ザスパ○2−0●ヴォルティス

 

 

2日前、39℃の高熱をだしてぶっ倒れ、

気合で治してこの試合を見に行ったのだが

「見に来てよかった」

そう言えるようなゲームだった。

 

 

 

ともに05年からJ2に加入したクラブ。

 

クラブ創立・再建から

異例の速さで各カテゴリーを勝ち抜き、突破し、

勢いそのままで奇跡のJ2加入を決めたザスパ草津。

 

J2加入を逃した苦い過去を乗り越え、

大塚製薬から徳島ヴォルティスへとチームを変えて

ついにJFLからJ2へ昇格した徳島ヴォルティス。

 

 

 

そんな両クラブだがここまでの戦いぶりはまったく違う。

2勝1分1敗で勝ち点7と健闘しているヴォルティスに対し、

ここまで4連敗勝ち点0のザスパ。

失点が多く、得点は少ない。

 

 

しかし、この昇格クラブ同士の対決では

そんな状況関係なく、互いにいい戦いぶりが見られる

好ゲームになるのではと全くの確証のない予想をしていた。

 

 

 

スタジアムではザスパサポ、

というかザスパユニを着ている人の姿が本当によく目立つ。

ゴール裏は紺色でギッシリ埋まり、

バックスタンドもかなり入っていた。

ゲーフラも多いし弾幕もかなり張ってある。

 

 

一方ヴォルティスもコアなサポが20名程度いて

声の張り上げ具合では負けていない。

弾幕も何故か沢山あった。

小峯の弾幕を見つけたときは「おおっ」という気になったが

彼は2節のベルマーレ戦で

柿本にぶっちぎられたためかこの日はベンチ。

ちなみにノリヲこと元ベガルタのGK高橋範夫もベンチ。

 

果たしてJ初勝利といくのか・・・・と案じつつキックオフ。

 

 

 

ザスパは4−5−1。

ヴォルティスは3−5−2だ。

両チーム見てて思うのは渋い選手や、

昔は代表に選ばれていたり活躍していたのだが

もう峠を過ぎたという選手などが多いということ。

(別に悪意あって言ってるわけではない)

 

 

 

まず秋葉。

この人を前に生で見たのは

04年の2ndレッズ○4−1●アルビレックスのゲームだ。

そう、あの痛恨のオウンゴール・・・・・

その後アルビから戦力外通告をうけ、

ここヴォルティスにやってきた。

 

やはり経験がものをいうのか

中盤での落ち着きどころとなっている。

 

 

 

小林もいた。

鹿島ユース出身。

04年、ホーリーホックで9得点あげるも

戦力外通告をうけ、彼もまたここにきた。

終盤見たときはなかなかいい動き見せてて

戦力外通告は意外と思った記憶がある。

(一年通して見ていないためどの程度の評価なのかはわからないが)

 

前線で基点となり、体張ってキープしたり

強引に突破しようとしていたが決定的シーンはつくれず途中交代。

 

 

 

ザスパの籾谷も苦労人と言ってもいいんじゃないのか。

セレッソユース出身でU−16代表なども経験していたような。

その後、トップ昇格するも出場機会ないまま戦力外通告。

なぜそうなったのかは「フットボール アンチクライマックス」の

ザスパ草津ドキュメントで語られていたが

この人もここで不動のスタメンとして頑張っている。

 

ガツガツ相手とぶつかり、

倒れて痛そうにしてるも歯を食いしばって立ち上がり、

サポーターからコールされるというシーン見ると

無意識に拍手を送ってしまう。

 

 

 

 

ザスパの中盤には山口。

 

 

04年天皇杯、マリノス戦で

糞ジャッジ連発した高山主審に激高、

カードを叩き落とし

サッカーファンの間から英雄とあがめられ、

尊敬を集めた生ける伝説の男。

(誇張)

 

 

10代の頃にできてしまった

「生意気」「監督と衝突」という悪いイメージのために

トライアウトに参加するもなかなか就職先のクラブが見つからなかったなど、

この人も苦労人だ。

 

 

 

キーパー岩丸。

こいつも昔はU−23代表候補に選ばれていたんだよなあ・・・・。

顔面の恐ろしさ、体のいかつさなどはトップレベルなものの、

動きは遅いし反応もそれほど良くないしで

個人的にあまり評価していなかったのだが、

ここで見ると応援したくなる。

 

それにしてもまさかザスパへ移籍するとは思わなかった。

そういえば国立でのFC東京△0−0△ジュビロ戦では

大活躍見せつけられたっけ。

 

 

大ベテランGK小島はベンチだったが、

試合前の練習ではやはり大人気。

熱い声援が送られていた。

 

 

