話題の「トヨタ流アルミテープチューニング」を試してみました(その2)

前回のステアリングコラムカバーに続き、外装空力パーツにもアルミテープを試してみました


●前回のステアリングコラムカバーに貼ったアルミテープチューニングが思いのほか「効果絶大」に感じ

られたので、今回は外装の空力に影響すると考えられる樹脂パーツとガラス部分に追加でアルミテープ

チューニングをおこなってどう変化するかテストしてみました。

 

<参考> →前回のトヨタ流アルミテープチューニング(その1)

 

●トヨタに言わせるとバンパーなどの空力に直接作用する静電気の帯電に起因する気流の乱れや剥離の影響

は、スポーツカーのような空力を追求した形状のボディよりも、ワンボックスカーやミニバン、SUVなどの

空力的に不利な車のほうが効果的に働くのだそうです。 現実にトヨタ純正で見てもレクサスRXやボクシー、

ノアなどのミニバンやSUVのバンパー裏にはアルミテープが貼られていますが、なぜか86には貼られていま

せん。これについてトヨタの説明では「86では前後のバンパーにまでアルミテープを貼ると直進安定性が高く

なりすぎてしまい、コーナリングマシンとしてのフィーリングにかえって悪影響を与えてしまう。逆に横風

などの影響を受けやすいミニバンやSUVは高速での直進安定性を重視したいため、バンパーやサイドシルにも

アルミテープを貼っている」のだそうです。この話が本当なら、ジムニーのような空力的に不利な車ほど外装

パーツへのアルミテープチューニングの効果を期待しても良いということになるのでしょうかね? まぁ、

考えてばかりいても何も前に進みませんので、とにかくやってみないことには答えは得られません。

 

↑レクサスRXのフロントバンパー部のパーツリスト。 イラストの「75895K」のパーツがアルミテープです。

バンパー裏側に左右で合計4枚貼られています。 テープの縦貼り、横貼りにもきっと意味があるのでしょう。

 

●と言うことで、今回はトヨタがweb上の様々なメディアで自信満々にその違いを多数のモータージャーナリスト

に試乗させていた残りの「外装パーツへのアルミテープチューニング」をテストします。


使用するアルミテープ

↑使用するアルミテープは前回同様、ニトムズの「光沢アルミテープS」です。 前回の記事でも検証したよう

に、このテープは粘着剤面にもしっかり導電性があることは確認済みなので、個人的にはオススメの製品です。

ちなみに「銅テープの方がいいんじゃないか?」という意見もありますが、たしかに銅のほうが電気抵抗自体は

アルミより少ないです。が、問題は酸化したときなのです。銅は酸化すると表面の導電性が悪化して最悪は緑青

と呼ばれる「銅錆び」が発生します。こうなるとかえって電気抵抗がアルミより増加してしまうため、長い目で

見たら銅よりアルミ、それも純度の高いアルミのほうが良いのです。JIS1000番台のアルミなら高純度なため

表面に自然に生じる自らの酸化皮膜が腐食から保護してくれますので。それにアルミのほうが比重が軽いです

しね。 ちなみにもっと理想を言えば「純銀」になりますね。銀はそれ自体が電気抵抗が小さいということもあり

ますが、銀は錆びてもその錆び自体も導電性を有するため、表面が酸化腐蝕しても電気的特性が変化しないという

優れた特徴を持っています。

 

まずは各ウィンドウガラスへのアルミテープチューニング

 

フロントウインドウガラス

フロントガラスはいちばん目につくので、なるべく目立たない方法をいろいろ考えたのですが、結局トヨタが

メディア向けテストの86でおこなったのと同じ場所、同じ形状におちつきました。 なお、黒色のアルミテープ

を使っている人もいるようですが、これは表面が黒く塗装してあるため、通電性という点でアルミ素地のテープ

より効果が落ちることは頭に入れておいてください。

 

↑ちょっと目立つような気はしますが、他にうまい方法が思いつかなかったもので仕方ないですね。 ちなみに

ガラスの縁の黒いプリント部分に貼っていますので視界の妨げにはならないのですが、このまま車検に通るか

どうかは微妙なところです。 法規的にはフロントガラス下部には何も貼ってはいけないことになっているので

マトモに解釈すれば完全にNGになりますが。

 

ドアサイドウインドウガラス

↑ドアウインドウは内側から貼りました。外側だと窓を開けたときにウェザーストリップモールに引っかかって

剥がれる恐れがあったためです。

 

↑このように内側からならガラスとモールの間にわずかな隙間があるため、窓ガラスを下げてもアルミテープが

剥がれる心配はありません。 また、この場所を選んだのはちょうどミラーに隠れて外から目立ちにくいという

ことと、車内から見たときも死角にならないというのがあります。

 

