南京に行ったのです

2000.4/23


 注:今回の内容は、ちょっと下品です。ねゆばっかの知人の方と、ねゆばっかの夫婦に多少なりとも 幻想を抱いている方は、絶対に読まないでください。



 15年か20年前に、ジョウダンテープが少々流行ったことがある。どういう代物かは、スネークマン ショーとかYMO∞(増殖)という言葉を聞いて、知っている人はすぐにわかるし、知らない人には試しに 聞いてみてもらわないと、ちょっと理解しがたいと思う。
 ねゆばっかの夫は、久しぶりに、「元気の出るテープ」とマジックでタイトル書きされた coop製のC−60テープを引っ張り出していた。これは昔、数あるジョウダンコントのうち、 これぞと思うものを集め、音楽など余計なものを除いて編集したものである。最近悩みが多くて少し元気の ない、Mちゃんという知人のために、ダビングしようと思い立ったのである。

 ところで、夫のみならず、ねゆばっかの妻も、「パ×リロ」という漫画が大好きなことからもわかるように、 この手のギャグは大好きである。結婚してまもなくの頃は、二人してこのテープを聞き、 笑い転げたものである(最初から、上品でおしゃれな夫婦ではなかったようだ)。しかし、ダビングしている 夫に向かい、妻は言った。「そんなテープあげたら、Mちゃんに嫌われるよ」
 「う〜ん。」夫は悩んだ。Mちゃんは、う○こが好きである。だから、この程度でめげるとは思えない。 とはいえ、なんといってもうら若いお嬢さんである。気分が落ち込んでいる時に 聞くと、頭にきて、ほんとに嫌われる可能性もある。やっぱりやめておいたほうがいいかも、と思い、 とりあえず棚上げすることにした。

 それはともかく、そのようなきっかけから、ここのところ、なつかしさもあって、二人して何回かそのテープを 聞いている。某アーティストの国内麻薬持ちこみ事件など、最近の若い人たちの知らない話題もあるが、 いま聞いてもなかなか楽しめる。
 これらのコントのうちでも、ねゆばっかの夫婦が特に気に入っているのが、ワンマン・トークショウである。 実にかっこのいいハンサム声で、「Ladies and Gentlemen」と始まるが、続いて「こなさん、みんばんわ」と くる。会場はいきなり爆笑の渦。しかし、初めて聞く人は、何がおかしいのかよくわからない。その後、 なんというか、まあ、あまり上品でない話題を、延々と語りつづけるアブナイ作品である (もっとも、テープに入っているのはどれもこれもアブナイものばかりだが)。
 ところで、前々から夫が不自然を感じている個所があった。それは、「南京に行ったのです。」という セリフである。ある部分がかゆい理由がそれなので、単純に南京虫を連想してはいたのだが、なぜか しっくりこない。夫はあるとき、つぶやくようにいった。「なんで南京なんやろなあ。」
 妻は驚いたように夫の顔を見て、聞き返した。

:いち、まじでいってるの?
:まじって、何が?
:「南京に行ったのです」って、「○んきんに、○ったのです」という意味だよ。
:・・・・(考える夫)。!!!えええ〜っ!?
:ほんとに知らなかったの!?
:うん、ほんとに知らなかった
:初めて聞いてから十何年間ずっと?
:うん、ずっと。南京の人が聞いたら気を悪くするやろな、とは思ってたけど。そうかあ。 そうだったのか。
:うっそ〜〜。信じられへん。

 まだ、話についてこれない方もあるかもしれないので、ここで、そのコントの南京部分の抜粋を 紹介してみよう。


 「実は私は、猛烈に、かんたまが、きゆいのです。なぜかというと、なんきんにいったのです。もうひとつの 理由は、けんなに、おじらみをうつされまして、どんな状態かというと、はらさきいろにむれて いるのです」


 読んでもよくわからない人は、何回か声に出してみるとわかると思う。ただし、ほかに人のいないところで 試されることをお勧めする。

 なぜここで、そのまま「南京に行ったのです」という意味だと思い込んだのか。すべてのセリフで、 冒頭の一文字が入れ替わっているとは限らないのでここは入れ替えていないと思ったこと、 ほかの部分と違って一応意味のある言葉として成立していること、既述のように南京=南京虫=痒いという イメージがあったこと、そして、けんなにおじらみをうつされたというのがほんとの理由で、南京に行った というのは単なるしゃれだと思っていたことがあるように思う。わざわざ分析するほどのことでもないが。
 それにしても、思い込みとは恐ろしいものである。いったんそうだと思ってしまうと、まるで 聖域のように、その部分を入れ替えてみるということを考えてもみなくなるのだ。もし、あの時の 「なんで南京なんや」というひと言がなければ、夫は一生、その本当の意味に気づかないままで あったろう。(だからといってだれも困らないけど)



ふうふの日記帳・インデックス

メール ねゆばっか

Back Home