その他にも伊藤彰、大谷圭志、御給など懐かしの面々がいるが

(ちなみに大谷は大ケガゆえベンチ外)

きりがないので省略。

 

 

 

ザスパは攻撃面では山口がずば抜けて目立つ。

トップ下に位置し、前線の宮川、酒井などへ

うまく隙を通してボールを配給しようとしたり

独力でドリブル突破見せたり攻撃のリズムをつくる。

 

 

しかし、ボランチのプレスが大変甘いため、

山口が上がった後は中盤がスカスカに。

それでなくても「え?」と思うようなパスを

ヴォルティスに通されてしまったりなど

チェックの甘さが目立ち、パスコースを消すという意識が薄いと感じた。

 

 

 

一方のヴォルティスだが

なんといっても左サイドの片岡。

 

開幕戦の対ベガルタで見たときも、

「コイツ、左でも右でも精度高いボール蹴りやがるなぁ」

と驚いたもんだが

生で見て改めて思った。

コイツは注目してて損はない。

 

 

ドリブル突破、そして高い勝負意識・・・・というかバクチ好き。

1対1という状況ならば必ず勝負をしかけ、突破を試みる。

後ろに下げて態勢立て直す、なんてことはしない。

見てて大変気持ちがいい。

 

 

また、3バックだから当然といえば当然なのだが

かなり深い位置まで戻って守備をし、

そうかと思えば相手ゴールライン付近でガリガリとドリブルを見せつける。

スタミナの尽きる様子が見えない。

小さい坊主頭、おまけに11番ということで目立つが、

プレー自体もかなり目立っていた。

 

 

 

試合はザスパが押し気味で進むも、

クロスボールの精度が低く、いいボールが上がってこないし

シュート自体が少なく、前半は0−0で終わる。

 

 

そして訪れたのは後半開始直後。

左サイドでボールをうけた吉本がクロス。

これがラッキーなことに誰にも触れずゴールに吸い込まれてザスパ先制。

 

 

スタジアムで「やったー」という気持ちと

「ラッキー」という気持ちが半々のような空気が蔓延。

 

 

 

しかし、次のゴールは全く別物。

1分後、また吉本がボールを受けてミドルシュート。

 

これが見事にゴールに突き刺さって

吉本、わずか2分足らずで2点叩き込む。

 

これには観客全員が絶叫。

実に気持ちのいいゴールだった。

 

 

これで2−0。

さらにイケイケで畳み掛けるのだが3点目が遠い。

 

 

そうこうしてる間にヴォルティスの攻めが良くなってきた。

と、いうより攻めすぎてザスパが疲れ始めたのか、

攻めに重点おきすぎて守備意識が低くなり始めたのか、

はたまた

“このままいけばJで初勝利”

という見えないプレッシャーが除々に生まれたのか。

 

 

マークの受け渡しが少しずつずれ、

ヒヤヒヤするような攻められ方、

嫌な位置で、自陣深くでボールをとられ逆襲くらったりなど

見てて非常に危なっかしい。

 

 

そんな危うい状況の中、

徳島サポーターの鳴らす鐘の音。

 

 

チャンカ チャンカ チャンカ チャンカ・・・・・・

 

 

この音にのりながら攻め立ててくるヴォルティスの選手。

実に恐ろしい。

 

 

この鐘の音、諸行無常の響きありじゃないが、

大変不気味である。

サッカー場に全く似つかわしくない音が鳴り響き、

その違和感+音にのって攻めてくる選手。

相手にしてみたら嫌だろうなぁ。

 

 

しかもスコアは魔の2−0。

 

 

というわけで後半40分ぐらいまで

「ひいいい」とか、「うわっ危ねぇ」とか

叫びそうになりながら試合を見ていた。

 

一般客の私が思ってたくらいである。

クラブ、J初勝利を目前とした展開。

サポーターにして見れば大変心臓に悪いだろう。

 

 

 

しかし、本当に最後まで集中力を切らさず

ついにタイムアップ。

見事な戦いぶりでザスパは

クラブの歴史に残るJ2初勝利をあげた。

 

 

単なる1勝ではない。

ここまで何年も追ってきたサポーターの方にすれば

様々な思いがこみ上げてくる感動的な試合だっただろう。

そんなことを思うとこっちも泣けてくる。

 

 

事実、選手たちも本当に嬉しそうだった。

個人的に籾谷の充実した笑顔が心に残る。

最後までよく頑張った。本当におめでとう。

 

 

そしてサポーターも惜しみない拍手を送る。

記者の人やマスコミも結構多かった。

スーパーサッカーの番組関係者も来ていたんだろうな。

 

 

 

 

あんまりにも嬉しかったのでザスパのタオルマフラーを買って帰った。

 

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