↑このように運転席から見たときもちょうどダッシュボードに隠れてしまうので、死角にはならないので絶好の

位置なのです。 ただし、このサイドドアガラスもフロントガラス同様、法規的には不透明なシール等を貼ると

違法となるため、車検に通るかどうかは微妙なところで、NGになる可能性が高いです。

 

リアクオーターウインドウ

私のJA22のリアクオーターウインドウは社外品のアクリル樹脂製です(このアクリルウインドウの詳細については

後日またあらためて詳しく記事にするつもりです)。ご存知のようにアクリルは非常に帯電しやすい材質なので、

ここへのアルミテープ施工はかなり有効なはずです。

 

↑リアクオーターウインドウはボックス構造になっているその厚みを活かして、断ち面に細長く切ったアルミテープ

を貼りました。これなら窓を閉めてしまえばほとんど目立ちません。

 

ガラス関係は以上の通りです。 なお、リアゲートのウインドウには貼っていません。ここはジムニーのボディ形状

的に空力的にあまり意味があるとは思えませんし、熱線デフォッガーがあるので、これがすでにアース代わりになって

いるのではないかという気がしましたので。 ですが、クーペタイプのボディ形状の車でリアウインドウの角度が寝て

いる車ならばここへの施工も意味はあるかと思います。 とくにリアスポイラーやリアウイングを装着している車では

ボーテックスジェネレーターと同様の効果が期待できますので、より効果的にダウンフォースを得られる可能性があり

ます。


前後バンパーおよびサイドシル、リアスポイラーへのアルミテープチューニング

 

フロントバンパーおよびリアバンパー用に切り出したアルミテープ

↑前後バンパー用に切り出したアルミテープ。ずいぶん控えめに見えますが、これはあえて小さめにしました。

もちろん目立たせたくないというのもありますが、とくにフロントバンパーは金属製のレインフォースメントに

直接接触していることから、すでにここからかなりの静電気が逃げるのではないかと思い、あまり大げさなテープ

による放電は必要ないだろうと考え、両サイドのみ貼れば充分じゃないかと判断したのです。

 

↑フロントバンパーに貼ったアルミテープ。バンパーサイドを流れてきた空気が剥離しやすいであろう場所を

選んで貼ってみました。それにここならまず貼ってあることは外から見てもわかりませんし。

 

↑リアバンパーサイドの下面に貼ったアルミテープ。ここも最低限に留めました。 実際のところ、このバンパー

前のマッドフラップのほうが空気抵抗はずっと大きいでしょうから、実質的にはここは意味ないかもしれません。

 

↑カーボンサイドシルにも気持ち程度に貼っておきました。このパーツも両面テープで貼ってあるだけなので

電気的にはボディと絶縁されていて帯電しやすいので、若干の効果は望めるかなと考えまして。

 

↑逆にリアスポイラーは車体から空気が剥離する重要な場所なのでそれなりに空力的効果は大きいのではないかと

考え、テープもやや大きめにして形状もエッジを立てて最大限効果を発揮できるように工夫しました。

 

↑リアスポイラーにはハイマウントストップランプを挟んで左右の裏側に貼りました。

 

↑サイズとしてはけっこう大きめにしましたが、ボディ色がシルバーでさらに裏側ということもあり、あまり

目立つほどではありません。

(注釈)指摘される前に書いておきますが私の車には「聴覚障害者マーク」がつけてあるのがわかると思います

が、これは私が突発性難聴という病気の後遺症で左耳が聴こえなくなってしまったためにつけているのです。

法規的にはつける義務はないのですが、片耳しか聴こえないとたとえば救急車などが近付いてきた時、サイレン

の音は聞こえるのですが「音の方向」がわからないので視認できるまで避けることができずに非常に不便します。

 

外装パーツへのアルミテープ施工は以上の通りです。 ドアミラーにも貼れば効果はあるかと思いましたが、私の

ジムニーのドアミラーは表面がクロームメッキしてある、つまり最表層は金属なので帯電することはないだろうと

考えて貼りませんでした。 金属面にアルミテープを貼っても意味ありませんからね。


さらにエアクリーナーボックスへのアルミテープ施工

 

↑エアクリーナーボックスへもクシ形状にしたアルミテープを貼っておきました。 と言うのもトヨタのエンジニア

曰く「空気の流れるところで金属部分と絶縁されていて帯電しやすい箇所にはなんらかの効果が望める」というのを

試してみたかったからです。 ジムニーのエアクリーナーボックスはゴムのグロメットを介してボディに固定されて

いるため、電気的に絶縁された状態になっています。 なので、内部を流れる吸気とエアクリーナーボックス内壁と

の間に静電気が発生して帯電してもなんら不思議ではありません。

なにしろ私のチューンドK6Aターボエンジンはノーマルの倍以上にパワーアップされており、全開全負荷での最高速

走行時の全開フルブースト時には毎分7000リッター以上の空気を吸っている計算になりますので大量の空気が高速で

エアクリーナーボックス内を流れます。 そういう訳で、体感できるような効果が出るかどうかはわかりませんが、

アルミテープを貼っても悪影響もありませんので、気持ち程度に貼ってみました。ただ、静電気の帯電除去が目的なら

このアルミテープを貼る方法以外にもエアクリーナーボックスにアース線をつけてボディにアーシングするという方法

でも同様の効果が得られるのではないかと思います。

 


