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2004年ドラフトニュース    読売ジャイアンツ

2004.10.17    奈良産大・大島プロ希望表明
近畿学生リーグのドラフト候補右腕、奈良産大・大島一也投手(4年=大産大付)が16日、学生最後のリーグ戦を終え、プロ希望を表明した。大島は勝てば優勝となる阪南大との3回戦(万博)に先発したが、7回途中4失点降板で今季初黒星。試合後は「プロの世界でやってみたい」と語り、順位にこだわらずにプロを
目指す希望を明かした。最速147キロのストレートにカーブ、スライダー、フォーク、シュート、カットボールと多彩な変化球で、大学通算17勝。今カードは中日、巨人、オリックスなどが視察し「空振りを取れる球があるし、力のある投手」と評価した。


2004.10.15    難聴エース三菱重工横浜石井プロ入り表明  
三菱重工横浜硬式野球クラブの左腕エース石井裕也投手(23=横浜商工)が、今季公式戦全日程を終了しプロ入り表明した。先天性の「感音性難
聴」のため左耳が全く聞こえず、会話は補聴器を当てた右耳でこなす。だが、ひとたびマウンドに上がればそんなハンディを物ともせず、9回を4安打3失点と好投。最速146キロ直球とキレのいいスライダーをコースに投げ分け、ネット裏の巨人、阪神、中日、ヤクルト、近鉄のスカウト陣の前でアピールした。試合後は「これから監督さんと相談するが、プロでやりたい気持ちはある」と話した。


2004.10.13    巨人、コイ女房・西山を強奪
巨人が、投手に次ぐ今オフの補強ポイントを「捕手」に定めたことが12日、分かった。今季、不動の正捕手・阿部が故障で2度の戦線離脱。小田や村田も奮闘したが力不足は否めず、第2捕手候補の獲得を目指すことになった。まずベテランは、広島を戦力外になった西山秀二捕手(37)の獲得を目指す。今季は石原にレギュラーを奪われ、わずか21試合の出場に終わったが、巨人はその豊富な経験を高く評価。若手への指導役としても期待しており、今後も調査を続けていく。ドラフトでも広島とぶつかる。広島と相思相愛とみられた青学大・加藤領健(りょうた)捕手(22)の獲得に、巨人が参戦したこともこの日、判明した。加藤は強肩、巧みなリードなど守備力が高く評価される、大学球界NO・1捕手。「球団によっては1年目から1軍ベンチに入れるのでは」という関係者の声も強い。広島は加藤を5巡目以降で指名する方針。巨人は自由枠での獲得を狙う日大・那須野投手の動向次第だが、広島より先に加藤を"強奪"できる可能性も残っている。3年連続V逸から逃れるためには、"鯉女房"強奪ともいえる補強も、なりふり構っていられない。


2004.10.11    巨人ドラフト隠し球に東北の快腕・三木
巨人が今秋のドラフトで、八戸大・三木均投手(22)=178センチ、77キロ、右投右打=の獲得を目指していることが10日、分かった。来季のペナント奪回へ向けて、G投の救世主になりうる逸材が青森にいた。三木は最速148キロを誇る直球に加え、縦横2種類のカーブ、スライダー、ナックルなど多彩な変化球も操る本格派右腕。内角を攻めきれるハートの強さもある。「今では珍しくなった男気あふれる投手」と藤木豊監督(38)も厚く信頼を寄せている。その素質は入学時からスカウト陣の注目を集めていた。八戸大がこれまで3度出場を果たした大学選手権(神宮)の初戦に、いずれも先発を任された。特に01年・大産大戦、02年・佛教大戦では川島(現ヤクルト)、石川(現中日)も控えていた中、堂々とスターターを務めた。「大事な試合を、常に任せられていた」と八戸大関係者も明かすなど、数多くの修羅場をくぐり抜けてきた強心臓の持ち主。担当の大森スカウトも「1年のころから注目していた。三木のように気持ちで投げる投手が、今の巨人には必要」とべたぼれだ。三木はこの日、東北・北海道王座決定戦の準決勝・東北福祉大戦に先発し、気合の投球を披露。春に大学日本一を勝ち取った東北福祉大打線を相手に、最速146キロの直球を軸とし、2安打、110球で完封勝利を収めた。「強気で攻めました」と会心の笑顔を見せた。
中日、西武など複数の球団が高く関心を寄せている中で、いの一番で正式に"挙手"をして誠意を見せた巨人が、"みちのくの快腕"を、全力を挙げて獲得に向かう。 
 
 ◆三木 均(みき・ひとし)1982年8月8日、大阪・泉佐野市生まれ。22歳。北中小3年から泉佐野リトルで野球を始め、投手。大阪・飛翔館では2年秋に府大会4強。今年の全日本大学野球選手権で八戸大を4強に導き、その後の日米大学野球の日本代表にも選出。家族は両親と兄、弟、祖母。178センチ、77キロ。右投右打。


2004.10.8    巨人 日大・那須野獲得に参戦へ
巨人が、自由獲得枠での日大・那須野巧投手(22)の獲得を目指していることが7日、分かった。巨人は自由枠でシダックス・野間口投手の獲得を決定済み。もう1枠で獲得予定だった明大・一場元投手は、スカウトの不正行為で獲得を断念していた。当初はその1枠の自粛が検討されていたが、那須野本人が在京球団を希望していることなどから、参戦へ方針転換。清武球団代表は「滝鼻オーナーは(自由枠を)使わないとは言ってない。現場はいろいろな可能性を探っている」と話した。


2004.10.8    裏金で空いた自由枠…巨人が那須野獲りへ
巨人が今秋ドラフトの目玉で横浜入りが有力視される日大・那須野巧投手(4年=駒場学園)を、自由獲得枠で獲得に動く意向であることが7日、分かった。前日6日、担当スカウトが日大にあいさつに出向くなど、急に動きが活発化してきた。既にシダックス野間口の獲得が確定。だが8月に、同じ自由獲得枠での入団が有力だった明大・一場投手に対するスカウトの不正行為が発覚。当時の渡辺オーナーら球団フロントが刷新された。金銭の授受という違反行為を犯した道義上、自由獲得枠は行使しないとみられ、現場スカウトも「(自由獲得)枠は(野間口以外)もう使えない」と話していた。だが「プロ入りの道が閉ざされないでほしい」(滝鼻オーナー)としていた一場の阪神入りが決定的で、既に制裁金500万円の処分も下され「みそぎ」は済んだと判断。清武球団代表はこの日、「滝鼻オーナーは『自由(獲得)枠を使わない』とは言ってません」と行使を示唆した。前日には堀内監督の続投も決定。まるでタイミングを計っていたかのような電撃参戦。好感触を得ている横浜サイドに混乱が予想されるが、ダイエーを含めて再びアマNO・1左腕の争奪戦が始まることになりそうだ。


2004.10.1    巨人 シダックス・武田投手、中大・亀井外野手指名確認]
巨人は30日、都内のホテルで編成会議を開いた。午前11時から
約2時間行われた会議には堀内監督、高橋2軍監督、桃井球団社長、井原国際部長
らが出席。優勝を逃した敗因、戦力分析などを目的に意見を交換した。堀内監督は
「戦力分析と補強ポイント? そうです。でもみなさんの目が飛び出すような話はない
ですよ」と説明。今回は外国人選手を除く補強ポイントを検討した。特に今秋ドラフト戦
略を確認した。投手3人、野手3人の指名が基本方針で、そのうち4人の指名が内定
している。自由獲得枠で指名するのはシダックスの野間口貴彦投手(21)。アマ球界
NO1右腕で、来季の先発ローテーション入りが期待される。明大を退部した一場靖弘
投手(22)を断念したことで、残る自由獲得枠は使わず、2巡目から指名していく方針。
候補はシダックスの武田勝投手(26)、中大の亀井義行外野手(22)ら。左腕の武田
は手薄だったリリーフ陣の強化に期待される。走攻守3拍子そろった亀井は広角に打
てる打撃技術と強肩に定評があり、センターラインの強化を掲げる来季の構想にぴっ
たり。指名順、残る3人については今後、実力や将来性を多角的に調査、検討して決
める方針だ。 




2004.9.30    巨人がスカウト会議 ドラフト候補をリストアップ
巨人は29日、東京・千代田区の球団本部で編成会議を開き、今秋の
ドラフト候補について話し合った。自由獲得枠でシダックスの野間口貴彦投手(21)、
上位候補として中大の亀井義行外野手(22)の獲得を目指すことを確認。またシダッ
クスのサウスポー武田勝投手(26)や横浜創学館の高橋徹投手(17)らをリストアッ
プした。



2004.9.29    立大・多幡 先制2ラン
今秋ドラフト候補の多幡雄一内野手(4年=星稜)が初回に
今季1号となる先制2ランを放った。この試合の前まで5試合で14四死球と勝負を避
けられる場面も多かっただけに、右翼席いっぱいに飛び込んだアーチに自然と笑み
がこぼれた。スタンドでは巨人、西武のスカウトが見守った。巨人末次編成部長は「体
は小さい(173センチ、75キロ)が、あのパンチ力は素晴らしい」と高評価だった。


2004.9.28    高橋獲り!Gスカウトがホレた
巨人が今秋ドラフトで、横浜創学館のMAX145キロ右腕・高橋徹
投手(17)=183センチ、73キロ、右投右打=をリストアップしていることが27日、分
かった。関東屈指の速球派投手には地元・横浜などがすでに調査を進めており、今
後争奪戦が白熱しそうだ。投手陣の再建を最重要課題とする巨人が、磨くほど光るダ
イヤの原石に着目した。横浜創学館のエース・高橋だ。高橋は粗削りながら、伸びの
あるストレートとスライダー、スプリットを武器とする本格派右腕。昨秋の神奈川大会で
は激戦区を勝ち抜き、チームを初優勝に導いた。今夏は準々決勝で神奈川工に敗れ、
甲子園出場はならなかったが、米大リーグ・ドジャースをはじめ日米11球団が視察す
るなど、その素質は広く評判を呼んでいた。昨秋から高橋に注目する巨人・長谷川ス
カウトは「腕の振りが素晴らしい。高い将来性を感じる」と絶賛。「あと2、3年して体が
できれば、150キロも出せる」とストッパーとして、無限の可能性を感じる逸材だという。
現在、巨人は投手補強について自由獲得枠でシダックス・野間口貴彦投手(21)の入
団を確実にし、同チームの左腕・武田勝投手(26)の獲得を目指している。今後は高
橋に対しても指名を検討し、調査を進めることになりそうだ。 
 
 ◆高橋 徹(たかはし・とおる)1987年2月23日、横浜市生まれ。17歳。並木小1
年から軟式野球「並木ジャイアンツ」で野球を始める。大津中進学後、軟式野球「横須
賀スターズ」で投手に転向。3年時に全国大会8強。横浜創学館では1年夏からベン
チ入りし、2年夏からエースナンバーを背負う。3年夏は神奈川大会8強。家族は両親
と兄2人。183センチ、73キロ。右投右打。 


2004.9.26    「巨人の星」誕生へ、前橋工・星獲得狙う
巨人が今秋ドラフトで群馬・
前橋工の星秀和捕手(17)の獲得を目指していることが25日、分かった。自由獲得
枠で野間口貴彦投手(シダックス)を、上位で亀井義行外野手(中大)武田勝投手(シ
ダックス)を指名する予定のため、星は中位以降での指名になる見込みだ。8月に自
由枠での獲得を狙っていた明大・一場投手への金銭授受が発覚し、獲得を断念。例
年とは違い"試練の道"となった巨人のスカウト陣だが、その一場の故郷・群馬に隠し
玉を用意していた。星は甲子園出場こそないが、今夏の県大会では1秒台の二塁送
球を連発するなど、超高校級の強肩をアピール。打撃でも左打席から広角に長打を
放つことができ、高校通算本塁打は30を超える。そんな大器に、松本匡史スカウトが
ほれ込んだ。本家「巨人の星」で父一徹が息子飛雄馬に厳しく、時には暖かいまなざ
しを送り続けたかのように…。同スカウトは昨年から注目していたが、今夏はビデオを
持参し、毎試合のように観戦。「彼はいいよ。総合力で全国トップクラスの捕手。統率
力も素晴らしい」と最終的な評価を出した。星はすでに高野連に「プロ志望届」を提出、
24日に受理され、指名に支障はない。巨人以外にも西武など5球団が注目しており、
今後争奪戦となる可能性もある。だが、11月17日のドラフト会議で無事指名となれ
ば、球団創設70年目で初めて、正真正銘"巨人の星"が誕生する。



2004.9.24    巨人新人テスト 4人が第2次へ
巨人は23日、東京・よみうりランド内のジャイアンツ球場で新人テ
ストを行った。受験者は、50メートル走、遠投に加え、野手はフリー打撃、投手はピッ
チングなどの実技審査を受けた。計114人の受験者中、捕手1人、内野手1人(いず
れも20歳代)が合格。5日に大阪で行われたテストに合格した投手2人とともに、11
月上旬にジャイアンツ球場で行われる第2次(最終)テストに進出することが決まった。
巨人・末次編成部長は「なかなか合格者は出ないけど、たくさんの受験者が集まってく
れて、皆一生懸命でうれしかったです」と話した。
 
2004.9.23    中大、2連勝で勝ち点1
中大が連勝で今季初の勝ち点を挙げた。中大は今秋のドラフト
候補・亀井義行外野手(4年)の今季1号ソロなどで試合を優位に進め、3投手の継投
で逃げ切り。第2試合では亜大が日大を破って1勝1敗のタイ。日大の今春からの連
勝は13でストップした。今秋ドラフトで巨人、ロッテなどが上位指名を狙っている亀井
が、二回にバックスクリーンへ今季1号ソロ、チームに勢いをつけ、今季初の勝ち点を
もたらした。これまで苦手にしていた左投手からの一発に、亀井は「踏み込んで打てる
ようになった。最近は左も苦にならない」と自画自賛。ロッテの山下スカウトも「うまく打
っていたね」と高い評価だった。
 
2004.9.23    中大・亀井バックスクリーン弾
中大が東洋大に連勝し、勝ち点1を挙げた。中大は、巨人、ロッテ
などが獲得を狙う亀井義行外野手(4年)が先制の中越えソロを含む2安打と気を吐
いた。東洋大は90年秋以来、14年ぶりの開幕4連敗。日大は亜大に競り負け、今春
からの連勝は13でストップした。一筋の閃光が、空に走った。2回だ。カウント1―3
から135キロの甘い直球。亀井は見逃さない。低いライナーでバックスクリーンに突
き刺した。「風のおかげです」謙そんしたが、チームを乗せる一撃。守っても6回1死一、
三塁から右中間の飛球を好捕。体勢を崩していたが、強肩を恐れ、三塁走者はタッチ
アップを自重。攻守で魅せた。確実な成長を証明した。「苦手」の左投手からアーチを
含む2安打。体の開きを防ぐため、先輩の巨人・阿部がしていた遊撃方向へゴロを繰
り返し打つ練習を、今春から取り入れた。「反対方向を意識したら、自然と踏み込める
ようになっていた」と手応えも十分だ。ネット裏では巨人・末次編成部長が「バックスク
リーンへライナーで放り込めるんだから」とほれ直した。進路の話はにぎわう。「うれし
い話ですけど、今は集中します。最後なんで、優勝で終わりたい」まだ笑うわけにはい
かない。 



2004.9.20    巨人中大・亀井獲り参戦
巨人が今秋ドラフトで中大の主将で4番、亀井義行外野手(22)の
獲得を目指していることが19日、分かった。自由獲得枠のうちの1枠を"返上"する方
針のため、2または4巡目で指名する予定。巨人・阿部の後輩でもある亀井は、遠投
110メートルの強肩と巧みなバットコントロールが魅力の大学球界屈指の外野手。今
春の東都大学リーグではともにリーグトップの4本塁打、15打点をマーク。世界大学
野球選手権(7月23日〜8月1日、台湾)でも主軸に名を連ねた。ロッテとの争奪戦と
なっているが、18日に巨人・末次利光編成部長と担当スカウトが東京・八王子市の中
大グラウンドを訪れ宮井勝成総監督、清水達也監督と会談。2時間にわたって熱意を
伝え好感触を得た。「肩が強く足も速い。即戦力として、できるだけ高い位置で(の指
名を)考えています。枠は今のところ使わないつもりです」と末次部長。巨人は8月、明
大・一場靖弘投手(22)との金銭授受が発覚したため自由獲得枠をシダックス・野間
口貴彦投手(21)だけにする方針。自由枠2つを行使するロッテより先に指名すること
ができる可能性もある。八王子市の中大グラウンドで練習を行った亀井は「ボクみた
いな選手を、プロの方が評価してくれてうれしいです」と話した。関係者によると進路を
プロに絞っているが、今はリーグ戦に集中する意向だ。 
 
 ◆亀井 義行(かめい・よしゆき)1982年7月28日、奈良県生まれ。22歳。大和郡
山市平和小3年から投手で野球を始める。斑鳩中時代にはオール大和で「3番・投
手」。上宮太子では3年春の甲子園に出場も1回戦敗退。中大では1年春からレギュ
ラー。今春の東都大学リーグで4本塁打、15打点の2冠に輝き、ベストナインも獲得。
世界大学野球選手権(台湾)の代表にも選出された。178センチ、75キロ。右投左
打。家族は両親と兄姉。 



2004.9.15    中大・亀井外野手 阿部2世獲り
巨人が中大・亀井義行外野手(4年=上宮太子)の獲得に乗り出して
いることが14日、明らかになった。大学関係者に「自由獲得枠と同等の評価をしてい
る」と伝えており、自由獲得枠の野間口貴彦投手(21=関西創価)に次ぐ3巡目候補
に挙げていることが分かった。同外野手は遠投110メートル、50メートル走6秒3と
身体能力抜群。パンチ力もあり、同大学OB「阿部(巨人)2世」の呼び声も高い。今春
2度目のベストナインを獲得し、全日本代表として世界大学選手権(7月、台湾)にも
出場した。同外野手には中日、ロッテも興味を示している。



2004.9.15    巨人 自由枠は野間口のみ
スカウトの不正行為で揺れた巨人が、今ドラフトの自由獲得枠
での選手獲得をシダックスの野間口貴彦投手(21)1人とし、もう1枠は"自粛"するこ
とが14日、明らかになった。9月末の新体制での編成会議で正式に方針が決定され
る。自由枠で獲得予定だった明大・一場元投手は、不正行為で断念。この余波で球
団社長以下、編成部長も刷新された上に球界再編問題も重なり、編成会議そのもの
が先送りとなっていた。問題は一場に代わる選手を自由枠で獲得するかどうかだった
が、「世間的に許されないだろう」(球団関係者)との認識から断念。自由枠を1つ使う
球団の指名スタートとなる2巡目から参加する方向だ。ただ、指名選手が即戦力とな
るか、将来有望な高校生となるかは難航中。各チームは有力な即戦力を自由枠で獲
得する上、有力高校生は競合必至。2巡目参加の巨人は、リストアップした高校、大
学、社会人の有力選手を、他球団の動向をうかがいながら指名順位を練っていく。清
武代表も参加する今月末の編成会議で、巨人の"出直しドラフト戦略"が本格化する。



