん        御壇 土を盛って高くした墓所
           *上段と書いてオダンと読ませる例がある。
            小説『寄生木(やどりぎ)』“良平の宅から
            東に当って、階段状をなした丘の上に、
            上段(おだん)と称えられて、祖先の墓地がある。”
おぢゃっこ      御茶っこ
おぢゅうはん     御昼飯 御昼御飯
           *原語はチュウハン(中飯・昼飯)
おっかあ       御母さん
おっかがる      寄り掛かる
           *打ッ掛カルとも言う
おっかぐ       折り欠く 折る
おっかだまる     固まる
おっきい       大きい  ⇒ちっけえ
           *オッケエ、デッケエとも言う
おづげ        御付け 御汁 おつゆ
おっけえ       大きい  ⇒ちっけえ
           *オッキイ、デッケエとも言う
おった        落ちた
           〔例〕落ったあごったあ。 = 落ちたことだろう。
おっつけすごど    追っ付け仕事 手抜き仕事
おっつびる      押し潰す
おっとぉ       御父さん
おっとんどり    〔鳥〕おっとん鳥
           *晩春から夏にかけて、黄昏時から、オットン、
            オットンと悲しげに鳴く鳥というが、不詳
おっぱ おっぱさん おっぱやん
           おばさん
           *鍬ヶ崎(くわがさき)生まれの作家・吉田タキノは、
            「タキノおっぱ」と呼ばれて慕われた
おっぺ        尾っぺ 尾っぽ 尻尾(しっぽ) 尾
おつゆ        御汁 御付け
おである       御出有る 御出(おい)でになる
おでえずに      御大事(おだいじ)に
           *御見舞いの別辞
おでえらに      御平らに 御楽にしてください
おでってくださんせ  御出ってくださんせ 御出(おい)でください
おでる        御出る 御出(おい)でになる いらっしゃる
おでんすたね     御出んすたね 御出(おい)でになりましたね
           いらっしゃい
おでんせ       御出(おい)でなさい 来てください
おどぎ        男時(おどき) 運が向いているとき いい時分
           ⇔女時(めどき)
おどげ        戯(おど)け 冗談
           〔例〕「おどげでねえがえ、
              砂島(さごじま)まで潮が引いだんだあが。
              おめさん、考えられるすか」
おどご        男
おどごおなご     男のような女
おどごわらす     男童(おとこわらし) 男の子
おどなっこ      大人(おとな)
おなご        女
おなごびっき     女の子 女の赤ん坊
おなごめえこ     女のような男
おなごわらす     女童(おんなわらし) 女の子
おなめ        おんなめ(妾) めかけ(妾) 隠し妻 二号さん
おにおろす      鬼下ろし
           *粗目の大根下ろし器
おばこ       〔植物〕オキナグサ(翁草)
          *小説『寄生木』に“旧暦四月八日お釈迦様の誕生日に、
           母が作ってくれた赤飯持参で、旗押立てて山登りして、
           紫のおばこの花を摘んだり、去年の枯草を焼いたりして
           春の一日を愉快に遊び暮らした舘山(たてやま)は、
           先祖篠原備中守盛清が城跡と言い伝えられて居る。”と
           ある
おはやごぜんす    御早ごぜんす 御早うございます  *挨拶語
おばんでごぜんす   御晩でごぜんす 今晩は  *挨拶語
おひなる       御起きになる
おぶう        負ぶう 負う 背負う
           *オブルとも言う
おふかし おふかす  御蒸かし 御強(おこわ) 赤飯
           *宮古の赤飯は、アズキ(小豆)が甘いのが特徴
おぶき        御仏器
           *仏前に供える飯盛りなどの器
おぶる        負ぶる 負う 背負う
           *オブウとも言う
おふるめえ      御振る舞い 御持て成し
おべえたふり     覚えた振り 知ったかぶり
おべえる       覚える
おへえれんせ     御入りなさい
おへづれえ      御諂(おへつら)い 御世辞 阿諛追従
           〔例〕おへづれえ撒(ま)げる。 = 諂いを言う。
おへら        御箆(へら)
           *御飯を盛るときに使う杓文字(しゃもじ)、
            杓子(しゃくし)。
            飯杓子をヘラ、オヘラと呼ぶのは方言
おまぶり       御守(おまも)り
おまやか おまやが  穏やか 大らか 大まか
おみがき       御磨き
           *仏具を磨いて手入れをすること
おめえ        御前(おまえ) あなた
おめえがどう     御前等(おまえら) あなたたち
           *ドウは共・等
おめえり       御参り 参詣
おめえりと      御参り人 参詣人
おめさん       御前(おまえ)さん あなた
おもぜんせ      御持ちください 御持ち帰りください
おもっさげなごぜんす 御申し訳ないことでございます 申し訳ありません
           *もっと砕けて、オモッサゲネエ、モッサゲエネエとも
おもっせえ      面白い
           〔例〕話はおもっそぐ、屁は臭ぐ
              *韻を踏んだ地口
おもっせぐねえ おもっそぐねえ
           面白くない
おもでえ       重たい 重い  ⇔軽けえ(軽い)
おやすめんせ     御休みなさい 体を御休めください
おようなが      御夜食
           *原語は御夜中か?
おようでんせ     是非また御出(おい)でください
おようれんせ     御寄うれんせ 寄って行きなさい
おら         俺等 俺 私
           *女も使う
           〔例〕おら、はず(恥)だあ!
              = 私、恥ずかしいわ!
おらあまあ     〔感嘆詞〕あらまあ
           *驚きを表わす
おらいさま      御雷様 雷(かみなり)
           *オレエサマとも言う
           〔呪(まじな)い〕御雷様がしたら門口さ水木を立でろ
                    御雷様がしたら鏡を隠せ
おらえ おらええ   俺の家 自分の家
           *オラガエ、オラガエエとも言う
おらえる おらぐ   堪(こら)える 持ちこたえる
おらがどう      俺等が共 俺たち 私たち
           ⇔おめえがどう(御前たち)
           *ドウは共・等。
            ワラス(童)ガドウ、ウンナ(汝)ガドウ
おらぐ        堪(こら)える 持ちこたえる
           *オラエルとも言う
おらほう       俺のほう 俺の家 こっち
おれえさま      御雷様 雷(かみなり)
           *オライサマとも言う
           〔呪(まじな)い〕御雷様がしたら門口さ水木を立でろ
                    御雷様がしたら鏡を隠せ
おれんす       居(お)ります
おわげんせ      御上がりなさい 御食べなさい
           *オアゲンセとも
おわりはつもの    終わり初物
           *初物の逆。ある作物の最後の収穫
おんじ おんず    叔父
           *二男以下の息子のこと。
            オジ、オズ、オンツァマとも言う
おんつぁま      叔父様
           *二男以下の息子のこと。
            オジ、オズ、オンジ、オンズとも言う
           〔諺〕おんつぁまど虱(シラミ)は食うが役


■か                             ホームへホームへ
かあぎ       〔貝〕牡蠣(カキ)
           *柿はカアギとは発音しない
かあさき      〔地名〕鍬ヶ崎(くわがさき)
           *宮古市東部、宮古港に面した地域。
            かつて遊郭としても栄えたが、
            東日本大震災の大津波によって古い町並みは潰滅した
          〔諺〕鍬ヶ崎通らば真ん中通れ、あだりほどりさ穴がある
             鍬ヶ崎とはどなたが言うた、金がなければ秋が崎
かあのげ       顔の毛 眉毛
           *コオノゲとも言う
かいこ かいっこ   貝こ 貝
           *キヤ、ケエ、ケエコ、ケエッコとも言う
かいこもり      貝こ盛り 飯事(ままごと)
           *キヤッコモリ、ケエコモリ、ケエッコモリとも言う
かいやき かいやぎ  貝焼き 焼きウニ(海胆・海栗・雲丹)
           *カゼ=ウニの身をアワビ(鮑)の殻に盛って
            炭火でじっくり蒸し焼きにしたもの。
            キヤヤギ、ケエヤギ、ヤキカゼとも言う
かえらぐ       天変地異
           *キアラク、キアラグ、ケエラグとも言う。
            原語は壊落(かいらく)か?
がおる        我折る 参る 弱る
かが かがあ     嚊・嬶(かかあ) 妻 母親
           *カガサマ、カッカアとも言う
           〔例〕かがあどただみは、にいすうほどええ。
              = 嚊(かかあ)と畳は、新しいほどいい
              *ニイスウは新スウで、新しいの意
かがさる       書ける
           〔例〕この万年筆は書がさる。(インクがある)
かがさんねえ     書けない
           〔例〕この万年筆は書がさんねえ。(インクがない)
かがみ        鏡 箱眼鏡(はこめがね)
           *漁具の一種
かがみてん      鏡てん
           *盆棚に供える円形の心太(ところてん)
かがり        掛かり 費用 出費
           〔例〕かがりがかがる。 = 費用が掛かる。
がぎ         餓鬼
           *子供を卑しめて言う。
            ガキは標準語
かぎづけ       自在鉤(じざいかぎ)
           *炉の上に鍋などを吊るす鉤
かぐら        神楽桟(かぐらさん)の略
           *主に船を浜に引き揚げる木造の回転具。
            ログロ(轆轤=ろくろ)とも言う
かぐれげえこ     隠れっこ 隠れんぼ
かしぎ かすぎ    炊(かし)ぎ 炊事 炊事係
がす         ガス 濃霧
           ⇒おきあげ やませ
かず         火事(かじ)
かすあでえ      菓子代 菓子を買うお金
           *アデエはアタイ(値)
           ⇒あでえ、はなびあでえ
かすだき       粕炊き 粕汁
かすべ       〔魚〕エイ(海鷂魚)
かせ かぜ がぜ   石陰子
          〔棘皮動物〕ウニ(海胆・海栗・雲丹)の古名
           *宮古では主にカゼと呼ぶ。
            エゾバフンウニは坊主カゼ、
            キタムラサキウニは黒カゼ
かせぎっと かせぎと 稼ぎ人(と) 働き者
かぜっぷぎ      風っ吹き 強風
かぜみず       カゼ水 ウニ(海胆・海栗・雲丹)水
           *塩カゼ(塩ウニ)の製造過程でできる液体で、
            貴重な調味料となる。
            ウニの身を海水(塩水)に漬けた水カゼとは別
かせる        食わせる
かたかんこ     〔植物〕カタクリ(片栗)の花
かだっこ       片っこ 片方
           *対(つい)であるべきものの一方
かだっこびっこ    片(かた)っこ跛(びっこ)
           *対の一方が欠けたり、両方の形や大きさが違うこと。
            カダビッコとも言う
かだってぐ      かだって行く 一緒に行く 付いて行く
           *カダルはカテル(糅る)の訛りカデルの自動詞形。
            カテルは混ぜる・交ぜるの意
かだびっこ      片跛(かたびっこ)
           *対の一方が欠けたり、両方の形や大きさが違うこと。
            カダッコビッコとも言う
がだめがす      がたがたさせる
がだめぐ       がたがたする
かだる        仲間に加わる 一緒になる・する
           *カダルはカテル(糅る)の訛りカデルの自動詞形。
            カテルは混ぜる・交ぜるの意
かづ         勝ち  ⇔まげ(負げ)
かつか かづか   〔魚〕カジカ(鰍・杜父魚)
           *カチカとも言う
            閉伊川の浅瀬などに棲む。
            閉伊川ワカサギ博士 http://blog.goo.ne.jp/hypom
            によると、八幡川原には、ウツセミカジカ、
            カンキョウカジカの2種がいるという
がっか       〔木の実〕クルミ(胡桃)
           *クルビとも言う
           〔諺〕猫さガッカ = 猫に小判
かっかあ       嚊・嬶(かかあ) 妻 母親
           *カガ、カガア、カガサマとも言う
かっかべ かっかめ 〔昆虫〕蝶 蛾
かっくらあせる    掻っ食らわせる
           *「食らわせる」を強めた表現
がっくらづけ     がっくら漬け
           *大根を適当な大きさに鉈(なた)や包丁で
            切っ欠いて塩水に漬けた漬け物
           *キッカゲヅケとも言う
がっけ        崖
           *ザクトレとも言う
かつける       被(かず)ける 責任を他に負わせる
           何かのせいにする 託(かこ)つける 事寄せる
           〔例〕かつけんなぁ! = 人のせいにするな!
かつける       繋ぐ
           *掛カリ付ケルの縮約か?
           〔例〕ロープをまぎりで切ってかつける。
              = ロープを小刀で切って繋ぐ。
かっこ       〔植物〕桑っこ クワ(桑)
かっこいづご    〔植物〕桑っこ苺 クワイチゴ(桑苺) 桑の実
かっこむ       掻っ込む 掻き込む 詰め込む 急いで食べること
かっこまる      かっ絡まる ひどく絡まること
           *カッは意味を強める接頭辞
がったり       *水車で穀物を精(しら)げたり粉に搗いたりする
            唐臼。
            擬音に由来し、バッタリとも言う。
かっち        *川内、川地、川合などと書くか?
            山間の川合いに点在する在郷、そこに住む人を指す。
            カッツとも言う
            ⇔デド(出所・出処)
かっちゃ       殻(から)
           *カッツァとも言う
がっちゃんポンプ   手押しポンプ
           *掘り抜き井戸用の汲み上げ設備。
            ガッチャンガッチャンと聞こえる音に由来する。
            ジャッカンポンプとも言う
かっつ        *川内、川地、川合などと書くか?
            山間の川合いに点在する在郷、そこに住む人を指す。
            カッチとも言う
            ⇔デド(出所・出処)
かっつぁ       殻(から)
           *カッチャとも言う
かっつぁぐ      掻き裂く 引っ掻く
           〔諺〕敵も然(さ)る者かっつぁぐ者
かっつぎる      掻き千切る 引き千切る
がつっと       しっかり ちゃんと きちんと
かづまげ       勝ち負け
かで         糅(かて) 混ぜ物
           *カデモノ(糅物)とも言い、
            特にカデメシ(糅飯)を炊くときに混ぜる物。
            標準語の発音は“かて、かてもの、かてめし”
           〔例〕夕飯は芋をカデにすっぺす。
かでこなす      糅(かで)こ無(な)す 仲間に入れないこと
           *子供が遊びなどで誰かを
            仲間はずれにするときなどに使う
           〔例〕おめえは、かでこなすだ!
かてえ かでえ    硬い 固い 堅い
           ⇔やあけえ やっけえ やわけえ やわらけえ
かでねえ       糅(かて)ない 加えない 仲間はずれにする
           *反対語はカデル(糅る)で標準発音“かてる”。
            熟語“糅て加えて”
かでめし       糅飯(かてめし)
           *米に海藻や野草・野菜などを混ぜて炊いた飯
かでる        糅(かて)る 混ぜる 加える 仲間にする
           ⇔糅(かで)ねえ
かでる        育てる 世話をする 飼う
           ⇒まごかで わらすかで
かど        〔魚〕ニシン(鯡)
かどっこ       角っこ 角
           〔例〕八幡通りの交差点の角っこさ、
              ちっちゃけえ床屋があったった。
がに        〔節足動物〕カニ(蟹)
かにさねえ      堪忍しない 勘弁しない
かにせえ       堪忍してくれ 勘弁してくれ
がにばば       蟹糞(かにくそ)
           *胎便(たいべん)のこと。
            赤ん坊が生まれて初めてする大便
かねむす      〔昆虫〕金虫 カイコ(蚕)
           *カイコは金になる虫として尊ばれ、
            尊蚕(トウトコ、トウドコ、トドコ)とも言う
かのき       〔植物〕桑の木
かのきじんじょ    桑の木地蔵 桑の木人像 桑の木人形 おしらさま
           *桑の木でつくった地蔵もしくは人形
かのすす      〔動物〕シカ(鹿)
かばすぐねえ     芳(かんば)しくない 感心できない
かばねやみ      骨惜しみ 怠け者
           *屍病み・骨病みなどと書く。
            原義は、疲れきること
がふ がふたら    大きくて体などに合わない状態 ガフガフ ブカブカ
かぶづぐ       かぶり付く 噛み付く
かぶとがみだけ   〔地名〕兜神岳 兜明神
           *宮古市の西の果て、区界(くざかい)にある
かぼちゃさめはな   カボチャ(南瓜)さ目鼻 カボチャに目鼻
           *醜女の喩え。美女は、卵さ目鼻
かまけえす      竈返し 破産 破産する
           *カマドケエスとも言う
           〔諺〕三代目の竈けえす
              飲ん兵衛の竈けえす
かまこやぎ      釜こ焼ぎ
           *主に子供が遊びの一つとして、
            浜辺や野辺に自生する食べ物などを集め
            煮炊きすること
かまど        竈 分家
かまどけえす     竈返し 破産
           *カマケエスとも言う
かまり かまりっこ  香り 匂い
かまる        嗅ぐ
かみつき       神付き 神憑き 巫女(ふじょ) いたこ
かめ         けち けちん坊 こせこせして心が貧しい人
           *語源は「がめつい」「がめつく」などの「がめ」か?
           ⇒こんぞうかめ
かもう        構う 相手をする
かもうなあ      構うな 放っておけ
からいも      〔植物〕キクイモ(菊芋)
           *カライモを幹芋と表記している辞書もある
がらげっつ     〔鳥〕ヨシキリ(葦切)
           *ギイギイギャーギャーとうるさく鳴く。
            ギャラギャッツ、ギャラゲッツとも言う
からこうのう     空効能
           *能書きばかりで実がないこと
からすとんび     イカ(烏賊)の口の部分
           *単にトンビ(鳶)とも言う
            共に方言ではなく、全国的に使われるようだ
からぜえたぐ     空贅沢 不相応な贅沢
からぼんが      空ぼんが 駄法螺
           ⇒ぼんが
からまめ       唐豆 南京豆 落花生
がりもがす      ガリガリもぎ取る
かるうす       唐臼(からうす)
かるけえ       軽い  ⇔おもでえ(重たい)
かれる        食われる
           〔例〕蚊にかれだ。 = 蚊に食われた(刺された)。
かろうど       唐櫃(からびつ)
かわどご       川所 川沿い 川沿いの部落
かんかん       缶
がんず        女性器
           *オガンズとも言う
がんずぎ       蒸し菓子
           *小麦粉、卵、砂糖、クルミ、ゴマなどでつくる
            パンのような菓子。発酵はさせない。
            表記は「がんづぎ」とも
かんぞう       勘定
かんぞなす      勘定無し 計算ができないこと・人 無計画なこと・人
かんぞうなすぽう   勘定無し坊 計算や算数が苦手な子供・人
がんた        顔 頭
かんだち かんだづ  雷
かんだづあめ     雷雨
がんちょうまいり   元朝参り 初詣で
           *元朝は元日の朝、元旦のこと。
            初詣でであっても、元日の朝以外には使わない
がんづぎ       蒸し菓子
           *小麦粉、卵、砂糖、クルミ、ゴマなどでつくる
            パンのような菓子。
            発酵はさせない。
            表記は「がんずぎ」とも
がんづぎぼう     担ぎ棒 天秤棒
かんねえ       食わない 食べない
かんねすか      食べませんか
           *“食わねすか”の変形
がんべ        御出来(おでき) 出来物 腫れ物
           *♪ガンベ、ガンベ、なに食って、ガンベ。
             小さいときに、ナマグリ(生栗)食って、
             ガンベ、ガンベ
                 吉田タキノの児童小説『はまべの歌』より
がんべたがり     御出来まみれの人
かんまがす      撒き散らす
           *かんます・かんまわす(掻き回す)の派生語?
            かんましていたのが、勢い余って、
            まがした(零した、撒き散らした)というニュアンス
かんます かんまわす
           掻き回す 掻き混ぜる

