05年後半のガンバは

02年後半のレッズに一瞬だけ似ていた

 

 

(「似ている」じゃなくて「似ていた」?

 なんだこのタイトルって話なんですが、

 それは最後にお話しします。)

 

 

ガンバが快進撃を始めたとき、メディアが

「アラウージョ、大黒、フェルナンジーニョの強力3トップ」

などと書き始めた。

そこでなんとなく02年のレッズが思い浮かんだ人も多いだろう。

 

あの時もセカンドステージになって快進撃を始めたら

「エメルソン、永井、トゥットの強力3トップ」

などとメディアで書かれて話題になった。

 

似ている点が多い。

 

 

3トップの破壊力が凄いこと。

・その3トップは日本人一人、ブラジル人2人で形成されていること。

・力でねじ伏せて倒す破壊的な試合が多いこと。

・システムは3バックであること。

・シーズン中盤から快進撃が始まったこと。

・そしてその勢いで首位に登りつめたこと。

・だが、終盤にきて勢いが止まってきたこと。

・ちょうど連敗したところでナビスコカップ決勝を迎えたこと。

・そしてその決勝の舞台でノーゴールで敗れたこと。

 

 

僕が気づいたのは、

ガンバが終盤でいきなり連敗を喫した時だ。

3トップが相手に攻略され始め、

点がそこまで入らなくなってきて

勝ち点を伸ばせなくなる――――

そう、あの当時のレッズと瓜二つ。

 

 

あの時のレッズはまさにドツボにはまった状態だった。

 

結局、詳しいデータはこのコラムにのせたけど

そのシーズンは結局8連敗。年をはさんで公式戦12連敗を記録。

犬飼社長は

「どこの世界に8連敗喫した監督を続投させるクラブがいるんだ?

 なんて言われましたよ。」

と後でこぼしたほどである。

(誰に言われたのか気になるなー。確か他クラブのフロントから言われたような)

 

 

今のガンバはそこまでドツボにはまってはいない。

が、もしかすると同じ轍を踏む可能性もある。

それだけに心配というか、気になるというか・・・・。

 

 

レッズサポはどう思ってるのか。

こないだレッズサポの友達と昼飯を一緒に食べた時、

 

「今のガンバはさー。02年のうちに似てるよ」

おお。やっぱりそう思うか。

 

 

で、また別のレッズサポからのメールでも

 

「今のガンバはウチの三年前のこの時期にそっくりで笑える」

ああ。やっぱり気づいていたのか。

 

 

 

ただ、相違点もある。

02年レッズは“攻守分業制”と揶揄されるほどで、

前線の3人だけで攻め、残りの7人は完全に引いて守っていた。

これはただ点が前線の3人しか取っていないという数字上の問題どころか、

当時監督だったハンス・オフトが

「前線の3人以外は絶対に攻めあがらないこと」

とチームの約束事にしていたほどである。

 

(もちろん、それを破ってグランパス戦で

 見事同点弾を叩き出した福田は例外中の例外)

 

 

一方今のガンバだが、

前線の3人だけに任せている状況ではない。

ボランチの遠藤、橋本も、右サイドの松下、左サイドの家長、二川。

皆機会を伺ってはガンガン攻撃に参加してくる。

 

 

 

また、02年レッズの3トップは

3人の個人技で強引に奪い取るゴールが多かった。

サンガ戦で見せた永井のゴールなんかはその典型とも言っていいだろう。

(ドリブルで何人も振り切ってから、豪快なミドルシュートを決めた。)

 

 

だが、今のガンバ3トップは個人技頼みというわけではなく、

前線の3人のコンビネーションはかなり熟成されている。

少ないタッチ数でポンポンと面白いようにパスをつなぐことも出来れば、

意思疎通が出来ているからこそのトリッキーなパスで

DFの裏をつくという場面も多く見られる。

 

それに、他クラブに攻略されていると言えど、

実際まだまだチャンス自体はかなり作ることができている。

ナビスコ決勝でもノーゴールに終わったが、

決定機はかなりあった。

キーパーが立石でなかったら1点はとれていたと思う。

 

 

今のガンバ3トップは魅力的で、

壊すに壊せない状況なのだ。

確かに一時期のような43点とるような破壊力は無くなったかもしれない。

が、今でもチャンス自体はかなり作れている。

ちょっとしたきっかけでまたボンボン点が取れそうだ。

この3トップを止めるのは勿体無さ過ぎる。

で、3トップを崩さずズルズルいったら

負けが込み始めた。

ヤバイ!

という状況。

 

 

実際指揮官としては相当苦しむと思う。

何が正解なのかわからない。

別のオプションを考えていくべきか。

今の3人のままでいくべきか。

 

西野監督は迷った末に

29節、FC東京戦で大黒を外し、代わりに吉原スタメンという別の戦い方を選択。

結局この試合は1−2で落としてしまった。

麻雀で言えば、今はツキがないと判断してオリ気味で回し打ちしたけれど

結局モロ引っ掛けに振り込んでしまったようなものである。

 

 

エルゴラッソで元ジュビロ監督の桑原氏が西野監督をこう批判していた。

 

 

「私は個人的にここで大黒を外したという事実に西野監督の焦りを見た。

 私だったら外してなかったと思う。

 なぜなら、今季リーグ戦ここまで勢いを持って勝ち進んできたのは

 アラウージョ、フェルナンジーニョ、大黒。

 この3人が揃っていたからこそである。

 今まで大黒が積み重ねてきた貢献と結果を信頼して、

 もう少し我慢強く待っても良かったのではと感じた。」

 

 

正論ではある。

だが、

大黒を使い続けていたら勝ったとは一概に断言できないわけで・・・・。

それはあくまで結果論なわけで・・・・。

 

 

 

 

どうすればいいのかは誰にもわからない。

個人的にはもうここまで来たんだし、今のまま、

アラウージョ、大黒、フェルナンジーニョの3人をスタメンにし続けて

大黒のコンディションが回復するのを待つしかないのではと思う。

 

二川をもっと活かせるようなチームに作り直すというのもあるけれど、

こんな終盤にきてうまく修正できるとは思えん。

02年後半のレッズと嫌な類似点の多い、現在のガンバ。

 

 

西野監督の監督しての力量が試されている。

まさに正念場だ。

 

 

 

 

 

・・・・と、このコラムをつい1週間程前に書いた。

しかし、UPしようかどうか迷った。

 

確かに似ている。

が、今のガンバはそうズルズル負け続けていくチームなのか・・・・と。

そして注目の一戦である首位ガンバvs3位レッズ戦を見て

ようやく迷いが晴れた。

 

今のガンバは02年のレッズよりも数段タフなチームだと。

 

 

だからタイトルを「似ている」じゃなくて「一瞬だけ似ていた」にしました。

(UP日 05年11月18日)

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