それではアルミテープチューニング「フル装着後」の実際に走ってみてのインプレッションです

 

まずは街乗りですが、正直なところ前回施工したステアリングコラムカバーのアルミテープの効果が強すぎて、

新たに貼った外装パーツへのアルミテープ施工の効果は街乗り程度のスピード域ではほとんど…というかまったく

感じることはできませんでした。ですので、これは高速道路に乗ってみないとわからないスピードの領域なのかも

しれないと思い、夜の高速で再度テスト走行をしてみることにしました。

 

高速道路での変化は?

うーん、これもやはりステアリングコラムカバーへのアルミテープ施工の効果の方が支配的で、ガラスやバンパー、

スポイラーに貼ったアルミテープの効果は若干、直進安定性が向上したかな?という程度でプラシーボの域を出ない

レベルでハッキリとまではわかりませんね。 ただ、4速全開から5速全開の領域(だいたい160km/h以上)に

なってくると今までよりスピードが伸びる感覚があり、クルマが軽くなったような印象を受けます。もしかしたら

空気抵抗が若干、減っているのか、それともエアクリーナーボックスに貼ったアルミテープの効果なのか?理由は

わかりませんが、とにかくそのまま5速全開し続け、エンジン回転が8500rpmのレッドゾーンを超えたところまで

回ったことを確認してアクセルを緩めました。そして、パワーメーターi-Dの最高速度ピークホールドを確認すると…

↑なんと220km/h直前まで伸びていました。もちろん今までの最高記録で、エンジン回転数は計算上5速8610rpm

回っていたことになります。 このテスト走行時は9月の終わり、気温は20度ちょっとといったところ。まぁ、風向、

風力など様々な外的誤差要素が多々あるので追い風などたまたま良い条件が重なっただけかもしれませんが、体感で

感じたあの5速で伸びる感覚は決してプラシーボではなかったと思いたいです。 とにかく、結果オーライということ

で「いちおうの成果は得られた」ということにしておきます。 ちなみに排気温度ピークは今までと同じ860度、

油温はMAX120度弱というところでした。 それに、もしかしたら「REWITEC PowerShot」が馴染んできて、その

効果も含まれての相乗効果的な結果なのかもしれないということも付け加えておきます。

 


トヨタ流アルミテープチューニングの総評

これはあくまでも私の体感であり、私のJA22ジムニーでの評価でしかありませんが、一番効果を感じられたのは

不思議なことにステアリングコラムカバーへの施工でした。 具体的には電動パワステ特有の不自然な感覚がなく

なり、中央付近のしっかりした安定感と、舵角に応じた自然なステアリングの重さや接地感が伝わってくる素晴ら

しいフィーリングになりました。 逆にその他のガラスやバンパー、スポイラー、サイドシルへの施工はたしかに

高速域では若干の直進安定性の向上は感じましたが、期待値が高かったせいかそれほど操縦性への大きな変化は

感じることはできませんでした。 エアクリーナーボックスへの施工も、結果として最高速が若干伸びたことを

そのまま受け止めれば「何らかの効果はあったのかもしれない」というのが今の私に言える精一杯のとこでしょう

か。少なくとも現時点では科学的にそれを立証する術は私にはありません。しかしながら、今回の一連のトヨタ流

アルミテープチューニングはオカルトっぽいと疑いながらも的確に行えばそれなりの体感は得られることがわかり

ましたので、決して無駄ではなかったと思います。なにせ元手はわずか数百円の投資と自分の労力だけですからね。

やってて楽しかったことだけはたしかです。 この点ではトヨタさんに「いいネタを提供してくれてありがとう」

と言いたいところですね。

 

皆さんも迷っているならまず実行して確かめてみるのが一番の近道だと思います。 ただ、みんカラ等を見ている

とボディやサスペンション、エンジンなど「金属部品」にまでベタベタとところ構わずアルミテープを貼っている

人がいますが、こういう人はトヨタの特許公報やジャーナリスト向けの発表を全く理解していませんね。

このアルミテープの効果が得られるのは原理的にプラスチックやガラスなど非金属の部品だけです。そもそも帯電

しにくい鉄やアルミなどの金属でできたパーツに貼ってもまったく無意味なのですよ。こういう無理解な人がいる

から「反オカルトパーツ派」の人たちに笑われてしまうのです。 少しでも学があるのなら頭を使って施工して

いただきたい。 あと、再三書きますがテープの形状も重要です。幅広のテープをそのままベタベタ貼っても効果

は薄いです。このへんはトヨタ純正のテープの形状をよく観察してください。なるべく細く、エッジを多くして

効果を最大限引き出すことが重要です。そういう工夫をしてから検証および評価をしていただきたいです。

 