■き                             ホームへホームへ
きあらく きあらぐ  天変地異
           *カエラグ、ケエラグとも言う。
            原語は壊落(かいらく)か?
            小説『寄生木』では「天変」に「きあらく」とルビが
            振られている
きあらし       気嵐
           *冬の寒い朝、海面に発生する霧。
            大気の温度より海水の温度が高く、その差が大きいと
            海面から蒸発した水分が急に冷やされて霧になる。
            朝日が昇り、大気の温度が上がると消える。
            ケアラシとも言う
きえりんぼう     勉強の出来ない子供 成績の悪い子供
           *小説『寄生木』には、
            不勉強児に“きえりんぼう”“けえりんぼう”
            とルビが振られている
きえんす       来ます
きかず        聞かず 耳の不自由な人 人の言うことを聞かない人
きかねえ       聞かない 気が強い
           *人の言うことを“聞かない”が原義
きく きぐ きぐわだ 菊腸(きくわた)
           *タラ(鱈)の精嚢・白子を言う。タラギク。
            精嚢はシロッコ、スロッコ(白っこ)とも言う
きさ         汽車(きしゃ)
           *蒸気機関車ばかりでなく、
            ディーゼルカーになっても汽車と呼ぶ
きしね        精白した穀物
           *生心と書かれることがある。
            キスネ、ケセネとも言う
きしょる       修理する 縫う
           *漁師言葉。
            “網をきしょる”と言い、
            もっぱら網を修理するときに使う
きすね        精白した穀物
           *生心と書かれることがある。
            キシネ、ケセネとも言う
きすぱま       岸浜
           *岸や浜で、漁村のこと。転じて、磯漁を言う
きそみず       *流氷の溶けた真水の冷水帯。
            漁師言葉で、キヨミズとも言う
きたまがだ      北風
きっかげづけ     切っ欠け漬け(きっかけづけ)
           *大根を適当な大きさに鉈(なた)や包丁で
            切っ欠いて塩水に漬けた漬け物
           *ガックラヅケとも言う
きっこずる      雉こ汁
           *キジ(雉)の肉を使った汁物。
            宮古の御馳走の一つ
ぎったんで      ジャンケン ジャンケンポン 石拳(いしけん)
           *主に重茂(おもえ)で使われるという
ぎっちょ       腸(はらわた) 内臓
           *主に魚の腸や内臓。
            ギッツォとも言う
きっつ        桶(おけ)
           *肥溜めや、牛馬の餌などをいれる木製の器。
            ベンゾキッツは便槽。
            櫃(ひつ)・木櫃(きひつ)の転訛か?
ぎっつぉ       腸(はらわた) 内臓
           *主に魚の腸や内臓。
            ギッチョとも言う
きとがんせ     (1)来なさい
          (2)着なさい
きなきなぼうし    こけし 宮古こけし
きび        〔穀物〕トウモロコシ(玉蜀黍)
           *キミ、トウキビ、モロゴスとも
きびちょ       急須(きゅうす)
           *唐音・宗音の訛り
きみ        〔穀物〕トウモロコシ(玉蜀黍)
           *キビ、トウキビ、モロゴスとも
きや         貝
           *カイコ、カイッコ、ケエ、ケエコ、ケエッコとも言う
きゃああんでえ    ジャンケン ジャンケンポン 石拳(いしけん)
きややぎ       貝焼き 焼きウニ(海胆・海栗・雲丹)
           *カゼ=ウニの身をアワビ(鮑)の殻に盛って
            炭火でじっくり蒸し焼きにしたもの。
            カイヤキ、ケエヤギ、ケエコヤギ、ヤキカゼとも言う
ぎゃらぎゃっつ ぎゃらげっつ
          〔鳥〕ヨシキリ(葦切)
           *ギイギイギャーギャーとうるさく鳴く。
            ガラゲッツとも言う
きやんす       来やんす 来ます
きゅうぎ       尻拭き用の木箆
きゅうだて     〔地名〕旧舘
           *愛宕(あたご)の旧称
きゅっきゅのきゅ   ジャンケン ジャンケンポン 石拳(いしけん)
           *「いすけんづう いすまづ たいまづ
            はさみが三本 きゅっきゅのきゅ」の略
ぎょさいづば     魚菜市場
           *ギョサイイヅバからイを一つ省いた発音
きよみず       *流氷の溶けた真水の冷水帯。
            漢字では清水か?
            漁師言葉で、キソミズとも言う
きらず        御殻(おから) 卯の花(うのはな)
           *標準語でもキラズと言い、雪花菜と当てる。
            豆腐をつくるさいに豆乳を搾り取った残り滓(かす)
きりこみ きりごみ  切り込み 塩辛(しおから)
           *主にイカ(烏賊)のソガラ(塩辛)を指す
きれらがす      切れらがす 切らす 切らしてしまう
           *何かが無くなってしまう状態を表わす
きんか       〔果物〕金瓜 マクワウリ(真桑瓜)
           *プリンスメロンの普及で姿を消した
きんき       〔魚〕キチジ(喜知次)
           *宮古では主にメイセン、メエセンと呼ぶ
きんぎ        杵木(きねぎ) 杵
ぎんけ       〔魚〕銀毛 銀鮭  ⇔ブナ毛
           *湾口あたりで獲れる銀色の鮭。
            川にのぼると婚姻色を帯びて
            ブナ毛・ブナ鮭と呼ばれる
きんずうやぐ     きんずう焼く へそを曲げて黙り込むこと
           *キンズウの原語は気随か?
きんのう       昨日(きのう)

■く                             ホームへホームへ
く          食う
くいづらがす     食い散らかす
くうする       苦にする 心配する
くうすんな      苦にするな 苦にすることはない
くぐす        潜(くぐ)す 潜らす
くさい くさえ くせえ
           狸(タヌキ) 穴熊
           *語源は臭イか?
ぐずめぐ       ぐずぐず言う 愚図(ぐず)る
           *愚図は当て字。
            グヤメグとも言う
くせやみ       悪阻(つわり)
くださんせ      下さい
ぐだづぐ       ぐだぐだする
くだぶれる      草臥(くたび)れる
くぢ         口
くちあけ くぢあげ  口開け
           *漁の解禁日、漁ができる日で、
            各漁協が日取りを決める
くつがす       くっつかす
くつける       くっつける
くっつぁべる     くちゃくちゃ喋(しゃべ)る 御喋りをする
くっとがん      食いなさい 食べなさい
くづなが      〔魚〕クチナガ(口長) カマス(梭魚)
〜くっぴす      〜してこよう 〜してきましょう *勧誘
           〔例〕遊んでくっぴす。 = 遊んでこようよ。
くと くど      竈(かまど)
くとれる       崩れる 
くにち        九日
           *旧暦十月九日・十九日・二十九日。
            その年の収穫に感謝し、餅を搗いて祝う
くびこのり      首こ乗り 肩車
くぴた        首
くべる        焼(く)べる
           *火の中に薪(まき・たきぎ)などを入れること
くものふんかげ    雲片 土器・石器など土中から出る遺物
           *小説『寄生木』所出
ぐやめぐ       ぐちゃぐちゃ言う 愚痴を言う 愚図(ぐず)る
           *グズメグとも言う
くらけえ       暗い
くるび       〔木の実〕クルミ(胡桃) オニグルミ(鬼胡桃)
           *ガッカとも言う
くるびあず      クルミ(胡桃)味
           *おいしいことの喩え。
           〔例〕この刺し身、クルビ味がすんがね。
くるびだれ      クルミ(胡桃)垂れ
           *胡桃を擂って出し汁で割り、
            砂糖などで甘く味付けした垂れ。
            御雑煮には必ずこの垂れを入れた小鉢が付く
くれえ       (1)暗い
          (2)黒い
〜ぐれえ       〜位(くらい)
ぐれっと       グルッと回る・回す
くろかぜ       黒カゼ キタムラサキウニ(北紫海胆)
           〔棘皮動物〕ウニ(海胆・海栗・雲丹)の一種
くわねすか      食べませんか
           *カネスカ、カンネスカとも言う

■け                             ホームへホームへ
けあらし       気嵐
           *冬の寒い朝、海面に発生する霧。
            大気の温度より海水の温度が高く、その差が大きいと
            海面から蒸発した水分が急に冷やされて霧になる。
            朝日が昇り、大気の温度が上がると消える。
            キアラシとも言う
けえ         食え 食べなさい
           〔例〕けっけえけえ。 = やる(上げる)から食え。
けえ         甲斐(かい)
           〔例〕生(お)がすた、けえがねえ。
              = 育てた甲斐がない。
けえ         貝(かい)
           *カイコ、カイッコ、キヤ、ケエコ、ケエッコとも言う
けえ         粥(かゆ)
           ⇒おげえこ むぎけえ むんけえ
げえぐり       外周 周囲 周り
けえこ        貝(かい)
           *カイコ、カイッコ、キヤ、ケエ、ケエッコとも言う
けえご        飼い蚕(こ) 蚕(かいこ)
           *蚕はコと読む
けえこもり      貝こ盛り 飯事(ままごと)
           *カイッコモリとも言う
けえす       〔名詞〕返し
けえす       〔動詞〕返す 帰す
けえすうとる     仕返しをする
けえせ        返せ 帰せ
げえだが       毛虫
           *毛のない芋虫はアズギデーロ、デーロ
けえっけ       帰るから
けえっこ       貝(かい)
           *カイコ、カイッコ、キヤ、ケエ、ケエコとも言う
けえっつぁ      裏返し
けえっぺす      帰ろう
けえな        腕(かいな・うで)
           〔諺〕エエナ(兄)どケエナ(腕)ぐれえ違う
              *似て非なるものの譬え
けえねえ       甲斐がない 役に立たない 価値のない 安っぽい
けえぱ けえば けえっぱ
           貝葉 大きな葉
           *語源は、食べ物を盛りつける大きな貝殻のような葉
            という意味の貝葉と思われる。
           〔例〕ほーのぎけぇーぱ(朴の木の葉)、
              お赤飯つづむど、かまりっこがいーっけーねー!
けえやぎ かいやぎ  貝焼き 焼きウニ(海胆・海栗・雲丹)
           *ウニの身をアワビ(鮑)の殻に盛って炭火でじっくり
            蒸し焼きにしたもの。
            焼きカゼとも言う
けえらぐ       天変地異
           *カエラグ、キアラク、キアラグとも言う。
            原語は壊落(かいらく)か?
けえり        帰り
けえりんぼう     勉強の出来ない子供 成績の悪い子供
           *小説『寄生木』には、
            不勉強児に“きえりんぼう”“けえりんぼう”
            とルビが振られている
けえる        帰る
けえれ        帰れ
けかつ けがづ    飢渇(きかつ・けかつ) 飢饉 飢餓
けげだす       思い出す
           *原語は考エ出スか?
けずる        梳(けず)る 梳(くしけず)る
           *髪を櫛でとかすこと
けせね        精白した穀物
           *生心と書かれることがある。
            キシネ、キスネとも言う
けだ         太いロープ
           *漁師言葉
〜けづがる      *ある動作を卑しめて言う。
            「なに言ってけづがる」(なに言ってやがる)
            などと使う。
            命令形は「けづがれ」で、
            この一語で「去れ」「消え失せろ」の意を表わす
けつがれ       居なくなれ 行ってしまえ 消え失せろ 去れ
けっけえ       呉(く)れるから 遣(や)るから 上げるから
           〔例〕けっけえけえ。 = やる(上げる)から食え。
              けっけえこお。 = やる(上げる)から来い。
けっけで       心配で
けっこ        毛っこ 毛
けっつ        けつ 尻 殿(しんがり) 一番後ろ
           *ケツペタとも言う
           〔諺〕けっつが痒(かい)いばユワス(鰯)が大漁
けつぱたぎ      尻叩き 折檻
けっぱる       頑張る
けっぱれ       頑張れ
けつぶ       〔貝〕毛ツブ
           *沖ツブとも呼ぶ。
            宮古でツブと言えばクボガイで
            毛ツブとツブは別の種類
けつぺた       尻
けつぽら けっぽら  尻の穴 肛門
けっぽれえがねえ   たいしたことがない
けづまげる      つまづく つまづいて転ぶ
けで         呉れて 下さい
けでやる       呉れてやる
けどがん       下さい
けばらいづ     〔地名〕花原市(けばらいち)
けり         靴
ける         呉れる 遣(や)る 上げる
けんねえ       呉れない 遣(や)らない 上げない
けんねえすか     呉れないか 下さいませんか
けんぱ        スルメ(鯣)・イカ(烏賊)の鰭(ひれ) えんぺら
           *ミミとも言う
けんぴぎ       痃癖(けんぺき・けんびき) 肩の筋肉
           〔例〕けんびぎが張った。 = 肩が凝った。

■こ                             ホームへホームへ
こう こお      来い 来なさい
こうなご      〔魚〕イカナゴ(玉筋魚)
           *小女子と当てる。
            メロウドとも言う
こうのうきり こうのうぎり
           効能切り
           *効能を並べ立てるだけで実のない人、
            口先ばかりの人、巧言家
こうのうや      効能屋 巧言家
こええ        強(こわ)い 疲れる
           *コヱエ [kowee] とも言う。
            「怖い・恐ろしい」はオッカネエと言う
こお         来い 来なさい
こおのげ       顔の毛 眉毛
           *カアノゲとも言う
ゴーヘー       前進! 前へ進め
           * Go ahead!  ⇔ Go astern!(ゴスタン)後進!
            漁師言葉
こが         大きな桶 樽
           *本来は酒樽で、
            木の香りが良いので木香と書いたという
こぐぞぐねえ     可愛げがない
こくらすま      小暗隅 小暗がり 薄暗い所
こけら こげら    苔(こけ) 鱗(うろこ)
こご         此処(ここ)
           〔例〕こごさ来う。 = ここに来い。
こごいら こごえら こごなって
           このあたり この辺
           *コゴラとも言う
こごみ       〔山菜〕クサソテツ(草蘇鉄)
こごら        このあたり この辺
           *コゴイラ、コゴエラ、コゴナッテとも言う
こざあ       〔地名〕小沢(こざわ)
ござっぱたぎ     茣蓙っ叩き
           *宴会などで最後まで居残って飲み食いすること
ごしょいも ごしょういも
          〔野菜〕御所薯 五升薯
           *馬鈴薯・ジャガイモのこと。
            ゴソイモとも言う
ゴスタン       後進!
           * Go astern!  ⇔ Go ahead!(ゴーヘー)前進!
            漁師言葉
こぜえく こぜえぐ  小細工(こざいく) 見え透いた策略
ごせえのやぎぞん  〔諺〕ごせえの焼ぎ損
           = 腹の立つことは多いが、腹を立てるだけ自分が損だ
           *ゴセエ・ゴセは、一説に後世(来世)のこと。
            私見では「肝が焼ける」のキモと同じ意味で、
            漢字なら御精と当てたい
ごせえやぎ      ごせえ焼ぎ 怒りっぽい人
ごせえやぐ      ごせえ焼ぐ 腹を立てる 怒る
ごせえやげる ごせっぱらがやげる
           ごせえ焼げる ごせっぱらが焼げる 腹が立つ
ごせやぎ       ごせ焼ぎ 怒りっぽい人
〜ごぜんす      〜御座います
          〔例〕おはやごぜんす。 = 御早う御座います。
             おばんでごぜんす。 = 御晩で御座います。
                         今晩は。
             おやすめんせ。 = 御休みなさい。
ごそいも      〔野菜〕馬鈴薯 ジャガイモ
           *ゴショイモ(御所薯)、ゴショウイモ(五升薯)
            の転訛
こそたくまやたく  〔呪(まじな)い〕姑蘇啄摩耶啄
           *解毒のための呪文という。
            全国的なものらしい
こだし こだす    小出し?
           *縄や蔓などで編んだ籠(かご)や袋。
            小説『寄生木』では「藤籠」に「こだす」とルビが
            振られている
ごだめぐ       ごためく ごたつく ごたごたと紛糾する
こち こづ      東風
           *古語
こちょがす      くすぐる
           *コッチョガスとも言う
こちょがすう     くすぐったい
           *コッチョガスウとも言う
こつぁんぴん     さらりと粋なようす
こっきみ      〔穀物〕黍(きび) 稲黍(いなきび)
           *漢字では穀黍か?
こつけえ       こっち側  ⇔あつけえ
こっこ        子っこ 子
           *動物の子
こっこまる      こごまる 屈(かが)む しゃがむ
こっさぐ       拵(こしら)える こさえる 作る
           *コッツァグ、コッツェエルとも言う
こったに       こんなに
こっちょがす     くすぐる
           *コチョガスとも言う
こっちょがすう    くすぐったい
           *コチョガスウ、コッツェガスウとも言う
こっつ        こっち  ⇔あっつ
           〔例〕こっつさこお。 = こっちへ来なさい。
〜こっつぁぎ     〜を拵(こしら)える 〜作り
           *道具こっつぁぎ=道具作り
こっつぁぐ こっつぇえる
           拵(こしら)える 作る
           *コッサグとも言う
こっつぇがすう    くすぐったい
           *コチョガスウ、コッチョガスウとも言う
ごっつぉお      御馳走(ごちそう)
ごっつぉおさん    御馳走様(ごちそうさま)
こつかでえ      こっち側(がわ)  ⇔あつかでえ
こっつけえ      こっち側  ⇔あつけえ
こっぱづがすう    小っ恥ずかしい 小恥ずかしい 恥ずかしい
こつぱる       小突張る 虚勢を張る 無理をする
こつぱんなあ     小突張るな 虚勢を張るな 無理をするな
こでえられねえ    堪(こた)えられない この上なく良い
ごど         事(こと)
           〔例〕そんなあごどはねえ。 = そんなことはない。
              そんなはなすは聞いだあごどがねえ。
              =そんな話は聞いたことがない。
こねえな       此の様(よう)な こんな
こねえに       此の様(よう)に こんなに
こばが        小馬鹿
           *罵倒語として日常的に多用される。
            コバガア、コバガモノ、コバガッタグレなど
            使われる状況によって変化する。
            愛情をこめて使われるときもある
こばがす       焦がす
こばがったぐれ    小馬鹿ったぐれ 小馬鹿者
こばがもの こっばがもん 小馬鹿者
こびり        小昼(こひる・こびる)
           *標準語で小昼(こひる・こびる)。
            間食、おやつ、夜食、仕事の合間に食べること・物
ごまいす       胡麻石 花崗岩
こまけえ       細(こま)かい
           *「細(ほそ)い」を意味する
            ホソケエという宮古弁があり、
            漢字交じりで書けば細ケエとなる。
            またコマケエの反対語としてのフトケエは聞かない。
こまぶり       子守り 子育て
ごみごんど      塵(ごみ) 芥(ごみ・あくた) 不用なもの
           *ゴンドの原語は不明だが、ごみの意
ごも         浜辺の海藻の屑
これんす       これこれ ねえねえ もしもし
           *呼びかけの言葉
            コレンスコレンスと繰り返すことが多い
ごろうぜんせ     御覧ください
こわつらす      強(こわ)辛し 強(こわ)くて辛い 疲れて辛い
こゑえ [kowee]    強(こわ)い 疲れる
こんぞうかめ     けちん坊 食いしん坊
           *根性かめ・根性亀と書く
           ⇒かめ
ごんど ごんどお   塵(ごみ)
           *ゴミゴンドとも言う。
            主に海辺に漂ったり浜辺に打ち上げられた、
            ゴミや海藻屑を言う。
            語源は不明
こんどぎ       此(こ)の時
こんび        こび付いた物 御焦(こ)げ 垢(あか)
こんびたくり     垢落とし
ごんぼ ごんぼう  〔野菜〕ゴボウ(牛蒡)
           〔諺〕弱々牛蒡
              *ひ弱に見えて芯の強い人の譬え
ごんぼほり      牛蒡掘り 強情な人
           〔例〕ほんとにまあ、ごんぼほりだあごど。
              = 本当に強情な人だこと。


