06年よりJ1のベンチ枠増加

 

11月9日。Jリーグより06年から1試合の登録選手数を

16人から18人に増加するニュースが発表される。

これはかなりの朗報。

個人的にかなり望んでいたことだ。

 

 

簡単にまとめると、

ベンチ枠の増大利点は以下の通り。

 

・ 若手の成長促進

・ スペシャリストの存在価値を高める

・ 試合展開のさらなる白熱化

 

この3点である。

一つ一つ、細かく説明していこう。

 

 

 

現在、Jリーグのベンチ数は5人。

キーパー必ず入れることを考えると実質4人。

(元横浜FCのリトバルスキー監督は控えGKなしで挑んだら、

よりによって開始数分でGK退場という珍記録を残したことがある。)

 

 

でも、4人って枠相当少なくないか?

DF1人、MF2人、FW1人という配分だとしよう。

そう考えると、不測の事態に備えてユーティリティー性の高い選手、

ある程度計算の成り立つ中堅・ベテラン選手を

ベンチに置かざるをえない。

 

 

例としてあげると、FC東京・原監督が加地をベンチに置くなんて事は滅多にない。

それは加地が右サイドバックしかできないスペシャリストだからで、

加地をベンチに置かず、センターバック&左右サイドバックをこなせる

ユーティリティー性の高い藤山を置くのは当然のこと。

つまり、左サイドバックしかできない、右サイドハーフしかできない、

しかし、そのポジションではかなりの能力を発揮する・・・というスペシャリスト。

そんなスペシャリスト達はベンチには入りづらい状況だ。

 

 

もっと飛躍すれば運動量も少なく、できるポジションもわずか。

しかし、フリーキックは抜群で、かなりの成功率を誇る。

こんな選手、もしものためにベンチに置いときたいものだが、

ベンチには4人しか置けないので、中々入れづらい。

 

新潟の反町監督はフリーキック狙いでアンデルソン・リマをベンチに置き、

フリーキックの場面で起用するなんてことを数回やったが、

これは “ここぞ!” というフリーキックの局面がなかったら

ベンチに置く意味が全くないわけで、

かなりギャンブル性の高いベンチ起用と言える。

 

しかし、ベンチ枠が増員されて

7人となれば、少し余裕ができて置きやすくなり、

スペシャリストが今よりも重宝される存在となるだろう。

 

これが第一の理由である、

「スペシャリストの存在価値を高める」

 

 

 

また、若手選手にしてもそうだ。

勝負に徹するとなれば、ある程度計算できるベテラン選手を

ベンチにズラリと用意しておけばいい話。

だが、いつまでもベテランに頼ってばかり、起用してばかりでは

いつまで経っても若手選手の成長は望めない。

サテライトで経験を積ませるのと、

トップチームに帯同させ、

試合に出して経験を積ませるのとでは大きな差がでる。

 

 

というわけで少しの事には目をつぶって経験を積ませるために

若手をベンチに置き、後半途中から起用する・・・・

しかし、ベンチにはGK除けば4人しかおけない。

そんな少ない枠にいくらなんでも23人若手を置いとくわけにはいかないだろう。

流れを変える場面や、逃げ切りたい場面で

未知数な若手を起用するわけにはいかない。

 

 

だが、7人まで増員した場合どうなるか?

GKを考えると実質6人。

ある程度計算の立つ中堅・ベテランを置いた上でまだ2人程度の余裕がある。

そこに、スペシャリストや試合経験を積ませたい若手を置くことができるのだ。

 

そして若手がベンチに食い込み、

試合に出るチャンスが増えると言える。

 

これが第2の理由である

「若手の成長促進」

 

 

 

このことによりゲーム展開もより面白くなると考えられる。

というのも、今の状況ではスタメンと同じく、

ベンチにもある程度固定されたメンバーが入っていることもある

そのため試合途中の交代に関してもいわゆる “お決まり” の起用が目立つこともある

しかし、ベンチにいる控えが7人となれば

様々な状況に応じた柔軟かつ幅の広い交代ができると思う。

 

例えば、7人もいれば若手選手を3人置くことだって十分可能。

それならば大差で勝っている状況で、

後半20分から一気に若手3人投入なんてことも可能だ。

 

7人いればFW3人置くことは珍しくなくなるだろう。

そうなると、後半どうしても同点に追いつきたいという状況で

攻撃的な選手を3人投入することも普通になるかもしれない。

そうなった場合、観戦している観客側としては大変楽しめる。

より、期待度は増し、興奮も高まり、試合の熱狂度は増す。

 

で、結局前がかりになりすぎてカウンターからあっさり失点・・・

なんてオチもあるだろうな。

 

 

最後に話しがズレたが、

これが第3の理由である

「試合展開のさらなる白熱化」である。

 

 

 

以上より、上に挙げた

 

・ 若手の成長促進

・ スペシャリストの存在価値を高める

・ 試合展開のさらなる白熱化

 

どれも微力ではあるが

確かな効果が期待できると思う。

 

 

 

一方で問題点を挙げてみよう。

 

まず、今より遠征費用、出場給、勝利給などの

お金がかかるというデメリットがある。

それこそJ2のクラブにとってはバカにならない金額だし、

コンサドーレがサガンとのアウェーゲーム遠征する場合

今より帯同する人数が2人増えたとなると

宿泊費、交通費だけで結構な金額が余計にかかることになる。

 

 

 

もう一つはこのベンチ枠増大により

クラブ間の差がより顕著に表れるという点だ。

 

ビッグクラブとスモールクラブの戦力的な差は

これからより開いていくだろうけれども、

そうなるとスタメンだけでなくベンチでも大きな差がでる。

 

ビッグクラブはベンチにいい選手を何人もおけて

万全の態勢が整うのに対し、

スモールクラブはベンチにイマイチな選手しかおけないばかりか、

怪我人が続出した場合、ベンチに5人しかおけない可能性だってある。

 

そうなるとトニーニョセレーゾ監督のように

「うちと●●とではベンチに大きな差がある!やってられっか。」

などとブーブー言う可能性もでてくる。

 

 

というかセレーゾのこのセリフ、

就任中、一体何度聞いたことか・・・・。

 

 

ベンチ枠増大のデメリットは

・金銭面

・クラブ間の戦力差が更に開く

の2点だ。

 

 

しかし、この2つのデメリットと

上に挙げた3つのメリットを見比べると

メリットの方が勝る。

 

 

クラブ間の戦力差が開くのもまぁ仕方ないといえば仕方ないことだし、

J1クラブがこの金銭面でそこまでダメージを受けるとは考えにくい。

予算面で苦しいJ2クラブは? と突っ込みが入るだろうが、

ベンチ枠増加はJ2には適用されないので問題なし。

 

 

よって、ベンチ枠増大はいいニュースであると言える。

(UP日 05年11月12日)

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