2004.9.12    東大が37年ぶり明大完封
東京六大学野球の秋季リーグ戦が開幕した。開幕試合では、プロ
注目の東大エース・松家卓弘(まつか・たかひろ)が、明大を2安打完封し白星発進。
1967年秋季リーグ以来、74季ぶりに明大に完封勝ちした。巨人との金銭授受問題
で退部した一場靖弘投手(4年)を欠く明大は、連覇に向け不安いっぱいのスタートと
なった。また法大は早大を逆転で下し、同校通算1000勝まであと3勝とした。大黒柱
がいるチームは強い。東大のエース松家が仁王立ちだ。最後の打者、清水慎を140
キロ直球で空振り三振に打ち取ると、両手を突き出し勝利のガッツポーズ。「一場くん
のいない明大に勝たないと、監督に怒られる。勝たなきゃ、という気持ちで投げた」と
ほおも緩みっぱなしだ。冷静に敵を見つめ、自分を奮い立たせた。松家は「(敵先発
の)丹野くんが初回から全力投球だった。そんなに持たないだろう。これなら行ける」と
味方の援護を信じてMAX142キロの直球、チェンジアップを淡々と投げ込んだ。6回、
荻田、太田の1、2番コンビが連続安打。対明大戦32イニングぶり(03年秋以来)の
得点が入った後も、球威は衰えることなく2安打完封。00年春以来、9季ぶりに明大
から白星を奪った。最下位の"指定席"を返上しようと今年3月、4年ぶりとなる宮崎キ
ャンプを敢行。厳しい練習に耐えたナインは今春のリーグ戦で早大、立大、法大から
白星を奪うなど着実に力をつけている。松家はそんなチームの中心的存在で「ボール
のキレがいい。直球のスピードが常時140キロを超えれば、面白い」(巨人・中村和
久スカウト)とプロも関心を寄せるほどの逸材。リーグ通算3勝目を挙げた松家が、チ
ームの士気を猛烈に高めている。 
 
 ◆松家 卓弘(まつか・たかひろ)1982年7月29日、香川県生まれ。22歳。高松
高では1年秋からエースで2年秋の四国大会4強が最高。現役で東大に進学し現在
は経済学部4年生。2年春に神宮デビューし通算3勝15敗。184センチ、80キロ。右
投右打。 



2004.9.8    巨人にコミッショナー戒告
根来泰周コミッショナーは7日、明大・一場靖弘元投手(22)に
金銭を授与した不祥事を起こした巨人に対し、戒告、野球育成関係団体に制裁金相
当額500万円または同額の野球用具の自主的に提供、寄付することなどの制裁を
科した。この日午前中に東京・内幸町のコミッショナー事務局で、巨人・桃井球団社長
に処分を通達した。巨人が一場元投手に対して金銭授与していた問題に、根来コミッ
ショナーが区切りを付けた。再発を防ぐための戒告など、3項目にわたる「制裁」を巨
人に科した。根来コミッショナーは、一連の不祥事は野球協約の明文規定に違反する
とは断言できないとしたが、実行委員会の確認事項や日本学生野球憲章各規定の趣
旨を勘案した上で、処分内容を決定。(1)戒告(2)野球育成関係団体に制裁金相当
額500万円または、同額の野球用具を自主的に提供、寄付(3)吉田孝司前編成部
長のコミッショナー事務局に対するスカウト登録抹消、2005年1月31日までのスカ
ウト職務禁止―を通告した。自由枠で一場元投手の獲得を目指していた巨人は昨年
12月下旬から今年7月上旬までの間、現金合計200万円を授与したことを8月中旬
に公表していた。処分に当たって根来コミッショナーは既に当時の土井社長、三山代
表が解任、渡辺オーナーもオーナー職を辞し、また授与した金額が比較的少額にとど
まっている点を考慮。制裁金を科すよりも、野球育成関係団体に寄付させることが有
用と判断した。一場元投手は6日の日本学生野球協会の審議室会議で退部が正式
了承されており、これで今回の不祥事は、一応の決着をみた形となった。



2004.9.8    「一場問題」で巨人に制裁金500万円
日本プロ野球組織(NPB)の根来泰周コミッショナー(72)は7日、
明大野球部に所属していた一場投手獲得活動における巨人の不祥事に対して、戒告
及び制裁金等の処分を決定し、東京・内幸町のコミッショナー事務局で巨人桃井恒和
社長(57)に通達した。処分は(1)戒告(2)野球育成団体に制裁金相当額500万円、
または同額の野球用具を寄付する(3)吉田孝司元編成部長のスカウト登録を7日付
で抹消し来年1月31日まで職務停止とする、の3項目にわたった。裁定理由として根
来コミッショナーは「野球協約に明文の規定に違反するとは談じがたい」と前置きしな
がらも「94年の逆指名を認める際に実行委員会で確認した申し合わせに違反し、協
約194条の、野球を不朽の国技とし、利益ある産業とする目的を阻害する行為だ」と
した。また、制裁金を寄付としたのは、巨人が既にオーナー辞職、球団社長と代表の
解職などで責任をとり、一場投手が受け取った金額が200万円だったことなどの情状
を考慮したという。さらに戒告は再発を防ぐためだ。なお、制裁にあたって必要な実行
委員会への諮問も行われたが、特に意見はなかったという。根来コミッショナーは「制
裁というのは難しい。過去の話を掘り返してやれといっても絵に描いた話で、まず目の
前のことを」と話していた。
 
2004.9.8    コミッショナー制裁、巨人に戒告処分
巨人は7日、明大・一場に対して200万円の金銭提供を認め
たことに対しコミッショナー制裁を受けた。(1)戒告(2)自主的に野球関係団体に制
裁金に相当する500万円または同額の野球用具を寄付(3)吉田前編成部長のスカ
ウト登録を抹消し05年1月31日までスカウト職から外す。巨人は8月13日に不正行
為を公表し渡辺オーナーの辞任、土井球団社長ら幹部4人の解任を発表しており、根
来コミッショナーは「球団の幹部が多数辞めている事情、金銭供与が比較的少額であ
った点も踏まえ、将来的な再発防止のために戒告処分とした」と説明した。 



2004.9.4    巨人がシダックス・武田獲り
V候補のシダックス(調布市)が日本生命(大阪市)に逆転サヨナラ
勝ちで8強入り。9回1死満塁、中村真人(22)が中前へ2点適時打。また、先発した
武田勝(26)の獲得を巨人が狙っていることが分かった。自由獲得枠での巨人入りが
確実な野間口貴彦投手(21)と並び、同チームからの左右ダブル獲りが濃厚になった。
次世代を担うセットアッパー補強が急務の巨人が、技巧派サウスポーの獲得に動い
た。シダックスの武田だ。この日、日本生命戦に先発した左腕は、5回までわずか1安
打、無失点に抑えたが、6回には味方の失策も絡み2失点で途中降板。ネット裏で視
察した担当の中村スカウトは「都市対抗終了後にも(獲得を)検討したい。中継ぎ投手
として貴重な戦力になるだろう」と獲得の意思を明かした。武田は入社4年目となる左
腕で、シダックスでは先発、中継ぎ、抑えとフル稼働。エース右腕・野間口と並ぶ投手
陣の主軸として活躍している。その魅力は巧みな制球力と豊富な球種にある。直球の
最速は142キロ。カーブ、スライダー、シンカーに加え、昨年にはシュートをマスター。
中村スカウトも「左打者へのシュートのキレが素晴らしい」と賛辞を惜しまない。現在、
巨人では岡島、前田、柏田が中継ぎ左腕として登板しているが、年齢的に中堅からベ
テランの域に達している。盤石の投手王国を築く上では、左のセットアッパーの補強
が急務となっており、安定性に優れた武田に即戦力として白羽の矢が立った。野間口
に続くシダックスの左右エース"W獲り"で、投手王国再建を着実に進めていく。 
 
 ◆武田 勝(たけだ・まさる)1978年7月10日、名古屋市生まれ。26歳。上名古屋
小4年で投手として軟式野球を始める。関東一(東東京)では1年夏に甲子園出場も
初戦敗退。立正大を卒業後、2001年にシダックス入社。176センチ、70キロ。左投
左打。血液型B。


2004.9.3    裏金問題余波、巨人ドラフト戦略立たず
巨人の今秋ドラフト戦略が「フリーズ状態」に陥っている。明大一場
靖弘投手(4年)に対するスカウト活動での違反行為が8月13日に発覚して以来、身
動き取れない状態から前進していない。現場のスカウトは「完全フリーズ状態。他の候
補、3巡目以下も絞りこむことができない」。一場投手に代わる、新たな自由枠候補探
しについて「うちは、それどころじゃない」と、頭を抱えている。巨人は例年9月には、
有力アマ選手の「逆指名」を取り付けている。今年も、シダックス野間口貴彦投手(2
1)と一場で、自由枠2つをフル活用して即戦力の補強を図るもくろみだった。ところが、
違反行為の発覚で一場獲得からは撤退、渡辺恒雄前オーナーの電撃辞任にも発展
した。また、根来コミッショナーによる制裁も依然明らかになっていない。同コミッショナ
ーは8月中に巨人に対し「制裁」を科すと明言していたが、球界再編問題の陰に隠れ
る形で明確な姿勢を示していない。解任された吉田編成部長の後任には、末次前編
成部長が復帰。社会人の都市対抗野球から本格的にスカウト活動を再開したが、コミ
ッショナーの裁定を待ってからでないと具体的な行動に移せない。不祥事の代償とは
いえ、異例ともいえる苦しい9月を迎えている。



2004.8.19    巨人・吉田編成部長らは編成部に残留
不正スカウト活動が発覚した問題で巨人の桃井球団社長は18
日、明大・一場投手獲得で指揮をとった吉田編成部長、担当の藤本スカウトを今後も
編成部員として活動させる方針を明らかにした。「今回の件で(球団の)幹部が3人変
わった。(吉田編成部長は)部長職ではなくなるし、今回のようなことが2度とないよう
肝に銘じてやってもらいたい」などと話した。 



2004.8.16    巨人の新フロント、明大に謝罪−−わずか10分の"初仕事"
巨人・桃井恒和球団社長(57)と清武英利球団代表(53)が15日、
東京・調布市の明大野球部合宿所「明和寮」を訪れ、一場靖弘投手(22)へのスカウ
ト活動で計200万円を手渡していた不正行為と同投手が退部届を提出したことに対
し、別府隆彦総監督(78)に謝罪した。すでに辞任の意思を固めている別府総監督は
今回の不祥事に対し「巨人の背広組は誰も謝りに来ない。ひきょうだ」と激怒。そのた
め桃井社長、清武代表の訪問に対しても"門前払い"する可能性があったが「本当は
会いたくなかったが大人の対応をした」と渋々ながら受け入れた。就任初仕事となっ
た桃井社長が「こういう事態を招き、一場選手と明大にご迷惑をおかけし、申し訳ない。
2度と過ちを起こさないように努力したい」と頭を下げた。これに対し別府総監督は「金
の卵をつぶしちゃいけない。今後は不祥事に気を付けて、球界発展のために頑張っ
てほしい」と厳しく注文をつけた。ただ、一場が渡辺オーナーの辞任に利用されたとの
認識は変わらず、約分足らずで散会。一場への面会、さらに巨人関係者の明大野球
部への出入り禁止の通達は解除されることはなかった。また巨人が獲得を断念したこ
とで一場の進路に大きな注目が集まるなか、別府総監督は「13日以降、阪神、横浜、
その他の球団からも(獲得の)意思表示を頂いた」と明らかにした。そのうえで一場に
は「1月1日の自主トレ、2月1日のキャンプインを目指してトレーニングをしろ」と指示。
あくまで日本でプロ入りの道を模索していく。 



2004.8.15    巨人、スカウト会議でダルビッシュらをリストアップ
巨人は15日、大阪市北区の球団事務所で上田チーフスカウトら8
人が出席し、スカウト会議を開いた。不正行為から自由獲得枠での獲得を断念した明
大・一場については話し合われず、甲子園視察を終えての情報を整理。上田チーフス
カウトは一場の問題について「われわれも現状を把握できていない。週明けにも東京
で球団から事情を聴くことになる」と話した。この日の会議では、投手では東北・ダル
ビッシュ有投手(17)横浜・涌井秀章投手(18)ら本格派右腕、打者では東北・横田崇
幸内野手(17)済美・鵜久森淳志外野手(17)ら右打ちの長距離砲をリストアップした。
 


2004.8.15    巨人・渡辺オーナー辞任 明大・一場が退部届−−週明けに退寮
巨人から「栄養費」の名目で計200万円を受け取っていた明大・一
場靖弘投手(22)が14日、退部届を提出した。前日13日に巨人側がスカウト活動に
おける不正行為を明らかにしたが、明大では問題を重くみて、別府隆彦総監督(78)
と野球部のOB会である「駿台クラブ」の入谷正典会長(76)が、部員の監督不行き届
きの責任をとって辞任の意思を固めた。一場は午前中に東京・調布市の野球部合宿
所「明和寮」で、別府総監督に退部届を提出。明大側は来週中にも、今回の不祥事
の報告書に一場の退部届を添えて東京六大学連盟に提出する。別府総監督も「(日
本学生野球)協会の(学生野球)憲章に違反したんだから、こちらもきちっと襟を正さ
ないといけない」と引責辞任を表明。日本学生野球協会の理事も辞任する考えで、一
場は週明けに「明和寮」を退寮することになった。巨人が自由獲得枠での獲得を断念
したことで心配される一場の進路について、別府総監督は「本人はこっち(日本のプ
ロ)でやりたいと言ってる。道を探すしかない」と強調。野球協約上は他球団の獲得は
可能だが、道義的な問題が残ることからメジャーも含めて道を探ることになる。また、
一場の退部は午前中のミーティングで、別府総監督から全部員に伝えられた。 




2004.8.15    「一場問題」なし 巨人スカウト会議で高校生をリストアップ
巨人は14日、大阪市内でスカウト会議を開き、上田チーフス
カウトら8人が出席し、高校生をリストアップした。投手では東北・ダルビッシュ有投手
(17)、横浜・涌井秀章投手(18)、秋田商・佐藤剛士投手(18)ら本格派右腕。打者
では東北・横田崇幸内野手(17)、済美・鵜久森淳志外野手(17)ら右打ちの長距離
砲が候補に残った。また、明大・一場の問題については話し合いは行われず、上田チ
ーフスカウトは「我々も現状を把握できていない。週明けにも東京で球団から事情を
聴くことになる」と話すにとどまった。吉田前編成部長の後任や今後の方針についても
「分からない」とした。



2004.8.15    ダルビッシュ、涌井ら再評価 Gスカウト会議
巨人は14日、大阪市内の読売新聞大阪本社でスカウト会議を開
いた。明大・一場獲得での不正で吉田孝司・前編成部長(58)が解任されたばかりと
あって、上田チーフスカウトは「東京に帰ってから、また近いうちに会議を開くことにな
る」と週明けにも再び会議を持つことを明かした。夏の甲子園での有望選手の報告と
して、東北・ダルビッシュ有投手(17)、横浜・涌井秀章投手(18)らを再評価。内野手
として東北・横田崇幸内野手(18)も挙げた。



2004.8.14    巨人がドラフト戦略を見直し 一場の獲得断念で14日緊急スカウト会議
一場の獲得断念で、巨人はドラフト戦略を見直さなければならなくなっ
た。懸念されたドラフト会議そのものへの不参加はなさそうで、関係者によれば、自由
獲得枠でのシダックス・野間口の獲得は、予定通り進められる模様。しかし、もう一つ
の自由枠の使い方は難しい。日大の那須野、東北高のダルビッシュ有ら他球団が獲
得を進めているほかの有力投手に関しては、一場を断念した経緯や世論を考慮すれ
ば、横やりを入れることは考えにくい。巨人は14日、緊急スカウト会議を開き高校生
を中心にドラフト戦略の見直し、善後策などを検討する予定。自由獲得枠を一つ使い、
3巡目から課題の捕手を中心に指名すると見られる。
 
巨人・渡辺オーナー辞任 明大・一場、プロ入り危機−−合宿所で会見
巨人の発表を受け、明大の別府隆彦総監督(78)と一場投手は1
3日午後、東京都調布市の野球部合宿所「明和寮」で会見し、金銭の授受があったこ
とを認めた。同日午前中に巨人・吉田孝司編成部長(58)に200万円全額を返金し
たことも明かし、自由獲得枠での巨人入りが確実視されていた一場は謝罪した上で、
日本でのプロ入りの意向をあらためて口にした。明和寮に集まった約30人の報道陣
の前に、一場は沈痛な表情で姿を現した。「事実です。規定を破って野球界全体に迷
惑を掛けて、大変申し訳ありませんでした。重大なミスを犯してしまいました」。言葉を
選びながら話す目は充血していた。明大側に巨人・吉田部長から「金を渡したことが
公になりそうだ」と連絡が入ったのは前日12日。別府総監督が一場に問いただし、事
実を確認した。一場はすぐに両親と連絡を取ったが全額を用意できなかったため、使
ってしまった不足分を総監督が立て替える形で小切手200万円を用意。この日午前
中に吉田部長を合宿所に呼び、一場が直接手渡した。立ち会った別府総監督は「信
頼関係を裏切った」と巨人側に今後の明大への出入りを禁止。さらに「巨人はひきょう
だ」と話し、一場が渡辺オーナー退任の口実に利用されたと指摘し激怒した。自由獲
得枠の目玉とされた一場が、巨人から金銭授受の話を持ちかけられたのは今年1月。
「禁止されていることは知っていて最初は断ったんですけど、押し付けられてやむを得
なかった」という。名目は「栄養費」で、食事に誘われるなど5月以降5、6回に分けて
授受。「使わず保管しておいた」というが、授業と練習の日々で食費に回したこともあ
ったと説明した。巨人以外からの授受は否定し、進路決定の判断材料になったかどう
かには「それは関係ないです」と答えた。学生野球憲章では、プロ球団からの金品授
受を禁止している。別府総監督は「連盟に報告して処分を待ちたい」と話したが、事実
が確認されれば規定により退部となる。秋季リーグ戦の出場も絶望的で、きょう14日
から練習も自粛する一場は「チームのみんなに迷惑を掛けて申し訳ない」と繰り返し
た。プロ入りの意思について「変わらないか?」との問いに「はい」と強い口調で答えた。
ただ、巨人が獲得を断念し今後、他球団が獲得に乗り出すかは微妙。日本球界入り
が閉ざされればメジャーしかプロへの道はなくなる。大学球界No・1右腕が窮地に立
たされた。 
 
 ◇巨人は獲得断念−−土井社長が明言 
 巨人は13日、明大・一場に対する金品贈与にかかわったとして、土井球団社長、高
山球団副代表、三山球団代表の3人を解任する"粛正人事"を断行した。また、金品
の贈与役となっていた吉田孝司編成部長(58)に対しては部長職を解き、罰俸処分を
下した。東京・神田錦町の球団本部で謝罪会見を行った土井社長は「金品を渡すとい
うことは社会通念上、決して正しくないとの認識はございました。私どもの緊張感の緩
みというか、判断の誤りとしかお答えしようがない」と話し「心から深く深くおわびいたし
ます」と深々と頭を下げた。また、昨年9月に就任したばかりの三山代表は「このよう
な形で終わることは今回のことを考えると当然のことですが、大変申し訳ないことをし
ました」と力なく話した。渡辺オーナーがオーナー職に就任する前の93年に推し進め
た逆指名制(年から自由獲得枠)が招いた失態劇。新人選手の場合、規定では上限
が契約金1億円、出来高5000万円に年俸1500万円となっている。だが、実際は選
手獲得のため規定を超える資金が水面下で横行。自由競争が生んだゆがみだった。
土井社長は「自ら手を挙げることはできない」と一場の獲得を断念することを明言した
上で「これを秘匿しておくことは社会的にも許されない。自ら襟を正すために公表した
方がいいということになった」と付け加えた。今回の不正を反省し、今後は後任フロン
トが健全なるスカウト活動を徹底させていく。 
 
