フロンターレ●0−1○ガンバ

(07年ナビスコカップ決勝)

 

MVPが安田なのは超納得

決勝点もそうだけど、

勇介とのサイド攻防ガチバトル、負けたの何回あったよ?

抜かれてクロス入れられたの確か一回だけじゃなかったか?

それ以外全部封じたよね。

 

川崎は多摩川クラシコ(笑)の7得点があったけど

あんだけ取ると弾切れになるんじゃねえかなあと思ってたわけですよ。

(もちろん結果論)

 

だってさ、東京だって04年にヴェルディとの準決勝、

ルーカスハットトリック4−3で勝った直後のリーグ磐田戦、

大井退場して相手が10人なのにも関わらず

0−0だったもんな。

 

リヨンだって04−05シーズンのCLで

ブレーメンを3−0、7−2とフルボッコした後

準々決勝で当たったPSV戦では1−1、1−1でPK戦敗退したもんな。

ボコスカあまりに取りすぎると次の試合うまくいかねーもんだよ。

うん、全部結果論。

 

 

スタメン、ガンバは普通にベストで驚きなしの布陣。

一方川崎はちょっと驚いた。

河村アンカー起用かと思いきや、ベンチスタート。

宏樹、佐原、寺田、箕輪の4人全員スタメン起用してきた。

これはビックリしたべ。

寺田をこないだの多摩川クラシコ布陣でいう

河村の位置、ワンボランチの位置に起用するってことかな?

と思ったら寺田普通に最終ラインに吸収されてて

実質こんな感じ。

 

     ジュニ テセ
       大橋
     谷口 憲剛
宏樹 佐原 寺田 箕輪 勇介

 

勇介がサイドで安田に勝負仕掛ける場面多々あったけど、

それでも宏樹と箕輪がサイドバックという

布陣だけ見ればかなり守りに入ったシステムですよ。

 

マギヌンがいないから大橋起用するのはわかる。

なら、なんで前節7−0で大勝した多摩川クラシコでの布陣で挑まなかったのか?

試合後、とあるライターの人から聞かされた話だが

それは試合前の心理戦が要因の一つだという。

 

ナビスコ決勝直前の前夜祭での会見でこんなことがあった。

 

 

心理戦?西野監督 川崎F先発発表

(11月2日スポーツニッポン)

経験豊富なG大阪・西野監督らしい心理戦の仕掛け方だった。

3日に国立競技場で行われるナビスコ杯決勝の前夜祭で監督会見の席で

「相手の気になる選手は」と質問されると

「川島選手、森選手、箕輪選手、寺田選手、伊藤選手、

河村選手、中村選手、大橋選手、谷口選手、

テセ選手、ジュニーニョ選手…。特に気になりますね」

大胆にも川崎Fの先発メンバーを予想してみせた。

連日の非公開練習で情報漏えい防止に努めてきた川崎Fに対する揺さぶり。

決戦に懸ける意気込みが、このやりとりに表れていた。

 

 

この西野さんによる川崎のスタメン予想、

この心理戦、この揺さぶりにより、

関塚監督は微妙にスタメン、もしくはシステムを変更したらしい、

少なからずこの西野さんの会見は影響したらしい・・・

と聞かされたのだ。

 

そう言われた時、その場にいた僕を含めたサカヲタの人達は

「本当ですか!」

「ヨーロッパみたいじゃないか」

「ある意味サッカー文化が成熟してきたってことなのかな」

「それなんてモウリーニョ?」

などと驚いた。

 

これと同じパターンで一番有名な例を言えば

04−05シーズンCL、バルセロナ×チェルシー試合前日会見でのモウリーニョ。

 

モウリーニョ

「ラインアップを知りたいですか?

チェルシーはもちろん、バルセロナも、そして審判もわかっていますよ。

審判はフリスク。

バルセロナはビクトール・バルデス、ベレッチ、マルケス、プジョル、

ファン・ブロンクホルスト、アルベルティーニ、デコ、シャビ、ロナウジーニョ、ジュリ、エトー。

良い締めくくりでしょう?(会場爆笑)」

 

ライカールト

「・・・・・・彼には表現の自由と言論の自由がありますから良いんじゃないですか?

