ヤルデア研究所 伊東義高
地震対策
・私達は東日本大震災では多大な犠牲を払いましたが、
次の大地震でもまた多くの人命・財産・事業が犠牲になります。
・地震災害は運ではなく、確率です。
運は結果論・操作不能ですが、確率は想定論・操作可能です。
・現在の科学・技術では地震発生を防ぐ地震防災は不可能ですが、
地震災害を減らす地震減災はかなりの程度まで可能です。
・地震対策には事前対策・最中対策・事後対策とありますが、
最も有効・大切な対策は今から始める事前対策です。
・地震対策には物理的対策・方法的対策・意識的対策とありますが、
大地の物理的震動への対策は物理的対策が第一です。
・物理的対策は地盤の他に家屋・家具・器具の耐震化ですが、
やり易い家具・器具の対策から始めるのも一法です。
前向き意識
・地震を軽視せず、怖いものと感じ・思うのは当然ですが、
怖い・嫌い・逃げ意識は安全を脅かすこともあります。
・それは事前対策でも早く終りにしたいと安直な方法に走ったり、
発震時に狂乱し、すべきをせず、すべからざるをすることに…
・事前・最中・事後の地震対策を進める上で大切なことは
後ろ向き・逃げ意識を前向き・攻め意識にすることです。
・これは読んだり・聞いたりするだけでは変りません。
自分で考え、話し、体を使うことで育ちます。
・人参を嫌いな人に説教したり、栄養分を説明しても変りませんが、
自分で植え、育て、料理していると次第に嫌いでなくなります。
・強制で地震対策をさせられると「対策終了」が目的となりますが、
自分からやるとその効果を信じ、手応え、やり甲斐を感じます。
・公助・他力を頼まず、自助・互助で地震対策をしているうちに、
「自身で、地震に、自信を」の前向き意識が育ちます。
実験特区
・日本各地に「自身で、地震に、自信を」の前向き運動を起こす
方法の一つとして次のような「実験特区」方式があります。
・地域・企業が趣旨に賛同し、自主・自発・自律的に活動する
地区・集団を募り、その活動を支援・協力します。
・地域・企業の消防士・防災士・技術師が中心となり
地盤や家屋・家具・器具の調査・検分するのも一法です。
・技術・費用・時間を要する地盤・家屋対策の前に
素人でも出来る家具・器具対策から始めるのも一法です。
・家具・器具は材質・構造・位置によって、
求められる耐震性・便宜性・美観性がまちまちです。
・空き家・空き部屋に廃物の家具・器具を集めて、
いろいろな固定法で固定し、住民・社員に公開します。
・住民・社員は自由にモデルハウス・モデルルームを訪れ、
現物を見たり、触ったり、固定作業の実験をします。
・これを参考にし、自分の工夫を加えて、家庭・職場で
「自分の、自分による、自分のための対策」をします。
・それぞれの自分流対策をメモ・写真・ネットで発表・交流し、
相互に質問・検討し、新モデルを考案したりします。
・地域・企業は優秀事例を審査・評価・表彰し、
新聞・テレビ・雑誌に紹介したり、ネット公開します。
・事例が少しずつ増えてくると地域・企業が少しずつ変り、
やがては日本の地震耐力・日本の体質が変ります。
・国家・業界はJJJ運動の推移を観察、支援・協力し、
有効・確実な事例を規格化・法令化の種としましょう。
・やがてやってくる大地震で大被害を受けるでしょうが、
JJJ運動の有り無しで、それ相当の違いがあるでしょう。
・各地区・各企業でJJJ運動を検討・実施してください。
そして相互に情報交流し、協力し合ってください。
(1)立向かう心
・哺乳動物である人間は大きい・強い・恐ろしい物には本能的に恐れ、
鬼・悪魔として、無意識的に交わそう・避けよう・逃げようとする。
・昔から、地震・雷・火事・親爺(=山路:山風:大風)にも同様に
恐怖感・嫌悪感・不快感といったマイナス・イメージを持ってきた。
・理性的に地震の仕組み・対策の必要性・対策仕様は承知していても、
感覚的・感情的に嫌いな地震への対策をしようとする気になれない。
・忘れた頃にやってくる地震被害の報道に大脳は目覚めて嫌いな記憶