■さ                             ホームへホームへ
〜さ         〜に 〜へ
           〔例〕浄土の浜さ行ぐのすか?
              = 浄土ヶ浜へ行くんですか?
              みやごさ行ってくっけえ。
              = 宮古(の中心街)に行ってくるから。
ざあ        〔感嘆詞〕主に驚きを表わすが、
           さまざまなニュアンスで使い分けられる
           *ザッとも言う
さいなら       さよなら さようなら
さいばん       菜板 まな板
           *セエバンとも言う
さがすう       賢(さか)しい 小賢しい 狡賢(ずるがしこ)い
さがな さがなっこ  魚 肴(さかな)
さぎっちょ      先っぽ
さぐす        杓子(しゃくし)
ざくとれ       崖(がけ) 山の崩れた所
           *ガッケとも言う
さぐら       〔植物〕桜
さくらます さぐらます
          〔魚〕カラフトマス(樺太鱒)
           *サケ目サケ科の一種。
            ややこしいのだが、
            標準和名カラフトマスを
            宮古では「さくらます」と呼ぶ。
            標準和名サクラマス(桜鱒)を
            宮古では「まます(真鱒)」と呼ぶ。
さぐらやま      桜山
           *臼木山(うすぎやま)の別称
さげ        〔魚〕サケ(鮭)
           *ふつうにサケと発音することも多い。
            シャケとは言わない。
            アキアジ(秋味)とも言わないと思っていたが、
            菅江真澄の「秋田のかりね」にこうある。
            “鮭の塩引きを言う。これは出羽・陸奥で、
            よき味に舟行しなど言うところから
            起こったことばである。”
            陸奥でも、すでに江戸時代には使われていた
            古い表現らしい。
さげ さげこ さげっこ 酒
           *鮭とはイントネーションが異なる
ざこすか       カモシカ
           *アオズス(青鹿)とも言う
ささこ        笹こ 笹 笹飾り
           ⇒まつこ
さずる        しゃぶる
さだづ        踏み台
           *脚立(きゃたつ)に類えた表現か?
ざっ        〔感嘆詞〕主に驚きを表わすが、
           さまざまなニュアンスで使い分けられる
           *ザアとも言う
さっきた       先ほど さっき
さっけえ       冷たい
           *ハッケエと言うことのほうが多い
さっけえる      咲き返る
           *転じて、急に若返ること
ざっこ        雑魚(ざこ)
さっつ        シャツ
ざっつぁ       蜻蛉(トンボ)
           *サンブ、ザンブリとも言う
ざっつぁあます    面倒
           *雑余ス?
ざっつぇえ      面倒だ
さっぱ        さっぱ船 磯舟
           *一人が櫓櫂(ろかい)で操れるほどの大きさの小舟。
            今は船外機が付いている。
            主に磯漁で用いられる。
            颯波などと漢字をあてることがある
さっぽ        シャッポ 帽子
さづまげ       薩摩揚げ
ざとう        座頭 盲人
           〔諺〕座頭さ鏡、坊主さ櫛
              座頭の高下駄
              座頭に下戸は無(ね)え
さはづ        沙鉢・皿鉢(さはち・さわち)
           *浅く大きな磁器の鉢
            サワヅとも
さばね       〔地名〕佐羽根
           *一説に、アイヌ語のサッパネに由来し、
            意味は「酋長の居所」だという
さぴける       寂れる
さべごど       喋事(しゃべこと) 喋り事 話
           〔諺〕さべごど上手のやりくり下手
さべる        喋る
さべくる       喋くる 喋り散らす
さめのみ       *マンボウの身。
            刺身で食べる
さやめる       *釣り糸や漁網を手入れすること。
            漁師言葉
され         去れ 退(ど)け
さわづ        沙鉢・皿鉢(さはち・さわち)
           *浅く大きな磁器の鉢
            サハヅとも
さんこくめし     三穀飯
           *ムギ(麦)・ヒエ(稗)・アワ(粟)に
            少量の米を加えて炊いた飯
ざんぞ        讒訴 悪口
さんと さんとう   産人 妊婦
           *孕み人(はらみと)とも言う
           〔諺〕産人の高枕
さんとざかな     産人魚
           *妊婦に向いた、栄養があって淡白な魚。
            ドンコなど
さんびい       寒(さん)びい 寒(さむ)い
           *サンブウとも言う
           〔例〕さんびい、さんびい、ろぐびい(6B)だ。
ざんぶ ざんぶり   蜻蛉(トンボ)
           *ザッツァとも言う
           〔例〕ザンブ ザンブ とまれ
              サンブの花 とってけんがあ
              *人差し指を立てながら歌うように言う。
               ザンブの花はツユクサ
さんぶう       寒(さん)ぶう 寒(さむ)い
           *サンビイとも言う
さんぶつらす     寒(さん)ぶ辛し 寒(さむ)くて辛い
ざんぶのはな    〔植物〕ザンブの花 ツユクサ(露草)

■し                             ホームへホームへ
しいこ        おしっこ 小便
しうり しゅうり   イガイ(貽貝)
           *ニタリ貝、バカ貝と呼ぶ人もいる。
            ムール貝(ムラサキイガイ)と同じイガイ目イガイ科
しおから       塩辛  ⇒そがら
しおみ        塩身
           *主に塩鮭の切り身
しし        〔動物〕イノシシ(猪) シカ(鹿)
           カモシカ(羚羊・氈鹿)
           *ススと訛ることが多い。
            イノシシはエノスス、ヤマクジラとも呼ぶ。
            シカはカノススとも呼ぶ。
            カモシカはアオズス、ザコスカとも呼ぶ
したづ        人たち
           *“若い人たち”のことをワゲエシタヅと言う
したみ       〔木の実〕ドングリ(団栗)
           *スタミとも言う
しだらねえ      だらしない
しったあ       あれまあ
           *感嘆詞。驚き・呆れ・不快を表わす
しっとぎ       粢(しとぎ)
           *米の粉でつくる蒲鉾型の餅
           ⇒すっとぎ
しどけ       〔山菜〕モミジガサ(紅葉傘・紅葉笠)
しとねばち      捏ね鉢
しとねる       *粉に水を加えて練り、捏(こ)ねること
しねえ        撓(しな)い
           *弾力や筋があって噛み切れないさまを表わす
            スネエとも言う
しび        〔魚〕マグロ(鮪)
           *スビとも言う
シマル        *漁業用具の一つ。
            漁師言葉。外来語か?
            スマルが一般的な発音。
            ふつう4本の爪がついた錨型の金具。
            ケダ(ロープ)の先に結びつけ、
            海底に沈んだ籠漁のケダなどを
            引っかけて上げる。
            これをシマル引き・スマル曳きと言う
しみゆき       滲み雪
           *溶けて衣服に滲みこんでくるような湿った雪
じゃっかんポンプ   手押しポンプ
           *掘り抜き井戸用の汲み上げ設備。
            ジャッカンジャッカンと聞こえる音に由来するが、
            ガッチャンガッチャンと聞きなして
            ガッチャンポンプと呼ぶことが多い
しゃっきんどむぎはふむほどおがる
          〔諺〕借金と麦は踏むほど生(お)がる
           *オガルは「よく育つ」の意
           ⇒おがる
じゅういち     〔鳥〕十一
           *ジュウイチ、ジュウイチと鳴く鳥というが詳細は不明
じゅうね       荏(え) 荏胡麻(えごま)
しゅうり しうり  〔貝〕イガイ(貽貝)
           *ニタリ貝、バカ貝と呼ぶ人もいる。
            ムール貝(ムラサキイガイ)と同じイガイ目イガイ科
じょい        常居 居間
           *オジョイ(御常居)とも言う
しょいもっこ     背負い畚
           *ソイモッコ、モッコとも言う
しょうしがる     笑止(しょうし)がる 恥ずかしがる
           *ソオスガルとも言う
しょうすう      笑止(しょうす)う 笑止(しょうし)い 恥ずかしい
           *オショウスウ、ソオスウとも言う。
            もとの形は笑止(しょうし)で、
            ショウシイ、ショウスウと転訛
しょうすぐねえ    恥ずかしくない
           *ソオスグネエとも言う
じょうどのはま   〔地名〕浄土の浜
           *浄土ヶ浜の異称
しょっこ      〔魚〕汐子
           *ソッコとも言う。成長魚ブリ(鰤)の幼魚
            ショッコ→イナダ→ワラサ(ニサイ)→ブリ
しょっぺえ      塩(しょ)っぱい
           *ソッペエとも言う
しらめ       〔昆虫〕シラミ(虱)
しれえ        白い
しろっこ すろっこ  白子(しらこ・しろこ) 魚の精嚢
           *タラ(鱈)の精嚢はキク、キグ、キグワタと言う
じんじょ じんじょう じんぞう
           人像 人造 人形 地蔵
           〔諺〕鍛える人像(地蔵)の鼻を欠ぐ
しんぱれ       凍み腫れ 霜焼け
           *スンパレとも言う

■す                             ホームへホームへ
ずあ        〔感嘆詞〕これはこれは
すい        〔魚〕ソイ(曹以)
           *スウコとも言う
すいじょうけいさつ  水上警察 港町交番
           *鍬ヶ崎にあったが東日本大震災で消えた
すうこ        〔魚〕ソイ(曹以)
           *スイとも言う
すうこ        おしっこ 小便
           *シッコ→スッコ→スウコ
すうふろ       据え風呂 自分の家の風呂
すか         透か 外れ
           *あてが外れること、肩透かしを食うこと。
            当タリ外レの外レ
すか         須賀 砂浜
           *藤原須加、磯鶏須加、赤前須加、前須加など
すが すがっこ    氷 氷柱(つらら)
すがり       〔昆虫〕クロスズメバチ(黒雀蜂) ジバチ(地蜂)
ずぎ         人肥(じんぴ) 肥(こえ) 肥やし 肥料
           *糞尿。原語は食(じき)か?
ずぎ         辞儀(じぎ)
すぎこ        杉こ 杉 杉飾り
           ⇒まつこ
ずぎだめ       肥溜め
すきづれ       好き連れ 恋愛結婚をした夫婦
ずぎなすに      辞儀無(じぎな)しに 遠慮無しに
ずぎのび       のんびりする
すぎま        隙間
すくとせえ      粛(しゅく)とせえ 静かにしろ
           *スクは静粛の粛
ずく         度胸 勇気 意気地
           *尽と当てる向きもある
ずぐなす       意気地無し
ずぐり ずんぐり   地繰り
           *独楽(こま)の一種で木から削りだした物
           〔例〕ズグリをこっつぇんのには、ヒバがいいってす。
              探すのが、てえへんだったあ。
すけそう      〔魚〕スケソウ(助宗・助惣)
           スケトウダラ(介党鱈)
           *タラ(鱈)の一種。
            ほかにマダラ(真鱈)が獲れる。
            スケトウダラは標準和名。
            単にタラと言えばマダラを指すことが多い。
            鱈子は主にスケトウダラの腹子を指す
すける        助(す)ける 助(たす)ける 手伝う 加勢する
           *標準語でも同じ
           〔例〕すけでけで。= 手助けしてくれ。
              すけべえが? = 手伝いましょうか?
ずごうぼう      慈光坊
           *内弁慶のことで、ズゴンボウとも言う。
            昔、川井村に慈光坊という坊主がいた。
            村のなかでは威張り散らしていたが、
            ほかの村へ行くと妙におとなしかったことから
            生まれた言葉だという
すごど        仕事
ずさま        爺様(じいさま) 御祖父(おじい)さん
すす        〔動物〕シシ(猪)
           *イノシシ(猪)、シカ(鹿)、カモシカを指す。
            イノシシはエノスス、ヤマクジラとも呼ぶ。
            シカはカノススとも呼ぶ。
            カモシカはアオズス、ザコスカとも呼ぶ
すずこ        数珠子 鈴子 筋子(すじこ)
           *卵巣幕に包まれたままの鮭の卵のこと。
            卵巣膜から離れて一粒ずつになったものは
            ハラコ(腹子)
すずすう       涼しい
すずらめんどう    七面倒
すたみ       〔木の実〕ドングリ(団栗)
           *シタミとも言う
           〔例〕あぐ抜ぎに 手間がかがっとも
              すたみは うんめぇがねんす
                 (宮古弁百人一緒かるた)
すっかあこ     〔海藻〕エゾワカメ(蝦夷若布) チガイソ
          〔植物〕スカンポ(酸模)
           *スイバ(酸葉)もしくはイタドリ(虎杖)
           *スッカイコ、スッカイソ、スッカエエコ、
            スッカンコ、スッケエコ、スッケンコなどとも言う
すっけ        びり 最下位
           *スッケンとも言う
すづげ        躾(しつけ)
すっけえ       酸っかい 酸っぱい
すっけえこ     〔海藻〕エゾワカメ(蝦夷若布) チガイソ
          〔植物〕スカンポ(酸模)
           *スイバ(酸葉)もしくはイタドリ(虎杖)
           *スッカアコ、スッカイコ、スッカンコ、
            スッカエエコ、スッケンコなどとも言う
すっけん       びり 最下位
           *スッケとも言う
すっこ        しっこ 小便
すっこごまる     屈(こご)まる 屈(かが)む しゃがむ
           *スットゴマルとも言う
すった        舌(した)
ずっつぐ       ずんぐりむっくり
すっとぎ       粢(しとぎ)
           *シットギとも言う。
            米の粉でつくる蒲鉾型の餅。
            青大豆を摺って加えたものは豆スットギと言う
           〔例〕スットギはなまなま、焼げばほどほど。
              = スットギは生が一番うまいが、
                焼いてもうまい。
すっとごまる     屈(こご)まる 屈(かが)む しゃがる
           *スッコゴマルとも言う
すっとんこ      山吹の芯でつくった紙鉄砲の弾
すっぱね       泥撥ね
ずっぱり       ぎっしり たくさん いっぱい
           *主に何かに物がいっぱいに詰まっているさまを表わす
ずでえ        時代(じだい)
〜すてきえんした すてけんした
           〜して来ました
すてでんぎ      片足跳び
ずでんこ ずてんさ  自転車
すとね        継ぎ当て
すとねる       継ぎ当てをする
すねえ        撓(しな)い
           *弾力や筋があって噛み切れないさまを表わす
            シネエとも言う
すばくろ      〔鳥〕つばくろ ツバメ(燕)
           *原語はツバクラメ
すばや        芝居小屋
すばる        縛る
すばれ すぱれ    厳しい寒さ
すばれる       しばれる 寒い 冷え込む
すび        〔魚〕マグロ(鮪)
           *シビとも言う
すぴり        痺(しび)れ
ずぶ         厚い刺し子の上衣
すべとべ       始末
ずべら        ずぼら だらしがないこと
すまう        相撲(すま)う 相撲(すもう)を取る
すまこ        隅こ 隅っこ
すまこねご      隅こ猫
           *隅にうずくまっている猫、
            転じて表に出るのを嫌がる人
すます        澄ます 関わりのない振りをする 知らない振りをする
           *標準語でも同様の言い方をする
           〔例〕すますなあ。 = とぼけるな。
ずまん        自慢
スマル        ⇒シマル
すみでえご      凍み大根
すみどおふ      凍み豆腐
すみすご       炭すご 炭俵
           *藁や萱で編む
すみる       (1)沁みる 滲みる
           *スモウ、スモルとも言う
          (2)凍みる
すむす        *海中にいる小さな甲殻類で、
            死骸を分解する。
            陸で死骸にウジが湧くように海ではスムスがたかる。
            死虫と書くか?
すもう        沁みる 滲みる
           *スモル、スミルとも言う
          〔例〕味がすもうまで待だれなくて食ってすまったでば。
すもばま      〔地名〕角力浜(すもうはま)
           *角力浜バス停がある。
            昔は篠浜(しのはま・しのばま)と書いたという
すもる        沁みる 滲みる
           *スモウ、スミルとも言う
すらあっと      しらーっとする 知らないふりをする
すらぐづ      〔果実〕シラクチ サルナシ(猿梨)の実
ずりい        狡(ずる)い
           *ズルケエ、ズルッケエ、ズレエとも言う
ずるかすけえ     狡賢(ずるがしこ)い
ずるけえ ずるっけえ 狡(ずる)こい
           *ズリイ、ズレエとも言う
ずるばだ       炉端
するみ        擂り身
           *魚の擂り身。
            主にイワシ(鰯)やサンマ(秋刀魚)を原料とする
するめ       〔頭足類〕スルメイカ(鯣烏賊) 干しイカ
           *宮古ではスルメイカとヤリイカが獲れるが、
            ともにスルメとも、イガとも呼ぶ
           〔例〕スルメ食うが? 食うんだらば持ってげ。
するめえあ、よごぜえんすっかあ
           スルメ(鯣)は、よごぜんすかあ
           *スルメ売りの呼び声
するめかけ     (1)スルメ(鯣)掛け スルメ干し イカ(烏賊)干し
          (2)イカ釣り
するめのし      スルメ(鯣)伸し
           *干したスルメの足や胴や耳(けんぱ)を
            手で引き伸ばして形を整える作業
するめわり      スルメ(鯣)割り
           *スルメを捌(さば)いて口や臓腑を取る作業。
            それを洗い、張った縄に干す作業がスルメ掛け
ずれえ        狡(ずる)い
           *ズリイ、ズルケエ、ズルッケエとも言う
ずれーっと      しれっと 何事もないような平然としたさま
ずれこ        狡(ずる)いこと・人 不真面目なこと・人
           *ズレはズレ(狡)エの転訛か? 擦レの転訛か?
すれっぽ       擦れっぽ
           *川にのぼって産卵・放精を終えたサケ(鮭)。
            または、その死骸。
            ホッチャレ、ホッツァレとも言う
すろこ すろっこ   白子(しらこ・しろこ)
           *主に魚の精嚢
ずんず        男性器
           *指似(しじ)が原語で、
            主に子供の陰茎を指した。
            シジ→ジジ→ズズ→ズンズ
ずんせえ       人生(じんせい)
すんな        おかず(御数・御菜)の材料
           *オスンナ、シンナ、オシンナとも言う。
            語源は品(しな)か?
すんなまわし     スンナ回し おかず(御数・御菜)の材料の御裾分け
           *たとえば漁師が家に持ち帰った魚介類を、
            よそに分配することなどを言う
すんぱれ       凍み腫れ 霜焼け
           *シンパレとも言う
ずんべえ      〔魚〕ジンベエザメ(甚兵衛鮫)