試合前に色々言うのは簡単ですが重要なのは試合内容ですからね。」

 

と、モウリーニョは相手のスタメンを見事的中させるという

心理戦を仕掛けてきたことがあった。

まさかこんなスタメン予想心理戦をJリーグでも見ることができるとは・・・

 

別に西野さんが言ったから試合に勝ったとか、

西野さんの心理戦により関塚監督はスタメン変更せざるを得なくなったとか

断定して言うつもりは毛頭ないんだけど、

こういう微妙な駆け引きを見ることができるのは一サッカーファンとしては「ニヤッ」ときて楽しい。

日本最高の的中率を誇るスタメン予想サイトの管理人さんは

この西野さんの駆け引きどう思ったんだろうなあ。

そもそも、試合前の予想では久木野が左サイドハーフに入っているはずだったんだよね。

 

 

で、その試合前予想から微妙に変更してきた川崎のスタメンだが

守備の面は文句なかった。

が、攻撃の面では「これでどうやって点とるの?」って感じだった。

まず大橋が良くなかった。

「大橋が良くなかった」 というより、

「大橋じゃ厳しい」 という方がしっくりくる。

 

動きが中途半端だった。

・2トップに絡まない

・中盤でもボールもてない

 

前への意識が強すぎたんか、

ジュニやテセに並んで3トップみたいな位置取りしたり、

中盤に戻ったかと思うと

憲剛や谷口のフォローにまわれないしでほとんど消えてた。

というか「いる意味あったんか?」

という疑問を投げかけたくなるような動きでしたよ。

 

あーこういう個人批判ダメっすね。

実際東京は等々力での多摩川クラシコでは

大橋に大暴れされて5−2と大敗くらったから

んなこと言える立場じゃないんだけど、、、、

 

でも、あの多摩川クラシコでの大橋の記憶があるからこそ

今日の大橋の出来は残念だったんだよ!!

 

あん時の大橋はそりゃー凄かったよ

FKは直接ズドンと決めるわ

ドリブルでスルスル抜きさってミドルぶち込むわ大活躍、

もとい東京サポは涙目・半泣きになってもんの凄い存在感だったのに

今日の中途半端な動きはなんだったんだろう。

 

これも結果論だけど

「マギヌン抜けたから抜けたトップ下に大橋」 という選択肢ではなく、

「マギヌン抜けたからシステム代えて黒津入れた3トップ」 にした方がよかった。

とかぬかし始める川崎サポは川崎市のどこかで絶対出てくると思う。

え、そんなこと言う奴は1969?そうですかすんません。

 

というわけで谷口と憲剛はいい動きだったけど、

フォローがいなくてやりづらそうだった。

もうちょい中盤で持つことできたらな・・。

 

 

ガンバはさほど文句ない出来。

文句つけるとすればマグノとバレー。

てめーらもうちょっと周りを信用せんかい!

 

せっかく左右から

二川やら安田やら橋本がフォローにきたり

いいとこ走り込んできてるっつーのに

二人で無理やりワンツーやってかっさらわれたり

見てて勿体無い場面多かった。

 

この日一緒に観戦していた知り合いのTENさんが

「西野さんあの二人になんも言わないのかな」 とボヤいてたけど、

ハーフタイムに西野が軽く渇入れるなり

何らかのものぶち込むなりしてやんないと

ダメでしょうってくらい二人でやろうとしすぎてた。

 

いや、ウェズレイとマルケスのような

超絶コンビ見せてくれるならいいんですけどね。

そこまでいい連携でもなく、

おまけに折角周りにフォローがきてるってのに

それを活かさず無理して自滅すんのはどうかと。。という話ですよ。

 

西野さんは

 