 ◇堀内監督「残念」 
 ○…堀内監督は渡辺オーナーの辞任や球団首脳の解任劇に対して「詳しいことは
…。よく分からないんだ、つかめてないんだよ。内容が分からないから話のしようがな
い」とコメントを差し控えた。しかし、報道陣から明大・一場の獲得を断念することを伝
えられると「そうなの?しようがないだろ。残念だけどな」と話していた。 
 
 ◇きょう大阪でスカウト会議 
 ○…巨人・渡辺オーナーの辞任ニュースが流れた午後4時すぎ、甲子園では2回戦
(天理―福井)の試合中で、代表49校すべてが登場した後ということもあり各球団の
スカウト陣はほとんどいなかったが、巨人では松本スカウト1人が試合を視察。「詳し
いことは聞いてないので何もコメントできない」と言葉少な。巨人は一場の獲得断念を
受けてきょう14日、大阪市内でスカウト会議を開くことになった。 


2004.8.14    別府総監督 巨人に"絶縁状"
巨人が、明大・一場に現金を受け取らせたことが明らかになり、
同大・別府隆彦総監督は「もう出入りしないでくれ!」と巨人に"絶縁状"を叩き付けた。
「こっちの分からないところで(選手を)引っ張り出す」と、何でもありのスカウト活動を
批判し「一番心配なのが一場の将来だ」と案じた。巨人・渡辺オーナーが辞任したこと
を聞くと「知ったこっちゃない」と再度、怒りがこみ上げた様子。「巨人はひきょうだ。一
場とナベツネ(渡辺オーナー)さんの首を並べて、ナベツネさんをとったようなものだ」
と、一場の立場を考慮しない巨人の対応に、怒りがおさまらなかった。
 
2004.8.14    明大・一場 巨人入り白紙
「断ったんですけど…(懐の)中に入れられました…」。明大・一
場靖弘投手(22)は13日、都内の合宿所で「大変なことをしてしまいました」と謝罪し、
巨人スカウトから数回に分けて現金計200万円を強引に渡された経緯を詳細に語っ
た。一場によると、今春のリーグ戦終了後からこれまでに巨人スカウトから5、6回に
わたって食事に誘われ、「まわりに人がいない」料理店の個室で「栄養費」の名目で封
筒入りの現金を渡されたという。「アマチュアで禁止されているのは分かっていました」
と一場。だが、密室で数人のスカウトに囲まれ、断り切れる状況でなかった。「それは
できないと断りましたが『いいから、いいから』と押し付けられた感じで…。でも、しっか
り断り切れなかった自分が悪いんです」と悔やんだ。別府隆彦総監督によると、12日
に巨人側から「公になりそうだ」と連絡が入り、一場が「小遣いをもらった」と認めたた
め、13日午前に、巨人・吉田編成部長に200万円を小切手で返還。受け取った大半
の現金は一場が保管していたが、不足分は別府総監督が立て替えたという。「球界全
体に迷惑をかけてしまいました」。一場は沈痛な面持ちで頭を下げた。固まっていた
巨人入りについては「白紙?そうですね」と答え「プロ入りの意思は変わらないか」との
問いには「はい」と返した。ただ、巨人の強引なスカウト活動により、将来有望な右腕
の野球人生は大きなダメージを受けた。


2004.8.14    巨人・渡辺オーナー辞任!スカウト活動違反行為で引責
読売巨人軍が13日、渡辺恒雄オーナー(78)=読売新聞グループ本社会長=の辞任を電撃発表した。明大・一場靖弘投手(22)に現金約200万円を与えたスカウト活動の違反行為を理由に、引責した。土井誠球団社長(61)、三山秀昭球団代表(57)、高山鋼市副代表(61)も解任。新オーナーは滝鼻卓雄読売新聞東京本社社長(65)。巨人は一場獲得を断念したばかりか、渡辺オーナーが表舞台から去ることで、球界再編、1リーグ制移行に影響を及ぼすのは必至だ。まさに突然、顔役が姿を消した。この日午前、東京・大手町の読売新聞東京本社で臨時株主総会と取締役会が開かれた。土井球団社長、三山球団代表、高山副代表の解任が決まり、そして渡辺オーナーが辞任。午後、都内のホテルで発表された。「スカウト活動においてルールに違反した行為があったことがわかった」。滝鼻新オーナーは苦渋の表情で説明した。 巨人によると、ドラフト自由枠で獲得が決まっていた明大・一場に、吉田孝司編成部長が昨年12月から今年7月にかけて計約200万円を与えるなど、学生野球憲章で禁止されているスカウト活動が明らかになった。 外部から読売本社に寄せられた、この「違反活動情報」をもとに、渡辺前オーナーは球団に調査を厳命。三山球団代表ら幹部が容認していたことを知り、臨時株主総会で3役員を解任。「自ら社会的責任をとる」と辞任を表明したという。 渡辺前オーナーは「多くの関係者がプロ野球をどう発展させるかを真剣に議論している重大な時期に(中略)ルール違反を犯した責任は重く(中略)自らの道義的な責任も痛感しており(中略)辞任しました」とのコメントを、滝鼻新オーナーに託している。 球界では、優秀な新人獲得のため、正規の契約金以外に“支度金”を先行投資するのは暗黙の常識とささやかれていた。それがついに明るみに出た。「紳士たれ」とうたい、「盟主」を標榜し、「球界のため」「ファンのため」と唱え続けてきた巨人軍で、である。 渡辺前オーナーは、6月13日の近鉄・オリックスの合併に端を発した再編劇で「10球団なら1リーグでやるしかない」と、悲願の1リーグ制移行への旗振り役だった。その顔役が、あまりに電撃的に表舞台から去る。 最近は、労組選手会会長のヤクルト・古田に向けて「たかが選手が」と発言したことなどでファンの反感を買い、政財界からも批判を浴びた。球団や読売本社へも多くの抗議が寄せられ、身の危険も感じていたという。そんななか、不祥事が足元で発覚した。 もしこの不祥事が、先に外部から公表されたら、1リーグ反対派からの格好の攻撃材料となることは明白。大打撃を受ける前に自ら身を引き、世間の風当たりを避け、“院政”の形をとって1リーグ移行へ暗然とした力をふるう…といった見方も、球界では出ている。 滝鼻新オーナーも「渡辺前オーナーは、グループ本社の主筆で、社の言論を司る立場。いろいろなところで、発言する機会はある」と、渡辺前オーナーが引き続き影響力を維持することをほのめかした。 それでも、早急な1リーグ移行に反対するセ球団や選手会が、世論を背に勢いづく可能性はある。平成8年12月に就任した名物オーナーが表舞台から去ることで、球界の行方は再び、いやさらに、混沌となりそうだ。 


巨人新オーナーに滝鼻氏「球界の将来に強い危機感」
【滝鼻新オーナーに聞く】 
 「巨人軍がスカウト活動でルールに違反していたことが分かりました。自由枠で獲得を目指していた明大の一場選手に対し、昨年12月末から今年7月上旬にかけ、編成部長が食事代、交通費、小遣い、餞別などとして数回にわたり、大学生にふさわしくない金額の現金(約200万円)を手渡していたことが判明しました。球団役員の許可の下でです。一場選手からは本日までに全額が返金されております」 

 −−事実経過は 

 「昨年12月、編成部長から三山球団代表に対し『他球団の攻勢が強く情勢は厳しい。対策を講じたい』と相談があった。その話を受け、土井、三山両名が食事代などを渡すことを認めた。一場選手、両親、明治大学、プロ野球関係者に深くお詫び申し上げます。同時に一場選手のプロ入りの道が閉ざされることのないよう、ご配慮をお願いします」 

 −−なぜ判明したのか 

 「ごく最近、外部から情報が寄せられました。読売新聞グループ本社が巨人軍に対し、調査を指示し、このような報告を受けました。渡辺オーナーは関与しておらず、知らされてもいなかった。深刻に受け止め球団幹部の厳しい処分を指示しました」 

 −−オーナー会議は新オーナーが出席か 

 「今日付で就任しましたから、私が出席します。議長の件は分かりません。コミッショナーの指示に従います」 

 −−球界再編問題は 

 「渡辺前オーナーはプロ野球の将来に強い危機感を持っていました。私も全く同じ意見。このままでいいとは考えていません。ただ、ファン層を厚くしたいという部分は一致しているが、1、2リーグ、どちらがいいかということは今、考えていません。議論した結果としてどちらになるか」 

 −−選手会への対応は 

 「まだオーナーになったばかりで選手会がどういうものか理解していません。これから勉強して対応していきたいです」 

 −−お金以外の方法はなかったのか 

 「編成部長からの申し出を役員が許可したとのことでした。なぜお金だったかは分かりません。お金は個人の金ではなく球団の金でした」


どうなる?明大・一場…アマ球界に大きな衝撃
渦中の明大・一場靖弘投手(22)は東京都調布市の明大合宿所で、現金受け渡しの事実などについて釈明。巨人側の発表では、昨年12月から今年7月にかけて、とされているが、一場によれば今年5月ごろから5、6回にわたり、巨人スカウトと「個室のようなところ」で会い「栄養費として計200万円を渡された。自分はアマチュアで受け取れないと知っていたが、強引に押し付けられるような形で(渡され)やむをえなかった」と詳細に明かし「野球界全体に迷惑をかけて、申し訳ない気持ちでいっぱい」と頭を下げた。  明大の別府隆彦総監督によると、12日に巨人から連絡があり、一場も金銭の授受を認め、13日に巨人側へ小切手で全額を返却したという。同総監督は「一場には相当怒ったが、今後の野球人生が心配だ。グラウンドにはスカウトと選手が接触できないように、専用のスカウト室もあるのに…。(今回の件は巨人が)渡辺オーナーと一場の顔を比べて、オーナーを取ったようなもので、ひきょうだ」と声を荒げたが、一場の今後は、不透明となっている。 明大側は巨人の会見内容に基づいて事実関係を調査し、その上で所属する東京六大学野球連盟に報告する流れ。日本学生野球協会・長船騏郎常務理事は「現段階で事実関係の確認はできていないが、東京六大学野球連盟に提出される明大野球部の報告を待って対処することになる」とした。 大学、高校の選手は学生野球協会に所属し、そのルール下で活動している。日本学生野球憲章では金銭の受け取りは禁じられており(=詳細別掲)、大学野球選手及び部員のプロ野球団への入団その他に関する規定の第3条には「野球部は選手又は部員に前条の事実があると認めたときは遅滞なく、その者を退部させなければならない」と定められている。 調査内容が事実だと確認された場合、この憲章に則って、一場が処罰の対象にあげられ、退部した場合は秋季リーグ戦への出場も断念せざるを得ない。そのときの立場はフリーとなり、一場の獲得断念を表明した巨人以外の球団が、今秋ドラフトで指名することも可能となる。ただ、事態の重さと反響の大きさを懸念して、現段階では11球団の姿勢は慎重。場合によっては、一場が米大リーグに挑戦する可能性も残されている。

 ◆巨人・土井誠前球団社長 
「大学生選手に金品を渡したという行為を行いました。新人選手の獲得に際し、プロ、アマの確認事項などに関するルールに違反していることは明白。率先して事実を明らかにし、襟を正す必要があるという判断に至って公表に踏み切った。広く野球界およびファンの皆さまにご迷惑をかけ、失望感を与えたということに心から深く、深くおわび申し上げます」

 ◆日本学生野球協会・脇村春夫副会長(日本高野連会長)
「潔く違反行為を認めたことに敬意を表する。自ら襟を正したことに感銘した。辞任されたことでドラフトの違反行為がなくなることを期待する。雨降って地固まってほしい」 



2004.7.24    巨人がシダックス・武田獲り!野間口に続きW獲得狙う
巨人が今秋ドラフトでシダックス・野村克也監督の秘蔵っ子、武田勝投手(26)の獲得を目指していることが23日、明らかになった。自由獲得枠での入団が決定している野間口貴彦投手(21)に続き、シダックスからW獲得を狙う巨人。明大・一場靖弘投手(22)も自由獲得枠での入団が決まっており、猛烈な勢いで補強を進めている。球界再編問題が、巨人を中心に激動する状況に並行し、新戦力の補強計画を着実に進めていた。今月1日に自由獲得枠での入団が決定した右腕・野間口の次は、抜群の安定感を誇る左腕の武田。「巨人は野間口だけでなく武田も高く評価し、W獲りをするようだ」と球界関係者が明かした。武田は6月に行われた都市対抗の東京都二次予選で大健闘し、最優秀選手に輝いた。準決勝の鷺宮製作所戦では4安打1失点完投。不調のエース・野間口をカバーする力投が、Gスカウト陣の心を動かした。今年4年目の左腕。入社当時は中継ぎ専門だった。しかし昨年、野村監督就任と同時にシュートを直伝された。カーブピッチャーが、左打者の内角へのボールを覚えたことで、野村監督のセオリー“原点回帰”(外角低め)で勝負できるようになり、投球術が広がった。かつての経験も生き、先発、中継ぎとフル回転でシダックスを支える屋台骨だ。「武田は今、うちのチームで一番調子がいい」と秘蔵っ子の成長に目を細める野村監督。「環境に恵まれ、自分の意識をかえてくださった野村監督に感謝しています。都市対抗で結果を残したいです」と意気込む武田。野間口とともに、来季巨人のユニホームを着ることになるか。

■武田 勝(たけだ・まさる) 
昭和53年7月10日、名古屋市生まれの26歳。上名古屋小4年時に軟式で野球を始めて以来投手。浄心中でも軟式。関東一高では3年夏に甲子園に出場し、1回戦敗退。立正大を経てシダックス入りし、4年目。今年の都市対抗野球の東京都二次予選で最優秀選手に輝いた。MAX142キロ。1メートル76、70キロ。左投げ左打ち。血液型B。


2004.7.21    シダックス・野間口が阪神、西武に断りの連絡
今秋ドラフト自由獲得枠で巨人入りが確実なシダックス・野間口貴彦投手(21)が20日、獲得に名乗り挙げていた阪神と西武に、正式に断りの連絡を入れた。巨人、阪神、西武の3球団が争奪戦を展開していたが、野間口サイドは今月1日に巨人に入団意思を伝達。この日、阪神と西武にそれぞれ電話で断った。23日開幕のハーレム国際大会(オランダ)に出場するため、21日に社会人日本代表メンバーとして現地に向かう野間口。日本を離れる前に自ら態度を明確にした。 

野間口 阪神、西武に断り
今秋ドラフト自由獲得枠の超目玉、シダックス・野間口貴彦投手(21)の進路がスポーツ報知既報通り、巨人に決定した。シダックス側が20日、獲得を目指していた阪神、西武に断りの連絡を入れていたことが分かった。この日、西武・星野球団代表が「スカウトの方に連絡があった」と話し、阪神についても球界関係者が断りの連絡があったことを証言した。社会人NO1右腕をめぐっては、昨年から巨人、阪神が獲得の意思を表明。年明けから西武も参戦し、争奪戦となっていた。野間口はすでに巨人への入団を決意しているとみられ、巨人はこれで明大・一場靖弘投手(22)に加えて2つの自由獲得枠を決定させたことになる。野間口は10月の日本選手権予選終了後にも、自ら進路を表明する予定。今秋には「巨人・野間口」が正式に誕生することになる。 


2004.7.16   シダックス・野間口が巨人入り!激しい争奪戦に終止符
今秋ドラフト自由獲得枠の目玉、シダックス・野間口貴彦投手(21)の巨人入りが15日、決定した。巨人が今月1日、正式に野間口サイドから入団意思を伝えられたことが、複数のプロ関係者の証言で明らかになったもの。これまで巨人のほか阪神、西武の3球団がMAX151キロ右腕の争奪戦を展開してきたが、激しいバトルに終止符が打たれた。プロ球界が再編問題で激震する最中、社会人No.1右腕・野間口が巨人を選択した。昨年からデッドヒートを繰り広げた3球団による争奪戦にピリオドが打たれ、野間口がG戦士の一員として東京ドームのマウンドに立つ。シダックスは6月28日、NTT東日本を倒し、東京都の第1代表として都市対抗出場権を獲得。野間口が先発したこの試合を、巨人は三山球団代表はじめスカウト陣が視察したが、直後の7月1日に野間口入団の“朗報”が舞い込んだ。「(巨人は)すでに返事をもらった」とあるプロ関係者が明言すれば、別の関係者は「いい答えがあり、両右腕の獲得に成功したと聞いた。球界は激震しているが、巨人だけは満点ドラフトがかなった」と証言した。すでに巨人は自由獲得枠で大学No.1右腕、明大・一場靖弘投手(21)の獲得に成功。アマ黄金右腕のダブル獲りで、さらなる巨大戦力へとパワーアップする。現在、巨人は中日を4.5ゲーム差で追う2位で、16日から後半戦(対ヤクルト)に突入。前半戦終了時で本塁打数はリーグダントツの158本を誇るが、チーム防御率は同5位の4.85と投壊状態が続く。優勝が渡辺オーナーの至上命令でもある中、両右腕にG投の未来が託される。

■野間口 貴彦(のまぐち・たかひこ) 
 昭和58年5月31日、兵庫県生まれ、21歳。関西創価高では3年時に選抜大会で4強入り。創価大に進学も1年時の9月に中退し、シダックス入社。平成15年夏の都市対抗では準優勝に貢献し、若獅子賞を受賞。同年、キューバで行われたW杯で全日本入りし、2勝を挙げて銅メダルを獲得。MAX151キロの速球とスライダーが武器の本格派右腕。1メートル83、85キロ。右投げ右打ち。 

2004.7.15    お目当て 横浜・涌井現れず
横浜の主戦・涌井の投球を一目見ようと、巨人や横浜など国内五球団や、メジャーリーグ・ドジャースのスカウト陣が大和球場のバックネット裏に陣取った。各スカウトはスピードガンを片手に涌井の登場を待ったが、横浜が圧勝したこともあり、この日は出番はなく、肩すかしに。巨人の上田武司チーフスカウト(58)は「残念だったが、神奈川は優勝まで七回勝たなければならないので、涌井を温存したのだろう。また来る」。そう言い残し、二回途中で、北陸地方に向かった。