■せ                             ホームへホームへ
せいだ       〔魚〕サメガレイ(鮫鰈)
           *セエダとも
〜せえ        〜しろ
          〔例〕そんべんはともでせえ。
             = 小便は艫(とも)でしろ
             *艫は船尾
せえがづ      〔植物〕サイカチ サイカチの実
ぜえご        在郷 田舎(いなか)
ぜえごたろう     在郷太郎 田舎者
せえだ       〔魚〕サメガレイ(鮫鰈)
           *セイダとも
ぜえたぐ       贅沢
せえで       (1)入れて
          (2)連れて
           *セデとも言う
せえでぐ       連れて行く
           *セデグとも言う
せえねえ       し得ない 出来ない
せえばん       菜板(さいばん) まな板
せえる       (1)据える
          (2)入れる
          (3)し得る 出来る
せぎ         堰 下水溝 溝(どぶ)
せぐ         急ぐ
せっこき せっこぎ  怠惰 怠けること 怠け者
           *小説『寄生木』には、
            惰気・怠惰に“せっこき”とルビが振られている
せっこぎもん     怠け者
せっこぎもんのせっくかせぎ
          〔諺〕せっこぎもんの節句稼ぎ
             *人が仕事を休む節句に
              怠け者がことさら忙しそうに働くこと
せっこぎもんのぼんかせぎ
          〔諺〕せっこぎもんの盆稼ぎ
             *人が仕事を休む御盆に
              怠け者がことさら忙しそうに働くこと
せづねえ       切ない
せで         連れて
           *セエデとも
せでぐ        連れて行く
           *セエデグとも
せなが        背中(せなか) 背
           ⇒へなか へなが
せながあで     (1)背中(せなか)当て 背当て
           *荷物を背負う際に背中を守る当て物。
            主に藁(わら)製
          (2)盆の精進料理の一種
           *ヘナカアテ、ネコガキとも言う
           ⇒へなかあて へながあで
ぜにこ        銭 お金
           *ゼネ、ゼネコとも言う
ぜにてえす      無駄遣い
           *テエスの原語はタヤシ(絶やし)か?
           ⇒あぶらえすて ひまてえす
ぜね ぜねこ     銭(ぜに)
せまけえ せめえ   狭い  ⇔ひれえ
せわすう       忙(せわ)しい 落ち着きがない
せんころ       先頃 ちょっと前
せんとぐ      〔地名〕千徳(せんとく)
せんめ せんめい   栓
           *メ、メイの語源は不明。
            漁師言葉。
            小舟で溜まったアカ(水)を出す排出口の栓
            

■そ                             ホームへホームへ
そい         潮干(しおひ)
           *潮の引いた磯で海藻や貝などを採る漁撈、潮干狩り。
            シオヒ→シオイ→ソイと訛り、さらにソエと転訛。
            ソイに携わる人をソエトと言う。
            トは人の略
そいかご       背負(しょ)い籠(かご)
           *背負うための紐(ひも)をつけ、竹で編んだ籠。
            ソイゴ、ソイモッコとも言う
そいこ        背負(しょ)い子
           *背負うための紐(ひも)をつけた木製の枠。
            枠に縄などを巻きつけて背当てとし、
            荷物を括りつけて背負う
そいご        背負(しょ)い籠(ご)
           *背負うための紐(ひも)をつけ、竹で編んだ籠。
            ソイカゴとも言う
そいもっこ      背負(しょ)い畚(もっこ)
           *縄で編まれた運搬具で、一人で背負う。
            竹製の背負い籠をも指し、モッコと略される
そう         背負う
ぞうが       〔海藻〕アナメ(穴布)
           *褐藻類コンブ目で、多数の穴が開いている。
           アラメ(荒布)、カジメ(搗布)、スジメ(筋布)、
           ザラメなどとも呼ばれるが、同一種かどうか?不詳
そうしがる      笑止(しょうし)がる 恥ずかしがる
           *ショウシガルとも言う
そうすう       笑止(しょうす)う 笑止(しょうし)い 恥ずかしい
           *オショウスウ、ショウスウとも言う。
            もとの形は笑止(しょうし)で、
            ショウシイ、ショウスウと転訛
そうすか       そうですか
そうすぐねえ     恥ずかしくない
           *ショウスグネエとも言う
そうだすけえ     そうですから
           *ソンダスケエとも言う
ぞうばる       情張る 強情を張る
ぞうや        定(じょう)や 必ず きっと 決まって
そえ         潮干(しおひ)
           *潮の引いた磯で海藻や貝などを採る漁撈、潮干狩り。
            シオヒ→シオイ→ソイ→ソエと転訛。
            ソエに携わる人をソエトと言う。
            トは人の略
そえと        ⇒そえ
そがら        塩辛(しおから)
           *主にスルメ(鯣)・イカ(烏賊)の塩辛を指し、
            キリコミ、キリゴミ(切り込み)とも言う
そくせえで      息災(そくさい)で 無事で 何事もなく
そげえ       〔地名〕磯鶏(そけい)
そげえいも     〔野菜〕磯鶏薯(そけいいも)
           *磯鶏は薯の名産地
            山口大根(やまぐづでえご)
            根市牛蒡(ねいづごんぼう)
そげえすか     〔地名〕磯鶏(そけい)須加 磯鶏浜
そごいら       其処(そこ)ら その辺
           〔例〕そごいらさ、置いどげ。
              = その辺に置いておけ。
そこっと       こっそりと
そごなって      其処(そこ)
ぞせえに       ぞんざいに 粗末に 手荒に
ぞせぞせ      〔形容詞〕粗い 硬い ざらざらした
そそ         女性器
そたそたって     みすぼらしい感じで
そためぐ       みすぼらしい感じになる
そっこ       〔魚〕汐子
           *ショッコとも言う。
            成長魚ブリ(鰤)の幼魚
            ショッコ→イナダ→ワラサ(ニサイ)→ブリ
そったな       そういった様(よう)な そんな
           〔例〕そったなごどあ、ねえ。
              = そんなことは、ない。
           *ソデエナとも言う
そっつ        そっち  ⇔こっつ
そっつこっつ     そっちこっち そちこち
そって        そう言って
そでえな       そんな様(よう)な そんな
           〔例〕そでえなごだあ、ながんべえ。
              = そんなことは、ないだろう。
           *ソッタナとも言う
そでえに       そんなふうに そんなに
そね         峰 尾根
そねえな       其(そ)の様(よう)な そんな
そねえに       其の様に そんなに
そぴたれる      そぼ濡れる しょぼ濡れる
           *濡れてみすぼらしいさま
そま         死馬 馬の死骸
ぞめ        〔植物〕ガマズミ
そり         反り 斜面 傾斜地
そんだすけえ     そうですから
           *ソウダスケエとも言う
そんだっけえ     そうだから それだから
そんどぎ       其(そ)の時
そんぺ        損ぺ 損
そんべん       小便
           〔諺〕南部衆の連れそんべん
              そんべんはともでせえ
              = 小便は艫(とも)でしろ
              *艫は船尾


■た                             ホームへホームへ
だあごった      そういうことだろう
だあずう       だという
たあたって      とは言っても そうは言っても
だあれ       〔感動詞〕誰が、まあ!
           *人を批判するときなどに発する
だいどこ       台所
           *デエドゴとも言う
だいなべ       台鍋
           *鉉(つる)の付いた鍋
だいぼう       大謀
           *主に定置網漁の指揮者
たがらもの たがらもん
           宝物
           *転じて、碌でなし、馬鹿者、厄介者、余計者の意
たがる       (1)集(たか)る 群がる
          (2)奢らせる 無心する
たけえ        高い  ⇔ひぎい
たご        〔頭足類〕タコ(蛸)
たご         担桶(たんご、たご)
           *担桶は水や肥やしなどを入れて天秤棒で担ぐ桶
           ⇒たごをつる
〜だごった      〜だろう 〜だろうと思う
          〔例〕そうだあごった。= そうだろう(と思う)。
たごぼっつ      蛸帽子 目出し帽
たごます       手込ます
           *広がっていたもの、伸びていたものなどを
            掻き寄せた状態にする
たごまる       手込まる
           *広がっていたもの、伸びていたものなどが
            掻き寄せられた状態になる
           〔例〕靴下がたごまって、えんずうでば。
              = 靴下がずり下がって、だめだ。
たごむ        手込む 手繰り込む
           *広がっていたもの、伸びていたものなどを
            掻き寄せる
たごをつる      担桶(たご)を吊る
           水溜まりなどにはまって、靴に水が入ること
           *担桶は水や肥やしなどを入れて天秤棒で担ぐ桶。
            担桶を担ぐと中の液体がガポガポと揺れる。
            その感じと、靴に水が入ってガポガポする感じとが
            似ているところから生まれた表現
だすけえに      だから
だっけえ       だから
           〔例〕だっけえ駄目なんだあ。
だっても       誰も
           〔例〕だっても居んねえ。
たつっと       *醤油差しで少しだけ醤油をかける・小皿に入れるとき
            などに使う表現
たとえびき      諺(ことわざ)
           *譬エ引キか?
            小説『寄生木』では、
            諺に「たとえびき」とルビが振られている
たどご        田所 農業集落 農村
たなぐ        持ち上げる 担(かつ)ぐ
           *タンナグとも言う
たなけっつ      棚尻
           *棚のように高く吊り上がった尻
〜だば        〜だったならば
           *〜ダラとも言い、ともに〜ダッタナラバの縮約
たべった       食べている
だぼ         浮き玉
           *語源は髱(たぼ)か?
            厚いガラス製の球体で、瓶玉(びんだま)とも言う。
            英語で glass float。緑や青の透明色を呈し、
            粗い目の網に包まれている
           ⇒あば
たぼすなむ      惜しみながら消費する
たぼすなんで     惜しみながら 少しずつ
だぼらきる      駄法螺を切る 駄法螺を吹く
たまげがす      魂消(たまげ)がす 驚かす
           *タマゲラガスとも言う
たまげだ       魂消(たまげ)た 驚いた
           〔言葉遊び〕たまげだ たまげだ たま下駄の歯
たまげらがす     魂消(たまげ)らがす 驚かす
           *タマゲガスとも言う
たまごさめはな    卵さ目鼻 卵に目鼻
           *美女の喩え。醜女は、カボチャ(南瓜)さ目鼻
たます たますう   魂(たましい)
たますぽうろぎ    魂ぽうろぎ 驚くこと ときめくこと
           *揺らすことをホウログと言い、ホウロギはその名詞化
           ⇒あすぽうろぎ びんぼうぽうろぎ
たまな       〔野菜〕玉菜 球菜 キャベツ
たまゆうらぐ    〔植物〕玉ゆうらぐ オダマキ(苧環)の花
たも         手網
〜だら        〜だったならば
           *〜ダバとも言い、ともに〜ダッタナラバの縮約
たらぎく       タラ(鱈)の精嚢・白子
           *冬が旬。
            キク、キグ、キクワタ、キグワダとも言う
だらすこでえほう  〔鳥〕フクロウ(梟) フクロウの鳴き声
           *厳密にはフクロウの仲間のコノハズクをさすらしい。
            鳴き声は、
            「ダラスコデーホー、オーッホー」
            「ダラスガネーゾー、ヨーッヨー」
            などとも聞こえると言う
たらぼ だらぼ だらぼう
          〔植物〕タラノメ
           *タラの木の芽
だらめがす      だらだらと零(こぼ)す
たるひ        垂氷 氷柱(つらら)
たれる        垂れる 垂らす ぐちぐちと愚痴や文句などを言う
           〔例〕こらっ、文句ばがり垂れでねえで働げえ!
だんこ だんご    駄馬 荷運びの馬
だんこづけ      馬方
だんごもづ      団子や餅、餅菓子類
たんてぎ       *飯を潰して串に巻きつけ、
            炉や焚き火のまわりに刺して焼いたもの。
            串から抜き、ちぎって熱い味噌汁に入れて食べる。
            秋田の切りたんぽと同じ
たんな        担縄 背負い縄
           *担ぐときに使う縄の略
たんなぐ       担ぐ 持ち上げる
           *タナグとも言う
たんぺ たんぺこ   痰ぺ 唾
だんべ        団平船(だんべいぶね)
           *和船の一種で、平底の荷船。
たんま        ちょっとストップ!
           *英語のタイム time! の変化形。
            遊びなどの進行を一時停めるときに使う

■ち                             ホームへホームへ
ちがかった      違った
ぢだあし ぢだらあし 地団駄 地団駄を踏むこと
ちっけえ       小さい  ⇔おっけえ でけえ でっけえ
ちっちゃけえ     ちっちゃこい  ⇔でっけえ
           *ツッツァケエとも言う
ちっちぇえ      ちっちゃい ⇔おっけえ でけえ でっけえ
           *ツッツェエとも言う
ちゅうはん ぢゅうはん  昼飯
ちょうす       触る いじる
           *原語は手(チョウ)スか?
            一説に寵スと言う
ちょうすくそ     手糞(てくそ)
ちょうずば      手水場 便所
           *標準語でも言うが、あまり使われない
ちょっとぎま     一寸時の間
           ⇒いっとぎま
ちょびっと ちょべっと ちょぺんこ
           ちょっと ちょこっと 少し

■つ                             ホームへホームへ
つええ        強い  ⇔よええ(弱い)
つがう        違(ちが)う
          〔例〕馳セルど煙管(キセル)のぐれえ違(つが)う
             馳セルど着セルのぐれえ違(つが)う
             *語呂合わせ
つかすう       近しい 親しい
つがるいす     〔地名〕津軽石(つがるいし)
づぐ         度胸
づぐなす       意気地無(いくじな)し 臆病者
つけえ        近い
つぢまんさく    〔植物〕土満作 フクジュソウ(福寿草)
           *ふつうのマンサク(満作)は木満作と呼ぶこともある
つつ         銃 鉄砲
           *銃身を意味する筒から
つつこまる      縮(ちぢ)こまる
           *ツッツクマルとも言う
つっつ        乳 乳房
つっつぁけえ     ちっちゃこい  ⇔おっけえ でけえ でっけえ
           *チッチャケエとも言う
つっつぇえ      ちっちゃい ⇔おっけえ でけえ でっけえ
           *チッチェエとも言う
つっつくまる     縮(ちぢ)こまる
           *ツツコマルとも言う
つっつばんど     乳バンド ブラジャー
つっとがる      突っ尖る 尖る
つの         角
           *烏賊(イカ)釣り用の疑似餌
つぶ        〔貝〕クボガイ(久保貝・窪貝)
           コシダカガンガラ(腰高雁空)
           シッタカ(尻高)
           キサゴ、キシャゴ(細螺)
           *粒のような小さな貝を指す。
            種類は人によって違う場合がある
つぶ         御弾(おはじ)き
           *遊び道具の一つ
つぽけ        馬鹿者 愚か者
           *アオタンツポケなど、ほかの罵倒語のあとにも付く
つぼまる       窄(つぼ・すぼ)まる 窄む 萎(しぼ)む
つまご        爪籠・爪子
           *冬にはく藁沓(わらぐつ)・雪沓
つめまち つめまぢ  詰め町 詰め市 歳末市
           *歳末から正月にかけての用品を商う市
つらつけ       面付け 面付き 顔付き 表情
つらつけなす     面付け無す 厚顔無恥な人
つらつけねえ     面付け無い 厚かましい 図々しい
つらっこ       面っこ 顔 顔付き
つるむ        連(つる)む 連れ立つ 共謀する 交尾する
つるめる       滑る
           *ツルツル滑ルからか?
つるんこ       連(つる)んこ 交尾
           *主に交尾中のトンボなどを指す
つれえ        辛(つら)い