を呼び起こし、渋々自分の地震対策を見直し、不足を補おうとする。
・嫌いな地震への対策だから後ろ向きで“…○○しさえすれば良い…”
と言われた安直な対策を“早く終えたい一心”で処理する例が多い。
・グラグラッと地震がやってくると、大脳は“来たぁ!”と狂乱して、
「やるべき」をやらず、「やるべからず」をやり、被害を拡大する。
・恐怖に“立向かう心”は話を聞いても・本を読んでも身に付かない。
自分で考え・話し・やってみることの繰り返しで、徐々に身に付く。
・地震対策も重要度からいえば「土地・建物」の補強・改善であるが、
”難しい技術・高額な費用・長い時間”という“嫌な条件”が付く。
・「家具・器具」の固定化・安全化を手始めとすれば、容易に出来て、
“やっている手応え”と作業後の確認で“やったぜ!”の成功体験。
・自己満足作業の積重ね、仲間との談合・協力、有難うの感謝の言葉、
これらの重合・交流が“自身で、地震に、自信を”もたらし育てる。
(2)事前策・物理策
・“地震対策”というと“非常袋”“携帯電話”“避難所”が主人公、
確かにそれらは重要だが、“死なない”“怪我しない”策が最重要。
・“災害対応の組織・規則”や“災害時の心得・行動”も意味あるが、
“地殻・地表の物理的震動”に対しては“施設・器物の物理的対策”
・地震がくる前に“家屋・家具・器具”の“物理的・合理的対策”を
しておけば、“それ相応の合理的な地震減災効果”は期待ができる。
(3)現実論・実践論
・危機管理の要諦は“最悪は何か”“やるかやらないか”の決断だが、
地震減災の要諦は“出来るのは何か”“どうやるか”の判断である。
・地震減災に理想論・一律論を幾ら唱えても、紙上の空論となり易い。
出来る人が、出来る所で、出来る時に、出来るようにする事である。
・一人の一歩は小さい、一部の人達の成果は小さい…が第一歩である。
それが重なり・繰り返されれば、その輪が広がれば、成果は大きい。
・その試みの途中で大地震が発生して、多くの人が死傷するとしても、
その数は上記の事前減災活動に相応した分だけ、少ないはずである。
・その救えた人の数は多くはないかもしれないが、替え難い数である。
何億年の歴史・何億人の人類における只一人・只一度の人生である。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
JJJ基盤……推奨・支援・研究
JJJ推奨
中央防災会議「事前型地震減災の重要性」を更に提唱
総務省消防庁「事後型に事前型をプラス」指導の強化
各地方自治体「実用的減災まち作り運動」助言・援助
JJJ支援
日本防災士機構「防災士にJJJ協力を」呼び掛ける
日本防火協会 「消防士にJJJ協力を」呼び掛ける
全国社会福祉協議会「ボランティアに協力を」呼掛け
JJJ研究
家屋耐震研究会:建築業界・建築学会・防災研究所…
家具耐震研究会:家具業界・建築業界・防災研究所…
器具耐震研究会:器具業界・家具業界・防災研究所…
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
JJJ対象……家屋・家具・器具
JJJ家屋
地形・地盤調査:道路状態・斜面崩壊・液状化現象…
家屋設計・現状:基本耐震力・老朽度・変形・損傷…
実現的補強工事:基礎補強・骨組補強・耐震補強壁…
JJJ家具
家具危険度調査:家具挙動・人身危険・危険度評価…
家具固定法選択:部屋家具構造・耐震・便宜・美観…
家具固定実作業:横板・連結金具・木ネジ・ボルト…
JJJ器具
家庭用電器用品:裏蓋鎖連結・位置替え・粘着固定…
机椅子事務器具:金具固定・鎖連結・柵・粘着固定…
窓硝子・天井灯:飛散防止用フィルム・樹脂テープ…
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
JJJ場所……家庭・職場・地域
JJJ家庭
モデル・ハウス:廃屋廃材利用・各種固定法見本市…
各自家庭内実践:家族協議・家族協力・固定力確認…
情報交換・参考:回覧板・ネット等で固定作業紹介…