2004.7.14    横浜創学館・高橋に日米11球団が熱視線
(第86回全国野球選手権、8月7日開幕)12日、18大会で試合が行われ、神奈川では今秋ドラフト候補のMAX145キロ右腕、横浜創学館・高橋徹投手(3年)が県立屈指の好投手・岩佐輝則投手(3年)率いる横浜清陵総合との1回戦に先発。米大リーグ、ドジャースを始め、日米11球団のスカウトが見守る中、8−4で完投勝利を飾った。栃木では、今春の選抜大会に出場した作新学院が栃木工に0−3で初戦(2回戦)敗退した。神奈川屈指の好投手目当てに、ネット裏がにぎわった。横浜創学館・高橋が、この日最速142キロの直球を武器に、四回までパーフェクトピッチを展開。結果的には4点を失ったが、10奪三振で完投し、ドラフト候補の片鱗(へんりん)をのぞかせた。 「もう少しいいピッチングをしたかったですけど、勝てたということに関してはよかったです」 1回戦のこの日は、直球&スライダーの限定投球をテーマに掲げた。一回先頭・片野の空振り三振に始まり、完全ペースの四回まで外野への飛球はゼロ。五回二死、5番・岩佐に初めての安打を許すと「緊張の糸が途切れました」(高橋)と4連打で3点を失ったが、最後までスプリットやカーブ、フォークなど多彩な変化球は“封印したままだった。 シード校ですら最低7回勝たなければ甲子園に届かない神奈川大会。先を見据えて本領を隠す、激戦区ならではの“煙幕作戦”だった。 スタンドではドジャースをはじめ巨人、横浜、ヤクルトなど日米11球団の計13人が熱視線を送っていた。巨人・上田スカウトは「腕も長くピッチャーらしい体格をしているし、将来性がある。(ドラフト)上位で消えるしょう」と絶賛。地元・横浜の今久留主スカウトも「順調に成長していますね」と目を細めた。 試合後、「目標は甲子園です」と力を込めた高橋。昨秋の神奈川大会を制した右腕は、夢舞台はもちろん、全国最多195校の頂点も見つめている。

■高橋 徹(たかはし・とおる)
昭和62年2月23日、神奈川県横浜市生まれ、17歳。横浜・並木小1年のとき『並木ジャイアンツ』で野球を始め、外野手や捕手を経験。横須賀・大津中時代に『横須賀スターズ』で投手に転向し、3年時に全国大会8強。遠投100メートル。1メートル83、73キロ。右投げ右打ち。家族は両親と兄2人。血液型は0。好きなタレントは小野真弓。 


2004.6.19    巨人編成会議、野間口&一場補強の軸確認
18日、東京ドームで編成会議を行い、堀内監督、三山球団代表、吉田編成部長、上田チーフスカウトが今季後半及び来季のチーム編成、補強方針について話し合った。公式な編成会議は今年初。ドラフトでは入団が確実視されるシダックス野間口貴彦投手(21)明大一場靖弘投手(21)を軸とした即戦力の投手を中心に来季の補強を行うことを再確認した。三山代表は「方針は従来通り。合併問題は補強にも影響してくるから、推移を注視していくのが一番いい」と話した。


2004.6.16    大学No・1右腕 一場が巨人入りへ
明大・一場靖弘投手(21)の巨人入りが15日、確実になった。この日、今春の公式戦が終了したことで、別府隆彦総監督(79)と進路について相談。一場から巨人入りの意向を伝えられた同総監督は「あまり時間をかけると断る球団に迷惑がかかる」と同日夜、阪神と横浜に電話で連絡を入れた。複数の関係者も「在京志向が強く、強いチームで自分の力を発揮してみたいようだ」と話しており、秋のリーグ戦終了後に正式発表される。 激しい争奪戦だった。今年1月には巨人をはじめ、阪神、横浜、オリックス、西武、さらにはメジャーのメッツ、ドジャースなども視察に訪れた。一場も「自分をどれだけ見てくれているかは気になる」と話していた。群馬県出身の一場は幼い頃から巨人ファン。冷静沈着な投球をする桑田にあこがれており、今季の開幕戦も東京ドームで観戦した。巨人は高校時代から一場をマーク、三山球団代表が何度も球場に訪れるなど、球団トップの直接視察という熱意も一場には伝わったようだ。 最速154キロに完全試合。神宮をわかせたスピードスターは来年、少年時代からの夢をかなえ、東京ドームで日本最速の160キロを目指すことになる。

 一場 靖弘(いちば・やすひろ)
1982年(昭57)7月5日、群馬県生まれの21歳。太田小3年で野球を始め投手兼内野手、桐生一では99年夏に背番号11で正田(現日本ハム)らとともに全国制覇。明大では1年春からベンチ入りし通算26勝。03年秋の早大2回戦で自己最速の154キロを記録した。04年春には8勝を挙げリーグ優勝に貢献、ベストナインも獲得した。家族は両親と兄。1メートル83、84キロ。右投げ右打ち。


巨人、明大150キロ右腕・一場も獲得!
オリックスと近鉄の合併合意余波で各球団がドラフト戦略で混迷する中、巨人だけは着々と進んでいる。最速154キロ右腕、明大・一場靖弘投手(4年=桐生一)の巨人入りが15日、決定した。当初、日米5球団が獲得に乗り出した逸材はこの日、全日本大学選手権準決勝で敗退。関係者に進路先決定の意思を伝えた。これで巨人は、今秋ドラフトの目玉といわれるシダックス野間口貴彦投手(21=関西創価)とのダブルどりに成功した。 野間口と並び、今秋ドラフトの目玉とされた一場もまた、巨人入りの意思を固めた。一場はこの日、東北福祉大戦に先発。完投したものの2暴投などで5点を失い、3−5で敗退した。その直後に、神宮球場ロッカー室内で別府隆彦総監督(77)と話し合い、巨人入りの意思を伝えた。これを受け大学関係者が、獲得に名乗りを上げていた横浜と阪神に入団の意思がないことを連絡。正式表明は秋季リーグ戦後になるが、異例の早期決着を迎えた。 当初、一場には日米5球団が獲得に乗り出していた。今年に入り、一場は進路を巨人、阪神、横浜の3球団に絞った。明大OBの星野SDがいる阪神に興味を示した時期もあったが、群馬出身でもあり在京志向は強かった。将来的にメジャーへ挑戦したい考えも持っており、移籍へ寛大な姿勢を示した横浜にも魅力を感じていた。だが、最終的には「人気球団でやりたい」という気持ちが巨人を選択させた。 巨人では社会人NO・1右腕、野間口と同期入団となり比較されることも多くなる。しかし、一場は「自分は自分なので気にしない」と、あくまでマイペースを貫き、プロで成功したい気持ちを表した。巨人関係者は「154キロ出せるスピードとスタミナが魅力。まだ粗削りな面もあり将来性も十分」と高く評価する。今大会2回戦の広島経大戦では、史上4人目の完全試合を達成。大化けの可能性も秘めた逸材が、今後は巨人でさらなるレベルアップを目指す。

2004.6.16    エッまさか…巨人4巡目で日大・那須野も
 一場の進路決定で、注目は一気に日大の192センチ左腕、那須野巧投手(4年=駒場学園)に注がれる。その那須野はこの日、準決勝の八戸大戦で8回から無失点救援。被安打1も、最速146キロ直球で2奪三振と格の違いを見せた。今春リーグ戦からの連続無失点も41回に。「まあまあですね。決勝は1人で投げて勝ちたい」と自信を見せた。 心身ともに大物ぶりを見せる那須野に、一場からの撤退を余儀なくされた横浜は既に自由獲得枠での獲得を明言。阪神も那須野へ方向転換するようだ。既に表明しているオリックス、ロッテ、中日、ダイエー、西武と合わせて7球団が獲得を狙う。大物2人の獲得で自由枠を使えない巨人も那須野への評価は高く、4巡目からの指名ながら「ビッグ3」獲得に向け水面下での動きもありそうだ。那須野は進路について「これからいろいろと話を聞いて決めたい」と話した。日大・鈴木監督も「世界大学選手権(7月23日〜8月1日)が終わってからゆっくり決めることになると思う」と長期戦の構えを見せた。

完全男明大・一場も巨人
今秋ドラフトの超目玉、明大・一場靖弘投手(21)の巨人入りが15日、確実となった。完全試合右腕をめぐって巨人、阪神、横浜が争奪戦を繰り広げてきたが、大学側が阪神、横浜に断りの連絡を入れることになった。これでシダックスのエース野間口貴彦投手(21)と合わせ、自由獲得枠2人が埋まった。また巨人がさらなるドラフト候補として、アマNO1左腕の日大・那須野巧投手(21)をリストアップしていることも分かった。アマトップ3投手の“トリプル獲り”へ向け、巨人の投手王国戦略が加速する。一場の進路がついに決まった。明大の別府隆彦総監督(78)が15日、神宮球場で、入団意思のない2つの球団に、近日中に正式な断りの連絡を入れることを明かした。関係者によると、断りを入れるのは阪神、横浜で「巨人が有力のようだ。決意も固いようだ」と明かした。 一場の獲得をめぐっては昨年末、巨人、阪神、横浜が参戦を表明。年明け早々から、それぞれ専属スカウトをつけ、練習、練習試合、遠征試合などを徹底マークしてきた。3球団とも一歩も引けをとらない熱意と誠意をアピール。だが一場サイドは、家族が在京球団でのプレーを望んでいることも考慮。巨人での“挑戦”を選んだ。 巨人は一昨年は早大・和田(現ダイエー)、昨年は早大・鳥谷(現阪神)と2年続けて目玉選手を逃してきた。また今季の堀内巨人は、ペナントレースで首位を快走しているものの、投手陣は決して万全ではなく、投手力の整備は最重要課題となっていた。 一場はまさに、巨人の大黒柱になれる逸材だ。13日の大学選手権・広島経大戦で史上4人目の完全試合を達成。連投を苦にしないスタミナと自己最速154キロを誇る直球が最大の武器だ。また今春の東京六大学リーグ戦では史上2人目、79年ぶりとなるシーズン3けた奪三振(107K)を達成するなど、数々の記録も打ち立てた。 一場はこの日、全日本大学選手権準決勝・東北福祉大戦に先発登板。毎回の13三振を奪ったものの、熱投実らず9回12安打5失点で敗戦した。試合後には自身の進路について「卒業後はプロの世界で自分の力を試したい。でも特定の球団を絞ることは秋のリーグ戦終了後に致します」(要約)とする内容の声明を発表した。今後は進路の話題はいったん“封印”し、大学での野球生活に全力を注ぐ。

最大8球団で那須野争奪
軽やかなフットワークで打球を処理する日大・那須野  野間口、一場を固めた巨人が、次なるドラフト戦略を打ち出した。日大・那須野だ。今春の東都リーグで7試合46回1/3を投げ、防御率0・39と驚異的な安定感を誇り、日大の48年ぶりの10戦全勝優勝の立役者となった。この活躍に巨人側は最上位候補として高く評価。巨人は現在、若手の先発左腕が、林、内海と層が薄い現状もある。 MAX149キロを誇るアマNO1左腕には、これまでロッテ、オリックス、横浜、中日、阪神が自由獲得枠の行使を明言。さらに東北・ダルビッシュ有投手(17)の1巡目指名との兼ね合いをにらんでいたダイエーも正式に参戦を表明。西武も高い関心を寄せ、最大8球団での争奪戦となる。巨人はすでに2つある自由獲得枠の行使が確実だが、日大サイドが巨人に好感触を抱いているとの情報をつかんでおり、4巡目での那須野獲得に乗り出した。 那須野はこの日、大学選手権準決勝・八戸大戦に8回から救援登板。2回を1安打無失点でチームを3年ぶりの決勝へ導いた。進路に関しては「大学選手権が終わった後考えたい」と“封印”した。自由獲得枠候補に対し、4巡目での獲得。苦しい戦いは覚悟の上で、巨人は果敢に挑んでいく。  
 

2004.6.15    明大・一場、完全試合の次は好救援で4強入り
全日本大学野球選手権第7日(14日、神宮)。前日の広島経済大戦で完全試合を達成した明大・一場靖弘投手(4年、桐生一)が、九州東海大(九州六大学)戦で無失点救援。4−1で勝利し、23年ぶりの準決勝進出を果たした。日大(東都)は徳山大(中国)に9−0で7回コールド勝ち。また、八戸大(北東北)、東北福祉大(仙台六大学)も準決勝進出を決めた。東北勢2校が準決勝に進出するのは大会史上初。 一場が見事な無失点救援。八回二死二、三塁から登板。打者・藤島に対し、外角への151キロの直球で見逃し三振に仕留めた。「完全試合をした後、注目される中で投げることは気持ちよかったです」。すでに今秋ドラフトの自由獲得枠での巨人入りが決定。今大会では日本一奪取に向け、投げまくる。 


2004.6.14    完全試合の明大・一場、巨人入団が決定!
今秋ドラフト自由獲得枠の目玉、明大・一場靖弘投手(21)の巨人入団が13日、決定した。MAX154キロ右腕をめぐっては巨人、阪神、横浜が激烈な争奪戦を展開してきたが、複数のプロ野球関係者の証言によると、この日までに一場が巨人入団の意志を固めた。同日の全日本大学野球選手権2回戦の広島経大戦(神宮)では、大会史上4人目の完全試合を達成。輝く勲章を携え、東京六大学秋季リーグ戦終了後の10月下旬にも巨人入りを正式に表明する。大学NO・1右腕の底力を、マウンドで実証してみせた。明大・一場が全国大会の大舞台で完全試合を達成。広島経大相手に13奪三振、内野ゴロ13、内野フライ1と、外野に1回も打たせなかった。103球の熱投で快挙を成し遂げたこの日、巨人入団を決意したことが、複数プロ関係者の証言で判明した。 「群馬出身とあって在京思考が強い上、あえて競争が激しい巨人に身を置いて、さらなるレベルアップをしたいと考えているようだ」とあるプロ関係者。他の関係者も「良くも悪くも注目度が高く、過酷なチームに飛び込む決意を固めたようだ」と証言した。 昨年末から、巨人、阪神、横浜が熾烈(しれつ)な争奪戦を展開してきた。平成2年以来、連覇から遠ざかる巨人は、桑田、工藤らの高齢化が進む中、投手王国を再構築するには154キロ右腕の獲得が絶対条件とあって一場獲りに全力。阪神は明大OBの星野シニアディレクターがパイプを生かし、また横浜も元明大監督・荒井信久氏が4月にスカウト部長に就任して、獲得態勢を整えた。しかし、一場が決断したのは巨人。今後、両球団は方向転換を余儀なくされる。 自らの決断を祝うように快挙を果たした一場は「一生に一度は完全試合をしてみたいと思ってました。今後の目標? まだ考えていません。プロに入ってからの話ですね」。昭和51年の第25回大会で駒大・森繁和投手(現中日投手コーチ)が果たして以来28年ぶり4人目の完全試合で、11年ぶりの準々決勝進出を果たし、最高の笑顔だった。 巨人にとっても歓喜の一日になった。ネット裏でスコアブックを手に観戦した三山秀昭球団代表(57)は「完全試合に立ち会えて感激しました」と手放しで喜び、「これで一喜一憂はしません。高校時代から追いかけてきて、潜在能力の高さと頑健なところをミスターも褒めているんです」と、巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(68)の評価まで口にした。 この日を初戦に4連戦になる明大。秋のドラフトを控え、一場は「スタミナを見せていきたい。もちろんそれには勝たないといけません」と優勝へ意欲を見せた。完全試合に日本一。輝かしい勲章をひっさげて、巨人入団を果たす決意だ。

明大・一場 103球!完全試合達成
一場、28年ぶりパーフェクト。第53回全日本大学野球選手権大会第6日は13日、神宮で2回戦3試合を行い第3試合で自由獲得枠候補の明大・一場靖弘投手(4年)が完全試合を達成した。外野への飛球はゼロ。まさに圧巻の103球だ。そのほか東海大、九州東海大が勝ち進み、ベスト8が出そろった。14日は午前9時から準々決勝4試合が行われる。 アウトを1つ取るたびに、1球投げるごとにスタンドがざわめく。最後はフォークのサインに首を振って148キロの直球。27人目の打者・西山を見逃しの三振に仕留め完全試合達成、一場は右拳を突き上げた。 「研究されていないから楽に投げられた」。わずか103球。1球たりとも外野に打球を飛ばさせなかった。「ベンチに戻ってくるたびにゼロだゼロだと言われていた。一生に1回はやってみたいと思っていた」と心地よい汗をぬぐいながら快挙の余韻に浸る。この日も父・隆志さんと母・京子さんが観戦。これまでウイニングボールは自室に並べていた一場だが、特別な1球は「両親にあげます」と感謝の意を表した。 スカウト陣の評価はさらに上昇。自らスコアブックをつけていた巨人・三山球団代表は「感激した。打たせて取る投球での達成は凄い。凄いよ」とスタンディング・オベーションで称賛。“一場伝説”の幕開けを告げる快挙が、巨人、阪神、横浜の3つどもえの争奪戦をさらに激化させる。


明大・一場完全試合  全日本大学野球選手権〈第6日〉
今秋ドラフト自由獲得枠の目玉、明大・一場靖弘投手(21)が、広島経大を相手に完全試合の快挙を成し遂げた。大学選手権での完全試合は1976年、駒大・森繁和(現中日投手コーチ)が近大工学部戦で達成して以来28年ぶり4度目。また、東海大がプロ注目の強打者・大松尚逸(しょういつ)の2ランなどで札幌大を下した。九州東海大は北九州市大を下し、ベスト8が出そろった。最後の打者を三振に仕留め完全試合を達成した一場はガッツポーズ(カメラ・近田 瑞樹)  ウイニングボールは“女房”のミットにおさめる。それが一場流だ。9回2死。フォークのサインに首を振り、こん身の148キロを外角に決めた。見逃し三振でゲームセット。選手権史上4人目、28年ぶりとなる完全試合達成だ。「一生で一度は完全試合をやりたいと思っていた」一場の喜びが爆発した。 会心の出来だ。初対決の広島経大打線は、バットに当てるのにも苦労した。初回に2Kで立ち上がると、最速151キロの直球、110キロ台のチェンジアップ、フォーク、カットボールなどでほんろうし計13奪三振。外野には1球も打球が飛ばず、内野飛球もひとつだけ。13あった内野ゴロの多くは“ボテボテ”だ。「ずっと0―0の気持ちで投げました。リーグ戦のように相手にあまり研究されていない分、無心で投げられた」と一場。リーグ戦と違い、指名打者制だったことも「ベンチでゆっくり休めた」とプラスになった。 ネット裏に陣取ったプロのスカウト陣からも「スタンドとも一体化していた。リーグ戦で頑張ったごほうびでしょう」(横浜・荒井信久スカウト部長)など、ため息しか出ない。 

★一場 靖弘(いちば・やすひろ)
昭和57年7月5日、群馬県生まれ。21歳。桐生一高から明大に進学。高校2年時の夏の甲子園で正田樹投手(現・日本ハム)の控え投手ながら全国制覇を経験。エースとなった3年時は夏の甲子園に出場も初戦敗退。大学では東京六大学の春季リーグ戦で初先発初勝利を挙げるなど1年から活躍。六大通算成績は52試合26勝15敗、防御率2.02。1メートル83、82キロ。右投げ右打ち。  


