≪Jimnyの沢登りレポート≫

裏谷右俣・祖母山の谷


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厳しい祖母山の谷の中にあって、ひときわ登攀的要素が強いこの裏谷右俣。
私Jimny的には、水の中をジャブジャブとオシャベリしながら歩いていく沢登りが好みなのだが、
この谷にも、一度は行っておかねばなるまい・・・・・・
そう思って、mimimamaさんと二人で登ってきました。

もしもの事を考えると、二人という人数で沢登りするのはあまりいいことではありませんが、
他人ではなく夫婦なので、万一の時の責任問題とか、そういった事に気を使うことはないので
それはそれで、こんな厳しい谷に行く時にはいいのかも・・・・・
                               

【登った谷】・・・・・・・裏谷右俣・祖母山の谷
【山 行 日】・・・・・・・2004年7月18日(日)
【天   候】・・・・・・・・晴れ(薄曇り)
【コ ー ス】・ ・・・・・・・尾平→ウルシワ谷→裏谷→右俣→シャクナゲ公園→縦走路→祖母山→九合目小屋
【メンバー】・・・・・・・・Jimny、mimimama


久しぶりにmimimamaさんと連休が合い、祖母山で贅沢に遊ぼうと言う事になった。
7/17(土)昼、長崎を出て尾平へ向かう。

いつものことだが、最近は前夜泊の時は、九折の駐車場に泊まる事にしている。
ここの方が、尾平よりもトイレもきれいだし、気分良く泊まれる。

テーブルを出して、オシャレなディナーを楽しんでおられたご夫婦から
おいしい焼酎をいただいてmimimamaさんは大喜びでした。
朝から、尾平に移動する。
登山口に着いてみると、知り合いのパーティーも入渓の準備をしていた。
彼らを先に見送り、我々も準備を済ませ出発する。

今日は、二人だからどちらかが怪我でもすればアウトだ。
気を引き締める。

ウルシワ谷に入ると、すぐスケールの大きなトモエム落としのスラブが見える。
今日は、水量が少ないようだ。
少し遡行していくと、左から目立たない地味な谷が出会う。
これが裏谷だ。
倒木が入り口をふさいでいるので、なおさら目立たない。

しかし、少し入ると谷は広がり美しいナメが現れる。
赤い岩の上を水が滑り落ちてくる。
このあたりの谷は広く、木々は大きく、祖母山の自然の真っ只中にいることを実感させてくれる。

秋霧谷やセンスジ谷のナメとするとスケールは劣るものの、さっきのなんとも知れない取り付きの先に
こんな光景が待っている事に、やっぱり沢登りは楽しいなあ〜と感じる瞬間だ。
 
高度計が900mを越える頃、前方に壁が立ってくる。
チムニー小滝を越えると、二俣だ。

先ほどまでの穏やかな谷の様相は一変し、いよいよ裏谷がその姿を見せてきた。
右俣に入る。
滝が次々に現れるので、適当に登ったり巻いたりして進む。

18m滝が現れる。
一段上がりこみ、ハーケンを一枚打つ。
少し浅かったので、ナッツもかませる。

そしてふと右上を見ると、古いハーケンがあった。
そこにも一応中間支点を取る。
登る時に、ちょっと思い切りがいるところがあるが、ナッツがしっかり効いていたので思い切って登れた。

更に滝を登っていくと、15mチョックストーン滝だ。
滝登りでは、この滝が裏谷の核心とも言えようか。
しかし、裏谷の本当の課題は、やはりルートファインディングとルンゼでの落石対策だと思います。

その15mチョックストーン滝は、立ち木や木の根、途中にある小さなチョックストーンなどでランニングビレイを取れる。
そして、チョックストーン滝の上あたりにトラバースして乗り移るのだが、私は上まで登り過ぎてしまい、
怖いクライムダウンを強いられてしまった。

ランニングビレイを取った木の根のすぐ横から、大岩の前面に2つある3〜4cm位のスタンスを拾って
足を移していく。
そしてチョックストーンの大岩に乗り移る。

う〜〜ん、結構シブイ!
滝は続く。
20m滝は、右から登りかけたが上段がむつかしく、ハーケンも打てないので、一旦降りる。
そして、今度は左の岩を登る。
最初の一手がむつかしいが、こちらのほうが上では立ち木でランニングビレイも取れるし登りやすい。
続く30mは滝の左手を登り、倒木を利用して滝上をトラバースし、もう一段上がってママさんをビレイ。
ここらあたりも気を抜けない。

谷はルンゼとなり、だんだん傾斜はきつくなり、直登は無理だ。
左の藪に突っ込む。

ルンゼをかわしたと思える頃、谷に戻ってみると、ルンゼは続いているが今度はガレだ。
落石に注意しながら、石を落としても怪我しないように間隔を詰めて登っていく。
このルンゼは後で小屋番さんに聞いたら、傾斜は50°はあるとの事。
足を滑らせたらはるか下まで止まらないだろう。
こんな時はいつものバイルが役に立つ。
雪の急斜面を登る時と同じ要領で登っていく。

ルンゼの上は尾根のようだ。
縦走路か??
と喜んだが、そこはまだ支尾根だった。
しかし、傾斜はゆるやかでスズタケのヤブの中に獣道がしっかりある。

獣道を辿り、尾根を詰めていくと岩壁に突き当たった。
一旦、左を巻きかけたが先は再びルンゼとなっているようだ。

思いなおし、さっきの岩を登ってみる事にする。
簡単に登れた。
岩の上は小さなピークとなっていて、人が来た形跡もある。
シャクナゲの木がたくさんある。

ここから先は明らかに人のものと思える踏み後があり、それを辿ると、縦走路に飛び出した。
そこには、「シャクナゲ公園」との標識があった。
我々が登りあがった小ピークが「シャクナゲ公園」だったようだ。

ここで、正式に裏谷の遡行終了!
ママさんと二人で握手を交わし、健闘をたたえあった。

でもでも、ここから祖母山を越えて九合目の小屋までのキツイコト、キツイコト、、、、

*今日は小屋泊まりとの事で時間的にもいくらか余裕があったのと、
 二人だからなおさら怪我できないとの思いで、慎重に登りました。
 結果、遡行時間は9時間でした。

*その夜は、キツイ思いして担ぎ上げたビール3本とウィスキーを一気に飲んで、
 速攻で寝てしまいましたとさ・・・・


●そして次の日は、祖母山バットレスです!