■て                             ホームへホームへ
でえご       〔野菜〕大根(だいこん)
           〔例〕すみでえご(凍み大根)は、うんまごぜんす。
              でっけえでえごは辛ぐねえ。
〜てえす       〜の無駄遣い
           *油テエス、銭テエス、暇テエスなどと使う。
            テエスの原語はタヤシ(絶やし)か?
でえず        大事(だいじ)
てえすたもんだ    大(たい)したものだ
でえりょう      大漁(たいりょう)
でぎなす       出来無す 出来無し 勉強が出来ない子供・人
           *デギナスボウ(出来無す坊)とも言う
でぎらんぼう     出来らん坊 勉強が出来ない子供・人
てくそにする     手糞にする
           *汚い手で触ること、いじくりまわすこと
てくそもづ      手糞餅
           *汚い手で餅をこねまわすような感じで
            いじくりまわすこと
でけえ        でかい でっかい 大きい  ⇔ちっけえ
           *オッキイ、オッケエ、デッケエとも言う
ですり        ?
           *小説『寄生木』に出てくる言葉だが意味不明。
でっかす       出くわす
でっけえ       でかい でっかい 大きい  ⇔ちっけえ
           *オッキイ、オッケエ、デケエとも言う
てっこ        手っこ 手
てっさぐ       鉄索(てっさく) ケーブル式の鉱石運搬施設
           *かつて田老鉱山から鍬ヶ崎まで鋼索が張られ
            搬機に載せて鉱石を運んだ
でっつまった     出っ詰まった
           *大小便が我慢できない状態になってしまった、の意。
            “出てしまった”のではない
でっつまる      出っ詰まる
           *大小便が我慢できない状態になること
でっでっでっ     あいこでしょ
           *藤原のジャンケン(石拳)のアイコデショの掛け声
てっぱす       手っ箸
           *手でつまみ食いすること
でっぺ        *遊びの一つ。
            相手の尻に自分の尻で体当たりをする
てっぺんきり     天辺切り この上なく
ででくる       出て来る 行って来る 外出する
           〔例〕ちょっこら出でくっけえ。
              = ちょっと外へ行ってきます。
てでぽうぽう    〔鳥〕山鳩
           *鳴き声がテデポウポウと聞こえる
てど         手先の器用さ
           *手度と書くか?
           ⇒てどがわりい てどもん
でど         出所・出処
           *川が平地に出た所、川下、河口、町を指す
           ⇔かっち(川内・川地・川合)
てどがわりい     テドが悪い 不器用だ
てどもん       テド者 器用な人
てなが        手長 盗人
〜でば        〜と言えば
ではる        出張る 出る 外出する
てらつづぎ     〔鳥〕寺突づぎ キツツキ(啄木鳥)
デレンギ       デレッキ
           *薪ストーブ・石炭ストーブなどの火掻き棒
            語源はオランダ語 dreg だという。
            ちなみに、
            薪・炭を挟む用具は炭挟み・火挟みと呼んだ
てん         心太(ところてん)
           *トコロテンや原料のテングサ(天草)の略。
            テンヨとも言う
           ⇒かがみてん てんよ
てんぎあ       天蓋(てんがい)
でんきんばしら    電信柱
でんずらびっこ    履物などが左右揃わないこと
でんであの でんでらの
           デンデラ野 姨捨山(うばすてやま・おばすてやま)
           *老人を捨てた野山。
            一説に蓮台野の転訛だという。
            辞書によると、蓮台野は墓地のこと。
            蓮台は仏・菩薩が座る蓮の花の台座、
            また仏像をのせる蓮の花の形をした台座で、
            蓮華台・蓮華座とも言う
でんでん       *カルタの札を取ったときに発する言葉
てんでんこ      手ん手んこ てんでん
           *てんでに(それぞれに)各自が行動すること
でんび        出額(でびたい) 額が出っ張っている人
           *単に額という意味でも使われる
てんぴらがね    〔楽器〕手平鉦(てひらがね)
           *小さなシンバル状をした鉦で、両手に一つずつ持って
            打ち合わす。神楽や獅子舞いなどで使う
てんぼう       不器用
           *手ん棒(棒のような手)の転訛か?
てんよ        心太(ところてん)
           *テンヨのヨは売り声から来たか?
            水を張った桶にテンヨを入れて天秤棒で担ぎ、
            「テンヨ、テンヨ〜。テンヨは、よごぜんすか〜」
            と呼び歩く
           ⇒かがみてん てん

■と                             ホームへホームへ
〜どう        〜等 〜共
           *人称のあとに付いて複数を表わす
            うんながどう(汝が等)=お前たち
            おなごがどう(女ごが等)=女たち
            おめえがどう(お前が等)=お前たち
            おらがどう(俺が等)=私たち
            わらすがどう(童が等)=子供たち
            小説『寄生木』では、
            共に“どう”とルビが振られている。
            例えば“汝達共”に“うんながどう”と
とうか        *竹で編んだ台。養蚕で使う
とうぎあ       灯蓋(とうがい)
           *灯火の油を入れる皿。油皿。灯盞(とうさん)。
            もしくは油皿を載せる台。
            小説『寄生木』には、こうある。
            “松の根を金皿に燃した燈蓋(とうぎあ)は明るく
            蓆(むしろ)の御殿藁の間の台所を照らして……”
どうし どうす    癩病(らいびょう) 癩病患者
           *ドシ、ドスとも言う
どうでん       動転(どうてん)
           *ドテン、ドデンとも言う
とうどこ      〔昆虫〕尊蚕(とうとこ) 蚕(かいこ)
           *トドコと縮めても言う。
            蚕は金になる虫として尊ばれ、
            カネムス(金虫)とも呼ばれた
とうび       〔鳥〕トビ(鳶)
とうふずる      豆腐汁
           *豆腐と野菜だけの味噌汁。
            精進料理の象徴で、葬式・服喪の日に出る。
            葬儀・不幸があったということを、
            “とうふずるが出だ”と言う
とげえ        *重茂(おもえ)半島の太平洋側の沿海を指す
どご         所
           〔例〕ええどごさ来た。 = いい所へ来た。
           ⇒いでえどご かわどご たどご はまどご やまどご
どご         何処(どこ)
           〔例〕どごさ行ぐ? = どこに行く?
どごだりかづだり   何処(どこ)でも 所かまわず
どごのでえに     何処(どこ)の代に
           *「どこの代(時代)にそんなことがあるというのか、
            どんな時代であってもそんなことはあり得ない」と
            強く否定するときに発する成語
とごや        床屋(とこや) 理髪店
とごろ        野老(トコロ)
           *ヤマイモ科の蔓性多年草で根茎を食用とする
とさんどう      *土佐ん等。土佐衆。高知から来る鰹漁船
どし         癩病(らいびょう) 癩病患者
           *ドウシ、ドウス、ドスとも言う
としょり とそり   年寄り 老人
としょる とそる   老ける
としる        アワビ(鮑)の内臓
           *トスルとも言う。
            山田町あたりではトシロと言う
どす         癩病(らいびょう) 癩病患者
           *ドウシ、ドウス、ドシとも言う
とすとり       年取り 年越し 大晦日
とすとりざがな    年取り魚
           *大晦日の晩に吉例の年越しの御馳走として食べる魚。
            主にサケ(鮭)
とすな とすなあ とすなわ
           年縄
           *新年に門口や神棚などに飾る注連縄
とする        アワビ(鮑)の内臓
           *トシルとも言う
どっから       何処(どこ)から
           〔例〕どっから来たのや? = どこから来たの?
どつけえ       どちら側
とっけえす      取り返す
とっけえひっけえ   取り換え引き換え
とつこ        *糸などがもつれて絡まった状態
どっつ        どっち どちら
とっつかまぐ     取っ捕まえる
どっつけえ      どっち側
とってえ       突堤(とってい)
とっとぎ       取って置き
どっとはれえ     これでお終い
           *ドット払エか?
            昔話などの一話の最後に言う言葉
とっぱぐる      取りはぐる 取り損なう
とっぱどす      取り外す 取り落とす
どでえ        土台
どでえなす      土台無し 話にならない
どてん どでん    動転(どうてん)
           *ドウデンとも言う
とど        〔鳥〕トド、ドドと鳴く渡り鳥。詳細は不明
とどこ       〔昆虫〕カイコ(蚕)
           *尊蚕(とうとこ)の訛り。
            カイコは金になる虫で、カネムス(金虫)とも呼ぶ
どねえな       何(ど)の様な どんな どういうふうな
どねえに       何(ど)の様に どんなに どういうふうに
とばた        トバタ船
           *1トンから5トン級の小型漁船。
            もとはトバタ(戸畑)発動機を積んだ漁船の意か?
どひん        土瓶(どびん)
どぶづけ       どぶ漬け
           *生干しの大根を丸ごとそのまま塩水に漬けた物
どべっこ       濁酒(どぶろく)
とまりょうと     泊まり人(うど) 宿泊客
とよ         樋(とい)
とれがげ       とりたての とれたばかりの
どれんす       どれどれ
とろのき      〔地名〕トロノ木
           *泥の木(ドロヤナギ)の訛りか?
とろばこ       トロ箱
           *魚函(ぎょばこ)、魚を入れる箱。
            トロール(底引網)の漁獲物を入れる箱の縮約。
            方言ではなく共通語
どんこ       〔魚〕鈍こ エゾイソアイナメ(蝦夷磯鮎魚女)
           *鈍な魚の意。
            年じゅう獲れるが、
            ドンコ汁は冬の味覚として知られる
どんこ       〔茸〕シイタケ(椎茸)の一種
どんころ       木の根
どんざ        長半纏(ながばんてん) 褞袍(どてら)
           *古綿などを厚めに入れる。
            方言ではなく標準語でも使う
どんじょ      〔魚〕ドジョウ(泥鰌)
とんづがねえ     届かない
とんづぐ       届く
どんどまっこ    〔昆虫〕オケラ(螻蛄) 蟻地獄
           *地域によって指すものが違うようである
どんどろ       音の出る花火
とんのげる      取り除(の)ける 取り除(のぞ)く
とんび        イカ(烏賊)の口の部分
           *方言ではなく、全国で使われるようだ。
            カラストンビ(烏鳶)とも言う
どんぶぐ      〔魚〕ハゼ(鯊・沙魚・蝦虎魚)
           *閉伊川ワカサギ博士 http://blog.goo.ne.jp/hypom
            によると、ハゼの一種のウキゴリの仲間とのこと。
            閉伊川の下流から河口付近などで獲った。


■な                             ホームへホームへ
なあすて       どうして
なあど        どう? いかが?
なあどがせえ     どうにかしろ
なあどがしとがんせ  どうにかしてください
なあどする などする どうする
なあどだあや     どうですか いかがですか
なあどだり      どうにでも
ない         地震
ないがゆる      地震が揺(ゆ)る
           *小説『寄生木』に、こうある。
            “夜半地震があると、祖母(ばば)は暗中に叫ぶ。
            「衆人等(やれかんどう)、衆人等。地震(ない)が
            ゆるぜ、地震がゆるぜッ。万歳楽、万歳楽。おお、
            おお、おーぎい地震だア。おお、おお。」”
ないがゆったらいどをみろ
          〔諺〕ナイが揺(ゆ)ったら井戸を見ろ
             = 地震が起きたら掘り井戸の水を見ろ
             *水位が大きく下がっていたら津波が来る
              という注意
ないがゆったらたげやぶさにげろ
          〔諺〕ナイが揺(ゆ)ったら竹藪さ逃げろ
             = 地震が起きたら竹藪に逃げろ
ないどがんすんな   泣かないでください
           *泣グナアとも言う
ながさる       泣がさる 自然に泣けてくる
ながべえ ながんべえ 無(な)いだろう
           〔例〕そでえなごだあ、ながんべえ。
              = そんなことは、ないだろう。
〜ながら       〜なかったら
           〔例〕開げながら、取って食うぞ。
              =(戸を)開けなかったら、取って食うぞ。
なぎつめ       泣き顔
           *もとは“泣きつ目”“泣きつ面”か?
なぎつめえかぐ    泣きつめえ掻く 泣く
なぎびっちょ なぎびっつぉ
           泣き味噌 泣き虫
           *ビッタレとも言う
           〔囃し言葉〕泣ぎびっちょ きびちょ、
                 家(え)さ行って まんま食(け)え、
                 まだザッコ(魚) 焼げねえ、
                 猫しょって 馳(は)せろ
なぐ         泣く
なげえ        長い  ⇔みづけえ
なげる        捨てる 投げる
           〔例〕ごみい投げでこう。 = ゴミを捨てて来い。
なごすう       和すう 和む
なす         成す 産む
なぞうな       どんな
なっても       何も なんにも
           〔例〕なってもなんねえ。 = なんにもならない。
ななもどり     〔地名〕七戻
           *愛宕にあった旧地名。
            小説『寄生木』“宮古町の中央に七戻という地名が
            ある。山一重向こうの鍬ヶ崎は久しい遊女町、
            「行けや鍬ヶ崎、戻れや宮古、ここは思案の七戻」と
            俗にも歌うその七戻は、もと波打ち際で、ある日波が
            高い為に旅人が七たび戻った跡と言い伝えられる。”
なにして       どうして
なま         血
           *漢字では生か?
なますどり     〔鳥〕膾鳥
           *夜鷹のこと。
            膾を叩くように、まな板をとんとん叩くように鳴く
なめ         *魚をとるために川へ流す薬のことで、
            山椒の皮を煮出した汁が使われた。
            「なめを打つ」と言う
なめずる       舐める
なめた       〔魚〕ババガレイ(婆鰈)
           *子持ちのナメタを煮つけて「年取り魚」とするから、
            年末には暴騰する
なめった       舐めた
なめとう      〔陸生巻貝〕ナメクジ(蛞蝓)
なやのさわ     〔地名〕納屋の沢
           *鍬ヶ崎の日立浜から北に入る沢
ならい        南西風 西南風
なれる        熟(な)れる 熟す 腐る
なんだりかんだり   なんでもかんでも あれやこれや
なんでばせえ     何かと言えばすぐ
なんのごったあべ   何のことだろう
なんぼ        何程(なにほど) いくら いくつ
なんぼうなんでも   いくらなんでも
なんぼうなんだって  いくらなんでも
なんぼうえ      いくらですか
なんぼだあえ     いくらですか

■に                             ホームへホームへ
にいすう       新すう 新しい ⇔古すう
           〔諺〕嚊(かがあ)ど畳は新すうほどいい
にげえ        苦い
にげえ        2階 2回
にすまる       煮しまる
にする        煮汁
           *特に魚などを炊いた汁を言う
にわがすごど     俄か仕事 やっつけ仕事 いい加減

■ぬ                             ホームへホームへ
ぬがす        吐(ぬ)かす 大きなことを言う
ぬがる        泥濘(ぬか)る
ぬぐい        温(ぬく)い 温(あたた)かい・暖かい
           *ヌッキイとも言う
ぬくさ ぬぐさ    温(ぬく)さ 温(あたた)かさ 暖かさ 暑さ
           〔例〕このぬぐささ掛がっては……
              = この暖かさ(暑さ)には(参った)……
ぬくたまる      温(ぬく)まる 温(あたた)まる・暖まる
ぬくためる      温(ぬく)める 温(あたた)める・暖める
ぬっきい       温(ぬく)い 温(あたた)かい・暖かい
           *ヌグイとも言う
ぬま        〔地名〕沼
           *ノマとも言う。浄土ヶ浜の古称
            主に石英粗面岩の半島にいだかれた内湾を指し、
            奥を小沼、湾口側を大沼と呼び分けた
ぬりい        温(ぬる)い
ぬれそだれる     濡れしょぼたれる しょぼ濡れる
           *全身が濡れるさま

■ね                             ホームへホームへ
ね          根 魚が集まるところ 漁場
ねいづ ねえづ   〔地名〕根市(ねいち)
ねいづごんぼう   〔野菜〕根市牛蒡(ねいちごぼう)
           *根市(ねいち)は牛蒡の産地
            野菜の名産地を表わす言葉に、
            山口大根(やまぐづでえご)
            磯鶏薯(そげえいも)
            などがある
ねいづさいぐ     根市さ行ぐ 根市に行く
           *寝る、床(とこ)に入るという意味の成句。
            「根城(ねじょう)さ行ぐ」とも言う
ねえ         無い
           〔例〕ねえごどにすっぺすさ。
              = 無いことにしようよ。
              そんなはなすは聞いだあごどがねえ。
              = そんな話は聞いたことが無い。
ねご        〔海洋動物〕オットセイ(膃肭臍)
           *海面に出した顔が猫に似ているからか?
            漁師言葉
ねご        〔動物〕猫
ねこがき      (1)荷物を背負う際に背中を守る当て物。主に藁製
          (2)盆の精進料理の一種
           ⇒へなかあて
ねごさがっか    〔諺〕猫さガッカ = 猫に胡桃(猫に小判)
           ⇒がっか
ねじょうさいぐ    根城さ行ぐ 根城に行く
           *根城は地名。
            寝る、床(とこ)に入るという意味の成句。
            「根市(ねいづ)さ行ぐ」とも言う
ねっぱり       根っ張り 木の根
ねっぱり       粘り 粘り気
ねっぱる       粘る 粘りつく
ねぷかげ       寝ぷかげ 居眠り
ねぷてえ       眠たい 眠い
ねぶる        眠る
ねぶる        舐め回す
ねぼうざめ     〔魚〕寝坊鮫 マンボウ
ねまる        座る 横になる 寛(くつろ)ぐ
ねまっとでんせ    御座りなさい 御休みください
ねめる        睨む 睨みつける
           〔例〕親をねめだんでカレエ(鰈)は
              マナグ(目)が一づどごさ寄ったあど。
ねんなあ ねんなわ  荷縄