↑これはみんカラで拾った写真ですが、さすがに呆れてものも言えません。 もともとアルミ製であるエンジンの

ヘッドカバーにさらにアルミテープを貼って何の意味がありますか?これなら普通にアーシングすれば済む話じゃ

ないですか。 さらにプラグコードのキャップ部にこういう導電性のテープを貼ると最悪はリーク(漏電)を

起こす危険性もありますよ。 こういう無意味な場所にベタベタ貼る人がいて、しかも「変わった!」なんて言う

人がいるからせっかくトヨタが科学に基づいて真面目に開発したこのアルミテープ技術も「オカルトパーツ扱い」

されて笑われてしまうのですよ。こういう無理解な人がいることはたいへん残念なことです。


せっかくのアルミテープチューニングをオカルトチューンにしないために

↑今回のアルミテープチューニングは、トヨタの技術公報や記者発表をよく理解し「効果的な場所に最低限で」

済むように施工するのがポイントです。 何も考えずどこにでも貼ればいいというものではありません。

そんなことしたらそれこそ「オカルトパーツ」になってしまいます。これは立派な「科学的チューニング」なの

ですから、有効な場所を見極めて貼ることが肝要です。

それとこれは私の予想ですが、このアルミテープチューニングは静電気の帯電による悪影響を減らすものです

ので、湿度の高い夏場より、湿度の低い冬場のほうが空力的に与える効果は大きいと思われます。当然ですが、

湿度の高い雨の日では空力的にも、またタイヤと路面との摩擦による静電気の発生も少なくなるため、その効果

はあまり望めません。乾燥した晴れの日こそもっともその違いがわかるでしょう。

なお、とくに効果を感じたコラムカバーへの施工について「これは電動パワステ車にしか効果がない」と言う

意見もありますが、それだと電動パワステのアシストが切れる40km/h以上のスピード(JA22の場合)でも

その効果が持続することの説明がつきませんし、百歩譲って電動パワステから発生するノイズ除去が目的なら

それこそアース線をボディに落としてやれば済むことです。 これはやはりトヨタが言うように走行中のタイヤ

と路面との摩擦による静電気が大きく影響しているものと私は考えており、パワステの形式や有無は関係ないと

思います。ただ「電動パワステ車がもっとも効果が大きく感じられる」という点は否定しませんけどね。

 

↑ステアリングコラムカバーへのアルミテープチューニングは、パワーステアリングの形式や有無に関係なく

得られるはずですが、やはりもっとも顕著にその効果が感じられるのは電動パワステでしょう。 電動パワステ

はどうしても元々があまり自然なフィーリングではないので、その不自然さがアルミテープチューニングにより

かなり改善されて自然なフィーリングになりますので、違いがわかりやすいのです。


最後にこのアルミテープチューニングを自分では試しもせずにオカルト扱いしている人へひとこと

 

「聞かざるはこれを聞くにしかず

これを聞くはこれを見るにしかず

これを見るはこれを知るにしかず

これを知るはこれを行うにしかず

学はこれを行うに至りて止む」

 

<意訳>

物事は聞かなければ何もわからない

しかしながら聞くより見るほうが良い

見ることでそれを知ることができる

さらに「実行」することでより深く知ることができる

つまり「学というのは実行するのが一番である」ということ

 

こんな簡単にできることさえやらずに否定ばかりしてる「口ばかり野郎」にはこの言葉を贈りたい。 何事も

鵜呑みにせずに疑う姿勢はとても大事です。しかし「疑うことと否定することとは根本的に違う」。 この

アルミテープチューニングはトヨタ自動車が科学的立証をおこなったうえで有効と判断し採用したもので、

よくあるオカルトパーツとは一線を画すものです。それでもなお認めたくないのならば疑いを確信に変える

意味でも実行するのが一番なのです。これは簡単に、かつ安価にできることなのだからなおさらです。

何もやらなければ何もわからないし、何もやらずに否定ばかりしている奴の言うことには説得力が一切ない

こんなの当然のことです。 それでやってみて違いがわからなければ大きな声で否定すればいいし笑えばいいの

です。 でも「それはあなたがただ鈍感なだけ」であることを証明しただけかもしれませんがね


えんいー! ヽ(´ー`)ノ~~~