迷走する薬剤師お薬の勉強H2‐blockerとPPI(プロトンポンプ阻害薬)

このページは2003年に作成していますので、最新の情報ではありません。

胃酸は胃粘膜上皮内にある壁細胞から分泌される。ヒスタミン、ガストリン、アセチルコリンが各受容体(R)に結合すると、(途中の過程は省略)最終的にプロトンポンプが活性化されて酸の分泌が起きる。

胃酸分泌イラスト

H2-blocker:プロテカジン、ガスター、ザンタック、アシノン、アルタット、タガメット
ヒスタミン(H2)受容体に可逆的に結合し、胃酸分泌を競合的に抑制する。ガストリンやアセチルコリンによる刺激後分泌は抑制しない。

PPI:オメプラール、タケプロン、パリエット
壁細胞の酸分泌の最終段階のプロトンポンプに共有結合して、プロトンポンプを不活化し胃酸分泌を抑制する。基礎分泌も刺激後分泌も抑制する。効果発現はH2-blockerよりも遅い。

臨床での治療効果(消化性潰瘍):PPIの方がH2‐blockerより優れている。

連続投与制限(内服薬) *注射剤は別に規定があります。
H2‐blocker:特にない
PPI:胃潰瘍などでは8週間、十二指腸潰瘍では6週間、「再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法」では制限なし。
非びらん性胃食道逆流症(NERD)では、4週間まで(←適応のある薬剤・規格は限定されています)

副作用(重篤なもの)
  H2‐blocker:血液障害(無顆粒球症など)、肝機能障害etc.
      中毒性表皮壊死(Lyell synd)や皮膚粘膜目症候群(S-J synd)もまれにあります。
  PPI:間質性腎炎、間質性肺炎、血液障害、急性肝不全、Lyell synd、S-J synd etc.

相互作用 (プロテカジン、ザンタック、アルタットは特にない)
ガスター:イトリゾールの作用減弱(併用注意)
アシノン:イレッサの作用減弱(併用注意)
タガメット:併用注意は沢山あります。詳細は添付文書を参照。
オメプラール:セルシン、アレビアチン、ワーファリン、ジゴシンの作用増強(併用注意)、イトリゾールの作用減弱(併用注意)
タケプロン:テオロングの作用減弱(併用注意)、セルシン、アレビアチンの作用増強(併用注意)
パリエット:ジゴシン、アレビアチンの作用増強(併用注意)、マーロックスの作用減弱(併用注意)


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