2004.6.8    野間口登場でジャイアンツ球場に“戒厳令”
ジャイアンツ球場(川崎市多摩区)の室内練習場で7日、社会人のシダックスが初練習。巨人が自由枠で獲得を狙う野間口貴彦投手(21)の登場で周囲が厳戒ムードに包まれた。巨人のスカウトが取材規制したのはまだしも、きょう8日の中日戦(ナゴヤドーム)に先発予定の木佐貫がナント雨降る屋外で練習を強いられる異常事態。さらにはライバルの阪神スカウトまで駆けつけ、超ピリピリムードとなった。最愛の恋人が、ブルペンで約50球。それを見つめる巨人、阪神のスカウト。何でもない光景だが、この日ばかりは「場所」が問題だ。ここはジャイアンツ球場の室内練習場。雨の休日で静かな1日になるはずが一転、異様な緊張感に包まれた。 「写真の撮影と練習中の立ち入りは(しないように)協力してください」 シダックスの野村監督以下、選手が室内練習場に姿を見せると、すかさず野間口を担当する巨人・中村スカウトから報道陣に異例の“要請”が出た。室内練習場を持たないシダックスは神宮室内を借りることが多い。しかし、この日は神宮のスケジュールが埋まっており、巨人がシダックス側の要請を許可した。 もちろん野間口も元気に練習に参加し、約2時間、汗を流した。1年後の自分の練習場所になるかもしれないブルペンでの投球後「やっぱり普段とは全然違う。集中できますね」と感激の面持ち。その姿を阪神の野間口番、佐野スカウトが苦笑いで見つめていた。 ところが、この“過剰サービス”のあおりを受けたのが、8日の中日戦で先発予定の木佐貫だ。シダックスに遠慮する形で、雨でぬかるんだ屋外球場でランニングとキャッチボール。「もしも(強い)雨がやまなかったら出直さなきゃいけなかった」。まだ2年目で控えめな性格の木佐貫、文句も言わずに黙々と調整を続けた。 「他の社会人でも学生でも門戸はどこにでも開いてます。ウチが使わなくて支障がなければ、ノープロブレム」三山球団代表は、今回が特例でないことを強調した。平成12年6月、大学選手権中の九州共立大にグラウンドを提供した際に当時の宮田コーチが選手を指導し、学生野球憲章に抵触。同大の監督らが1年間の謹慎処分を受けた。だからこそのピリピリムードだが、あまりに過剰な対応。まさに戒厳令下のジャイアンツ球場、となった。

★阪神もあきらめない
ライバルの巨人から塩を贈られる格好で室内練習場の入場が許された阪神・佐野スカウトは野間口の動きに目を光らせた。「巨人優位? そんな報道があるの? (今後も密着マークは)もちろんです」。野間口獲得をあきらめない姿勢を強調していた。 


巨人室内練習場、野間口のいるシダックスが使用 ◆ 85年の完成以来初 ◆
川崎市のジャイアンツ球場室内練習場が7日、85年10月4日の完成以来初めて社会人チームに貸し出された。同練習場で約2時間の練習を行ったのはシダックス。アマチュアチームでは00年6月、九州共立大が同練習場を使用した例があるが社会人チームとしては初めてだ。 同チームには自由獲得枠で巨人入りが確実な野間口貴彦投手(21)が所属。「設備が違う。集中できますね」とブルペンで約50球を投げ込み笑顔を見せたが、担当の巨人・中村スカウトが報道陣に練習場内への立ち入りと写真撮影など”取材自粛”を要請するなど、周囲はピリピリムードだった。 

野間口G球場デビュー   シダックス練習ブルペン50球
巨人の自由獲得枠候補で、社会人NO1右腕のシダックス・野間口貴彦投手(21)が7日、ジャイアンツ球場に“初見参”した。雨の影響で調布市にあるグラウンドの状態が悪く使用できなかったシダックス。普段、雨天時は神宮の室内練習場を借りていたが、この日はすでに空きがなく、前々から使用許可を得ていた巨人に要請。1軍は移動日、2軍も練習が休日だったために、野間口の“G球場デビュー”が実現した。 午前11時から約2時間、行われた。野間口はブルペンで約50球の投球練習。20日の都市対抗・東京都2次予選に向け汗を流した。巨人の施設だったことに関しては特別、触れなかったが「普段より集中、出来ました。設備も全然、違います」と整った施設に感激した様子。この日も、巨人・中村スカウト、阪神・佐野西日本統括スカウトが練習を見守った。中村スカウトは「これからも空いていれば(他の社会人チームに)貸すことはあります」と話した。 

巨人木佐貫、野間口先約で練習場使えず
昨季の新人王も「未来の後輩」の前では形無し? 巨人木佐貫洋投手(24)が7日、庭であるはずのジャイアンツ球場(川崎市)でとんだ肩透かしをくらった。先発予定の8日中日戦(ナゴヤドーム)に備え室内練習場で自主練習をしようとしたところ、社会人のシダックスに提供していたため入れなかった。来季の巨人入りが確定的な野間口貴司投手(20)が屋内で投球練習を行う一方、木佐貫は雨上がりでぬかるむ屋外グラウンドでランニング。野間口獲得合戦が思わぬハプニングを生み出した。 練習熱心な木佐貫を思わぬ「壁」が待っていた。使い慣れたはずの室内練習場に、見慣れないユニホームの選手がびっしり。外国人選手もいれば、よく見るとあのノムさん(野村克也監督)の姿まで…。そう、社会人野球のシダックスが練習中だったのだ。室内練習場がないシダックスは雨天時には神宮球場を使用することが多いが、この日は使用できなかったため巨人側に提供を依頼、巨人も快諾したというわけだった。 プロアマの微妙な問題もあり、一緒に練習するわけにもいかず、さすがに遠慮した木佐貫は雨上がりの球場へと降りていった。ランニングやストレッチなど軽めの調整を行い、1時間程度で終了。ぬかるんだ足場での練習は予定外だったはずで「雨が降ってなくてまだよかったですね」と苦笑いで球場を後にした。この日は名古屋への移動日で1、2軍とも練習はなし。その広々とした室内で練習する思惑が外れてしまった。 今秋ドラフトを巡る“野間口騒動”がこんなところにも余波を生んだ。巨人中村スカウトは「うまくタイミングが合ったから。今後も都合が合えばどんどん使ってもらっていいと思う」。グラウンドキーパー、2軍マネジャーも休日返上という特別待遇で野間口を迎えた。一方で阪神佐野スカウトは「敵地」に乗り込み誠意をアピール。巨人入りが有力と伝えられるが「そんなことない。今後も密着マークしていきますよ」と執念を口にした。 場外で悲喜こもごもが繰り広げられる中、都市対抗予選を控える野間口はブルペンで約50球の投球練習を行った。「キャンプがうまくいったんで状態はいいです。設備も全然違いますね。いつも以上に集中できました」とニコニコ顔だ。木佐貫としては、今日8日の中日戦で先輩の威厳を見せつけるしかなさそうだ。


2004.5.29    野間口7回1失点、復活へ光
今秋ドラフト自由獲得枠での巨人入りが確実なシダックス・野間口貴彦投手(20)が28日、東京・八王子の上柚木公園野球場で行われたヤマハとのオープン戦に先発。7回を3安打1失点に抑える好投を演じ、復調の兆しを見せた。 指揮官のアドバイスが功を奏した。試合前、野村GM兼監督から野間口に“的当て投法”の指令が飛んだ。「打たれるとか抑えるとか、状況がどうとか考えるな。ダーツのイメージで、ミットだけをめがけて投げろ」かつてスランプに陥った阪神・井川を復調させた療法で、不調が続いたエースをマウンドに送った。 力みが消えた。変化球を主体に、リズム良く打たせてとっていく。軽妙なマウンドで7回を6奪三振、1失点に抑えた。「光が見えてきました」と野間口。勝負の夏に向けて、若きエースに笑顔が戻ってきた。

2004.5.25    シダックス・野間口 巨人入団へ
今年の自由獲得枠の超目玉、シダックス・野間口貴彦投手(20)の巨人入りが24日、確実となった。野間口自身が巨人入りに傾いたことで、獲得に動いていた阪神、西武が撤退し、事実上の巨人入りが決定。MAX151キロの即戦力右腕の争奪戦は、巨人の総力を挙げた獲得戦略の成果もあって異例の早さで“決着”。野間口は今秋の日本選手権終了後、正式に巨人入りを表明する。 極めて異例の早期決着だ。まだ5月の段階でのアマ球界No.1右腕の巨人入りの決定。水面下で激しい争奪戦を演じていた阪神、西武が撤退せざるを得なかったのは、野間口自身の巨人入りへの固い意志だった。 野間口は関西創価3年の99年春の甲子園で4強入り。創価大を中退し02年10月にシダックスに入社して同年監督に就任した元阪神監督の野村克也GM兼監督と巡り合い、才能を開花させた。昨夏の都市対抗で準優勝。社会人の日本代表にも選出され昨年11月のW杯(キューバ)では2勝を挙げるなど銅メダル獲得に貢献した。20歳ながらMAX151キロを誇る即戦力投手には巨人、阪神、西武以外にもドジャース、メッツの米大リーグが獲得に乗り出していた。野間口が関西出身であることに加え、最も信頼を寄せる野村監督が元阪神監督。当初は阪神有利の声もあった中で、野間口は「野球に集中できる環境が1番。やるからには1番になりたいし、自分が1番やりやすくて力を発揮しやすいところに行きたい」と話してきた。 そんな中で巨人の動きは早かった。一昨年は和田(早大―ダイエー)昨年は鳥谷(早大―阪神)と2年連続して自由獲得枠の目玉を逃したことで、球団側は昨夏の都市対抗後に「文句なしの即戦力。すぐにでも欲しい」と吉田編成部長が獲得へ動くことを表明。今年に入ってからも2月のキャンプ、地方大会に至るまで吉田編成部長らが密着マークしてきた。さらに昨オフ、阪神からシダックス・野村GM兼監督の愛息、克則をトレードで獲得。野村監督の沙知代夫人の出版パーティーに三山球団代表が出席するなど、積極的にパイプづくりを進め、総力を挙げて野間口に対して誠意を示してきた。 そんな1年がかりの獲得戦略が結果的に奏功。野間口の心を巨人入りに傾かせるのに成功した。 現在、野間口は6月19日からの都市対抗東京2次予選に備え調整中。巨人入りの正式表明は今秋になる。これで巨人は、もう1人の自由獲得枠の目玉、明大・一場靖弘投手(21)の獲得に全力を注ぐが、野間口の巨人入りが今後の自由獲得枠戦線に大きな影響を与えるのは間違いない。

野間口、巨人入り決意   今秋ドラフト最大の目玉
今秋ドラフト自由獲得枠の超目玉、シダックスの野間口貴彦投手(20)の意中の球団が巨人であることが24日、明らかになった。巨人はじめ阪神、西武に加え、メッツ、ドジャースの日米5球団が獲得方針を打ち出していたが、複数のプロ球団関係者の証言により、野間口の意思が判明した。阪神など他球団はドラフト戦略を変更することになるが、巨人はもう一人の目玉、明大・一場靖弘投手(21)の獲得も目指している。

社会人NO1右腕
野間口の進路が、1つに絞られたことがわかった。巨人だ。MAX151キロを誇る社会人NO1右腕をめぐっては、昨年末から巨人、阪神が自由獲得枠での獲得を表明。今年1月には西武や米大リーグ・メッツ、ドジャースも争奪戦に参戦し、日米人気5球団が獲得を目指していた。周囲の注目も高まる中、複数のプロ野球球団関係者が24日までに「野間口サイドの希望が絞られた。決意は固いようだ」と証言した。 野間口はこの日、東京・府中市の府中市民球場でアメリカンノック、110球の投げ込みを行い、6月19日から行われる都市対抗予選に向けて調整した。今春から進路について発言を控えている野間口は、この日もノーコメントを貫いて練習後、足早に球場を後にした。 野間口の出身が兵庫・尼崎であることや、野間口の後見人となるシダックス・野村克也GM兼監督(68)が元阪神監督であることから、当初は阪神が優勢と見られていた。今年初めから東京・調布市のグラウンドで行われる練習や、静岡・中伊豆でのキャンプ、オープン戦や公式戦には常に巨人、阪神のスカウトが同行。熱意をアピールし、獲得へ向け火花を散らしていた。だが最近になって、阪神の球団首脳が野間口獲りについて「劣勢」の判断をした様子。あくまで全力で獲得を目指してはいるものの、状況が急展開していた。GT争奪戦では昨年ドラフトで早大・鳥谷敬遊撃手の獲得を阪神に許した経緯があり、巨人にとってはリベンジを果たすことになる。 今シーズン、堀内巨人は、チーム防御率4・46と投手陣の再建が最重要課題とされている。20歳の若さを誇る野間口は、即戦力の評価は揺るぎがなく、巨人にとってこの上ない戦力となる。同じ自由獲得枠で狙う明大・一場も在京志向が強いと言われており、ダブル獲りとなれば巨人ファンにとって何にも勝る朗報となる。

巨人、野間口獲得濃厚!阪神に勝った
今秋ドラフト自由獲得枠の目玉、151キロ右腕のシダックス野間口貴彦投手(20=関西創価)の巨人入りが24日、濃厚となった。複数のプロ関係者が明らかにした。巨人、阪神、西武が獲得に動いていた。巨人はシダックス野村克也GM兼監督(69)の三男克則捕手(30)を阪神から獲得するなど、野間口が飛び込みやすい環境を整備。誠意が実となって形に表れた。 巨人が野間口獲得へ好感触を得ていることが分かった。プロ野球関係者が「進路を巨人に絞ったようだ」と話したもの。昨年から巨人、阪神が密着マークを続け、年明けからは西武も争奪戦に加わるなど激しさを増していた。そんな中、巨人は三山代表みずから東奔西走。シダックス志太勤会長(68)へのあいさつや、野村GM兼監督の妻、沙知代夫人(72)の出版記念パーティーに出席するなど、あらゆる方面で誠意を見せてきた。 巨人にとって後がない状況だった。2年前は和田(ダイエー)昨年は鳥谷(阪神)と目玉選手の獲得に失敗。さらに今年は、投手陣の台所事情が苦しいチーム事情もあり、即戦力投手の獲得は至上命令となっていた。そのため今年1月には“電撃トレード”も成功させた。野村監督の息子克則の阪神から巨人へのトレードという“荒業”を使い、野村監督とのパイプを築いたのだ。 このトレードについては野村監督、野間口ともに「トレードが進路を決める要素にはならない」と否定。それでも巨人側の誠意が本人の気持ちを揺り動かした面もあるだろう。かつて野間口は「巨人は日本のブランド」と話したことがあった。常にNO・1を目指してきた野間口が、日本球界の盟主である巨人で勝負する気持ちを持っても不思議ではない。都市対抗予選が近づき「今は試合に向けて集中したい」と進路については明言を避けている。ただし、今月に入り、あるプロ野球関係者は野間口から「決めているところがあります」と打ち明けられている。 巨人関係者は「プロで1年目からローテーション入りできる力を持っている。将来は巨人のエースになる存在」と最大級の評価をしている。野間口は高校卒業後、体重を10キロ増やし、最速151キロの直球とカーブ、スライダー、フォーク、カットボール、チェンジアップと多彩な変化球でアマNO・1投手に成長した。辛口の野村監督も「ブルペンより本番の方が力を出せる。そういう血が流れている」というほど、エースとしての素質を備えている。 巨人は野間口獲得が濃厚となったことで、今後は明大の154キロ右腕、一場靖弘投手(4年=桐生一)の獲得に全力を挙げる。課題の投手陣整備に妥協はない。


<野間口貴彦>(のまぐち・たかひこ)
1983年5月31日、兵庫・尼崎市生まれ。20歳。園田小1年から軟式野球を始め、園田中ではボーイズリーグ「兵庫尼崎」に所属。「伊丹シニア」に移籍し3年時には日本代表で世界大会5位。関西創価高では1年夏からベンチ入り。2年秋からエースを務め、3年センバツで4強。創価大に進み1年春にリーグ戦登板も、9月に退部、退学。シダックスでは、都市対抗準優勝に貢献し、若獅子賞を獲得。10月のワールド杯で日本代表に選出された。  
   
◆昨年W杯銅に貢献
野間口の最大の魅力は、幅広い投球術にある。下半身を十分使ったバネのようにしなやかなフォーム。そこから繰り出されるMAX151キロの直球で押すこともできるが、落差のあるフォーク、チェンジアップなどで打者の打ち気を巧みにかわすこともできる。 プロで通用することを内外に知らしめたのが、昨年5月22日に行われた阪神2軍対シダックスのプロアマ交流試合(鳴尾浜)だ。沖原、平下、カツノリ(現巨人)らプロ選手を相手に先発で7回を投げ1安打無失点。シダックス・野村GM兼監督が「2軍レベルじゃ打てない」と評価したほどだ。 球歴も興味深い。関西創価高では2年秋からエース。3年春にはセンバツ大会に出場し4強入りに貢献。当時、プロ8球団が関心を寄せたが、上位評価ではなかったため、さらなるレベルアップを求め、創価大に進学した。だが、野球観の違いに戸惑いを感じて約半年で中退、シダックスに入団した。昨年10月にはIBAFワールドカップ(キューバ)の代表にも選ばれ、4試合18イニングをわずか2失点、自責点1に抑え銅メダルに貢献するなど、大舞台も経験済み。自らの意志を貫く強気な姿勢も、プロ向きと言われている。 


2004.5.21    巨人“貸します” 野間口用練習場
巨人が野間口獲りに大きく前進した。社会人野球のシダックスに、川崎市のジャイアンツ球場室内練習場を貸し出すことが20日、明らかになったもので、同施設を社会人チームが定期的に使用するのは初めて。自由獲得枠の目玉であるシダックスのエース野間口貴彦投手(20)をめぐって阪神などと激しい争奪戦を展開中の巨人にとって、大きなアドバンテージとなりそうだ。 巨人が将来のエースとして獲得を目指す151キロ右腕が早くもジャイアンツ球場にお目見えする。発端は3月下旬。シダックスは調布市のグラウンドを使用してきたが、室内施設がなく、雨天時の室内練習場利用を野間口担当の中村スカウトを通じて巨人側に打診。巨人側が検討を重ねた結果、今月14日に使用許可を与えた。 これまで巨人が社会人チームに同施設の使用許可を与えた例はあるが、いずれも単発的なもので定期的に貸し出すケースは初めて。三山球団代表は「急に始めたことではない。今回たまたまそういう要請があったということです」と語り、シダックスに限らないことを強調。しかし、ある球団関係者が「シダックスからの申し出は願ったりかなったりでしょう。野間口を獲るために少しでも関係を築いていきたい」と話すなど、野間口獲りに大きなプラス材料になったことは間違いない。 野間口を巡っては巨人以外にも阪神、西武、さらに米大リーグのドジャース、メッツと日米5球団が水面下で激しい争奪戦を展開している。そんな中、巨人は3月下旬にシダックスの野村克也GM兼監督(68)の長男である克則を阪神から金銭トレードで獲得。野間口の球団選択に大きな影響を与える野村監督の存在がクローズアップされ、野間口とのパイプラインが築かれていた。さらに野間口自身がジャイアンツ球場を使用するとなれば、これ以上の密接な関係はない。 投手陣の世代交代を掲げる堀内監督にとって野間口はのどから手が出るほど欲しい存在。さらなる関係強化で1歩も2歩もリードする。 ≪過去の使用例≫アマチュアチームが過去にジャイアンツ球場を使用した例は00年6月の九州共立大。その際に山村路直投手(現ダイエー)を宮田1、2軍投手統括コーチが直接指導。日本学生野球憲章に違反し、同大の仲里監督が1年間の謹慎処分を受けた。そのため球団関係者は「選手との接触を避けるために時間差でシダックスに練習させます」と話している


