サッカーにおける採点 その1

 

サッカーマガジン、サッカーダイジェスト、エルゴラッソ・・・

試合レポートにおいて、選手の採点は必ずついている。

まさか採点を知らないという人はいまい。

選手の横についている 6.5 とか、 5 とかの数字のことだ。

 

簡単に言えば10点満点で、

その試合でいいプレーをした選手には 7 8 などの高評価がつき、

悪いプレーに終始した場合などは 5 4.5 などの厳しい点がつく。

 

 

 

そもそも、何故採点というものが登場したのか。

これは、サッカーダイジェスト川原氏が以前詳しく語っていた。

 

 

 

93年に本誌は月刊、隔週刊行、

 そしていよいよ週刊へとモデルチェンジをしようとしていた。

 そこで採用されたのが採点システムだ。

 安易に、海外のスポーツ新聞各紙がやっているから始めたわけではない。

 ちゃんとした理由がある。

 

 まず、日本のメディアはゴールシーンに対しての

 報道の比重がすこぶる大きかった。

 いつも祭り上げられるのはスコアラーであり、

 話題はその選手を中心にめぐっていた。

 しかし、専門誌としてより均等に平等に、

 ピッチ上で戦った選手を評価すべきであろうとの意見が出た。

 特にDFはいつでも日陰の存在であったし、

 彼らのゲームにおけるステータスを向上させる意味合いもあった。

 

 選手全員を数字で評価することで、

 ファンにより深くゲームの展開を読み解いてもらい、

 選手にはプロとしてのあり方を問いたい。

 こうして採点システムが生まれ、現在に至る。」

 

 

とのことだ。

 

確かに、今でも専門誌以外の場合、

特に代表戦などではゴール決めた選手のみを大々的に報道し、

ボランチやDFの評価というものは前述の選手に比べかなり低い部分がある。

 

代表の試合はともかく、

Jの試合で採点を行っているのは

サカマガ、サカダイ、エルゴラの3つだけで

スポーツ新聞などでは各記録のみの報道だ。

採点というものは専門誌なりのこだわりなのだろう。

 

 

そもそも、採点なんてのは相当しっかりした記者じゃなければつけられない代物で、

適当な知識の人間が付けている採点なんかはもう酷いものだ。

採点の数値を見れば、その点数をつけた人間がどの程度

サッカーを知っているのか、ある程度はわかる。

 

 

簡単に言えば超ド素人がつけた採点なんてのは

自分がいかに普段サッカー見てないかという、

恥を晒しているだけのものでしかない。

 

 

私も負けじ劣らずのド素人だが色々採点を見てて、

 

「は? 何この点数??

 こいつ90分一体どこを見てたんだ???」

 

という酷いのは結構見たことがある。

というか、ネット上などでそんな採点目にしたことは皆何度もあるだろう。

 

上にでてきたサカダイ川原氏も初めて取材した試合で

同行した先輩記者に 「アイツの採点いくつだ?」 と聞かれ、

イメージだけで返答したら 「お前全然観てねえなぁ」 

とどやされたことがあるという。

 

 

そして、こうも語る。

 

「生半可なアプローチで取材現場に出かけると、迷走することになる。

 強いプロ意識で臨まなければいけない。

 誰もが独自のノートの取り方、採点の方法を模索しながら視点を極めていく。

 たまに難解すぎて放り出したくなることもあるほどだ。」

 

気合入ってるな。

 

 

 

さらに言えば、採点はそのメディアが

どの程度信用できるかという目安にもなる。

 

「(あそこは・あの記者は)

 採点がおかしいから、全然信用できない」

 

というような意見は今まで幾度となく見てきた。

逆に、「あそこの採点はかなり信用がおける」

という意見はあまり見たことがないが・・・・・。

 

有名ライター、ベテラン記者がつける採点にしても

皆同じというわけではなく、結構その人の色が出ている。

面白いといえば面白い。

 

 

日本においての採点はイタリア式の10点満点、0.5点刻みタイプだ。

イタリアのガゼッタ・デロ・スポルト、コリエレ・デロ・スポルトなどの

新聞名は日本でもおなじみと言っていいほどよく聞くが、両誌は共に10点満点。

ドイツのビルト紙などでは5点満点。

フランスのレキップは6点満点(だったか?)。

 

日本でイタリア式の採点が導入された経緯については不明だが、

そもそもイタリアの学校においての採点法と

日本の学校においての採点法がまるで違うというのに、

このサッカーの採点に関しては

日本人の間でしっかり浸透しているというのが不思議なところだ。

 

 

私はそこまで採点にあーだのこーだの言わないし、

自分でも試合コラムなどで採点を載せたことはない。

載せたのはレッズ○72●ヴェルディでのヴェルディのメンツや、

FC東京○40●アルビレックスでの東京攻撃陣についてぐらいで、

あとは 「松代 8.5」とか、「大久保、採点 9」 などの絞ったネタ。

 

早い話がネタ試合において採点を書いただけである。

 

 

採点システムが導入され10年以上経っているが、

日本のサッカーファン達の中で、

採点は相当注目を浴びているような気がする。

個人サイト、個人ブログなどでも試合レポート書いた後に

自分なりに全選手の採点を載せているところなんてのは星の数ほどあるし、

掲示板などで雑誌・新聞の採点に難癖つけたり、

採点を話題にして論議しているケースなどもかなりある。

 

とあるブログで

「採点法自体がナンセンス」

と言っときながら、

 

「茶野が 5.5 なのに茂庭が 5.5 かよ!氏ね!」

と大騒ぎしている日記を見たときは笑った。

 

 

 

というわけで自分なりに採点について思うことや、

過去の出来事、採点不要論、高採点、低採点、ゲーム採点、

審判の採点、採点がいかに下らないものかの理由、ポジション別、

採点の基本的な知識などなどをあげつつ、

採点コラムというものを書いていってみようと思う。

(UP日 05年 8月9日)

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