JJJ職場
職場小集団活動:実験特区的自主選択的小集団活動…
小店舗有志活動:店長店員共同作業・顧客店員安全…
プロジェクトチーム:自主参加方式・減災のPDC…
JJJ地域
災害弱者宅支援:寝たきり・高齢・母子家宅で作業…
公共施設等支援:幼稚園・学校・老人ホームで作業…
モデル店舗支援:販売店・郵便局・銀行でサンプル…
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
ニュージーランド地震よりも桁外れに大きな被害をもたらす大地震が日本を窺がっている。
非常袋・携帯電話・避難所などでは救いようもない程大きな被害・災難が待ち受けている。
それは「どうしようもない運」ではなく、「ある程度は減らす操作ができる確率」である。
地殻の震動・地面の震動・家屋の震動・家具の震動・器具の震動がもたらす大災害である。
物理的震動による被害は物質の震動を減らす・交わす・逸らす…物理的対策しかあり得ない。
百%対策はできないが、掛け替えのない生命被害をある程度は減らせる物理的対策である。
将来は建築基準法・家具器具工業規格が進歩・向上して、大地震での被害も激減するだろう。
しかし,それを待ってはいられない。自分・家族・仲間の生命・財産を守らなければならない。
自主・自発・自律の減災対策を家庭で・職場で・地域で、まちまち・ばらばらながら始めよう。
「K(家屋)K(家具)K(器具)」の安全化・固定化工事・工作を出来る所から始めよう。
自分の手で出来る事は自分でする、それによって自身で・地震に・自信を持つようになる。
消防士・防災士・自治会のボランティアー有志を募り、実験特区を設定して活動を開始する。
廃屋・空き家を利用して家屋・家具・器具の安全対策のモデルハウス・モデルルームを作る。
耐震力に疑問のある安直グッズは使わずに、震度6、7でも大被害のない工事仕様とする。
和室・洋室、木製・樹脂製・金属製、大型・中型・小型…状況・仕様に応じた工法とする。
器材サンプル・工法図解パンフレット・作業状況等の撮影動画CDなどを展示・貸与する。
家屋・家具・器具の状況別・使用別工事の図解例をホームページにアップロード公開する。
そこで近隣の住民・店員・社員は実例を見、触り、実習を受けることが出来るようにする。
習得した対策を家庭・職場・地域で実習した成果をネットで紹介し合い話合うようにする。
KKK運動主体者は活動実態や地震減災有効情報をホームページやブログなどで公報する。
高齢者・病弱者等の家には有志が赴いて点検・施工の援助・代行をし、地域が補助をする。
職場では小集団活動の一部として、店舗では店長店と員共同活動として地震対策を講じる。
これら実験特区の活動が成果を見せだしたら、テレビ・新聞・雑誌等での紹介を要請する。
活動が安定化・広域化したら地震学者を誘い、地域断層を考慮した耐震力計算等を加える。
地震対策建築業者・地震対策器具製造業者・家具家電製造業者などの諸業界と連携をする。
JJJ運動主体は業界自主基準・JIS規格・法整備等について関係者に提案・協議する。
このような活動が全国展開していけば、やがて訪れる大地震での被害はかなり低減しよう。
地震発生大国日本・地震減災大国日本は世界の手本となり、人類文化に大きな貢献をする。
そんな大きな事の始まり・第一歩を身近な所から話し合い・試し合って始めてみましょう。
「自身で、地震に、自信を(JJJ)運動」の背景と狙い
ヤルデア研究所 伊東義高
(1) 地震減災運動の背景
・ 諸外国の地震災害が報道され、眠っていた日本人が目覚めた。
・ 日本は地震大国であり、地震対策発展途上国、未熟国である。
・ この原稿を執筆中に「東北地方太平洋沖地震」発生の報道!!
・ 南関東地震・東海地震・東南海地震・南海地震が控えている。
・ 掛け替えのない我が身・家族・仲間の安全性確率を高めたい。
・ 地震被害は我が身・我が家に留まらず、隣家・町内にも及ぶ。
(2) 他力本願か、自力本願か
・ 地震発生を防止・減少させる地震防災は現在ではまだ不可能。