2004.5.9    明大・一場、歴代9位315K
巨人、阪神、横浜が獲得を目指している明大のエース・一場靖弘投手(21)が8日、東京六大学リーグ・立大戦に先発し自己最多の17三振を奪った。リーグ歴代9位となる通算315Kに達しただけでなく、早大・和田(現ダイエー)に次ぐ史上2位の奪三振率9・25もマーク。奪三振王ぶりを見せつけたが、試合は失投を痛打されて逆転負け。「反省しないと…」とがっくり肩を落とした。これだけ三振を奪っても勝てない。一場に残ったのは、やるせない思いだけだ。「2点ももらったのに、5点も取られた。三振の数じゃないですよ」とひたすら自分を責めた。 自己通算300三振まで“マジック2”で迎えた一戦。初回に3番・多幡、4番・比嘉を低めいっぱいの直球で連続見逃し三振。あっさり300Kに達すると、3、4回には5者連続Kをマーク。最速150キロの直球とカットボールを主体に4回までは仁王立ちだった。 順調すぎる序盤にこそ、落とし穴があった。敵主砲の比嘉が「球数を多く投げさせてミートを心がけた」と話すように、ファウルで粘られ球威を徐々にそがれた。5回、加藤に失投のカットボールを2ランされ、6回には球数が100球を超える。そして7回、四球と味方の失策、連打で勝ち越され、171球完投で今季2敗目を喫した。 三振ショーは記録ずくめだ。通算315Kは、チームの先輩・川上憲伸(現中日)の311Kを抜いて歴代9位。奪三振率(9・25)でも、早大・和田毅(現ダイエー)の11・72に次ぐ堂々の2位だ。一方、17奪三振して負けるのは、法大・松本祥平が2001年9月22日の慶大戦で記録した「18K敗戦」に次ぐ不本意な記録となった。 「いかに低めにボールを集めるか。自分も(投球の)攻め方を反省しないと」と謙虚に振り返った神宮の奪三振王。屈辱を吸収して、成長するしかない。

巨人・藤本茂喜スカウト
「ボール一球一球はいい。フォームのバランスもいいが、コースが甘い球もあったかな。それとエラー(計3失策)は、失点にからむよね」

阪神・菊地敏幸スカウト
「決め球がたまたま高めへ行った。17Kでしょ。高評価は変わりません」

横浜・松岡功祐スカウト
「一球一球はいいんじゃないですか。300三振はすごいこと。それで負けるなんて、うまくいかないもんですね」  


2004.5.7    野間口4回7失点KOもスカウト高評価不変
今秋のドラフト自由獲得枠の超目玉、シダックス・野間口貴彦投手(20)が社会人野球京都大会決勝の三菱ふそう川崎戦で先発。昨夏の都市対抗決勝の再戦となったが、4イニングを11安打7失点。敗戦投手となり、チームも準優勝に終わったが、直球はMAX150キロをマークするなどネット裏に集まった巨人をはじめとするスカウト陣の評価は変わらなかった。4回を11安打7失点で降板した野間口(カメラ・石田 順平)  分からない。普段は強気のエースが、何度も首をかしげた。球威ある直球が、次々と打ち返されていく。4回で11安打7失点。「見ての通りです。話になりません」試合後、野間口は小さい声で絞り出すのがやっとだった。 相手は三菱ふそう川崎。昨夏の都市対抗決勝で敗れた。先発し6回まで無失点に抑えていたが7回に突然崩れ5失点KOされた。日本一に届かなかった悔しさが、野間口を大きく成長させた。 微妙な制球が狂った。コーナーを突くはずの直球が、甘く高めに浮いてしまう。先頭から連打を浴び、自らの悪送球もあって初回4失点。2、3回は立ち直り、MAXは150キロを計測。無失点に抑えた。だが4回には2本の長打を浴びるなど、3点を失い降板。不本意な結果に、唇をかみしめるだけだった。 それでもスカウト陣の反応は冷静だ。巨人・中村スカウトは「潜在運動能力も含めて、高く評価しています。今後の投球が楽しみ」と巻き返しに期待を込めた。西武・岡村スカウトも「いい時もあれば悪い時もあります。気にしません」とキッパリ。4人のスカウトが集結した阪神・黒田編成部長は「ウチはずっと高い評価をしています」と“恋人”を気遣った。


2004.5.3    大体大浪商・橋本1回2奪三振
今秋ドラフトの上位候補、大体大浪商の橋本太郎投手(3年)が5回に救援登板した。約1カ月ぶりの実戦登板で2四球を出したが、1イニング2奪三振無失点に鳳打線を抑えた。2年夏にストレートの最速146キロをマークし「近畿NO・1右腕」とプロから絶賛された。この日も巨人、近鉄などのスカウトが投球を見守った。速球に加え、スライダー、カーブの制球力も魅力。最後の夏の大阪大会は「全試合完封で甲子園に行くつもりです」と高い目標を掲げた。


2004.5.1    三菱ふそう川崎・五嶋貴幸が2回無失点
今秋のドラフト候補左腕・五嶋貴幸投手(23)が6回からリリーフ登板。2イニングを無失点で3三振を奪いながらも3安打を浴びたことに「今日は全部ダメでした」と苦笑い。この日のMAXは137キロだったが、阪神・池之上スカウトは「右打者の内角へのスライダーが素晴らしい」と高評価。昨夏の都市対抗で若獅子賞を受賞した左腕は「目標は都市対抗2連覇」とさらなる飛躍を誓っていた。

三菱ふそう川崎五島、2回無失点の好投
三菱ふそう川崎(関東)のドラフト候補左腕、五島貴幸投手(24=常磐大)が2回無失点の好投でネット裏のスカウト陣にアピールした。打線も13得点と爆発し、甲賀健康医療専門学校(近畿)に13−0と7回コールド勝ちした。日産自動車(関東)とJR西日本(中国)もそれぞれクラブチームに順当勝ちした。三菱ふそう川崎の五島が6回から登板し、2回無失点と好投した。直球は最速137キロながら要所でスライダー、チェンジアップを織り交ぜて3奪三振。2年前にプロ入りした久保田(阪神)小野寺(西武)とは常磐大の同期生で「自分も上でやってみたい。もっと気持ちを前面に出して安定感のある投手を目指します」と話した。ネット裏には巨人、阪神、横浜など9球団が集結。横浜宮本スカウトは「左で投球術がたけているので今後が楽しみ」とリストアップした。


2004.4.27    [04キミが主役]明大・一場靖弘
明大エースの一場靖弘投手(21)が26日、東京六大学リーグ・慶大戦で10三振を奪い完投勝ち。チームでは川上憲伸(現中日)以来となる通算20勝を達成し、2ケタ奪三振10度は法大・江川卓(元巨人)に並んだ。大学日本一を決める第53回全日本大学野球選手権大会(報知新聞社後援、6月8日から神宮球場)まで1か月あまり。スポーツ報知では、大会での活躍が期待されそうな一場らドラフト注目選手を毎週1人、ピックアップする。ダイナミックなフォームから148キロが低めに決まった。一場は、最後の打者・池辺を見逃し三振に仕留め、10Kで締めた。2ケタ奪三振通算10試合は法大・江川卓と並ぶ歴代4位タイ。勝ち星でも、チームでは川上(28勝)以来となる20勝到達だ。「目標は30勝なので通過点です」と笑った。明大の大先輩・星野仙一(現阪神オーナー付シニアディレクター=SD)は、学生時代に23勝を挙げている。「(23勝を)抜きます」と宣言した。24日の慶大初戦で1年ぶりの黒星を喫した。この日も中盤は苦しんだが、覚えたてのフォークを武器に踏ん張った。チームは勝ち点2で早大と並び首位タイ。一場のMAXは150キロだった。球速アップが成長の足跡だ。中学時代に軟式で130キロ台を連発した少年は、高校を経て大学1年で145キロ、3年秋の早大戦で154キロを3度投げた。魅力はスピードだけじゃない。終盤でも140キロ台後半を投げる肩の強さとスタミナがある。「地肩の強さで投げる投手はそうはいない」(巨人・藤本スカウト)、「大学では持てる力の7割くらいしか出ない」(阪神・菊地東日本統括スカウト)とプロは強じんな肉体にほれている。年明けから巨人、阪神、横浜が専属スカウトを派遣し徹底マークしてきた。横浜は、元明大監督の荒井信久氏(50)がスカウト部長に就任。阪神には星野SDという切り札がいる。在京の人気球団である巨人も、若手投手陣の整備は今や最重要課題となった。獲得合戦で3球団以外にツケ入るスキはない。三つどもえの獲得合戦はまだまだ続く。

横浜・松岡功祐スカウト(明大OB)「直球が速く、スライダーのキレもいい。フォーク、チェンジアップと球種があり、しかも投げるスタミナは群を抜いている。タイプ的に似てる投手はプロでは見つからない。速球を何球も投げるところは松坂(西武)似かな。顔もいいし、スターになる要素も持っている」

<一場靖弘>(いちば・やすひろ)
1982年7月5日、群馬・吾妻町生まれ。21歳。小学3年から野球を始めて5年から投手。桐生一高2年の夏に正田(現日本ハム)の控えとして全国優勝。3年夏はエースとして甲子園出場。明大進学後、1年春のリーグ戦初登板初勝利。昨秋のリーグ戦早大戦では神宮球場の大学生最速となる154キロを計測した。リーグ通算20勝13敗。183センチ、84キロ。右投右打。


2004.4.27    巨人、阪神、横浜が専属スカウトを派遣し徹底マーク
ダイナミックなフォームから148キロが低めに決まった。一場は、最後の打者・池辺を見逃し三振に仕留め、10Kで締めた。2ケタ奪三振通算10試合は法大・江川卓と並ぶ歴代4位タイ。勝ち星でも、チームでは川上(28勝)以来となる20勝到達だ。「明治のエースとして、先に点はやれない。目標は30勝なので通過点です」と笑った。明大の大先輩・星野仙一(現阪神オーナー付シニアディレクター=SD)は、学生時代に23勝を挙げている。「(23勝を)抜きます」と“燃える男”超えも宣言した。 24日の慶大初戦で1年ぶりの黒星を喫した。この日も4回無死満塁から3失点するなど中盤は苦しんだがチェンジアップ、覚えたてのフォークを武器に踏ん張った。チームは勝ち点2で早大と並び首位タイ。一場のMAXは150キロだった。球速アップが成長の足跡だ。中学時代に軟式球で130キロ台を連発した少年は、高校を経て大学1年で145キロ、2年で148キロ。3年秋の早大戦で154キロを3度投げた。一場の魅力はスピードだけじゃない。終盤でも140キロ台後半を投げる肩の強さとスタミナがある。「地肩の強さで投げる投手はそうはいない」(巨人・藤本スカウト)、「大学(の試合)では持てる力の7割くらいしか出ない。プロに行ってまだまだ伸びる」(阪神・菊地東日本統括スカウト)とプロは強じんな肉体にほれている。 年明けから巨人、阪神、横浜が専属スカウトを派遣し徹底マークしてきた。横浜は、元明大監督の荒井信久氏(50)がスカウト部長に就任。阪神には星野SDという切り札がいる。在京の人気球団である巨人も、若手投手陣の整備は今や最重要課題となった。獲得合戦で3球団以外にツケ入るスキはない。三つどもえの獲得合戦はまだまだ続く。


2004.4.25    大松 原さんに並ぶ3戦連発
東海大が開幕3連勝。今秋ドラフト候補の主砲・大松尚逸(しょういつ、金沢)がチーム記録に並ぶ3試合連続アーチを放ち、打ち勝った。日体大は投打に1年生が活躍し、昨秋Vの城西大に先勝した。偉大なる先輩、原さんに並ぶ一発だ。8回2死一塁。大松は帝京大の左腕・上地のスライダーを振り切った。打球は右翼ポール左に弾丸ライナーで一直線。チーム記録としては、78年秋の原辰徳(元巨人、スポーツ報知評論家)ら4人がマークした3試合連続に並ぶアーチ。72年秋に明学大・森山正義、96年春に帝京大・里崎智也(現ロッテ)が成し遂げたリーグ記録、4試合連続に王手をかけた。 苦難のオフだった。昨年11月、オーバーワークから左ひざを故障。手術を余儀なくされた。退院後は3か月間練習を止められ、バットを振れない焦りに襲われた。だが、気持ちを切り替えウエートトレに没頭。災い転じて福となし、強じんな上半身がさらに強い打球を生み出した。 ネット裏では巨人、横浜、広島、近鉄、ロッテのスカウトが目を見張った。「明日ですか? 狙います」4試合連続を宣言した大松。自らのバットで、東海大に通算50度目のVを引き寄せる。


2004.4.20    [シ烈・自由獲得枠戦線]野球/2 明大・一場靖弘投手
ライバルであり続けるのか、それとも同じチームで投げるか。明大・一場にとって、それが大きなポイントになる。ライバルとはシダックス・野間口。1学年下の社会人選手とはいえ、自由獲得枠の目玉と騒がれている同じ右の本格派投手を意識しないはずはない。「意識しても仕方ないけど、負けたくはないですね」。負けず嫌いの一場の言葉に、獲得に乗り出している阪神、巨人、横浜のセ3球団は敏感な反応を示している。神宮の杜を沸かせるスピードスター。17日の今季初戦でも東大を6安打完封した。ネット裏で目を光らせた3球団のうち阪神と巨人が野間口との両獲りを狙っている。巨人・吉田編成部長は「将来は巨人の投手陣の柱になってくれる存在」と野間口とともに最大の評価を送る。もちろん阪神も同じ評価だ。ただ、どんなに高く評価しても野間口の動向が一場の球団選択に影響してくる。97年のドラフトでは一場の先輩、明大・川上がライバルの慶大・高橋由との両獲りを狙った巨人の誘いを断り、中日の逆指名を決めた。強烈なライバル心をパワーの源にするのは偉大な先輩、星野仙一氏の時代から受け継がれる“明治魂”でもある。その星野氏は現在、阪神のシニア・ディレクター。それも一場の決断に大きな影響を及ぼすことは間違いない。1メートル83の長身から投げ下ろす一場の速球は最速154キロ。神宮球場にスピードガンが導入されて以降、大学生では最速の数字だ。阪神・菊地東日本統括スカウトは「緩急をうまく使えるようになった」と評価する。大学1年春から主戦投手としてリーグ戦に登板し、2年時には和田(ダイエー)長田(西武)多田野(インディアンス3A)ら「松坂世代」と投げ合ってきた。ライバルと競ったから今がある。どんな環境がプロで一場を成功させるか、それが球団選択の決め手となる。「自由獲得枠という評価は光栄。でも今はリーグ戦に集中したい」。一場の最終決断は早くても春季リーグ戦後。野間口の動向とも複雑に絡み合い3球団の争奪戦はこれから激化する。

■一場靖弘(いちば・やすひろ)
1982年(昭和57)7月5日、群馬県生まれの21歳。太田小3年で野球を始め投手兼内野手。桐生一では99年夏に背番号11で正田(現日本ハム)らとともに全国制覇。明大では1年春からベンチ入りし通算19勝12敗。03年秋の早大2回戦で自己最速の154キロを記録した。家族は両親と兄。1メートル83、84キロ。右投げ右打ち。


2004.4.19    [シ烈・自由獲得枠戦線]野球/1 シダックス・野間口貴彦投手
社会人、大学野球も本格的に開幕。プロのスカウトによる“金の卵”探しも本格化する中、秋のドラフトを前に各球団の間でもう激戦が繰り広げられている。それが即戦力選手を自由競争で争う自由獲得枠。今年の自由獲得枠の目玉になる4選手をめぐる各球団の動きを探る。第1回はシダックス・野間口貴彦投手(20)。今年の自由獲得枠の中でも、最大の目玉と言われるのが野間口だ。20歳の右腕に対して阪神、巨人、西武の日本3球団に加え、米大リーグのメッツ、ドジャースが獲得に乗り出すことを表明している。ただ、野間口本人は日本球界入りが基本線であり、争奪戦は日本の3球団に絞られているが、獲得へのキーマンとなっているのがシダックス・野村GM権監督だ。野間口は野村監督と出会って素質が開花した。いわば“育ての親”であり、心酔しきっている。野村監督は元阪神監督。野間口も兵庫県出身であり、スタート時は阪神有利だった。そこに強烈な巻き返しを図ってきたのが巨人。吉田編成部長は「1番の補強ポイントは投手」と公言し、昨オフには阪神から野村監督の愛息・克則をトレードで獲得した。関係者は野間口との関連性を否定するが、両者の間に太いパイプができたのは確かだ。13日に行われた野村監督の沙知代夫人の出版パーティーにも三山球団代表が出席。礼を尽くしている。巨人は昨年、早大・鳥谷の争奪戦で阪神に敗れている。2年連続の失敗は許されない。同じように鳥谷を逃している西武も、松坂に次ぐスター候補獲得へ最高の条件を用意した。野村監督の現役最後の球団が西武という縁もある。野村監督は球団選択の重要な要素に「情」を挙げていた。「熱心に来てくれたらグラッとくるもんなんや」。情にもろい名将らしい言葉。だからこそ3球団とも徹底マークは変わらない。もちろん「環境」という要素もある。その環境を判断するのに、大きな影響を与えるのは野村監督にほかならない。野間口は当初は春先に球団を絞り込む予定だったが、今はチームの都市対抗出場に専念する。同時に球団選択を熟考する時間もそれだけできることになる。将を射んと欲すれば先ず馬を射よ――。これを“キーワード”にアマNO・1右腕の争奪戦は佳境を迎える。

◇野間口貴彦(のまぐち・たかひこ)
1983年(昭58)5月31日、兵庫県生まれの20歳。小1で野球を始めて関西創価3年春はセンバツ4強。01年ドラフトでは指名凍結選手となり創価大進学も02年9月に中退。同年10月にシダックス入りし、03年夏に都市対抗準優勝で若獅子賞受賞。10月のW杯(キューバ)で日本代表入りして銅メダル。同年、ベストナイン受賞。家族は両親と姉、弟。1メートル83、85キロ。右投げ右打ち。


2004.4.18    明大・一場投手を各球団スカウトが絶賛
今秋ドラフト注目の右腕、明大・一場靖弘投手(4年)が東大戦で今季初先発初登板。要所を締める投球で6安打完封勝ちを収め、チーム12季ぶりのリーグ優勝へ好発進した。また立大は、エース格に成長した小林太志投手(3年)が法大を下し、2勝目をマークした。内容の悪さに思わず舌を出す明大・一場  ただ勝つだけでは満足できない。一場は「四球が多いし、直球があまりキレていなかった」と反省点をあげた。2、3回とも長打と死球を許した。圧倒的にねじ伏せることが出来ず不満を漏らした。 昨年10月19日の早大戦で大学生の球場最速となる154キロをマークした剛腕。ネット裏には、獲得を狙う巨人、阪神、横浜それぞれ複数のスカウトが陣取った。この日の最速は3回の151キロ。制球にやや苦しんだが、カットボールやチェンジアップを駆使。被安打6、奪三振8にまとめ、通算8度目の完封勝利だ。 「きょうは緩急をつけて打ち取っていた。投球のバランスはいいよ」という横浜・松岡スカウトはじめ各球団の高評価は変わらない。「勝ちは勝ち。自分は全試合負けないつもりで投げます」大学NO1右腕は、4連覇中の早大を倒してのリーグ優勝に全力を注ぐだけだ。


2004.4.13    慶大・中村が連日の活躍で勝ち点1
5番・中村太郎が連日の活躍。1点を追う8回1死一、三塁で左翼線へ適時二塁打。打者一巡、7得点の猛攻につなげた。「2年の冬からウエートトレを続けて腕回りの筋肉がついた」前日も2二塁打を放っている中村の目標は春季リーグでの大ブレークとプロ入り。「リストが強くて飛ばす力はある」と巨人・大森スカウトも評価していた。

慶大・中村 2安打1打点
1点を追う八回1死一、三塁から同点の左翼線二塁打を放ったのは主将の中村。前日の3打点に続く2安打1打点の活躍で、プロの評価も急上昇だ。巨人・大森スカウトは「リストが強くて長打力がある」と評価。中村は「プロを目指すなら、この春が勝負と思って練習してきたので結果を出したい」と意気込んだ。


