アシストを公式記録化へ

 

以前、「Jリーグに望むこと」というコラムでもあげたこの話題。

アシストはJリーグが公式記録として認めるべきだと思う。

そう考える理由は以下の通り。

 

 

現在、新聞や雑誌などでアシストは非常に曖昧に記録されている。

ゴールは一目瞭然だから曖昧もくそもないが、

アシストは各メディアによってバラバラだ。

 

例えば、サッカーマガジンではこのゴール、

A選手のアシストと記録されているのに

サッカーダイジェストではアシスト無しに記録されている。

と、思うと日刊スポーツではアシスト記録されてるし・・・・。

 

などと、Jが公式に発表していないから

こういった違いが起きている。

そのため、シーズン終了後に発表される

ゴールランキングはどのメディアでも同じ結果になるが、

アシストランキングは独自に集計してるから

記録数も違うし順位も違っている。

 

03年、サッカーマガジンではアシスト王は佐藤由紀彦

しかし、スーパーサッカーでは田中達也がアシスト王。

サッカーダイジェスト見るとアシスト王は

マルケス・達也・由紀彦という3選手トップタイの発表だ。

 

誰が本当のアシスト王なんだよ。

 

 

これが第1の理由。

各メディアがバラバラに認定している今の状況はスッキリしない。

 

 

もちろん、Jリーグ協会の方から

アシスト王は表彰されることもないし、

その選手に 「○○年アシスト王」 というタイトルが

この先選手名鑑などで明記されることもない。

そんな状況。

だから、サカダイで04年アシスト王に輝いた二川が

 

「アシスト王には信憑性がない。

 正式に表彰もされんし、何かこう、実感とかないねん。」

 

と言ったのも頷ける。

これが第2の理由。

現在の状況下においてアシスト王の信憑性は低い

 

いくら雑誌などで 「アシスト王は●●選手!」 と表彰されても

ファンもそうだし、選手もそこまで

このタイトルを獲得した充実感を感じることはないだろう。

曖昧なアシスト王という肩書きをもらう喜びよりも

試合で積み重ねたアシストを振り返る喜びの方が強いはずだ。

 

 

 

そして第3の理由。

トリニータ、木島のインタビューである。

 

(ゲーム終わった直後)

 さっきのアシスト記録された?

 契約更改の際にはアシスト数も

 結構重要な評価対象となるから気になるんだよね。」

 

 

なるほど。

アシスト記録されるかされないかは選手にとって重要な問題。

メシが食えるか食えないかに直結するようなことなんだなぁ。

と、この木島のインタビューを読んで前述の思いが頭に浮かんだ。

アシスト記録をJが公式記録化すりゃいいのに。

 

もちろん、

「アシスト数ぐらいでガタガタ言われないような

 立派な成績残せってんだ。」

という考えもあるだろう。

ある意味正しいかもしれないが、

やはりそうゆう有無を言わさない充実のシーズンおくり、

大活躍した選手ばかりではないし、

アシストをその選手のとしてしっかり残してあげようよ。と思う。

 

サポーターやサッカーファンからすれば

アシストの公式記録がどうだなんてのはそこまで

重要な問題ではないかもしれないが、

(あるとすればファンタジーサッカーでアシストポイントの有無ぐらいだろうか)

選手にとっては必要な制度。

 

選手のことを考えればアシストは公式記録化すべき。

 

 

それに、アシスト自体試合の行方を左右する重要なファクターであり、

得点以上の価値とまではいかないが決して無視できるものではない。

アシストは立派な功績だ。

記録として残すべきではないか。

 

 

「記録より記憶に残る選手を目指せ」

それはそうだが、記録もまた大事であり、

時には記憶に残ることよりも重要性をもつことがある。

 

オランダの名選手ファンバステンのこの言葉は有名だ。

「9本の見事なゴールと10本の平凡なゴール、

 どちらを選べというなら僕は迷わず10本の方を選ぶよ」

これはゴールが記録として残るからこそ、出てきた名言とも言える。

 

これをアシストに置き換えてみよう。

「9本の素晴らしいアシストと、10本の凡庸なアシスト。」

前者の方は人々の頭に鮮明に残り、評価されるが、

記録として残らないばかりに、後者の方は評価されない。

アシストが公式記録化されれば、後者も評価されるはずである。

 

 

 

さて、このアシスト公式記録化だが

結構この考えをお持ちの方もいるらしく、

サッカーマガジンの投稿ページに読者からこの案が載せられていた。

(掲載されていたのは04年の968号)

 

投稿は要約すると

 

 

「雑誌では独自のアシスト記録の実施がされている。

 ただ、公式の記録ではないためアシスト王に輝いた選手を

 公式記録の得点王のそれと同様にたたえていいのか躊躇してしまう。

 

 アシストには非常に大きな価値があるし、

 得点はアシストなしには生まれない。

 アシスト公式記録化の実現にあたり、障壁やデメリットはどこにも見当たらない。

 要はサッカー協会が、どうとらえているかだろう。」

 

 

 

という内容だった。

これに対するサカマガ編集部の答え。

 

 

 

「難しいのは、“どこまでをアシストとするか”

 という絶対的な線引きがないことだと思います。

 その線引きはメディアによって様々です。

 例えば、ラストパスをうまくスルーした選手にアシストは付くか否か、

 なんてことですよね。」

 

 

絶対的な線引きか。

その線引きはメディアによって様々・・・・

だからこそ、今の状況なのだろう。

 

Jリーグが公式に導入した際も

“どこまでをアシストとするか”

いちいちファンや選手側から文句がでる可能性は否めない。

 

話はずれるが、例にあげたラストパスをスルーした選手にアシストは付くか否か。

あくまで個人的見解だがこれは別に付かないだろう。

 

これで思い出すのは02年2nd、ガンバ●0−2○アントラーズで見せた本山のスルー。

右サイドから名良橋のクロスだったかを

本山がうまくスルーして、フリーの柳沢がゴールを決めた。

確かに本山のスルーがなければ柳沢は決めることはできなかったであろうし、

スルーのタイミング的にも完璧でガンバDF陣を完全に欺いた素晴らしいものだ。

でもこれはアシストではないだろう。

結局、ボールに触っていないわけだし、クロスをあげた名良橋のアシストだ。

 

もちろん、この「ラストパスをスルーはアシスト?」 もそうだし、

「このパスはアシストになるの?」 というような議論は

いくらでも出てきそうだけど、

Jリーグがアシスト公式化するデメリットにまではならない気がする。

 

それは単にアシスト認定に対する疑問の声があがるというだけで、

アシスト公式記録化そのもののデメリットにはならないはずだ。

 

 

04年1st、サンフレッチェ●1−3○ジェフのゲームでみせた

阿部のバックスピンかけたラストパスなんかは芸術品と言っていい。

(FW巻とGK下田が激突してゴール自体は泥臭いものだったが)

 

また、04年2nd、ジェフ○2−1●ヴェルディのゲームでみせた

村井のレーザービームのような左からのクロスもまた芸術品

 

つい最近の話だが05年、F・マリノス○2−1●アントラーズでの

大島の1点目をアシストした、大橋のクロスも実に素晴らしいものだった。

 

 

こうゆう美しいアシストを見ると、

公式に記録として残しておいて欲しいという気持ちが改めてわいてくる。

 

(UP日 05年 8月5日)

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