・ 地震被害を合理的・確率的に減少する地震減災は可能である。
・ 事前の家屋・家具・器具の物的地震対策の実施・拡大である。
・ 建築基準法等の法規制は有効だが不遡及であり部分的である。
・ 業界基準・JIS基準も有効であるが、待ってはいられない。
・ 家庭・職場・地域の事前の自助・互助活動の全国展開を開始。
・ 趣味道楽・海外旅行も結構だが、その前に我が地震対策確認。
(3) 地震対策の意義・効果
・ 地震対策には「ハード対策」「ソフト対策」「マインド対策」
・ 地殻震動→地表震動→家屋震動→器物震動→被害にはハード。
・ ソフトの組織・規則・行動基準は重要だが、直接効果はない。
・ マインドの「いざという時の心構え・行動」は大震動に蒸発。
・ ハード諸対策は有効ではあるが、万全・完全・百%ではない。
・ しかしやらないに比べれば明らかに「それなり効果」はある。
・ 安直手段に惑わされず、物理的に合理的な方策を選考・実施。
・ 不十分・不満足なら多重反復・別対策連合・毎年更新などを。
(4) 積極・自助の心理的効果
・ 地震発生時に恐怖に動転することが、危険行動確率を高める。
・ 逃げずに向う意識を作るには、日頃の意識作りが欠かせない。
・ いやいや・しぶしぶすることは終ったら忘れ、身に付かない。
・ 難しい料理・園芸等も自分からやっているうちに馴れてくる。
・ 地震対策を考え・やっている中に、地震に負けない心が育つ。
「JJJ」の作業ポイント@
ヤルデア研究所 伊東義高
(1) 地形・地盤の調査・点検
・ 以下の調査・点検を地区の有志・消防士・防災士の協力で実施。
・ 日本四トラフ・火山帯との位置関係(距離・延長方向)を調べる。
(海溝型地震による震度はネット調査。温泉地は地殻が複雑)
・ 図書・ネットで地域・地区の過去の地形・地盤・用途を調べる。
・ 地図・ネットで近辺の海岸・川口から津波侵入・遡及を調べる。
・ 地域・地区の地名から往年の地形を推測することも参考になる。
(急坂・川跡・沼跡・中州・浜辺・水田…重要な注意データ)
[大地震で傾斜地跡は土砂崩れ、川跡〜水田跡は液状化現象]
・ 図書・ネットで過去の地震・被害の口伝・記録・写真を調べる。
・ 居住地区・近接地区の地形・地盤を目視点検・写真撮影をする。
・ 道路の僅かでも紆余曲折・上下凹凸があれば地盤の軟弱・複雑。
[道路作成時は直線・水平、それが自動車圧で変形する軟弱]
・ 道脇のコンクリート崖・石垣壁の傾斜・膨れ・ひび入りを点検。
・ 道脇のコンクリートブロック塀の傾斜・膨れ・ひび入りを点検。
[コンクリート・石・煉瓦造り崖・塀は基礎と鉄筋が大前提]
・ 家々の基礎コンクリートの沈下・傾斜・欠損・ひび入りを見る。
・ 家々の屋根の棟線の傾斜・うねりや瓦波の紆余・起伏を調べる。
・ 家々の壁面の変形・凹凸・欠損・ひび入りがあるかを点検する。
[基礎・屋根・壁の異常は建物自体の欠陥か地盤不良の結果]
・ 自分が左右して、遠近の高層ビルの立像を比較し、傾斜を見る。
(視点ずらしで二つのビルの稜線が接近・重合、傾斜が分る)
[ビル建設は水平・垂直、それが経年して傾斜するのは地盤]
・ 老朽家屋・欠陥家屋の棟高と比べて道路幅が十分か目視で測定。
[老朽欠陥木造家屋は地震崩壊・発火〜狭隘道路・火災延焼]
・ 地区内の数箇所を選び地下30Cmの土砂で液状化可能性の検査。
(土砂をコップに入れ、注水後水抜きし、手を叩き強振する)
[その結果、水と土砂が分離するようなら、液状化の可能性]
・ 以上の調査・点検の結果をマップに記入して、問題を討論する。
・ 不明点・問題点があれば役所担当部署を訪問し、示唆を受ける。
・ 総合して、地区の地震対策前提条件の地形・地盤状態を決める。
(2) 木造家屋の調査・点検と補強検討 ◎は資料参照
・ 運動呼応の住民(と支援者:消防士・防災市等)が家屋点検。
・ 家屋建設の設計図・仕様書・改造仕様書があれば慎重に検分。
[基礎・柱・梁の材質・寸法から耐震性・耐久性を計量する]