2004.3.29    [巨人・吉田孝司編成部長1回戦を総評]好投手が多い
第1試合で全32校が登場。今後のドラフト候補として注目されそうな逸材を巨人・吉田孝司編成部長がピックアップした。「一番目立ったのはもちろんノーヒットノーランのダルビッシュ(東北)だが、他にも好投手が多い。冬にしっかり練習して、みんな成長していた」と宮田(鵡川)、佐藤剛(秋田商)、木村(一関一)、岩田(東邦)の活躍に目を細めた。また25日の福井戦で17奪三振した大前(2年・社)を「今中(元中日)のような大きいカーブ。球にいい回転がかかっていた」と高評価した。野手では、1回戦で本塁打を放った平田(2年・大阪桐蔭)、鵜久森(済美)について「2人にはびっくりした。鵜久森はヘッドをうまく利用していた。平田は馬力で放り込んだ」。他の内野手では内藤、上田(ともに福井)、生島(大阪桐蔭)、宮田(2年・社)。外野手では大沼(東北)、笹沼(2年・作新学院)のセンスが光っていたという。捕手で注目は、中野(拓大紅陵)、石本(福井)で「中野君は肩、守備、打撃どれもいい。楽しみだね」と話していた。(学年なしは3年)


2004.3.18    「浪速の大砲」大阪桐蔭の平田が大器の片リン
第76回選抜高校野球大会の甲子園練習が17日始まり、大阪桐蔭(大阪)を先頭に5校が汗を流した。今大会屈指のスラッガー、大阪桐蔭の平田良介外野手(2年)はシート打撃で2本の三塁打を放ち、大器の片リンを見せた。また報徳学園(兵庫)は新装された外野フェンスのラバーの跳ね返りを入念に確認するなど守備練習に時間を費やした。やはり何かを感じさせる。高校通算18本塁打を誇る”浪速の大砲”大阪桐蔭・平田がシート打撃で2本の三塁打を放ち、甲子園デビューを果たした。「思っていたよりも投手が近くに見えて、少し打ちにくい。球場全体は左中間と右中間は広く感じた。でもレフトは狭い。ジャストミートできれば(スタンドまで)届くと思う」背中を大きく反ってから構えた初打席。2球ボールを見逃した後の3球目、詰まり気味の打球が軽々とレフト頭上を越えていった。続く2打席目はシャープにバットを振り抜き、センターのフェンスにワンバウンドで到達。近鉄・堀井チーフスカウト補佐が「3拍子揃った好選手。筋力も相当なものだし体に力も感じる」と絶賛するなど巨人、ダイエーのスカウトの目もくぎ付けにした。もちろんまだ100%ではない。午後からの練習試合ではタイミングがうまく取れず適時打1本のみ。「頭で考えていることに体がついてこない」と厳しいジャッジを下した。だが心配無用。真のスターには、甲子園が見えない力を与えてくれる。 


2004.3.16    野間口、阪神2軍を3Kピシャリ
今秋ドラフト自由獲得枠の超目玉、シダックスの野間口貴彦投手(20)が16日、阪神2軍とのプロアマ交流戦に登板。9回1イニングを1安打無失点、3奪三振の快投を演じた。 カミソリの切れ味だ。昨年ファーム日本一に輝いた若トラのバットが、内角を突く速球に次々と空を切っていく。昨年5月に兵庫・鳴尾浜で行われたプロアマ交流戦での7回1安打無失点の快投劇に続き、またもや阪神をねじふせた。全16球中12球を140キロ台中盤のストレートで組み立てながらも、最後の打者・早川には得意のフォークで仕留めてみせた。 格が違う。ネット裏では巨人、メッツに加え、阪神は6人ものスカウトが集結。「梶原、喜田ら一軍キャンプでやっていた選手に対しても、狙ったところに投げている。真っすぐで三振が取れているしね」と阪神・黒田編成部長。「とにかく欲しいということ。今後も密着マークします」自慢の若トラ打線を手玉に取った快速右腕に、あらためて高い評価を下した。 過熱する争奪戦にも、野間口に慢心はない。「もっと変化球の精度を増していかないと…」心にあるのは、投手としての純粋な上昇志向だけ。若きエースはただ進化を目指して、突き進む。


2004.3.11    三菱ふそう川崎・五嶋2回無失点
今秋ドラフト候補左腕・五嶋貴幸投手(23)が8回からリリーフし、今季公式戦初マウンド。右打者の内角を突くMAX141キロの直球とスクリューを武器に、2イニングを2安打無失点に抑えた。ネット裏で見守った巨人・大森スカウトは「シュート、スクリュー系の球で打たせて取る技術を持っている。ウチの高橋尚成タイプかな」と二重丸。昨年の都市対抗で若獅子賞を受賞した左腕は「1年を通じて勝てる投手になりたい」。


2004.3.8    明大・一場靖弘が初実戦で1回3K スカウト高評価
プロ注目の速球派右腕、明大・一場靖弘投手(21)が7日、東京・調布市の明大グラウンドで行われた神奈川工大とのオープン戦で、今季初めて実戦登板した。「(習得中の)フォークを試したい」と急きょ9回に4番手でマウンドに上がると打者3人をそれぞれフォーク、直球、フォークで連続三振。最速は145キロだった。 巨人、阪神、横浜、中日の各スカウトがネット裏で観戦。「フォークは十分使える。内容も申し分ない」(巨人・藤本スカウト)、「腕の振りもフォームのバランスもよかった」(阪神・菊地スカウト)と高評価は相変わらず。

2004.3.5    堀内監督が編成会議主催へ
巨人・堀内恒夫監督(56)が4日、自らが主催する編成会議を開く方針を明かした。「今までうちはそういうことはやっていなかった。開幕前に編成会議をやる。5月、7月、9月の奇数月にもやる」。昨年は現場とフロントとのコミュニケーション不足で補強に失敗。それを踏まえ、補強の陣頭指揮を執る。抑え候補の河原の再生に失敗した場合は助っ人の緊急補強などに素早く対応することになる。またドラフトの目玉のシダックス・野間口、明大・一場らの獲得にも指揮官の意見が全面的に反映される形になる。


2003.3.2    東洋大、大広が本塁打王宣言
今秋ドラフト上位候補の東洋大、大広翔冶内野手(21=桐生一)が本塁打王どりを宣言した。東都大学春季リーグ戦で初戦が亜大に決まり「開幕からピークに持っていきたい。ホームランの数だけはだれにも負けない」と話した。リーグ通算7本塁打で、その素質は監督歴34年の高橋昭雄監督(56)をも「OBの清水(巨人)今岡、桧山(ともに阪神)より飛ばす力は上。筋肉の質がいい」とうならせる。
 今年から主将になり、冬場のトレーニングで体重は5キロ増の89キロ(身長182センチ)。今までのトランクスがはけなくなるほど太ももが太くなったという。高校時代の同級生でドラフト候補の明大、一場靖弘投手(21)の存在も大きい。「一場が騒がれているのを見ると、負けられないと思う」と連日、特打ちに励んでいる。巨人、西武、日本ハムなどが興味を示している右の大砲が、東都の主役になりそうだ。


2004.2.26    三山代表がシダックス・野間口の獲得あいさつ
巨人・三山秀昭球団代表(57)が26日、東京・新宿区のシダックス本社を訪れ、志太勤会長(68)と会談。今秋ドラフト自由獲得枠の目玉・野間口貴彦投手(20)の獲得に向けた、正式あいさつを行った。電撃来訪だった。昨年から巨人、阪神を中心に争奪戦が激化している野間口を巡り、巨人・三山代表がこの日午後、シダックス・志太会長のもとを訪れ、獲得の熱意を伝えた。 会談後「うちが遅いぐらいではないの?」と三山代表は話したが、この時期に球団トップが直接出馬するのは異例。昨年から獲得を表明しているとはいえ「何事も誠意と熱意を先方にお伝えするということです」と巨人関係者も話した。 巨人は昨年、即戦力の木佐貫を獲得したが、いまだ先発不足の現状。三山代表が野間口獲りへ、これ以上ない熱意をみせた。

★野間口「野球に集中するだけ」
野間口はこの日、JFE東日本とのオープン戦(千葉・犬成野球場)に2番手で登板。強風の中、2回を投げて1被弾を含む2安打2失点(自責1)。しかし、七回には今季最速の146キロを計測した。巨人・三山代表が志太会長に獲得あいさつに訪れた旨を伝え聞くと「今は野球に集中するだけです」。3月9日の東京大会を見据えた。


2004.2.26    明大・一場、3回4K 巨・神・横スカウト“魅了”
今秋の自由獲得枠候補の明大・一場靖弘投手(21)が、紅白戦に登板して3回を1安打1失点(自責0)3連続を含む4奪三振と好投した。22日にも登板したが、強風の中で2回4安打1失点と不満が残っただけに「きょうは真っすぐも変化球もよかった。ボール先行が何度かあったのでそこだけが課題」と手応えをつかんだ。ネット裏の巨人、阪神、横浜のスカウトからも「順調に仕上がってきている」との声。今季の対外試合初登板は3月8日からの関西遠征を予定している。


2004.2.17    読売スカウト絶賛! シダックス・野間口3回完全
今秋ドラフトの目玉、シダックスの野間口貴彦投手(20)が16日、静岡・中伊豆で行われているキャンプで初めて紅白戦に登板。先発して3回をパーフェクトに抑える快投を演じ、ネット裏のスカウト陣をうならせた。 アマNO1投手の実力を見せつけた。「マジでビックリ。やってしまったという感じです」予想を上回る好調ぶりに、野間口は興奮を隠せない。MAXは144キロ。キレのあるスライダー、カーブを交ぜながら、ストレートを勝負球に3三振を奪った。 ネット裏では密着マークを続ける巨人、阪神のスカウトに加え、米大リーグ・メッツの大慈彌環太平洋担当部長が快速右腕を見守った。「リリースポイントがしっかりしている。素晴らしい仕上がり」と巨人・中村スカウトが改めて高い評価を下すと、「ボールの握り、指先の感覚を意識して投げているね。キレがいい」大慈彌担当部長も驚きを隠せなかった。 エースの快投に野村克也GM兼監督(68)は「さすが!の一言。ブルペンより本番の方が力が出ている」と笑顔を見せた。「楽しかった。この調子で今後もいければ」念願の社会人日本一に向け、エースはすでにスタンバイOKだ


2004.1.29    野間口争奪戦 キャンプにGTスカウト全日程密着
巨人、阪神が獲得を狙う今秋ドラフトの超目玉、シダックスの野間口貴彦投手(20)をめぐり、両チームのスカウトが2月1日から19日まで行われる同チームのキャンプに全日程密着することが29日、明らかになった。巨人は中村スカウト、阪神は佐野スカウトが完全マークし、獲得への熱意をアピールする。 野村克也GM兼監督(68)をはじめ選手は、キャンプ地の静岡・中伊豆の志太スタジアムに隣接する「ホテル・ワイナリーヒルズ」に宿泊するが、GTスカウトもともに同ホテルに滞在し、誠意を示すつもり。呉越同舟ならぬ“呉越同宿”で、激しい伝統の一戦が展開されそうだ。 


2004.1.24    巨人がカツノリを獲得!ドラフト戦略も見え隠れ
巨人は23日、金銭トレードで阪神・カツノリ捕手(30)を獲得した。春季キャンプを目前に控えた電撃トレードは、最後の懸案だった捕手の補強が解消された形。背番号は「63」、登録名は本名の「野村克則」に戻すことが決まった。そこに見え隠れするのが、シダックス・野間口貴彦投手(20)の獲得を目指す今秋のドラフト戦略だ。巨大補強の連続だった巨人の、今オフ最後のトレードは意外な一手だった。阪神から金銭でカツノリを獲得。セ・リーグ王者からの譲渡、さらに阪神・野村前監督の息子という2つの驚きを含んでいた。 「捕手について複数の球団にアプローチしていたが、うまくいかなかった。監督からは“外国人でも”といわれていた。今週に入って、ようやくまとまった」 東京・神田錦町の球団本部で、三山球団代表が説明した。アテネ五輪への全面協力を決めている巨人は、五輪期間中の戦力低下を予測した補強を続けてきた。外野の高橋由にはローズ&井出、内野の二岡には小久保と無事完了。さらに、阿部も選出の可能性…となれば、捕手の補強に動くのも当然のことだ。 その阿部は昨年、右肩関節唇損傷で後半戦にリタイア。チームは捕手層の薄さを露呈した。そこで今オフ、まずトレードで近鉄・的山の獲得を目指したが、条件が折り合わず不発に終わった。さらに複数の球団にアプローチしたが失敗。キャンプまで1週間、瀬戸際に追い込まれただけに、相手が宿敵阪神でも選択の余地はなかった。 土壇場でのカツノリ獲得。V奪回への陣容を整えたといえるが、その一方で見え隠れするのが今秋のドラフト戦略だ。巨人はシダックス・野間口投手の獲得を目指しているが、シダックスの監督はカツノリの父、野村克也氏だからだ。 「もし、そういう理由があったら、(野間口獲得を目指す)阪神だって手放すはずがないでしょう」と三山球団代表は野間口との関連をキッパリと否定した。 だが、堀内監督は今季へ向けても「先発が1枚足りない」と先発不足を口にしている。昨年の都市対抗でシダックスを準優勝に導いた本格派右腕は、巨人のドラフト自由獲得枠候補の一番手。野村監督の影響力に配慮したとしても、それは自然の流れといえる。 プライドを捨てた捕手の電撃補強、そして、そこにムードを漂わす今秋ドラフトに備えたウルトラC。2004年、やはり巨人に熱視線が注がれる。


カツノリの父親でシダックス監督の野村克也氏 
「突然のトレードで、時期が時期だけに驚いております。昨年から『キャッチャーの手薄な球団はないかな?』と本人はいっておりました。『一軍のベンチに座っているのは耐えられても、30歳で二軍のベンチに座っているのはつらい』とこぼしておりました。そんな心境の中で、まさか巨人軍へのトレードとは、想像もしていませんでした。巨人軍の方から申し込みがあったようですが、決まった以上はとりあえず一軍入りを目指して頑張ってもらいたいと思っております。すばらしい阿部捕手がいて大変だろうけれども、彼を目標にして精進してほしいものです」


■野間口争奪戦の現状
今秋ドラフトは自由獲得枠の目玉、シダックス・野間口、そして明大・一場靖弘投手(21)の両剛球右腕に注目が集まる。一場に関しては阪神、巨人をはじめ、横浜、オリックスがマークしているが、野間口には阪神と巨人を中心に、メジャー球団を巻き込む争奪戦が展開されている。 進路について「まだ白紙の状態」とする野間口はこの日、都内のホテルで行われた「日本スポーツ賞」の表彰式に出席。五輪日本代表入りが期待され、長嶋監督に激励されるシーンも。「選ばれれば行きたい。出場できれば、これからの野球人生で大きな財産になる」と今はまず五輪という思いのようだ。


野間口ライン!カツノリ巨人移籍 
巨人が“野間口パイプライン”を確保した。阪神・カツノリ捕手(30)が金銭トレードで巨人に移籍することが決まり23日、両球団から発表された。移籍はカツノリの実父でシダックス・野村克也GM兼監督(68)の意向も強く影響しており、今秋自由獲得枠の目玉、シダックス・野間口貴彦投手(20)をめぐって争奪戦を展開中の巨人にとっては太いパイプを得たことになる。カツノリの登録名は「野村克則」の予定。27日に入団発表が行われる。 まさに電撃だった。永遠のライバルである阪神、巨人間では実に13年ぶりとなるトレード成立。巨人にとってのカツノリ獲得は、手薄な捕手陣の補強以上に大きな意味を併せあわせ持っていた。 そもそも今回の移籍は昨オフ、三男のカツノリから「30歳で2軍のベンチに座っているのはつらい」と相談を受けたシダックス・野村監督が阪神・久万オーナーへ「出場機会のある球団に出してやってほしい」と直談判したことから始まった。その後は監督自らが窓口となり水面下で直接交渉したところ巨人が手を挙げたというわけだ。昨季の巨人の捕手陣は阿部、村田に小田もしくは原の3人体制。ただ、阿部以外は打撃面で期待できず、これに続く加藤ら若手も伸び悩んでいることから捕手は補強ポイントの1つだった。しかし、それ以上に大きな“付加価値”があった。巨人は今年度の自由獲得枠の目玉である野間口をめぐって阪神、西武、ドジャースと激しい争奪戦を展開中。野村監督は今回の移籍との関連性について「マスコミがそれを結びつけるのは仕方ないけど、進路は本人が決めることで関係ない」と完全否定した。それでも野間口の球団選択に大きな影響力を持っているのは周知の事実だ。 野村監督は阪神退団後、巨人・原前監督の要請で阿部育成に力を貸したこともある。その水面下でのパイプが、カツノリ獲得でさらに太くなった。この日、トレードを通告されたカツノリは「ここ何年か2軍で苦しんでいた部分はあるので、最大のチャンスだと思って人生悔いないようにやっていこうと考えました」と前向きに話した。背番号は63に内定。27日の入団発表後、チームに合流する。 野間口が関西出身ということもあり、これまでは阪神がややリードと言われていた争奪戦。巨人が思わぬ形でアドバンテージを奪ったことで、今後の争いはさらに興味深くなってきた。


阪神・カツノリ、巨人へ電撃トレード!思惑は野間口獲り!?
猛虎が151キロ右腕獲りへポイントアップ!阪神は23日、カツノリ捕手(30)の巨人への金銭トレードを電撃的に発表した。13年ぶりに実現したTGトレードの裏で浮上するのは、父の野村克也氏(68)がGM兼監督を務めるシダックス・野間口貴彦投手(20)の存在。両球団がドラフトの超大物獲得を狙うなか、阪神は息子の出場機会増という父の願いをかなえる”誠意”で、白熱する争奪戦に一石を投じた。


巨人三山代表、野間口獲り布石は否定
巨人三山秀昭球団代表(57)はこの日、東京・神田の球団事務所で、カツノリ獲得とシダックス・野間口どりがリンクされることに不快感をあらわにした。同代表は「うちがキャッチャーを欲しがっていたのは自明の理。昨年からキャッチャーの補強を重要な課題の1つとして検討していた」と経緯を説明した。正捕手阿部がアテネ五輪の日本代表となる可能性もあり、派遣した場合を想定。また昨年は2軍でもけが人が続出して捕手不足となったいきさつもある。あくまでも捕手強化を強調した。 今秋、ドラフト自由枠で獲得を目指す野間口は、カツノリの父克也氏が指揮するシダックスであることから、憶測が飛び交っても仕方がないところ。加えて前日22日、堀内監督がマリナーズ佐々木獲得の可能性について「(支配下登録選手が)68人。しかもキャンプ1週間前で陣容が固まっている」と補強について消極発言。その翌日の出来事だけに…。しかし同代表は「野間口獲得と関係あるかって? あ〜、そういう考え方をされてしまうのか。それはカツノリ君、野間口君、野村さん、阪神に対してとっても失礼だよ。ならば阪神も野間口君を狙っているのに、どうして手放すの」と苦笑いするしかなかった。一方で、ある他球団のスカウトは「どうみても(布石)そのものでしょう」と苦虫をかみつぶしたように話すなど、憶測が飛ぶには十分なトレードだった。