■の                             ホームへホームへ
のさる        乗る 載る
           〔例〕乗さってぐが?
              = (おれの車に)乗って行くか?
のぞごる       覗(のぞ)き込む 覗き見る 覗く
のたのた       のろのろ
のたばる のだばる  腹這いになる
のっこらええど    どっさりと 大量に
のっこり       どっさり 大量に
           *ノッコリが方言だとは思わなかった。
            標準語だと思っていた
のでやま      〔地名〕ので山
           *横山八幡宮の北側にあった丘。
            ノデは野手か?
            ノド山とも呼ぶ
のば         野放し 素っ裸でいること
           *主に海水浴のときに使う。
            ノーパンと同じ意味になるが、
            語源は「野放し」で、その略
のはる        乗る
のま        〔地名〕浄土ヶ浜の古称
           *ヌマ(沼)とも言う。
            主に石英粗面岩の半島にいだかれた内湾を指し、
            奥を小沼、湾口側を大沼と呼び分けた
のめ        〔病名〕物貰い 麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
           〔例〕ノメぇうんづげられだあ。
              = ものもらいを伝染させられた。
のめすこむ      流し込むように食べる 掻き込む
のらかす       冷やかす 馬鹿にする
のんべえ のんべす  飲むべし 酒を飲もう


■は                             ホームへホームへ
ぱ          *遊び・玩具の一つ。
            直径2cmほどの円いバッタ(めんこ=面子)に
            パッと息を吹きかけ、裏返して遊ぶ
はあ         もう 早くも
           〔例〕はあ、ねえべ。 = もう、ないだろう。
〜ばあり       〜許(ばか)り
           *〜ベエリとも言う
はいと はいっと   はい、どうぞ
           *人に物を手渡すときなどに使う
はええ        早い  ⇔おせえ
はがはれえ      墓払い 墓祓い 墓掃除
はがま        *精米のさいに出る殻の粉、糠のようなもので、
            戦後の食糧難のときなどに団子にして食べたという
はぐら       〔病名〕霍乱(かくらん) 日射病 熱射病
はさ はざ      架(はさ)
           *稲や魚、烏賊など、
            物を干すために木や竹などで組んだ設備。
            ハセ、ハゼとも言う
はず         恥(はじ)
           〔例〕おら、ハズだあ! = 私、恥ずかしいわ!
はずくづ       恥口 恥ずかしい話題
           *主に卑猥な内容を言う
はずくづたがり    恥口たがり
           *卑猥な話をしたがる人のこと
はずだあ       恥ずかしい
           〔例〕おらあ、恥だあ! = わたし、恥ずかしいわ!
ばすばすってる    食べ物に飢えているさま
ばすめがす      慌てる 慌てさせる
はすり        流し
           *台所の洗い物をするところ。
            原義は水が走る「走り」か?
はせ はぜ      架(はせ・はさ)
           *稲や魚、烏賊など、
            物を干すために木や竹などで組んだ設備。
            ハサ、ハザとも言う
はせくら はせくらっこ はせくらんこ
           馳せ比べ 徒競走
はせっこ       馳せっこ 駆けっこ
はせで        馳せで 走って
           *ハセデグ=走って行く
            ハセデゲ=走って行け
            ハセデコ=走って来い
はせまわる      馳せ回る 走り回る
はせる        馳せる 走る
はせるどきせるのぐれえつがう
          〔諺〕馳セルど煙管(キセル)のぐれえ違う
             馳セルど着セルのぐれえ違う
             *語呂合わせ
はだぐ        叩(はた・たた)く 殴る
ばだめぐ       ばたばたする
ばたや        ばた屋 屑屋 襤褸(ぼろ)屋 廃品回収業者
           *バタの語源は不明だが、一説に、
            道端(みちばた)で拾ってきたような物を
            扱ったことから、という
ばちこ        末子(ばっし・まっし・すえこ・すえっこ)
           *バッツ、バッツコとも言う
ぱっ         ⇒ぱ
ばづ        〔昆虫〕ハチ(蜂)
はっかがる      撥ね掛かる
           *水・飛沫などが掛かること
ばづがさわ     〔地名〕蜂ヶ沢(はちがさわ)
ばっけ       〔植物〕フキノトウ(蕗の薹)
ばっけ        婆っけ 婆(ばばあ)
           *罵倒語
            バッコとも言う
はっけえ       冷やっこい 冷たい
           *ヒャッケエとも言う
はつける       張り付ける 弾く 打つ
           *張リ付ケルの張リは「打つ・殴る」の意。
            ハッツケルとも言う
はつけっつぉ     張っ付けるぞ
           *ハッツケッツォとも言い、
            人差し指の甲で相手の頭などを
            強く「弾くぞ」と脅すときに使う
ばっこ        婆っこ 婆(ばばあ)
           *バッケとも言う
ばった        面子(めんこ)
           *遊び・玩具の一種。
            バッタバッタという音に由来する名づけか?
           ⇒ぱ
はったぎ      〔昆虫〕バッタ(飛蝗) イナゴ(蝗)
はったぎのひじっぱり〔諺〕ハッタギの肘っ張り
           *意地っ張りの意か?
はったぎはねっとからすがよろこぶ
           ハッタギ跳ねっとカラス(烏)が喜ぶ
           *呪(まじな)いの一部か?
ばったり       *水車で穀物を精(しら)げたり粉に搗いたりする
            唐臼。
            擬音に由来し、ガッタリとも言う
ばっちい ばっつう  汚い
           *語源は、婆ッチイか?
           ⇒やばつう
ばっつ ばっつこ   末子(ばっし・まっし・すえこ・すえっこ)
           *バチコとも言う
はっつける      張り付ける 弾く 打つ
           *張リ付ケルの張リは「打つ・殴る」の意
はっつけっつぉ    張り付けるぞ
           *ハツケッツォとも言い、
            人差し指の甲で相手の頭などを
            強く「弾くぞ」と脅すときに使う
はっとう       *うどん状の食べ物
           〔例〕七日日(なぬかび)は七回はっとう食べで
              七回水浴べすっと健康になる。
           *御盆の言い伝え。
            七日日(なぬかび)は7月7日で、
            現在は8月7日を指すことが多い
はづな        端綱 手綱
はづのへあな    〔地名〕八戸穴(はちのへあな)
           *青森県の八戸まで繋がっているという伝説のある穴。
            浄土ヶ浜の小石浜にある
はづまんおぎ    〔地名〕八幡沖(はちまんおき)
はづまんがわら   〔地名〕八幡川原(はちまんがわら)
           *閉伊川の、横山八幡宮あたりの川原
はづまんさま     八幡様(はちまんさま)
           *宮古で八幡様と言えば、横山八幡宮を指す
はづまんどおり   〔地名〕八幡通(はちまんどお)り
           *旧地名。今の大通(おおどおり)で、
            かつては横山八幡宮の参道だった
はづまんどて     八幡土手(はちまんどて)
           *横山八幡宮の足元を流れる閉伊川の土手
はづまんめえ    〔地名〕八幡前(はちまんまえ)
           *今の宮町(みやまち)一丁目・二丁目のうち、
            横山八幡宮の参道の界隈を指す
はでがねえ      果てがない きりがない のろのろしている
           〔例〕おらあまあ、はでがねえがねえ。
はてる        泊まる
はなす はなすっこ  話 作り話
           〔諺〕話(はなす)は早(はえ)えどご、
                小豆餅(あずぎもづ)は熱うどご
はなびあでえ     花火代 花火を買うお金
           *アデエはアタイ(値)
           ⇒あでえ、かすあでえ
はなびせん      花火銭 小遣い銭
           *宮古では御盆の間、花火が盛んに行なわれる。
            それを象徴するような用語
はなまがり     〔魚〕鼻曲がり鮭
           *川にのぼった雄鮭で、文字通り鼻先が曲がる
はねばだぐ      跳ね回る
ばふ ばふり     *ばった(めんこ)遊びの反則技の一つ。
            ばった以外の物で風を送って裏返すこと
はまと はまど    浜人(はまびと・はまうど) 漁師
           *ハモウド、ハンモウドとも言う
はまどご       浜所 漁業集落 漁村  ⇔やまどご(山所)
はまゆり      〔植物〕浜百合 エゾスカシユリ(蝦夷透百合)
はむ はも     〔魚〕アナゴ(穴子)
           *ハモは漢字で鱧。
            ただし宮古でハモというと
            アナゴをさす。
            本物のハモも獲れなくはないが
            漁が少なく水揚げされない(市場に出ない)
はもうど       浜人(はまびと・はまうど) 漁師
           *ハマト、ハマド、ハンモウドとも言う
はゑえ [hayee]    早い 速い  ⇔おせえ
はやちね はやつね 〔地名〕早池峰山(はやちねやま、はやちねさん)
はよっす      〔感嘆詞〕軽い驚きを表わす。
           アヨッスとも言う
はらあんべえ     腹塩梅 腹具合
はらこ        腹子
           *鮭の卵。
            卵巣膜から離れて一粒ずつになったもの。
            イクラとは言わない。
            卵巣膜に包まれた未成熟な卵はスズコ(筋子)
はらこそば      腹子蕎麦
           *掛け蕎麦に腹子を散らし入れたもの
はらこどん      腹子丼
           *飯の上に腹子の醤油漬けを載せた丼物。
            簡単な料理なので、昔は食堂のメニューになかった
はらみと       孕み人 妊婦 産婦
           *産人(サント、サントウ)とも言う
はんかくせえ     半可臭い 馬鹿だ
ばんがりええど    物などが激しくぶつかるさまを表わす
はんぎり       半切り
           *浅い桶
ばんぐづ       晩口 宵の口
ばんげ ばんげえ   晩景(ばんけい) 夕方 晩方 夜
ぱんこや       パンこ屋 パン屋
はんだす       裸足(はだし)
ばんどり      〔動物〕晩鳥 ムササビ
           *特に宮古地方の方言というわけではない。
            ノブスマという呼び方もある。
            ムササビに似たモモンガ、モモンガアも
            バンドリと呼ばれる。
はんもうど      浜人(はまびと・はまうど) 漁師
           *ハマト、ハマド、ハモウドとも言う

■ひ                             ホームへホームへ
ぴーぱー       ホイッスル
ひがだ ひかた    北東風
           *アバダとも言う
ひぎい        低い  ⇔たけえ
ひず         氷頭
           *鮭の鼻先の軟骨を薄く切ったもの
びっき       (1)カエル(蛙)
           *語源はヒキガエル(蟇蛙)のヒキ。
            ヒキガエルはフルダと言う
           〔諺〕びっきの面(つら)さ小便(そんべん)
          (2)赤ん坊
ひっさあ       菱屋酒造店
           *ヒシヤの訛りで、ヒッスャーというような発音
びった        女 女性器
           *小説『寄生木』では、
            女児に“びった”とルビが振られている
ひったぐれっこ    スカートめくり
びったれ       泣き味噌 泣き虫 弱虫
           *泣き味噌はナギビッチョとも言う
ひっつぶす      引っ潰す 押し潰す
ひっつみ       引っ摘み 摘入(つみれ)
           *料理の一種。小麦粉を水で練り、
            引き千切って鍋に入れる
ぴっぴらてえ     平べったい
ひてぎ        杓文字(しゃもじ)
ひどご        火床(ひどこ)
           *ブリキ製などの簡易コンロ。
            種火を入れて魚船などに持ち込む
ひとごろね      一転寝 転寝(うたたね)
ひとへらせんりょうふたへらまんりょう
          〔諺〕一箆千両、二箆(ふたへら)万両
             = 年上の女房は千両万両の値がある
           *一箆(ひとへら)は一つ年上の妻
           ⇒へら
ひとんどうが     人ん共が 人ん等が みんなが
ひなりっこ      御洒落な女
ひなりっこよっかかせぎっと
          〔諺〕ひなりっこより稼ぎっ人(と)
             = 化粧に身をやつす女より
               よく働く女のほうがいい
ひなる        御洒落する 化粧したり着飾ったりする
ひぽか ひぽかあ  (1)紐革(ひもかわ) 革紐
          (2)紐革饂飩(ひもかわうどん)
           *革紐のように平たく打った饂飩。
            主に御盆に食べる精進料理。
            ヒモカ、ヒモカアとも言う
ひまだり       暇垂れ
ひまてえす      時間の無駄遣い
           *テエスの原語はタヤシ(絶やし)か?
           ⇒あぶらてえす ぜにてえす
ひもか ひもかあ  (1)紐革(ひもかわ) 革紐
          (2)紐革饂飩(ひもかわうどん)
           *革紐のように平たく打った饂飩。
            主に御盆に食べる精進料理。
            ヒポカ、ヒポカアとも言う
ひゃっけえ      冷やっこい 冷たい
           *ハッケエとも言う
ひやま        火山
           *食べ物を乾燥させたり燻製にしたりするための火、
            またはそのための仕掛け。
            「火山にかける」と言う
ひゅうず ひゅうづ  餅菓子の一種
           *オヒュウズとも言う。
            火打ち石に形が似ているところからの名付けとされる
ひょうずんご     標準語
びらっと       急に
ひれえ        広い  ⇔せめえ せまけえ
ぴん         小さい
           *主に漁師が使う。
            通常より小さいサイズの魚で、
            さらに小さいとピンピン。
            ピンタラ=小さい鱈
            ピンサバ=小さい鯖
びんだま       瓶玉 浮き玉
           *英語で glass float。
            緑や青の透明色で、粗い目の網に包まれている
           ⇒だぼ
びんちょう     〔魚〕ビンナガ(鬢長)
           *マグロ(鮪)の一種
ぴんぴん       極小
           ⇒ぴん
びんぼうぽうろぎ   貧乏揺すり
           ⇒あすぽうろぎ たますぽうろぎ

■ふ                             ホームへホームへ
ふ          腑 臓腑 肝臓
           *主にイカ(烏賊)の腑=肝臓を指す。
            ソガラ(塩辛)の原料はイカの身と腑と塩
           ⇒あがふ
ふくすう       福すう 福々しい 裕福だ
ふけ         湿地
           *ヤチ(谷地)とも言う
ふすべ       〔山菜〕ワサビ(山葵)
           ワサビの葉や茎を、ふすべたもの
ふすべる       *辛みを引き立てるために山葵を湯通しすること。
           燻(ふす)ベルの転用か?
ふずわら      〔地名〕藤原(ふじわら)
ふずわらすか    〔地名〕藤原須加 藤原浜
ぶぞうほう      不調法 無作法
ぷたつける      打ち叩く やっつける
ぶつ         打つ 撃つ
ぶっかげる      打っ壊れる 壊れる
           *打っ壊れる→ブッカレル→ブッカゲル
ぶっかす       打ち壊す 壊す
ぶっかれ       壊れた物
           *ブッカレ鍋、ブッカレ傘などと言う
ふっき        福貴 裕福 たくさん
ふっけえ       深い  ⇔あさけえ
ぶっこ        頑固(がんこ)
ふったづ       動物が年を経て怪物となったもの
ぶったまげる     打っ魂消る 驚く
ぶっつぁぐ      打っ裂く 裂く
ぶっつぁげる     打っ裂ける 裂ける
ぶっつぁす      打っ刺す
           〔例〕♪出た出た海賊船 長い長い槍持って
               おなごのけっつを ぶっつぁした
               *文部省唱歌「月」の替え歌
ふってえ       太い  ⇔ほっせえ
           *フテエとも言う
ぶっぱどす      打っ外(ぱず)す 打ち外す 撃ち外す
ぶっぷくれ      打っ膨れ でぶ 膨れっ面(つら)
ぶっぷくれる     打っ膨れる 太る 膨れっ面(つら)をする
ふてえ        太い  ⇔ほせえ
           *フッテエとも言う
ぶてなげる      ぶん投げる
ふと         人
ぶなけ       〔魚〕ブナ毛 ブナ鮭  ⇔銀毛
           *ブナとも略称される。
            川にのぼって婚姻色を帯びた鮭。
            ブナ(木偏に無、山毛欅)の木の皮の色に
            似ているところから言う
ふね         槽 飼い葉桶
           *丸木舟のように丸太の一面を刳り貫いたもの
ふねうち       舟打ち
           *飼い葉桶のフネをつくること、または、つくる人。
            フネは槽と書かれることが多い
ふらいき       フライキ フライ旗 富来旗 大漁旗
ぶらぐ        部落 集落
ふるすう       古すう 古い  ⇔にいすう(新しい)
ふるだ       〔両生類〕ヒキガエル(蟇蛙) ガマガエル(蝦蟇)
ふんぐらげえす    踏みくら返す 捻挫する 捻挫
ふんごむ       踏み込む
ふんずばる      踏み縛る
ふんづびる      踏み潰す
ぶんどいろ ぶんどういろ
           ブドウ(葡萄)色 紫色
           *主に体が冷えて唇が紫色になったときに言う
ぶんどう      〔果物〕ブドウ(葡萄)

■へ                             ホームへホームへ
へえ        〔穀物〕ヒエ(稗)
へえかっちゃ     ヒエ(稗)の殻
           *カッチャ、カッツァは殻の意
べえご       〔動物〕牛
           *ベゴ、ベゴッコとも。ベ、ベエは鳴き声。
           〔諺〕ベエゴの下んだり、嫁の家足(いえあす)
              = 牛が山から下りるときも、
                嫁が実家に帰るときも、
                同じように早足だ
              *嫁が繁々と実家に行くことを揶揄する成句
べえごいわ      ベエゴ岩
           *牛が伏せた形をした大岩で、
            鏡岩の下の波打ち際にあったという
べえごのくんだりよめのいえあす
          〔諺〕ベエゴの下んだり、嫁の家足(いえあす)
             = 牛が山から下りるときも、
               嫁が実家に帰るときも、
               同じように早足だ
           *嫁が繁々と実家に行くことを揶揄する成句
へえすま       稗島(ひえしま)
           *刈り取った稗を、乾燥させるために、
            束ねて畑に立てて置くこと
へえび        蛇(へび)
へえみす       稗飯(ひえめし)
へえみすにゆわす  〔諺〕ヘエミスにユワス
             = ヒエ(稗)飯にイワシ(鰯)
           *稗飯にイワシのおかずは昔の御馳走
〜べえり       〜許(ばか)り
           *〜バアリとも言う
へえりぐづ      入り口 玄関
へえる        入る
へえれ        入れ
へぐる        捲(めく)る
べご べごっこ   〔動物〕牛
           *ベエゴとも
ぺちょ        女性器
           *ペチョコとも言う
へっかす       屁っ滓(かす) 役立たず
へっつぉ       臍(へそ)
へっぺ        女性器 性交 女
へなか へなが    背中(せなか)
へなかあて へながあで
          (1)背中(せなか)当て 背当て
           *重い荷物を背負う際に背中を守る物。主に藁製
          (2)料理名
           *饂飩(うどん)を10cm四方ほどの大きさに作った物。
            送り盆の精進料理で、
            仏様が盆棚の供え物を土産にして帰る際、
            背中当てをして背負い、ヒモカ(紐革饂飩)で縛る
            と言われるところからきた名づけ
            ⇒ひもか ひもかあ ひぽか ひぽかあ
べべ         服 着物   *女性器を指す場合もある
へら        (1)箆 杓文字(しゃもじ)
           *多く御を付けてオヘラと言う。
            飯杓子(めしじゃくし)を
            ヘラ、オヘラと呼ぶのは方言
          (2)年上の妻 年上女房
           *一箆(ひとへら)は一つ年上の妻
           〔諺〕一箆千両、二箆(ふたへら)万両
           ⇒へらどり
ヘラ  ペラ     スクリュー
           *漁師言葉
へらかつぎ      御飯が足りないこと
へらどり       箆取り 主婦
           ⇒へら
ぺんこ        少し
           *ペエンコ、ペエッコとも言う
べんずり       防舷材
           *漁師言葉
べんぞ       (1)便所
          (2)手毬(てまり)
           *1、2ともにベンジョとも言う
べんぞきっつ     便槽
           ⇒きっつ
べんぞこおろぎ   〔昆虫〕便所蟋蟀(こおろぎ) カマドウマ
へんのご       へのご 男性器