[水平・垂直の異形構造、戸口・窓の位置・寸法は重大要素]
・ 住民自身(支援者含む)家屋の外観計測・記録・映写をする。
・ 地形・地質と設計・目視異状から原因と震度7耐震力を推定。
[震度7で小破しても,震度5,6で崩壊・転倒・大破しない]
・ 離れた距離から家屋傾斜度を糸と錘の水準器で四方から測定。
・ 玄関口・基礎コンクリートの傾斜・破損・ひび入りを調べる。
・ 屋根の棟線・瓦波・トタン葺きの傾斜・凹凸・破損を調べる。
・ 壁面・扉・窓の傾き・膨れ・歪み・ひび入り・シミを調べる。
・ 室内の柱・壁・扉の傾き・膨れ・歪み・ひび・シミを調べる。
[各部屋・廊下ではビー玉転がしで微弱な傾斜も測定する]
・ 基礎補強◎:四周を深目の鉄筋基礎コンクリートで増し締め。
[基礎コンクリートと根太を連結すれば,津波に流され難い]
・ 家屋補強◎:基礎コンクリートと根太・柱を鉄プレート連結。
・ 々 ◎:根太を鉄製ホールディングで包んで補強をする。
・ 々 ◎:四隅の柱・梁を鉄製アングル材を添え連結補強。
・ 々 ◎:根太・柱・梁を全長鋼鉄製プレートでネジ止め。
・ 々 ◎:各面四隅を鉄製筋交い・ブレースで連結し補強。
々 ◎:ダンパー・ターンバックル利用で吸震性を付加。
・ 々 ◎:各面四隅を鉄三角板で根太・柱・梁をネジ固定。
・ 々 ◎:戸・窓以外の壁部分に圧縮合板の耐力板を貼る。
(戸・窓の半分を耐震用に耐力板壁補強も一案)
・ 々 ◎:寝室等特定部屋の内壁全面を耐力板壁補強する
々 ◎:特定部屋の壁全面に箪笥をネジ留め固定も一案
・ 々 ◎:ベッド・布団の上にアーチ状の耐震シェルター
・ 石垣補強◎:石垣裏に鉄杭打ち込み、鉄梁で連結、鉄枠補強。
・ブロック塀◎:ブロックの芯穴を通して鉄杭を打ち、鉄梁連結。
・ 役所から信頼できる地域建設業者を紹介して貰い、相談する。
・ 業者から施工計画・耐震計算・費用見積を出して貰い、検討。
(3) 和室×和風家具の点検・想定と耐震対策 ◎は資料参照
・ 設計図を元に部屋毎の間柱・胴縁・壁板の位置・寸法を把握。
・ 家族協力で家具の配置・方向・内容を部屋平面図に記入する。
・ その部屋にいる家族の位置・姿勢と家具との距離も記入する。
・ 震度6の地震で家具・収納物がどのように挙動するか考える。
・ その結果、家族への危険度を家具別にABC三段階評価する。
・ 家具の部屋換え・場所換え・中身換えを検討、新三段階評価。
・ 家具毎に「耐震性」「便宜性」「美観性」必要度の三段階評価。
・ 着工前に壁裏・家具を点検し、固定法を図示して家族で協議。
・ 事前工作◎:段積み家具は裏面・側面で上下段プレート連結。
々 ◎:内側で粘着マット付き首折れを貫通ボルト止め。
々 ◎:家具頂部を下方に押さえて上下段カンヌキ連結。
・ 々 ◎:部屋毎の壁裏の間柱の位置・寸法を調べておく。
・ 々 ◎:横板式の部屋は家具頂で横板を間柱にネジ止め。
・ 々 ◎:横板の代わりに多孔式L字バー・フラットバー。
・固定器具例◎:L字金具・T字金具・平板・一文字・木ネジ等。
・連結器具例◎:鉄鋼チェーン・厚手織物ベルト・綱・コード等。
・器物収納法◎:基本的には重・硬・危の器物は下段・引き戸へ。
・家具固定法◎:壁面に金具で固定……耐震A、便宜B、美観B。
◎:床面に金具で固定……耐震B、便宜A、美観A。
◎:天井に棒等で固定……耐震C、便宜A、美観C。
・家具固定法◎:壁面に金具で固定……耐震A、便宜B、美観B。
◎:床面に金具で固定……耐震B、便宜A、美観A。
◎:天井に棒等で固定……耐震C、便宜A、美観C。
・ 耐震B級例:鎖・帯・紐で家具をぐるりと巻いて両端を間柱固定。
・ 々 :家具天板の左右両端と壁裏間柱を鎖・帯・紐で連結。
・ 々 :天板・天井つっかい棒と底・床粘着マットの併せ技。
・ 耐震C級例:家具天板と天井との間にネジ締め型のつっかい棒。
・ 々 :家具床面と床板との間に粘着マット・ストッパー。
「JJJ作業」ポイントA
(4) 洋室×洋風家具の点検・想定と耐震対策 ◎は資料参照