2004.1.16    巨人「絶対欲しい」昨夏から一本化
巨人の野間口獲りは昨夏ごろから一本化していた。「アマでは最高の評価をしています。絶対に欲しい逸材」と球団関係者が指摘する通り、将来のエース候補に成長しうる存在として注目していた。 豊富に見える巨人投手陣だが、先発となると若手で実績を重ねているのは上原だけ。工藤や桑田はベテラン。木佐貫や林が本当の信頼をつかむのはこれから。高橋尚も故障がちで、久保や内海は未知数だ。 他球団同様、若手への切り替えが必要とされ、才能ある先発投手はのどから手が出るほど欲しいのが現状だ。野間口は一場と並び、将来性に加え、即戦力として期待できる。育成を進めながら常勝を義務づけられる巨人にとって、野間口ほど必要な戦力は他には考えられない。 


2004.1.11    明大・一場、巨人、阪神、横浜に絞った
今秋ドラフト自由獲得枠候補、明大の154キロ右腕・一場靖弘投手(3年=桐生一)が、進路を巨人、阪神、横浜の3球団に絞ったことが11日、明らかになった。現在オリックスを含む4球団が獲得を表明。さらに今後増える可能性もあるが、昨年から熱心な3球団に絞り、最終的に今春リーグ戦終了をメドに結論を出すことになった。 同大学野球部OB総会と4年生送別会がこの日都内で行われ「フォークの神様」こと杉下茂氏(78)やオリックス選手会長の三輪、前阪神の広沢克実氏(41)ら約200人が出席。一場の進路について、あるプロ関係者は「オリックスは厳しい状況になっている。3球団の中から選ぶようだ」と話した。 群馬出身の一場は、かねて在京球団志望といわれていた。しかし阪神については、地域性のハンディを上回る同大学OB星野SDの存在と、高校時代に結果を残せなかった「甲子園」へのあこがれもある。「人気の巨人」か、昨年最下位ながらOBが多く環境が整っている「人脈の横浜」か、「あこがれの阪神」か。悩める一場は「これからゆっくり考えます」と慎重に話した。


2004.1.10    近大 ドラフト候補 藤田らが始動
今秋のドラフト候補3人を擁する近大が9日、奈良県生駒市のグラウンドで始動した。藤田一也内野手(21=鳴門一)、三木田敬二投手(21=明徳義塾)、貴志款八(かんぱい)投手(21=近大付)の3候補の始動初日に、阪神、巨人、横浜、近鉄、日本ハム、オリックスの6球団10人のスカウトが集結した。藤田は、守備なら先輩二岡(現巨人)の後継者と言われる遊撃手。打撃も2年春からすり足打法を採り入れたことが奏効し、3年春に首位打者を獲得した。3年春夏は通算103打席で三振ゼロと、選球眼のよさも光る。早大・田中浩康(21=尽誠学園)が大学球界NO・1内野手と評価を高めているが、藤田も負けてはいない。阪神、ロッテなどが注目する藤田は「自分を必要として下さるところなら、どこでも行きたい。内野手の層の厚さは、関係ありません。競争するのが好きですから」と熱い決意で、大学最後のシーズンに臨む。


2004.1.9    明大一場欲しい!4球団のスカウト集結
今秋ドラフト自由獲得枠の目玉、明大・一場靖弘投手(3年=桐生一)が、同部史上最多のスカウトに見守られて新年初練習を行った。8日、東京・調布市内の同大グラウンドで始動。これに合わせ巨人、阪神、横浜、オリックスの4球団、8人のスカウトが勢ぞろいした。別府隆彦総監督(77)は「練習初日にこんなに集まったのは初めて。川上(中日)の時もこんなに多くなかったよ」。一場本人も「びっくりしました。光栄なことです」と照れくさそうに話した。シダックス野間口と並ぶ即戦力投手に、各球団ともあの手この手でアプローチする。巨人はメーン担当に藤本スカウト、サブ担当に長谷川スカウトの2人体制を敷いた。吉田編成部長は「1人の選手に2人つけるというのは初めて。プロ1年目でローテーション入りできる力をもっている選手なので最大限の評価をしている」と、この日も最多の3人で足を運び熱意をアピールした。 阪神は、明大OBの星野SDが出馬する予定。11日のOB総会は急きょ欠席となったが、別府総監督に「近いうちに1度ピッチングを見たい」と伝えている。今春リーグ戦を視察した上で、口説き落とす構えだ。横浜も同大学OBの松岡、今久留主両スカウトが担当する。 さらにこの日、新たにオリックスも参戦を表明。古屋スカウトは「大学NO・1投手の争奪戦を指をくわえて見ているわけにはいかないでしょう」と気合十分に話した。一場は「まだ白紙の状態。これからいろいろ考えて、春のリーグ戦終了をメドに自分の中で結論を出したい」と話した。一場の選択が今ドラフト戦線を大きく動かすことになりそうだ。


2004.1.7    早大・田中にG・T・YSスカウト 
早大・田中浩康内野手(21)にプロのスカウトが集まった。6日、東京・西東京市の早大東伏見グラウンドでチームが始動。巨人、阪神、ヤクルト3球団のスカウトがさっそく新年のあいさつに訪れた。「体格が1年のころよりたくましくなっている」(巨人・松本スカウト)、「送球練習にもリズム感がある」(阪神・菊地スカウト)と評価は高い。 今季から主将も務める「1番・二塁手」は、史上初となるリーグ戦5連覇へのキーマンでもある。「やすやすとは負けられません」と記録達成へ並々ならぬ決意だ。 和田(ダイエー)、鳥谷(阪神)らたくましい先輩を見て育ってきた。2人のスターに続く逸材でもある。「後ろにいい打者がいるので、塁に出ることだけを考えたい」と田中。走攻守のバランスもいいだけに、自由獲得枠でプロ入りする可能性が高い。


2004.1.6    シダックス野間口、希望は巨人か阪神
今秋ドラフト自由獲得枠の目玉、シダックス野間口貴彦投手(20=関西創価)が、進路を巨人と阪神に絞ったことが6日、明らかになった。注目選手がドラフト10カ月前の新年早々に進路を絞るのは異例。同投手は最速151キロの速球派で、昨年の都市対抗では準優勝へと導いた実績を持つ。練習始動のこの日、調布市内のグラウンドに両球団スカウトが訪れ、早くもドラフト直前さながらの緊迫感が漂っていた。 社会人NO・1右腕の進路が絞られた。あるプロ関係者は「野間口が希望球団を巨人と阪神に絞ったようだ。球界を代表する2球団と認めており、他球団は手を出しにくい状況になっている」と話した。現時点で獲得の意思を表明しているのは巨人と阪神だけだが、今後、名乗りを上げる球団もあり得る。そんな中、異例の早期決断は、早い段階からラブコールを送ってくれた両球団の誠意に、野間口サイドがこたえた形となる。 阪神は昨夏、シダックス野村克也GM兼監督(68)に最初に獲得の意思を伝えている。同10月のW杯(キューバ)にも、12球団で唯一、担当の佐野スカウトを派遣するなど密着マークを続けてきた。前日5日の必勝祈願も阪神が先手を打つ形であいさつに訪れ、この日は巨人より1人多い3人のスカウト陣で視察に訪れた。佐野スカウトは「うちとしてはぜひとも、と考えている。その気持ちが人数にも表れた」と強烈アピールした。 やや出遅れた感のある巨人だが、この日は吉田編成部長自ら足を運び、約4時間の練習中、片時も野村監督のそばを離れずピッタリマーク。同部長は「野村監督は投手を補強したいといううちの事情を分かってくれている。野間口君は力的にも将来、巨人を背負って立ってくれる選手。こちらに来てくれると信じて誠意を見せる」と、こちらも1歩も譲らない。 2球団に絞られ、争奪戦はさらにヒートアップの様相を呈してきた。野間口は「連日スカウトの方に来ていただいて光栄なこと。これから気持ちをフラットにして考えたい。なるべく早く進路を決めて、都市対抗に集中したいと思っています」と冷静に話した。


野間口、異例の早期決断「阪神か巨人」
今秋ドラフト自由獲得枠の目玉、シダックス野間口貴彦投手(20=関西創価)が、進路を阪神と巨人に絞ったことが6日、明らかになった。注目選手がドラフト10カ月前の新年早々に進路を絞るのは異例。同投手は最速151キロの速球派で、昨年の都市対抗では準優勝へと導いた実績を持つ。練習始動のこの日、調布市内のグラウンドに両球団スカウトが訪れ、早くもドラフト直前さながらの緊迫感が漂っていた。 社会人NO・1右腕の進路が絞られた。あるプロ関係者は「野間口が希望球団を巨人と阪神に絞ったようだ。球界を代表する2球団と認めており、他球団は手を出しにくい状況になっている」と話した。現時点で獲得の意思を表明しているのは巨人と阪神。だが今後、名乗りを上げる球団もあり得る。そんな中、異例の早期決断は早い段階からラブコールを送ってくれた両球団の誠意に野間口サイドが応えた形となる。 阪神は昨夏、シダックス野村克也GM兼監督(68)に最初に獲得の意思を伝えている。同10月のW杯(キューバ)にも、12球団で唯一、担当の佐野スカウトを派遣するなど密着マークを続けてきた。前日5日の必勝祈願も阪神が先手を打つ形であいさつに訪れ、この日は巨人より1人多い3人のスカウト陣で視察に訪れた。佐野スカウトは「うちとしてはぜひとも、と考えている。その気持ちが人数にも表れた」と強烈アピールした。 出遅れた感のある巨人だが、この日は吉田編成部長自ら足を運び、約4時間の練習中、片時も野村監督のそばを離れずピッタリマーク。吉田部長は「野村監督は投手を補強したいといううちの事情を分かってくれている。野間口君は将来、巨人を背負って立ってくれる選手。こちらに来てくれると信じて誠意を見せる」と一歩も譲らない。 2球団に絞られ、争奪戦はヒートアップする一方。野間口は「連日スカウトの方に来ていただいて光栄なこと。これから気持ちをフラットにして考えたい。なるべく早く進路を決めて、都市対抗に集中したいと思っています」と冷静に話した。


野間口争奪“伝統の一戦”ゴング
今秋ドラフトの目玉・シダックスの野間口貴彦投手(20)が6日、東京・調布市内のグラウンドで始動。巨人、阪神のスカウトがネット裏で火花を散らしながら、快速右腕を見守った。野間口に匹敵する注目の逸材が8日に始動する明大・一場靖弘投手(21)。両右腕は自由獲得枠の目玉で、アテネ五輪日本代表入りの可能性もある。東北・ダルビッシュ有投手(17)も潜在能力は高く、1巡目指名は確実。今年のアマチュア球界は、この3人を中心にして回る。


都市対抗前に決断「気持ちはフラット」
シダックス・野間口の獲得を狙い、野村監督(左)のもとに巨人と阪神のスカウトが集結した(左2人目から阪神・嶌村、佐野、池之上スカウト、巨人・吉田編成部長、中村スカウト)  “伝統の一戦”のゴングが鳴った。シダックス・野間口が東京・調布市内のグラウンドで始動。獲得を狙う巨人、阪神のスカウトが一堂に会し、争奪戦が本格的にスタートした。 巨人は吉田孝司編成部長と中村和久スカウトが、早朝からネット裏に陣取った。ランニングで軽く汗を流す野間口を眺めながら、たき火をする野村克也GM兼監督(68)にピッタリと寄り添い、熱意をアピール。吉田部長は「野間口君は力的にも、将来は巨人を背負って立つ投手になる」と最大限の賛辞。「こちらに来てくれると信じながら、誠意を見せるしかないだろう」と獲得への決意をあらためて語った。 対する阪神は、嶌村聡スカウト・ディレクターと佐野仙好・西日本統括スカウト、池之上格スカウトの3人が姿を見せた。前日、調布市の深大寺で行われたシダックスの必勝祈願で先手必勝とばかりにいち早くあいさつ。“宿敵”の参戦にも「相手は関係ないから」と佐野スカウトは余裕の表情を浮かべていた。争奪バトルの渦中にいる野間口は練習後「気持ちは伝わりました。光栄なことだと思う」と素直に感謝を口にした。今後、GT戦の白熱が予想されるが「これからが本番なんだろうなと実感しますね。今年は今年で気持ちをフラットにして考えていきたい」と現時点では白紙の状態であることを強調した。 「できるだけ早く(入団先を)決めたい」と野間口は話す。「あくまで都市対抗。制覇してから次のステップに行きたい」昨年、準Vに終わった大舞台でリベンジを果たす誓いが、まず、その胸にある。8月の都市対抗前に入団チームを決め、全国制覇の勲章を手土産にプロ野球へ身を投じる可能性は大。右腕の決断は巨人か、阪神か―。


2004.1.1    野間口争奪へGT“仁義なき戦い”
04年の秋は“GT番外編”に注目だ。今年の自由獲得枠の目玉、シダックス・野村克也GM兼監督(68)の愛弟子、151キロ右腕の野間口貴彦投手(20)獲得をめぐって巨人、阪神が“仁義なき戦い”を繰り広げる。過去の自由獲得枠選手争奪戦では巨人、阪神は1勝1敗1分けの五分。両球団は大学No.1右腕、明大の一場靖弘投手(21)獲得にも興味を示しており、アマチュア球界の逸材獲得へ新年早々から壮絶なバトルが展開されそうだ。 アマ球界の至宝をめぐるGT争奪戦が今年もぼっ発する。シダックスの若きエース野間口獲得を狙って巨人、阪神が水面下で早くも動き始めた。すでに両球団とも昨年12月、関係者を通じてシダックス側に獲得を申し入れており、他球団は獲得を見合わせていることから早くも一騎打ちの構図が出来上がった。 「今年はまずチームが都市対抗で優勝することを考えているし、状況が許せばアテネ五輪にも出たい。進路についてはまだ自分自身実感もわいていないしこれからですよ」 ヒートアップする周囲の状況をよそに野間口は平常心を強調する。関西創価3年春にセンバツ4強入りも創価大は練習が合わず、わずか4カ月で退部して中退。しかし、シダックス入りして野村監督と出会い、生き返った。打者の心理、駆け引きなど投球術を磨き、昨夏都市対抗で準優勝。W杯(10月、キューバ)で日本代表入りし、チームを銅メダルに輝くなどして社会人ベストナインも獲得した。まぎれもない社会人No.1投手。野間口が大阪出身、野村監督が元阪神監督であることから“阪神有利”の声も聞こえるが本人は「それは関係ない。今はまったくフラットな状態」と白紙を強調する。野村監督も「本人が決めればいいこと。それよりも巨人は野間口をくれとワシに頭を下げるんか?」と愛弟子の進路を楽しんでいる様子だ。 巨人は吉田編成部長自らが担当。阪神は野村監督と懇意な嶌村スカウトディレクターに加え、星野SDの出馬も予定するなど最善を尽くして野間口獲りを目指している。新年は5日から始動するという151キロ右腕をめぐる両球団の動向から今年は目が離せない。
≪一場 3球団による争奪戦≫
野間口と並ぶ自由獲得枠の目玉でMAX154キロを誇る明大・一場にも巨人、阪神がともに獲得へ名乗りを上げている。桐生一2年夏は正田(日本ハム)の控えながら日本一を経験。明大では1年春からリーグ戦に登板して通算18勝を挙げた。「あっという間に最終学年になった。まずは早稲田を倒して優勝することが一番。進路はそれからです」。在京志向が強い一場だが阪神は明大OBの星野SDによる直接出馬も予定。さらに両球団以外に横浜も獲得に積極的な姿勢を示していることから、今後は3球団による争奪戦が展開されそうだ。


2003.12.23    「野間口&一場」獲る !すでに獲得表明の阪神とガチンコ
巨人が来年のドラフトの自由獲得枠でシダックス・野間口貴彦投手(20)=183センチ、85キロ、右投右打=と明大・一場靖弘投手(21)=183センチ、82キロ、右投右打=の超目玉のダブルゲットを目指すことが22日、分かった。すでに野間口、一場とも阪神も獲得の意思を表明。野間口はシダックス・野村監督、一場は明大OBの阪神・星野シニアディレクターと、巨人にとっては因縁深い相手が、その動向で大きなカギを握る。巨人、阪神が早くも火花を散らして激突だ。社会人ベストナインを受賞したシダックス・野間口(右)は野村監督に祝福された(カメラ・荒居 滋)  巨人、阪神の“宿命のライバル”がドラフト戦線でもガチンコ勝負を展開することになった。 今夏の都市対抗でチームを準優勝に導き、10月のワールド杯ではエースとして2勝を挙げ銅メダル獲得に貢献したシダックス・野間口。大学2年からエースを務め、今秋のリーグ戦では神宮での大学生最速の154キロをマークした明大・一場。ともに長嶋ジャパンから代表候補としてラブコールを送られている逸材だ。巨人は社会人と大学のそれぞれNO1右腕の獲得に全力を挙げることになった。 「来年の補強ポイントはもちろん投手。だれでもいいというわけではなく、実力がなければならない。2人とも1年目から先発ローテーションに入れる選手。それだけ2人は飛び抜けている」と巨人の球団関係者は話した。すでに、担当スカウトがシダックスと明大をそれぞれ、訪問。自由獲得枠での獲得意思を伝えた。 しかし、すんなりと巨人が獲得できるわけではない。すでに、阪神が獲得の意思を表明した。さらに、野間口の在籍するシダックス監督は、元阪神監督の野村克也氏。一場も、阪神・星野仙一SDが明大OBで強力なパイプがある。巨人にとって因縁深いふたり、そして、阪神には有利なふたりがその動向で大きなカギを握る。とくに星野SDはグラウンド外とはいえ、相手が巨人となれば目の色を変える。 野間口については巨人、阪神以外は撤退気味で、GTの一騎打ちの様相を呈してきた。一場の争奪戦に関しては、横浜も参戦が決定。3つどもえの争いになるが、巨人は、群馬出身の一場が、在京志向をキャッチ。野球に取り組む姿勢から、桑田に心酔している情報もつかんでいる。 巨人は今年、早大・鳥谷を阪神にさらわれた。現段階で、野間口、一場ともに阪神有利という見方があるのは事実。しかし、争奪戦は始まったばかり。同じ過ちは繰り返さない。巨人が全力で争奪戦に挑戦する。


2003.11.20    巨人、ダルビッシュ獲りへ布石!?
巨人が早くも来年ドラフトに向けてスタートを切った。来年の超目玉、東北の最速149キロ右腕、ダルビッシュ有投手(2年)の獲得を目指す巨人は、7巡目でJR東日本東北に内定していたダルビッシュの女房役・佐藤捕手を指名した。来年は自由獲得枠で、シダックスの151キロ右腕、野間口貴彦投手(20=関西創価)と、明大の154キロ右腕、一場靖弘投手(3年=桐生一)のダブルどりを目指しているが「逆指名権」のないダルビッシュについては、大学または社会人を経由して3、4年後の「自由獲得枠」を狙っている。そのための布石としての佐藤指名とも受け取れる形となった。そんな巨人に対して、1歩も引けを取らないのが阪神だ。同じく野間口、一場のダブルどりを目指しており、今ドラフトでは6巡目で「残留」の可能性が高かったシダックスの庄田外野手を指名した。少しでも有利に交渉を進めるために、各球団とも、あの手この手でアプローチをかけている。このほか、注目選手が多い来年の「豊作ドラフト」へ、水面下ではし烈な争いが繰り広げられている。