マリッチ  (浦和レッズ FW

 

05年中断期にVfL ボルフスブルグから加入してきた

元クロアチア代表FW

リーグ戦デビューとなったFC東京戦で見たときの感想として、

体がガッチリしてるという印象をうけた。

 

181センチ79キロ。

ヒゲの蓄え具合といい、とにかく丈夫そうに見える。

 

 

 

そんなマリッチに不幸が襲ったのは

05年ナビスコ準決勝、ジェフ戦。

 

 

1stレグをホーム駒場で戦うことになったのだが、

巻に2点とられてホームだというのに2点ビハインド、

そんな中、前線でこの男と

ジェフのストヤノフが競り合った。

 

 

 

・・・・・ん?

 

 

 

マリッチが倒れている。

あらら、接触したのか・・・・

 

 

 

 

うおっ!!

いきなり立ち上がってブチ切れ始めた!

 

挑発じゃなくて自分から殴りかかりに行くかのような切れっぷり!

視線の先にはストヤノフ。

いや、接触して痛かったんだろうけどあまりにも切れすぎじゃ・・・・

 

 

 

うん?

 

 

 

なんかしきりに自分のコメカミ部分を押さえている・・・・・

 

 

 

 

うわ!!

 

 

 

陥没してる!!!

 

 

 

そう、スローで見てわかったが

ハイボールをマリッチとストヤノフが競り合い、

その際にストやんの肘がマリッチの顔にバックリ入り・・・・

陥没しちゃってるよ・・・・・。

 

 

 

 

解説の風間さんもこの陥没したマリッチの顔を見て、

 

「少し・・・・。陥没してるように見えますね。心配ですね。

 陥没骨折とかしてなければいいのですが・・・。」

 

とコメントするほど。

(もちろんストヤノフもわざやったのではないし、事故だろうが。)

 

 

 

これは凄まじい。

何に驚いたって、

痛い痛いとわめくんじゃなくて、

 

こんな大ケガにも関わらず

相手にブチ切れるマリッチに驚いた。

 

 

 

いや、お前、切れてる前に即、治療だろ!

 

こんな思いっきり顔が陥没しているのに

怒ってる余裕ねーだろ!

 

 

普通、ケガしたら数分たってからじわじわと変色するのに、

マリッチ、即座に不気味な色に変わっていた

私だったら怒ることなんかできず、

痛すぎて倒れたままに違いない。

普通のサッカー選手の場合でも、ここまでの怪我くらったら

痛すぎて起き上がれず、担架で運ばれるだろう。

頑丈さに定評のある師匠にしたって、

あまりに痛くて奥義どころの騒ぎではない。

 

 

しかし、このマリッチという男。

 

ここまで顔がへこんだというのに、

あまり痛がらないで相手に怒り、

自らベンチに交代を申し入れ、

軽くコメカミを押さえる程度で

自分でスタスタとベンチへ消えていった。

 

 

なんて頑丈なんだ・・・・・・。

 

 

 

 

動画確認したがコメカミより少し下部。

ベッコリ凹んでいた。

 

現地では一体何が起きたのかわからず、

マリッチはただ単にブチ切れて自分から勝手に退場したと思った人や

レッドカードでもくらって退場したのかと思った人が大半だった模様。

 

確かに、TV画面で顔がアップになってわかるものだから

現地では何でベンチに下がったのか意味不明だろう。

大ケガしたとしたら、

普通自分で歩いて下がれるとは思わないし。

実際、後でわかったことだが頬骨陥没骨折。

即入院・即手術で全治3週間とのこと。

そんな中、相手へのバトルを忘れない。

マリッチの凄さが際立つな。

 

 

自分でもうこれはハンパなケガじゃないと理解し、

自ら交代を申し入れる余裕。

肘が入ったストヤノフにブチ切れる余裕。

そして担架などに頼らず自分の足でベンチへと向かう余裕。

 

 

強い痛みを感じているはずだ。

しかも顔だ。割れるような痛みを感じているはずだ。

にも関わらず決して泣き喚くような姿を見せない・・・・・。

いや、もしかしたら傭兵さんの指摘の通り

気が高ぶってそこまで痛みを感じていなかったのかもしれない。

 

 

 

なんて凄い男だ。

久々に感動した。

 

 

 

おそらく私は今後、

ちょっと接触したくらいで倒れる選手を見たとき

「てめー、マリッチ見習いやがれ」

と思ってしまうに違いない。

(UP日 05年 8月31日)

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