・ (3)和室×和風家具の前提との相違の主要点は下記のとおり。
・ 部屋は事務室・応接室・教室・店舗・食堂・図書室・娯楽室…
・ 部屋面積は広大、天井は石膏ボード、床面は木製・タイル貼り。
・ 鉄筋コンクリート造も壁は間柱に貼り付けた木板・石膏ボード。
・ 家具は本棚・ロッカー・キャビネット・机・椅子・商品棚など。
・ 家具の多くは樹脂製・金属製で、高級家具は木製で美観を尊ぶ。
・ 収納家具配置は壁面並列・部屋中央群列、部屋全面に並行配列。
・ 利用者は「特定・多数・毎日」型と「不特定・多数・毎日」型。
・ 事前工作は「和室×和風家具」の他、樹脂製・金属製は「洋風」
・ 「洋風上下段連結」は側板左右を金属板と小型ボルトで留める。
・ 「洋風家具の横板」は多孔式金属バーなどを間柱に木ネジ留め。
(家具裏の間柱全てにフラットバー、アングル、チャンネル)
・ 固定器具・連結器具・器物収納は「和室×和風家具」と略同じ。
・ 家具固定法3タイプも基本的には「和室×和風家具」と略同じ。
・ 耐震A級例◎:家具頂部左右で金具を介し横バーにボルト留め。
・ 耐震A級例◎:両側板上部で金具を介して横バーにボルト留め。
・ 固定金具例 :L字金具・T字金具・フラットバー・プレート。
・ 耐震A級例◎:部屋の2・3面にずらりと家具を並列する場合。
家具頂部または裏側を大きな金属板で左右連結
途中に出入口があれば長いアングルバーで連結
部屋コーナー部分では特大金属板で直角に連結
(コーナー部分では隅柱と連結板を鉄鎖で連結)
[全体で大きなL字、コの字の大きな平面を形成]
[地震で家具列は振動はしても倒壊・滑走しない]
・ 耐震A級例◎:大部屋に本棚・商品棚を数列並行配置する場合。
棚の左右同士を天板・側板で鉄板・ボルト留め
前後の棚列を大型アングル、チャンネルで連結
出来れば要所要所を床下の骨材とボルトで固定
・ 耐震BC級例:木製の場合と同じだが、余りお勧めはできない。
[特にビル高層階は家具・収納物が大きく挙動]
(4) 窓ガラス・電灯の点検・想定と耐震対策
・ 扉ガラス、窓ガラスは地震で破断・飛散・落下して人身を損傷。
(内面では部屋にいる人、外面では通行人…特に高層階は危険)
・ 耐震A級例:ガラスを併せガラス・網入りガラスなどに取替え。
・ 耐震B級例:ガラス内面に樹脂フィルム貼り・樹脂材吹きつけ。
・ 耐震C級例:ガラス戸にレースカーテンを常時張り詰めておく。
・ 天井灯に「電球:吊り下げ灯」「蛍光灯:嵌めこめ式」がある。
・ 「吊り下げ灯」は地震で大揺れ〜天井衝突〜破損落下〜人災…
・ 「嵌め込み灯」は地震で蛍光灯が湾曲〜蛍光管が脱落〜落下…
・ 耐震B級例:吊り下げ灯を透明な3本の釣糸で天井に固定する。
・ 耐震B級例:蛍光灯に透明カバー、蛍光管に樹脂チューブ設置。
・ 耐震C級例:吊り下げ灯の吊り下げ電線に透明樹脂チューブを。
「JJJ作業」ポイントB
(5) 家庭器具・事務器具の点検・想定と耐震対策
・ 人のいる部屋の木製・樹脂製・金属性器具等の地震対策も対象。
・ 地震で躍動・滑走・飛来して人身に災害。特に高層階は要注意。
・ 壮年者は痛い・腫れたでも、乳幼児・高齢者には最悪は致命傷。
・ テレビ・冷蔵庫・パソコン・コピー機・書類箱等の器具備品類。
・ 金具で固定すると耐震性は最高だが、日常使用には大変な不便。
・ 耐震B級例:電気器具・事務機器の裏蓋の固定ネジを利用する。
同径ネジのヒートンに代え机後部・壁面に連結。
薄型テレビはテレビ台と連結してるが床を滑走。
この場合は台の裏側と壁の幅木を鎖・紐で連結。
・ 耐震C級例:器具の底面と机との間を粘着マットで固着させる。
・ 書類棚・食器棚・商品棚…の収納物の飛び出し・落下も要注意。
前記の器物収納法に基づき上・中・下段に収納。
人の位置と家具の向き・距離から安全を考える。
・ 飛び出し防止柵の取り付けは耐震性最高だが、日常利用に不便。
・ 耐震C級例:包装用エアーパッキング(プチプチ)を棚板に敷く。
・ 器具類の危険性・固定法は千差万別。完全は無理でも次善の策!