■ほ                             ホームへホームへ
ほいぢょ       包丁
ほいと ほいど    陪堂(ほいとう・ほいと) 乞食 物乞い 御貰いさん
ぼう         追う
ぼうき        棒木 棒切れ
ほうぎっちょ    〔地名〕宮古港内にあった岩礁。語源は不明。
              潮が引くと現れたという
ぼうさま ぼさま   坊様 盲人
ぼうずかぜ      坊主カゼ バフンウニ(馬糞海胆)
           〔棘皮動物〕ウニ(海胆・海栗・雲丹)の一種
ぼうずやま     〔地名〕坊主山
           *田老の赤沼山のこと
ほうだ        本(ほん)だ 本当だ そうだ
           *ホダ、ホンダとも言う
           〔例〕ほうだあべえ? = そうだろう?
ほうでえがねえ    分別がない 無分別だ
           *小説『寄生木』では、
            “ほだいなく”“ほだいがなく”と出てくる
ほうでえなす     無分別な人 どうしようもないやつ 困ったやつ
ほうに        本当だ 本当に
           ⇒ほに
ぽうぽうに      ポウポウ煮
           *スルメ(鯣)・イカ(烏賊)の煮物。
            ポッポ煮とも言う
ぼうろうてえ     防浪堤(ぼうろうてい)
           *防潮堤のこと
〜ぽうろぎ      〜揺すり
           ⇒あすぽうろぎ たますぽうろぎ びんぼうぽうろぎ
ほうろぐ ほうろく  揺する 揺さぶる
ホースビ       全速 全速で
           *フルスピード:full speed の転訛。
            漁師言葉
ほぎだす       吐き出す
ぼくせえ       野暮臭い 野暮ったい
ほぐた       〔地名〕黒田(ほぐた) 黒田(ほぐた)村
           *宮古が町になる前の名称。
            小説『寄生木』に“盛岡の東に聳える兜神岳の麓から
            峡谷を穿って東へ東へと流るる閉伊川が太平洋の波濤
            と押し合って洲を作り、洲が草原になり、田になり、
            畑になり、黒田(ほぐた)の村になり、終に今日の
            宮古町になるまでには、短からぬ歳月が流れたのであ
            る。”とある
ほごす        ほぐす 分解する 解体する
ぼさ         叢(くさむら)
ぼさま ぼうさま   坊様 盲人
ほしぱ ほすぱ    干し葉
           *大根の葉っぱを軒などに吊るして干したもの。
            冬場の貴重な菜となる
ほしぱじる ほすぱずる
           干し葉を具にした味噌汁
ほすった       干している
ほせえ        細い  ⇔ふてえ(太い)
           *ホッセエ、ホソケエとも言う
ほそけえ       細い
           *ホセエ ホッセエ
ほだ         本(ほん)だ 本当だ そうだ
           *ホウダ、ホンダとも言う
           〔例〕ほだべえ? = そうだろう?
ほだいなく ほだいがなく ⇒ほうでえがねえ
ほだで       〔貝〕ホタテ(帆立)
ぼっかげっこ     追い掛けっこ
ぼっかげる      追い掛ける
ほづがねぇ      方途がない いい手がない どうしようもない
           *「方図がない」で、きりがないの意か?
ぼったぐる      追い出す 追い立てる
ほっき       〔貝〕ホッキガイ(北寄貝)
           *標準和名はウバガイ(姥貝)
ぼっこす       追い越す
ほっせえ       細い  ⇔ふってえ
           *ホセエ、ホソケエとも言う
ぼったぐる      追い払う 追い捲(まく)る
ほっち ほっつ    心臓
           *魚の心臓。
            星の転訛か。
            料理用の牛・豚・鶏などの心臓をハツというのは
            heart の転訛だという
ぼっつ        帽子
           ⇒たごぼっつ
ほっつぁれ      放っちゃれ
           *川にのぼって産卵・放精を終えた鮭。
            または、その死骸。
            スレッポとも言う
ぼっつかれる     追い付かれる
ほっつぐ       ほっつき歩く
ぼっつぐ       追い付く
ほっつぐる      穿(ほじく)る 掘る
ぽっぽどり      ぽっぽ鳥 コマドリ(駒鳥)
ぽっぽに       ポッポ煮
           *スルメ(鯣)・イカ(烏賊)の煮物。
            ポウポウ煮とも言う
ほどり        ほとり 端 周り 辺り
ほどんと       ほとんど
ほに         本(ほん)に 本当に 本当だ
           *ホウニと長めに発音することもある。
            ホニホニ、ホニサア、ホニス、ホニステも同じ意味
ほにすて       そうだそうだ 本当だ
ほまづ        帆待ち 副収入 臍繰(へそく)り
ほや        〔原索動物〕ホヤ(海鞘・老海鼠)
           *全国で通用する言葉だが、
            宮古あたりの海でうまいホヤが採れる。
            宮古では「ホヤを食うずど水がうんめえ」と言う。
            新鮮な生のホヤを食べたあとに水を飲むと、
            不思議なことに、本当に水がうまくなるのである
ぼやぶす       小火節(ぼやぶし)
           *カツオ(鰹)の生節、生利節、生(なま)り
ほやみず       ホヤ(海鞘)水
           *ホヤの殻を割ったときに出てくる汁。
            ホヤの身をこの汁に浸して食べると旨い
ほらぐ        漏らす
           〔例〕寝小便(ねそんべん)をほらいだ。
              火ぃちょうすなあ。寝小便ほらぐぞ!
ぼり ぼりぼり ぼりめぎ
          〔茸〕ナラタケ(楢茸)
           *サモダシ、カックイと呼ぶ地域もある
ほれんす       ほら
           *注意を促す呼び掛け
ぼんが        嘘 法螺
           ⇒からぼんが
ぼんぎり       太いうんこ
           *子供は、♪おどま ぼんぎり ぼ〜んぎり……と歌って
            笑い合う
ほんこ       (1)本こ 本気 本番 金品などを賭けた本気の賭け事
           ⇔うそこ うそっこ
          (2)本こ 本 書籍
ほんこや       本こ屋 本屋 書店
ほんだ        本(ほん)だ 本当だ そうだ
           *ホダ、ホウダとも言う
           〔例〕ほんだほんだ。 = そうだそうだ。
ぼんだす       追い出す
ほんだすけえ     ですから だから
ほんだがら      だから
ほんだっけえ     だから
ほんだば ほんだら ほんだらば
           それなら じゃあ さよなら
ほんであ ほんでえ ほんでば
           それでは じゃあ さよなら
ほんてもの      本手者 正常人 健常者
           *身障者に対応する言葉
ぼんでん       梵天 凡天
           *籠漁などの目印として赤・白の旗や、
            夜になると自動点滅するライトを付け、
            浮きを付けた旗竿
ぼんなみ       盆波 御盆の頃の高波
           *8月半ばを過ぎた頃から海の水が冷たくなり、
            波が荒くなる
ぼんぼ        赤ん坊
ぼんまち       盆町 盆市
           *御盆の用品を商う市。
            御正月用品を商う市は詰め町


■ま                             ホームへホームへ
まえすか       前須賀 前浜
           *特に鍬ヶ崎の港町にあった砂浜を指す
まか        〔魚〕マカジキ(真梶木)
           *メカジキ(目梶木)はメカ
まかす まがす    零(こぼ)す 撒(ま)く
           *「撒く」の派生語
まがた まがだ    北西風
           *キタマガダは北風
まき まぎ      巻
           *親戚・一族のこと
まきり まぎり    小刀
           *津軽・北海道でも小刀をマギリと呼ぶ。
            三省堂「大辞林」マキリの項にアイヌ語とある。
            菅江真澄の「秋田のかりね」にはこうある。
            “小さい蝦夷刀(まきりという小刀である。
            蝦夷人はこれをエヒラという)”
まぐ         幕 膜
まぐ         巻く
まぐ         撒く 蒔く
まくりど       捲り戸 雨戸
まぐれる       紛(まぐ)れる 気を失う
まげ         負け  ⇔かづ(勝づ)
まげだ        *負ける、曲げる、撒(ま)く、吐くなどの過去形
まげどがんせ     負けなさい 安くしなさい
           *買い物のさいなどに使う言葉
まげどでんせ     御負けしてください 御安くしてください
           *買い物のさいなどに使う言葉
まげる        負ける 安くする
まげる        撒(ま)げる 撒く
           *液状や粉粒状などのものを撒く、零(こぼ)す
まげる        吐く 吐(つ)く 吐(ぬ)かす 言う
           〔例〕嘘をまげる。
              おへづれえ(御諂い)まげる
まごかで       孫の世話
まさご       〔魚〕カタクチイワシ(片口鰯)
まさみず      〔貝〕コタマガイ(小玉貝)
ます        〔動物〕サル(猿) 山猿
ませこ        ませた子 早熟な子
また まだ      *木の一種の名。皮を剥いで着物を織ったり縄にする。
            マタの皮を剥ぐことをマタ剥ギと言う
まだ         股
まだ         又
まだおでんせ     また来てください
まだおよおれんせ   また寄ってください
またか まだか    股架?
           *木の股。二股になった枝。先がYの字状になった棒。
            架(はざ)に穀物をかけたり、豆などを打つ道具。
            マッカ、マドリ(間取り)とも言う
まだがりでえご    跨(またが)り大根 二股(ふたまた)大根
またがる       跨ぐ
           *標準語の跨ガルの意味でも使う
またぎ まだぎ    猟師
           *原語はアイヌ語のマタンキ(狩猟)だという
まだすか       又ですか
           *“未(ま)だですか”の意でも使う。
            イントネーションで使い分ける
まだら       〔魚〕マダラ(真鱈)
           *タラ(鱈)の一種。
            マダラとスケソウ(スケトウダラ)が獲れる
           ⇒すけそう
まち まぢ まづ   町 宮古の町場・市街地・繁華街
           *マヂ、マヅと訛ることが多い
          〔例〕町(マヅ)さ行ってくっけえ。
             = 宮古へ行ってくるから。
まちづかい      町遣い
           *町へ遣い(買い物・用足し)に行くこと
まつあかし まづあがす
           松明かし
           *御盆(旧盆)の迎え火・送り火に、
            松の根を割ったものを焚き、花火をする。
            8月1・7・13・14・15・16・20・31日の8回
まっか        股架?
           *二股になった枝。先がYの字状になった棒。
            架(はざ)に穀物をかけたり、豆などを打つ道具。
            マダカ、マドリ(間取り)とも言う
まつかっちゃ まつかっつぁ
           松笠 松ぼっくり
まっくらけえ     真っ暗い
まっくれえ     (1)真っ暗い
          (2)真っ黒い
まっけえ       真っ赤(か)い 真っ赤な
まっけえす      混ぜ返す
まつこ        松こ 松 松の枝葉 松飾り
           〔諺〕松こで待って笹こでささっと杉こで過ぎだ
              松こで待って笹こでささっと杉こで済んだ
              *松コは大正月、笹コは小正月、
               杉コは三日正月の御飾り
まっと        もっと
まっともはあ     なんとまあ
まづば        町場 町
           *宮古の繁華街、特に末広町などの商店街を指す。
            同じ意味で宮古、宮古町とも言う
まづばそだづ     町場育ち
まっぺえ       まぶしい
まつぼ まづぼ   〔海藻〕マツモ(松藻)
           *宮古名産。マヅモとも言う
まつまい まづめえ 〔地名〕松前(まつまえ)
           *北海道の松前のこと。
            転じて、かつては北海道全般をも指した
まつまいかせぎ    松前(まつまえ)稼ぎ
           *北海道の松前に出稼ぎに行くこと。
            転じて、出稼ぎのこと
まづも       〔海藻〕マツモ(松藻)
           *宮古名産。マツボ、マヅボとも言う
まで         倹約
まですけ       倹約家 吝嗇家(りんしょくか) ケチな人
まどり        間取り
           *先がYの字状になった棒。
            架(はざ)に穀物をかけたり、豆などを打つ道具。
            マッカとも言う
まなぐ       (1)眼(まなこ) 目 目玉
           〔諺〕馬のマナグさ銭 = 猫に小判
              女(おなご)の屁はマナグさ沁みる
          (2)学問
まなくたま まなぐだま
           目玉 目
まぶる        守る 見守る 見張る
           *御守りはオマブリ
まます       〔魚〕ママス(真鱒)
           *サケ目サケ科の一種で、
            標準和名はサクラマス(桜鱒)。
            宮古に水揚げされるマスの代表で旬は4月。
            注意したいのは、宮古で「さくらます」と言うと
            カラフトマス(標準和名)を指す
まむけえ まむげえ  真向かい
まめしっとぎ まめすっとぎ
           豆粢(まめしとぎ)
           *米の粉に青大豆を摺って加えてつくる蒲鉾型の餅
           ⇒すっとぎ
まや         厩(うまや)
まようまあ      迷い回る 迷う
まるう        束ねる
まるけえ       丸こい 丸い
           *マルッケエ、マルマッケエとも言う
まんざね       松脂(まつやに)
まんず        先(ま)ず
まんずう       不味(まず)い
まんぜえらぐ まんぜえろぐ
           万歳楽(まんざいらく)
           *地震や雷などの天災に遭ったときの呪(まじな)い。
            マンゼエラグマンゼエラグと繰り返し唱える
まんびき      〔魚〕シイラ
まんまるけえ     真ん丸こい 真ん丸い

■み                             ホームへホームへ
みぐさめんけえ    見臭めんこい 美人ではないが何となく可愛い
           *メグサメンケエとも言う
みささる       見ささる 自然に見てしまう
           *ミラサルとも言う
みず みずな    〔山菜〕ウワバミソウ(蟒草)
みずあべ       水浴び 海水浴
みずかぜ       水ウニ(海胆・海栗・雲丹)
           *カゼ(ウニ)の身を海水に浸したもの。
            塩ウニの製造過程でできるカゼ水(みず)とは別。
            浜どこのかかさんが、獲れたてのカゼの身を綺麗な
            海水の入った桶に入れ、「カゼよ〜、カゼよ〜」
            と呼びながら売って歩いた
みそっこ       味噌っこ 味噌っ滓
           *遊びなどで一人前にみなされない子供
みそね       〔鳥〕ミソサザイ(鷦鷯)
みだぐなす      見たくなす
           *見たくないもの、転じて、ぶす・醜女。
            ミッタグナスとも言う
みだぐねえ みだぐもねえ
           見たくない 見たくもない
みぢ みづ      道
みつか みづか    短
           *丈の短い上衣。作業着
みった        見ている
みったぐなす     見ったくなす
           *見たくないもの、転じて主に、ぶす・醜女。
            ミダグナスとも言う
           〔諺〕みったぐなすの稼ぎっ人(と)
              = 外見より働きで人を判断しろ
みったぐねえ     見たくない 見っともない
みづけえ       短い  ⇔なげえ
みでえ        見たい
〜みでえな      〜みたいな 〜のような
みでげえ       見ていけ
みでけどがん     見てください
みでっておでんせ   見ていってください
           *ミドデンセとも言う
みどがんすんなぁ   見ないでください
みどがんせ      見なさい
みどでんせ      見ていってください
           *ミデッテオデンセとも言う
みみ         物の端っこの薄い部分
           スルメ(鯣)・イカ(烏賊)の鰭(ひれ) えんぺら
           ⇒けんぱ
みみくじり      耳抉(くじ)り
           *小説『寄生木』に、こうある。
            “今日は旧暦端午の節句、一家団欒して「耳くじり」
            の式を終えた。此(これ)は長芋の小さなので耳に栓
            さし、本年中吉事を聞く様、凶事を聞かぬ様にと祝ふ
            のだ。”
みみつり       耳吊り
           *ホタテ(帆立)の稚貝の耳に穴を開けて紐を通し、
            養殖用のロープに吊るすこと
みやご       〔地名〕宮古(みやこ)
           *転じて、宮古の町なかを言う
           〔例〕みやごさ行ぐ。 = (宮古の)商店街へ行く。
みやごえぎ      宮古駅
みやこがわ      宮古川
           *閉伊川の河口付近の名
みやごす       宮古市
みやごばす      宮古橋
みやごまち みやごまづ
           宮古の町なか・町場
みらさる       見らさる 自然に見てしまう
           *ミササルとも言う

■む                             ホームへホームへ
むがす        昔(むかし)
むかづら むがづら  ムカ面(つら) 見ているとムカつくような顔
むぎけえ       麦粥(むぎがゆ)
           *ムンケエとも言う
むぐす        漏らす
           *モグスとも言う
むぐれる       むくれる 臍(へそ)を曲げる
むげえ        向かい
           〔例〕むげえさ、うぢがあっぺえ?
              = 向かいに家があるだろう?
むげえ        迎え
           〔例〕むげえにいぐっけえ。 = 迎えに行くから。
むげえと       迎え人
           〔例〕冥土がら、むげえとが来た。
むげえまぢ むげえまづ
          〔地名〕向町(むかいまち)
むげえやま      向かい山
           *例えば月山
むすむすって むすむすと むすむすど
           押し黙って 黙々と
むぞっけえ      痛々しい
           *無情ッコイの転訛か?
むたくた       無理やり
           〔例〕むたくた食ったあ。
              = 無理やり(腹一杯)食べた。
           ⇒むりくり
むつける       拗ねる つむじを曲げる
むづら        六面
           *星座のオリオン座
むり         漏(も)り
           *主に雨漏りを指す
           〔例〕むりがむったあ。 = 雨が漏った。
むりくり       無理やり
           ⇒むたくた
むる         漏(も)る
むんけえ       麦粥(むぎがゆ)
           *ムギケエとも言う