「ビルドアップから中盤の構成にかけて、非常に単調すぎたというか、

バレーとマグノに頼りすぎた、らしくないパス展開だった。

もっと中盤でパス交換しながら、両サイドを使ったり、

スルーパスを出したり、タメを作って組み立てるように指示はしていたが、

ポジション的になかなか遠藤がボールに触る回数が少なかった。」

 

と話しているけれど、僕は

周りがバレーとマグノに頼りすぎてたっつーよりも

「あの二人が周りにださず、無理やり二人でやってた」という印象の方が強い。

 

後はガンバの中盤がこぼれ球全部拾えて、

なおかつ高い位置でボール受けた後

必ず前向けるような流れだったのが良かった。

(これは川崎の中盤が苦しんでいただけかもしれないけど)

 

 

で、そうは言っても決定機自体は川崎の方が多かった。

一発のロングボールから、ジュニが抜け出して・・・という形が何回かあった。

特にシジクレイがポロッとミスしてしまい、

そこをジュニがかっさらってシュートしたシーンなんか

完全に決まってもおかしくない場面だった。

 

去年はまさに

「残念、そこはシジクレイ!」

という大活躍だったのにこんな危ない場面みせちゃうなんて・・・

シジ、もうちょっと頑張ってくださいとヒヤヒヤする場面あって残念。

 

 

しかし結局はバレーのクロスに二川が飛び込み、

空振ってそのまま後ろに流れたところに

サイドバック安田がつめて決勝点ゲト!

 

川崎右サイド、森勇介の勝負しかける回数は非常に多かった。

中盤からパスを受け、安田と一対一になったら

必ずと言っていいほどザリザリと勝負しかけていたけれど、

この日の安田は非常によかった。

勇介が勝負しかけても、クロスを上げさせない。

勇介が勝負しかけても、突破させない。

 

勇介が負ける、勇介が抜けないっていうシーンはあんま記憶にない。

それこそこんな毎回毎回相手DFに負けるってシーンは全然記憶にない。

06年の埼スタでもアレックスをチンチンにしたし、

06年のヤマハでも左サイドに移りながらも秀人ぶち抜いてアシストしたし、、、、

 

安田が一枚上手だった。

これは誰が見ても頷ける。

しかも、サイドでの攻防だけでなく、決勝点もそうだった。

あの場面で安田があんな位置まで上がっていたこと、

あの場面、勇介が安田に追いつけなかったこと、

もうね・・・・誰が見てもこの試合のMVP。

 

 

今年のゼロックスで衝撃的な活躍をしたが

あん時は前に前にという意識が強く、グイグイ攻撃に絡む鮮烈さはあったけど

守備のうまさというのは全く感じなかった。

が、今回は守備でも唸らされた。たいしたやつだわ。

 

 

安田の守備ばっかり褒めてるけど

チーム全体としても非常に老獪でいいチームになったなあとも思った。

 

西野さんが

 

「今年は攻撃だけでなくて、ディフェンスの面でもかなり成長を感じていたが、

逃げ切るためのディフェンスに対する高い意識を持ちながら、

うまく試合を運んでくれたと思う。

超攻撃的と言われているガンバだが、

今年は後半のああいう部分を出せていると思う。」

 

と満足げに語るのも頷ける。

川崎に比べて少し大人なチームだった。

つか、こういう試合をリーグ戦で毎回見せてくれれば

浦和がこんなに独走することもなかっただろうによ チクショー

 

 

 

あと、川崎に関してここまで結構ケチつけたような感じで書いてきたけど、

「関さん、なんでこんなことするんだよ!」

とガッカリするような事はほとんどなかった。

むしろ納得行くような采配ばっかだった。

 

大橋の出来はあれは大橋自身の問題。

河村じゃなく寺田起用はちょっとハテナではあったけど

マグノとバレーの2トップを警戒してのものと考えれば納得いく。

 