これはある郊外都市の市役所在勤の城島次郎事務官の物語である。
夕飯を楽しみながら見ていたテレビに馴染みの知事が出ていた。
知事は「東日本大震災に続く地震で我が地域も心配」と言い、
「一人でも、一軒でも被害・悲劇を減らしたい!」と述べ、
「そのためには今から住民が身近な地震減災を」と訴え、
「自身で、地震に、自信を運動を始めよう」と叫んだ。
番組の司会者がが「JJJ」の簡単な説明を続けた。
城島次郎事務官は箸を止めて、妻や子と話し始めた。
「我が家は住宅団地の築十年の二階建て。心配ご無用」
「家具も半分は造り付けだけど食器棚は大丈夫かしら?」
「僕の部屋の本棚や机は地震の時どうなる?窓ガラスは?」
「皆で家の中を見直してみようか」「そうね、それがいいわ」
「僕が家の診断法やら、家具器具の固定法をネットで調べるよ」
「うん!城島次郎事務官は“JJJ”だもの。我が家から始め!」
家庭JJJ
息子がネットで調べ複写した参考資料を見ながらJJJを始めた。
家の周りを歩き、基礎コンクリート・壁面・窓・屋根を調べた。
傾き・膨れ・歪みや裂け目・ヒビ・変色は見当たらなかった。
次は屋内で柱・壁・天井・床の傾斜・損傷・変色を調べた。
幸い建物の異状・心配は見当たらず、三人は一息入れた。
三人は一部屋ごとに「もし大地震が来たら」と考えた。
家具や器具がどう挙動し、人はどうなると話合った。
「家具が踊る」「家具が倒れる」「家具が走る」…
「食器が飛び出す」「テレビが走る」「本が舞う」…
「人が寝てる」「人が腰掛けてる」「人が立ってる」…
「耐震性は大事」「便宜性も大事」「美観性も大事よ」…
「家具の位置・方向変更」「収納器物の位置・方法検討」…
「A:横木+金具+ネジ」「B:鎖連結」「C:摩擦止め」…
三人協議・三人協力・三人確認・三人安心・三人自信・三JJJ
ミスターJJJこと城島次郎事務官は数日後、自治会館に行った。
定例自治会終了後、場内は東日本大震災のことで騒がしかった。
知事のTV出演を見て、家庭内JJJを始めた人が3人いた。
城島次郎・陣内淳三・神保譲司の事務職、3JJJだった。
「この町内でもそのJJJを始めようよ」の声に沸いた。
「だけど自分の家の中の事を知られたくない人も…」
「有志の、有志による、有志のためのJJJ運動」
こうしてJ三人に有志三人の六人JJJが始まった。
地域の歴史に詳しい人、図書館常連、パソコン熟練者。
本やネットから地震暦・地震源・規模・確率を分担調査。
等高線入りの地形図・古地図等から地形・地質を分担調査。
ネットで地域の地震発生予想マップ・津波予想マップを調査。
三人一班で地区・地域の地形・地盤や石垣・道路の実情を調査。
傾斜度・石垣壁・道路の紆余起伏・断裂ヒビ・液状化可能性診断。
地震工学の素人六人組は自分達なりの「地震減災マップ」を作成。
「斜面崩壊・石壁崩れ」「液状化現象」「火災延焼・消火困難」
「重要注意マーク!!」「要注意マーク!」「不明マーク?」
素人作成のマップを自治会理事会に提出し、意見を求める。
理事会では重要資料だから、信頼度アップが必要と診断。
理事会長はこのマップを市役所防災課に見せて、相談。
防災課の手に負えないところは検査専門業者を紹介。
費用のかかる業者委託について理事会で議論された。
「地震災害危険度が明確化・公開されたら地価が下落」
「反対者が予想されることに、自治会の予算は使えない」
「住民の生命財産に関わる重大事。それを放置してよいか」
「会長の決断。自治会と希望閲覧者はその内容に守秘義務を」
「JJJ六人組のマップは?」「希望者閲覧と守秘義務」「…」
市役所も無返答。あくまでも「素人の素人によるマップ」とした。
JJJ六人組はいつの間にか九人になり、三人組の三班となった。
各班に自宅JJJを済ませたJさんが入り経験を図解説明した。
図書・ネットの複写、工具・留め具・ネジ類を実物説明した。
工具・金具類を購入した六人は自宅で、JJJを開始した。
三人の先輩三Jは請われて指導・助言役として立会った。
実体験の九人組は町内住民用にモデルルームを作った。
自治会館の各部屋に古家具を集めて、耐震固定した。
和室X和家具、洋室X洋家具、いろいろな組み合せ。
見え難い場所は覗ける工夫や写真・図解メモを貼付け。
工具・金具・留め具・横木・金属バーなどは実物を展示。
話しを聞いた住民達はモデル・ルームを訪問・実見・実触。
土日はJJJ九人組の誰かがモデルルームにいて、説明指導。
安直グッズによる家具・器具の安直固定との違いを丁寧に説明。
見学・勉強した住民のかなりが自宅で、自分なりのJJJをした。
職場JJJ
社員食堂でコーヒーを飲んでた陣内淳三事務員は部長に呼ばれた。
「おい陣内君、JJJをやってるんだってな」「はい、少々…」
「実は役員会が終った後、その話題が出てな皆知りたがって」
「ほう…」「社長が膝を乗り出してきて、もっと詳しく!」
