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1.文化貴族とは? 2.特権を否定する理由 3.貴族は世襲か? 4.憲法との関連 1.文化貴族とは? 「文化貴族」とは、特権を有さず、文化的に価値があり爵位(公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵等)がある人物のことと 当協会が定義した造語です。特権があり一般市民から嫌われるという従来の貴族のイメージと区別するため、また栄典として文化的功労者等を評価するという意味が含まれています。 必ずしも「文化貴族」という表現を使う必要はなく、「貴族」という表現でも良いと思います。 2.特権を否定する理由 日本では、若い人たちに貴族が好きという人が増えつつあることは好ましいことですが、依然として社会的に貴族に対するイメージというのは悪いと思われます。何故ならば、貴族というのは特権があって贅沢で楽しているというイメージがあるためです。そのようなイメージが一般的なため、普通に貴族についての会話が成り立たないだけでなく、貴族を肯定して会話しようとしたら 「馬鹿にされる」という状況なのです。 それは、貴族というものが社会的に支持されていないだけでなく、多くの人が貴族というものについての正しい知識がないためであると思われます。だから、貴族というのは風当たりが強く日本で貴族が生まれない大きな理由なのです。 日本で貴族を生むためには、貴族や爵位というものが生まれない最大の原因である、「貴族=特権階級」であるということを、否定しなければならないのです。現在のヨーロッパの貴族に、特権を有する貴族はいません。もしあったとしても無に等しい特権です。ヨーロッパでいまだに貴族が残っているのは特権がないからだと考えます。もし特権があれば存在できるでしょうか?特権階級というのは民主主義の観点から認められないのです。もし貴族階級を特権階級とすると、多くの国民が不満を感じるのは当然でいずれ崩壊するのは確実なのです。 3.貴族は世襲か? イギリスでは、貴族は当主だけが爵位を名乗ることができ、長男がその爵位を受け継ぎます。それを世襲貴族といいます。世襲貴族は国家がその子供に爵位の継承を認めたものです。 一方で、ナイト爵という功労者に与えられる一代限りの爵位があります。それは、子供に爵位を受け継がすことはできないのです。 他方、フランスやドイツやイタリア等では貴族制度が存在しません。しかし貴族はいます。彼らは貴族であっても法的には貴族ではなく一般国民なのです。では、何故貴族といえるのでしょうか?率直に言えば、「勝手に爵位を名乗っている」ということです。しかし誰でも勝手に爵位を名乗っているのではなく、先祖が貴族であった人たちです。彼らは特権はなく、また莫大な税金を納めるため必ずしも裕福ではありませんが、貴族としての誇りをもっています。その誇りは積極的に社会に貢献する精神に表れています。彼らは爵位を長男だけでなく、次男以下でもまた女性も名乗っている場合があります。これは世襲貴族とは当然呼びません。 では、日本において貴族は世襲であるべきかということになりますが、当然のことながら、世襲であってはなりません。というのは特権階級ということを定義していないからであり、憲法上も問題があります。 第14条(法の下の平等、貴族制度の禁止、栄典) 3 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受けるものの一代に限り、その効力を有する。 国家は、一代限りすなわち爵位を与えるのは相当する人物だけということになります。国家は爵位を与えられた人物の子供に爵位を与えることも、認めることもありません。それが特権と世襲を否定することを意味します。 しかしだからといって子供が爵位を名乗れないということはありません。フランスやドイツやイタリアと同様に、子供が爵位を名乗ることは自由であるべきなのです。爵位を与えられた人物の子供は法的には貴族でなくても、爵位を名乗ることは本人の自由であるということは当然の権利なのです。世襲貴族でなくても、爵位を継承するのは自由なのです。法的な世襲は不可能ですが、自由な権利としての家族的な爵位の世襲は容認されます。 ※世襲について 第二条【皇位の継承】 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。 当協会は、第二条【皇位の継承】を尊重致します。 歴史的伝統的文化的に最も価値のある皇統の世襲を強く尊重致します。 4.憲法との関連 第14条(法の下の平等、貴族制度の禁止、栄典) 2 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。 憲法では、華族・貴族制度の禁止というものがあるため、日本において貴族が生まれないのです。多くの国民が上記で述べた通り貴族に対して否定的であるため、この条文がそのまま何も考えず直に支持されています。 しかし、憲法にある華族その他の貴族の制度とは何を意味するのでしょうか?華族とはそのまま明治憲法の華族を意味します。では、憲法における貴族制度とは何かと考えますと、華族制度と同様の特権階級であると思われます。また、中世のヨーロッパのような領主貴族や宮廷貴族、第二次世界大戦までの政治や高官職を独占した「特権貴族」であることを想定して禁止しているものだと考えられます。憲法における貴族制度の禁止とは、「特権階級の禁止を意味」しています。 しかし、私共は、「貴族=特権階級」との定義を否定しています。それと同時に、「貴族制度の禁止=爵位の禁止」とは決して違うものだと考えます。爵位そのものには一切特権はないですし世襲を定義していませんので、決して憲法違反ではないのです。 私共が提唱する「文化貴族」ならば、憲法違反にならず、爵位を有する貴族を生むことができるものだと考えます。 |