■め                             ホームへホームへ
めいせん めえせん 〔魚〕キチジ(喜知次)
           *キンキ、キンキンなどとも呼ばれる赤い魚。
            赤い魚をアカヨと呼ぶが、
            アカヨといえば宮古ではメヌケを指すと思われる
めえ         前  ⇔うっそ(後ろ)
           〔例〕めえさ行げ! = 前に行け!
                       前に進め! 前進!
めえずん       名人(めいじん)
めえった       見えている
めえねえ       見えない
めえる        見える
めか        〔魚〕メカジキ(目梶木)
           *マカジキ(真梶木)はマカ
めがだ        目方 重さ 体重
めかぶ めがぶ   〔海藻〕若布蕪(めかぶら)
           *ワカメ(若布)の株、根もとにある襞状の部分
めかんぞう      目勘定 大雑把 大体 適当
めぐさめんけえ    見臭めんこい 美人ではないが何となく可愛い
           *ミグサメンケエとも言う
めぐせえ       見ぐさい 見苦しい 見っともない
           可愛くない  ⇔めんけえ
めっけ        見つけ
めっけもん      見つけ物 掘り出し物
めっける       見つける
めっこ        目っこ 片目の人
めっこめし めっこめす
           芯のある飯(めし) 炊き損ないの御飯
めっちる めっつる  目汁 涙
めのこ めのご   〔海藻〕ホソメコンブ
           *ホソメコンブは学名。
            ぬめりの少ない、黒っぽい昆布。
            乾燥して砕いたものを保存する。
            水に漬けて戻し、米・麦・ヒエ(稗)などに加えて
            炊いたものをメノコ飯と言う。
            昆布を細く切ったものも布の子(めのこ)と呼ぶ
めのこめす めのごめす
           メノコ飯
           *乾燥して砕いたメノコを入れて炊いた御飯
めふん        メフン (女奮と当てることもある)
           *サケ(鮭)の腎臓・血合い。
            アイヌ語で腎臓を意味するメフルに由来する。
            塩辛や醤油漬けは珍味中の珍味
めめず       〔環形動物〕ミミズ(蚯蚓)
めらし めらす    女童(めわらし) 女の子 年頃の娘
めろうど      〔魚〕イカナゴ(玉筋魚)
           *コウナゴ(小女子)とも言う
めんけえ       めんこい めごい 可愛い  ⇔めぐせえ
           *語源はメグイだと言う
めんこ        可愛い子供
           *小説『寄生木』では、
            可憐児に「めんこ」とルビが振られている

■も                             ホームへホームへ
もいづ       〔地名〕茂市(もいち)
もうがな      〔魚〕サメ(鮫)
           *モウガの語源は真鱶か? ナは魚
もうこ        化け物
           *御化けのように得体が知れずに怖いものの総称。
            蒙古とする説もある。
            モオコとも言う
もうこがくっつぉ   御化けが来るぞ
           *子供を寝かしつけたり静かにさせるときに使う
もうす        申す 御免ください
           *玄関や店などに入ったときの挨拶語
もうれい       亡霊(ぼうれい) 幽霊
もえ         舫(もや)い 舫い綱
           *漁師言葉
もおこ        ⇒もうこ
もおづ        餅(もち)
           *モヅとも言う
もがす        もぐ
もぐす        漏らす
           *ムグスとも言う
もざぺえなす もざぽえなす
           物を粗末にする人
           *モチャポイナスとも言う
もすづげ       燃し付け 焚き付け
もちゃぽいなす    物を粗末にする人
           *モザペエナス、モザポエナスとも言う
もづ         餅(もち)
           *モオヅとも言う。
            餅は晴れ食、最高の御馳走だった
もっこ       (1)持籠(もちこ) 畚(もっこ)
           *担いで物を運ぶ道具。
            主に縄で編んだ網の付いた棒を二人で担ぐ
          (2)背負い籠(しょいかご・しょいご)
           *竹で編んだ背負い籠を背負いモッコとも言い、
            モッコと略す
もっさげねえ     申し訳ない
           *丁寧に、オモッサゲネエ、オモッサゲナゴゼンスとも
もづや        餅屋(もちや)
もとい        元い 直れ やり直し
           *標準語。
            三省堂「大辞林」の「元へ」の項にこうある。
            〔旧軍隊用語から。「もとい」とも〕
            (1)体操などで、いったん取った姿勢などをもとの
            状態にもどす時にかける号令。直れ。
            (2)前言を取り消して言い直しをする時の語。
           〔例〕だとい、もとい、千罰金。
              *ダトイはモトイと語呂を合わせて
               調子を整えるための語で、意味はない
もどまづ      〔地名〕本町(もとまち)
ももた        腿(もも)
もよう        身支度をする
もりおが もりょおが
          〔地名〕盛岡
もろごす      〔穀物〕玉蜀黍(トウモロコシ)
           ⇒きび


■や                             ホームへホームへ
やあぐど やぐど   態(わざ)と 故意に 本気じゃなく
           *ヤグダリとも言う
            「役として」の縮約の役トが原語か?
           〔例〕やあぐどやんなあ、怪我すっつぉ。
やあけえ       柔らかい
           *ヤッケエ ヤワケエ、ヤワラケエとも言う
           ⇔かてえ かでえ(硬い、固い、堅い)
やあらすり やーらすりすり
           *小正月の行事・習慣。
            旧暦1月15日の夕飯後、蕎麦殻・豆殻・籾殻などを
            升に入れて神棚に供えて拝んだあと、
            親を先頭に家族全員で「ヤアラスリスリ〜」に続けて
            大声で願い事や縁起のいい事柄を唱えながら
            升の中身を撒き、家の周りを3回回った。
            呼び声はその家や地域などによって違った。
            「ヤアラスリスリ、
            銭こが飛んでくるように、ホンカホンカ」
            「ヤアラスルスル、恵方(あきのかた)がら
            栗毛の馬こが、ホンカホンカ」
            「ヤアラクルクル、飛びくるよ。
            恵方がら馬コも牛コも飛んでこう、
            銭コも金コも飛んでこう」
           ⇒やっかかし
やがん        薬缶(やかん)
やきかぜ       焼きウニ(海胆・海栗・雲丹)
           *ウニの身をアワビ(鮑)の殻に盛って
            蒸し焼きにしたもの。
            貝焼き(キヤヤギ、ケエヤギ)とも呼ぶ
やぎば        焼き場 火葬場
やぎめす       焼き飯
           *保温機能が付いた電気炊飯器が普及する前は、
            冷えた飯をフライパンで炒めて焼き飯にするか、
            熱い御湯を掛けて湯漬けにして食べた
            ⇒ゆづげ
やぎよ        焼き魚
           *ヨ(魚)はイオの縮約
やぐ         焼く 妬く
やぐだり       態(わざ)と 故意に 本気じゃなく
           ⇒やあぐど
やす         銛(もり)
           *漁具の一種で、先が二股・三叉に分かれている。
            特に方言というわけではなく全国共通のようだ
やすで       〔棘皮動物〕ヒトデ(海星・人手)
やち         谷地 湿地
           *フケとも言う
やっかかし やっかがし やっかがす
           焼き嗅がし 焼き焦がし
           *小正月の行事・習慣。
            旧暦1月15日、竹串に団子・餅・昆布・煮干し・
            凍み豆腐などを刺して焼き焦がしたものを
            家外の四隅に飾り、カラス除け・魔除けとした。
            多くの場合、ヤアラスリに続けて行なわれた
やっけえ       厄介 面倒
やっけえ       柔らかい
           *ヤアケエ ヤワケエ、ヤワラケエとも言う
           ⇔かてえ かでえ(硬い、固い、堅い)
やっけえ       やるから
           *意味は多様
           〔例〕おめえにやっけえ。
              = お前に(呉れて)やるから。
              これがらやっけえ。
              = これから(何かを)やるから
やった        厭(いや)な 厭だ
           *ヤンタとも言う
           〔例〕やったあ人だあごど! = 厭な人だこと!
やったがらやまだのやげおがだ
           やったがら山田の焼げ御方
           *ヤッタ(厭だ)と断られたときの掛け合いの言葉。
            ヤの韻を踏んだ言葉遊び
やってけづがる    やっていやがる
やってだ       やっている
やっとがん      やりなさい
やっとごせ      やっとこさ やっとの思いで
やっぱす       やはり やっぱり
やっぺえ やっぺす  やろう やりましょう
やばつう       汚い
           *ヤ+バッツウ(汚い)で、バッツウを強めた表現か?
           ⇒ばっつう
やまいぬ      〔動物〕山犬 オオカミ(狼)
           *小説『寄生木』では、
            山狼に「やまいぬ」とルビが振られている
やまうど       山人(やまびと)
           *ヤンモウドとも言う。
            マタギや樵・炭焼き・鉱山関係者など
            山に生活の基盤を置く人
やまぐづ      〔地名〕山口(やまぐち)
やまぐづでえご   〔野菜〕山口大根(やまぐちだいこん)
           *山口は大根の名産地
            根市牛蒡(ねいぢごんぼう)
            磯鶏薯(そげえいも)
やませ        山背 北東風
           *主に夏の北東風。
           冷たい濃霧となって沿岸を襲い、凶作をもたらす
           ⇒おきあげ がす
やまどご       山所(やまどこ) 山村  ⇔はまどこ(浜所)
やまる        止まる 途切れる 中止になる
やまんどう      山んどう 山里の人たち
           *ヤンモウド(山人)とも言う
やまんば       山姥(やまうば)
やまぶんどう    〔果実〕ヤマブドウ(山葡萄)
やまべ       〔魚〕ヤマメ(山女)
やめる        病める 病む 痛む
やらかす やらがす  しでかす 悪いことをする
やわけえ       柔らかい
           *ヤアケエ ヤッケエ、ヤワラケエとも言う
           ⇔かてえ かでえ(硬い、固い、堅い)
やんた        厭(いや)だ
           *ヤッタとも言う
           〔例〕はあ、やんたぐなったあ。
              = もう、厭になった。
やんまのかみ    (1)山の神 山神(やまがみ、さんじん)
          (2)妻
やんめえ       病(やまい) 病気
やんもうど      山人(やまびと)
           *ヤマウド、ヤマンドウとも言う。
            マタギや樵・炭焼き・鉱山関係者など
            山に生活の基盤を置く人

■ゆ                             ホームへホームへ
ゆあご       〔植物〕ユウガオ(夕顔) ユウガオの実
           *イワゴ、ユワゴとも。
            実の収穫は8月中旬〜下旬に最盛期を迎える
ゆぎ ゆぎっこ    雪
ゆぎのげ       雪除け 雪掻き
ゆだ         津波
           *ヨダの転訛。
            原語は与太、与太波か?
            アクソ(悪汐・悪潮)とも言う
ゆっきる       結っ切る 結い切る しっかり結ぶ
ゆづげ        湯漬け
           *冷や飯に熱い湯を掛けて食べること。
            保温機能が付いた電気炊飯器が普及するまでは、
            よく行なわれた
            ⇒やぎめす
ゆつける       結い付ける 結わい付ける
           *ユッツケルとも
ゆっこ        湯っこ 湯 風呂 銭湯
ゆっつける      結い付ける 結わい付ける
           *ユツケルとも
ゆびい ゆっびい   燻(いぶ)い 煙い
ゆぶてえ       燻(いぶ)てえ 煙たい
ゆむぎ       〔植物〕ヨモギ(蓬)
ゆる         揺れる
           〔例〕ナイ(地震)が揺(ゆ)った。
ゆるぐねえ      緩くない 苦しい きつい
ゆるけえ       緩(ゆる)い
ゆわいずみ     〔地名〕岩泉(いわいずみ)
ゆわぐ        結わく 結ぶ 束ねる
ゆわご       〔植物〕ユウガオ(夕顔) ユウガオの実
           *ユアゴ、イワゴとも
ゆわす       〔魚〕イワシ(鰯)
           *カタクチイワシ(片口鰯)、マイワシ(真鰯)が
            獲れる。
            イワスとも言う
           〔例〕おおすんよう おおすんよう
              こどす(今年)も
              ユワスが でえりょう(大漁)で
              ヨゴダ(竹籠)持って おでんせど
              *小正月行事に鍬ヶ崎で使われた囃し言葉
ゆんべ        夕方(ゆうべ) 昨夜
           *当日の夕方(ゆうがた)の意味では使われない
ゆんま        夜ん間 夜

■よ                             ホームへホームへ
よええ        弱い  ⇔つええ(強い)
よくたがり      欲集(たが)り 欲張り
よぐねえ       良くない 悪い
よござ        横座 囲炉裏の主人が座る席
よごぜんす      良うございます いいです けっこうです
           *断る・拒否するときに使う。
            イイデバ、エエデバとも言う
よごだ        横田籠(かご)
           *短辺の両側に取っ手のついた大きな籠。
            かつては竹製、いまは主にプラスチック製。
            漁業でよく使われる。
            横田籠の縮約・転訛らしいが、横田の由来は不明
           〔例〕おおすんよう おおすんよう
              こどす(今年)も
              ユワス(鰯)が でえりょう(大漁)で
              ヨゴダあ持って おでんせど
              *小正月行事に鍬ヶ崎で使われた囃し言葉
よごまづ      〔地名〕横町(よこまち)
よさってくる     寄って来る
よされ        御人好し
よじむ        節約する 倹約する
           *ヨズムとも言う
よす         よし
よすがすり     〔地名〕由ヶ尻(よしがじり)
           *鏡岩の波打ち際あたりの旧称
よすはあ      〔感嘆詞〕おやまあ
よずむ        節約する 倹約する
           *ヨジムとも言う
よすよす       よしよし
よだ         津波
           *ユダとも言う。
            主に地震を感じなかったのに襲ってくる津波。
            原語は与太、与太波か?
           ⇒アクソ(悪汐・悪潮)
よったぐれ      酔ったぐれ 酔っ払い
           *小馬鹿ッタグレなどの〜タグレは
            「ぐれる」の派生語か?
よったぐれる     酔ったぐれる 酔っ払う
よで         晩稲 おくて
           *わせ(早稲)・なかて(中稲)・よで(晩稲)
よなが        世中(よなか) 作柄の良し悪し
           *豊作の意味でも使われる
           〔諺〕世中は恩の数珠繋ぎ
よなべる       夜なべ仕事をする
よばありはま    〔地名〕呼ばわり浜 呼り浜
           *磯鶏(そけい)海岸にあり、
            対岸の重茂半島白浜まで呼ばったら声が届いた
            というので付いた地名。
            白浜はかつて磯鶏村の飛び地だった
よばある よばう よばる
           呼ばわる 呼ぶ 叫ぶ
よべえ        夜這い
よめこ        嫁こ 嫁御 嫁
           *ヨメッコとも言う
よめだな       蚕棚(かいこだな)
よめっこ       嫁っこ 嫁御 嫁
           *ヨメコとも言う
よりええ       寄り合い
よりき        寄り木 流木
           *浜に流れ着く木
よわよわごんぼう   弱々牛蒡
           *ひ弱に見えて芯の強い人の譬え
よんま        夜ん間 夜
           *ユンマとも言う


■ら                             ホームへホームへ
ラサのえんとづ    ラサの煙突
           *小山田にあるラサ工業の煙突は宮古のランドマーク
らづがあがねえ    埒(らち)が明かない
らっけえ       厄介 面倒
           *ヤッケエ(厄介)の変化か?
らっとば       ラット場 操舵室
           *ラットはラダー(rudder=舵)の訛り
らんとうば      卵塔場 墓地
           *八木沢の地名(字)に
            ラントノ沢、ラントウ沢があるが、
            卵塔場と関係があるか?

■り                             ホームへホームへ
りんきやぐ      悋気(りんき)を焼く 嫉妬する

■ろ                             ホームへホームへ
ろぐろ        轆轤(ろくろ)
           *船や地引き網を浜に引き揚げる木造の回転具。
            カグラ(神楽=神楽桟の略)とも呼ぶ
ろぶづ        炉縁(ろぶち) 炉端(ろばた) 囲炉裏


■わ                             ホームへホームへ
わがねえ       分からない だめだ 出来ない
           *アガネエとも聞こえる
わげえ        若い
わげえもん      若い者 青年
わげつがわがんねえ  訳(わけ)が分からない
わげつがほうでえだ  訳(わけ)が分からない 途方もないことだ
わごうさん      御坊っちゃん 若旦那
           *わこ(和子・若子)の転訛か?
            転じて、世間知らずの若者を揶揄する言葉
わだ         腸(わた・はらわた) 内臓
わっくつ わっくづ (1)湧口 地下水などの湧き出る所
          (2)湧窟 鍾乳洞 岩泉の龍泉洞
わっこ        輪っこ 輪
わっせえだ      忘れた
わっせえる      忘れる
わっぱ        輪っぱ
           *へぎ(薄くはいだ板)を楕円状に曲げて作った弁当箱
わらあさる      笑わされる 自然に笑ってしまう 笑う
           *ワラワサルとも
わらし わらす    童(わらし) 子供
わらず        草鞋(わらじ)
わらすかで      童(わらし)かで
           子供を育てる 子供の世話をする 子守り
           ⇒かでる まごかで
わらすがどう     童(わらし)がどう 子供たち
わらすわげえもん   童(わらし)若え者 十代の若者
わらっとがん     笑いなさい
わらっとがんすんな  笑わないでください
わらわさる      笑わされる 自然に笑ってしまう 笑う
           *ワラアサルとも
わりい       (1)悪い
          (2)悪かった(御免なさい)と軽く謝る言葉
わりくづ       悪口

■ん                             ホームへホームへ
んだ         そうだ   *肯定
んだがら       そうだから だから
んだべ        そうだろう そうだろう?  *推定・疑問
んで         それで
んでえ        それでは
んでねえ       そうでない  *否定
んだんだ       そうだそうだ


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