宏樹の左サイドバック(左ウイングバック?)起用だって

「ガンバさんは全員が右利きなので、

右サイドの守備の強化というところが、一つのポイントだった。」

という関塚さんの会見どおり、

右利きの選手ズラリと揃えてきたんだから右から攻められるのは

予測できるからそれにしっかり対応したのであり、

おまけに勇介がバンバン勝負しかけるならば左はバランスとって

守りがしっかりできる選手置くのは当然のこと。

 

大橋下げて久木野投入も納得。

大橋がチームの流れにのってなかったし、

失点したから攻めにいかなきゃならないから左サイドから攻めることの出来る

久木野投入は当然でしょう。文句はなし。

 

佐原下げて河村投入も納得。

佐原の守備は後半「おいおい」って思うような場面が何度かあり、

おまけにイエローもらってたわけだから下げるのはしょうがない。

その上、多摩川クラシコでのあの河村の素晴らしい出来考えたら、

あの布陣と同じく河村をアンカーに置き、

寺田をDFに下げれば守備も安定するだろうし、

中盤でももうちょい主導権握れるのではないかと考えるわな。文句はなし。

 

テセ下げて黒津投入も納得。

もうあとは最後の攻撃のカード黒津切るしかないわけだし

ここまできて温存するわけないし、サポも「黒津だせ!」と思ってただろうし

望んだとおりにやった交代策。

 

というわけで、やるべきことを全部やって、

それでも届かなかったわけで、

グダグダ文句つけることはできない。

 

ジュニがサイドで無謀な突破しかけたとか

そういう細々したことはあったけどそれも些細なことで、

全部やるべきことをやって、届かなかった。

もうこれはガンバの方が上だったという結論しかない。

 

おめでとうございます

ワイハーでのパンパシフィック杯頑張ってください

 

 

 

しかし負けたチーム側が試合後、

盛大なブーイングするってのは本当に珍しい光景。

 

 

ヒーローインタビューでMVPの安田が

 

――おめでとうございます!

気持ち良すぎますね!最高っす!」

 

――ニューヒーロー賞とのダブル受賞ですね!

「やっぱ俺は 持ってるなあ ってカンジですね!

 

――プロ初ゴールが優勝を決めるゴールです!

「まあ まあ まあ まあ 普通!普通っす!」

 

――今年は公私ともども最高の1年ですね

「最高です!」

 

――決勝でのMVP、この優勝の味はどうですか?

「いや〜〜ちょっぴり甘いって感じすかね」

 

 

と、おちゃらけていたのに

ムチャクチャ腹が立ったらしく、

川崎ゴール裏から大・大・大ブーイング。

 

個人的にはこういう安田のはっちゃけたノリはかなり好きな上、

まだハタチにもなってない子がこの大舞台でMVPとったんだし

このぐらい言ってもいいじゃん。

しかも全然大したことない選手ならまだしも、この日は文句なしMVPの働きだったし

そんな大ブーイング浴びせなくても・・・と残念だった。

やっぱ負けた直後だし、大目に見てあげられないか。

ブーイングする暇あったら選手紹介の時に大型ビジョンの前で

ブラジルの旗振り続けてるタコ助を注意し いやなんでもない。関係ない。

 

ただ、一緒に見てたTENさんも安田のインタビューに苦笑してたし

やっぱ世間ではこういうノリって嫌がられるのかな・・・

 

「敗者が勝者に大ブーイング浴びせる」

という構図自体もあんま好きじゃなかっただけに、

そこだけちょっと残念だった。

 

残念で思い出したんだけど、

試合最後の最後、ガンバがカウンター発動した際、

3,4人が攻めに爆走した。

 

その時、マグノ、バレー、二川・・・・シジクレイ。

え!?シジクレイ!?アンタなんで攻めあがってんの??

と爆笑してしまった。

 

攻めあがってボールとられた後、

抜けたスペース突かれて失点したらどうするつもりなんだ。

というか傍から見てれば面白いことこの上なかったんだけど

西野さんの立場だったら発狂するぞあれ。

(UP日 07年11月3日)

 

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