「ほう」「君がやっているなら、社長に説明してくれよ」
「…でも初歩ですよ…」「それでいい、それがいい!」
二人は社長室に行って、JJJの話しを始め出した。
「うちの会社も地震崩壊はしなくても、かなり被害」
「組立工場・製品倉庫・事務室ではかなりの人身被害」
「人身被害・設備損傷・事業支障…」「協力企業も被害」
「法律で決めてることはしてあるが、それ以上はしてない」
「地震が来た時、来た後はいろいろ決めてるが、来る前は…」
「企業が企業を守るためには、自分で、自分を守るしかないな」
「主要設備や事業はプロジェクトチームで、職場の安全はJJJ」
職場JJJの進め方に議論の末、小集団活動案・クラブ案が出た。
以前この会社でも職場小集団活動が盛んだったが何時しか衰退。
全社一斉にJJJさせるのではなく、自由な実験特区とする。
一律は「小集団活動」と「JJJ」の基本哲学に沿わない。
趣旨に賛同の職場・集団が地震減災の研究や作業を行う。
現場・事務所の職場で有志が自分達なりにJJJする。
クラブ活動に「JJJクラブ」誕生を認め援助する。
陣内淳三事務員のいる庶務課では三人のJJJ有志。
始めに事務室の書棚・ロッカーの固定をする事にした。
壁裏を調べ、家具の裏表を調べ、固定作業計画を立てた。
それを課長に見せ、承諾を得て、必要経費の資金を貰った。
勤務終了後、汗かいて作業している彼らに仲間は手を貸した。
机や机上パソコンの固定をしだすと、真似する人もかなりいた。
素人では困難な天井灯安全化・大窓のガラス対策は外注となった。
職場JJJ作業チームは作業前と後の写真を社内ネットに載せた。
職場JJJ研究クラブは参考書・ネット調査や討論で方法研究。
作業チームと研究クラブは時々合流討論・社内ネット上討論。
役員会メンバーは自由に現場やネットを見て、評価・助力。
JJJ支援事務局長の総務部長は優秀作業・研究を表彰。
首脳部の本腰と実験特区のJJJ成果が企業を変えた。
「言われなくてする」「自主・自発・自律の活動力」
地区JJJ
三人目のJJJこと神保譲司の隣家は寝たきり老人。
寝ながらテレビを見ていて東日本大震災におどろいた。
その話しを聞いた神保は恐る恐る勝手口から声を掛けた。
家は大丈夫でも、家具や器具で大怪我をする事もと話した。
「私もそれが心配だが、体が動かない」「お手伝いしますよ」
「それは有り難い、是非」「私達はJJJ運動をしてるんです」
彼は同士と協力して、家具・器具の固定をし、実費を受取った。
彼の孫が通っている幼稚園を訪れ、教室を見て、園長に会った。
大地震発生で心配な点を説明し、JJJを説明し、勧誘した。
園長は大乗り気で実費負担・職員協力のJJJ作業が決定。
教室・休憩室・職員室の家具・器具固定を丁寧に行った。
小家具転倒や器具落下でも幼児には大怪我となるので。
幼稚園を終えた神保は近くの老人ホームにも行った。
老人の中には昔とった杵柄…と協力する人もいた。
神保は近くのコンビニや郵便局も訪れて活動した。
コンビにでは商品落下よりも商品棚の転倒が問題だ。
壁際の商品棚は横木を介して、壁裏の間柱に固定する。
壁二・三面に並列なら相互に横連結し部屋隅で直角連結。
部屋中央に数列なら相互横連結し列毎に天板部アーチ連結。
郵便局では事務室部分をモデルルーム的に固定・説明図添付。
顧客はそれを見て、自宅JJJの実物参考事例とし地域活性化。
大地震後の安否タオル
日本は何処に出も大地震が来る。家は倒れなくても、家の中はメチャクチャになる。
高齢者にとっては打撲も大きな被害になる。寝たきり老人にとっては一大事…
余震対策・火災予防…転倒飛散の家具片付け…家内だけではどうにもならない。
隣近所への救援要請で足りる場合はそれでよいが、出来ない場合は困ってしまう。
自治会の救援班が地区を巡回しても、「どの家がどうなのか…」判らず困ってしまう。
端から一軒一軒、順に訪問していては、緊急を要する家への訪問が遅れてしまう。
自治会・自主防災会で協議して「大地震後の安否タオル」を決定して、周知徹底する。
大地震などの異変があった場合、各家庭では自分の家庭内の安否を戸外に表示する。
A「助けて!」B「困ってる」C「無事です」…を門扉か玄関にタオルか手拭で表示。
A…タオルか手拭をそのまま、門扉か玄関のノブに紐か輪ゴムで結んで、吊るす。
B…タオルか手拭を一つ捻って、門扉か玄関のノブに紐か輪ゴムで結んで、吊るす。
C…タオルか手拭を二つ捻って、門扉か玄関のノブに紐か輪ゴムで結んで、吊るす。
* 生死に関わる重大事態では、鍋かバケツを強打して、大声で「助けて!」と叫ぶ。
* 近隣居住者は直ちに救援に向うが、手に負えない場合は自治会防災本部に走る。
* 自治会防災班が駆けつけ救援するが、手に負えない場合は病院・消防署に走る。
|
| 「助けて!」 |
「困ってる」 |
「無事です」 |
参考資料はこちら