ナナオラ ST管 5球スーパー 6S−23

 ナナオラ  5球スーパー 6S−23は昭和20年後半頃はのマジックアイ付きST管5球スーパーです、10数センチのスピーカーが付いています。高級感のある木製ケース中波のみ受信でき、外部入力端子(レコードプレーヤー等)が備わっております。このラジオはオークションで入手しましたが、電源は入いるものの音は全くでない状態でした。修理の結果、受信感度、音質とも満足できる状態となりました。

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入手時の状態
@木製ケースには大小さまざまなキズがあり、フロントパネルもヤニで汚れ、金属部分も茶色に塗装されているように見えます。
A電源は入り真空管も全て点灯しているもののスピーカーからは全く音が出ない状態です。
B内部配線が腐食で銅線が露出している所があり、コンデンサーのパンクも見られます。
Cスピーカーから全く音が出ない原因はアウトプットトランスの断線です。幸い断線ケ所が端子接続部分だったので修理できそうです。ラッキー!
Dスピーカーから音が出るようにしても、放送は受信できません。局発廻りに原因があるかもしれません。
E音量ボリュームに大きいガリがあります。
Fマジックアイはほとんど光りません。
G電源コードが繋いで使用されております。(電源コードは今回手持ちが無かったので入手時交換することにしました。)

不具合箇所の修理&調整
@配線ずが裏ブタに張ってあり、修理に大変役立ちます。
A劣化した配線とコンデンサー、抵抗を交換しました。
Bテストオシレータから455Khz信号を入力しIFTを調整しましたが、放送は受信できません。
C周波数変換6WーC5のスクリーングリッド電圧を上げると高い周波数の放送(1260Khzの東北放送)は受信できるものの890KhzのNHKは同調後暫らくすると受信できなくなります。
D発振回路に入っていた100PFコンデンサーの容量抜けが原因で、10Pまで容量が落ちていました。コンデンサーを交換したところ問題なく受信できるようになりました。局発の発振が不安定な原因はコンデンサーの不良の場合が多いようです。
Eこのラジオに使用されている音量調整ボリュームはスイッチ端子が6個の特殊ボリュームが使用されています。ボリュームにガリがある場合は交換が基本ですが、修理して使用することにしました。修理の結果ガリは解消できましたが、PHに切り替える時に一時的にラジオ放送が入ることがあります。スイッチの不具合が原因ですが、このままでも使用できるので良しとしました。
F自作のLEDマジックアアイを取り付けました。付いていたマジックアイは全く光りません。真空管のマジックアイはGT管タイプのものは入手可能(3000円前後)ですが変換コネクター(GT管→ST管)を付けると真空管にぶつかり取り付けることができませんでした。
写真のマジックアイはLEDを使用したソリットステート型マジイクアイです。真空管マジックアイは普通の真空管よりはるかに寿命が短く500〜1000時間程度と言われています。ソリットステート型マジイクアイはLEDなので普通の真空管よりははるかに長いと言えます。
G写真は同調がずれている時と同調時のものです。マジックアイを回転すると閉じる位置をずらすことができます。

フロントパネルの修復
@ダイヤル窓枠は真鍮製です。長年の汚れが蓄積し茶色塗装を施したようになっています。
A真鍮枠は紙やすりとコンパウンドで丁寧に磨き上げました。
Bプラスティクパネルも同様に茶色く汚れております。はじめシンプルグリーンで洗浄してみましたが全く落ちませんでした。
Cクレンザーで磨いても中々落ちません。800番の紙やすりで磨いて漸く落とすことができました。恐るべしタバコのヤニ!本当にヤーニー

 

ケースの塗装
@塗装剥がし剤と紙やすりで塗装を落とし表面を磨き上げました。
A下塗りは塗装を乾燥させ上塗りを繰り返します。段々塗装回数に従って色が濃くなっていきます。
A下塗りの後に、1000番のサンドペーパーで水砥ぎし最後に仕上げ塗装を施しました。
塗装のコツは塗装表面を磨き上げ、筆にしっかりと塗装を染み込ませた上で、しっかり筆をしごき、できるだけ薄く塗っていくことです。一度に厚く塗ろうとすると刷毛目が目立ち失敗します。

完成
当地仙台ではNHK第一、第二と東北放送がアンテナ線を伸ばさなくとも(ケース面にアルミ箔が張ってありアンテナとして機能しています)真空管特有の柔らかい音質で聞こえております

参考:レストア費用  入手価格:4.2k、 部品代:約4K{交換電子部品(LEDマジックアイ、抵抗、コンデンサーなど)、剥離剤や塗料代など} 


このラジオの他に修理済みラジオがあります。こちらのぺージに掲載しておりますのでよろしければ是非ご覧ください。